咲-saki- 四葉編 episode of side-M   作:ホーラ

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横浜騒乱編スタート、前半は設定上事件に絡ませづらいのと、この物語の根幹に関わる重要なことはないのでほとんどキンクリで飛ばしまくりで行きます。


横浜騒乱編
第39局[監視]


新生徒会メンバーは会長咲、副会長は梓と深雪、会計は五十里、書記はほのかとなった。

 

前生徒会メンバーと同じ5人であるが、生徒会を経験したことがない新メンバーが3人。少し作業が遅れたり停滞するだろうと思われたが、そんなことはなかった。咲のスペックが高すぎたのだ。

 

例えば書類を作るとき、普通はキーボードで打ち込むなどし、ミスがないか確認し、それを印刷をして資料を作成するのだが、咲はその資料に打ち込むデータを頭にいれそれをイメージし、印刷用紙にそのイメージを描き出し資料を作成する。もしミスがあったとしても直したものをイメージすることでそれを全て訂正することができる。

打ち込む時間と印刷時間が減り、日常的作業は前生徒会よりも早く業務が終わっていた。

なおかつ、咲は末原や船久保といったキャラの神依を行うことによって適切な判断が求められる作業も一瞬で最適な答えを出してしまう。

こんな状況から1人で咲は生徒会すべての業務をこなしてしまうので、他のメンバーに仕事を回してやり方を忘れないようにするのと咲が家の用事でいない時のために咲の仕事量は全体の25%までと決められていた。

 

 

 

 

 

「では失礼します、深雪あとでね」

「咲さん、お疲れ様。また明日」

「わかりましたお姉様」

 

私の分の仕事を終わらせ生徒会室を中条先輩と深雪に見送られ出て行く。私がこれから行くのは図書室ではなく校庭の論文コンペの準備の場所をしている場所である。

 

論文コンペの準備は既に始まっており、達也もサブメンバーとして選ばれていた。本当は九校戦で技術エンジニアとして出ていた平河先輩がサブメンバーだったのだが、急に体調を崩し論文コンペに間に合わないらしい。なのでメイン執筆者の市原先輩のテーマを自ら研究している達也を市原先輩は選んだそうだ。

そのテーマを達也に聞いたが「重力制御魔法式熱核融合炉の技術的可能性」だそうだ。

日本語を喋ってほしい。

「清一色対々和三暗刻三槓子赤1嶺上開花」の方がまだわかる。イメージがつけばいいのだがイメージが全くつかないので達也たちのテーマはお手上げだった。

 

なぜお手上げなのに準備会場に行くかというと準備の応援のためだ。

私は一応会長なので準備を見る必要がある。咲が声をかけて頑張れといったら効率上がるだろうなとか達也がニヤリと笑いながら家で言っていた。

 

 

 

「お疲れ様です」

 

私が準備会場に着き挨拶すると視線が集まり、準備をしていた手が止まってしまった。やはり来るべきじゃなかったか。

 

「咲、少しいいか」

 

達也が私に声をかけると、再び時が動き出したかのように準備の手が動き出した。

 

「何かしら」

「3Dプロジェクターのフィルム買ってきてくれないか?購買は品切れでな、俺は手が離せないし先輩に頼みにくいからお前に頼みたい」

「わかったわ」

 

確かに一年の達也は上級生にそんなことを言い出しにくいだろう。少し面倒だが仕方がない。生徒会で無くなりそうなものもあったしついでに買ってこよう。

 

 

 

 

 

「わざわざ先輩方に来てもらわなくても大丈夫でしたのに…」

「やっぱり悪いよ、咲さんだけに任せちゃうのは。それに僕の分まで生徒会の仕事をやってもらってるし」

 

本当は私だけで出かける予定だったのだが、サンプルは見ておきたいとのことで五十里先輩が同行することとなり、千代田先輩が護衛としてついて来ることになった。

2人は腕を組みまるでデートのようである。千代田先輩のいちゃつき度は哩姫子のいちゃつき度を超えている。五十里先輩は持て余し気味であったが。静かに2人について行ったが不意に千代田先輩に話しかけられた。

 

「ねえ咲、結局咲の恋人って誰なの?」

「私はいませんよ」

「え?花音知らないのかい」

 

どうやら百家の息子である五十里先輩は私の事情を知っていたらしい。千代田先輩は話を聞くにつれて顔を驚かせていった。

 

「この話本当咲!?」

「本当です」

「てことは100股の噂は…」

「完全に否定できないのが悲しいところです」

 

婚約者候補は前聞いたところによると100弱であるそうなので婚約者候補を恋人とした場合、否定ができない。それが悲しいところであった。

 

私が生徒会で必要なものを買い外で五十里先輩たちが出てくるのを待っていると、監視される目線を感じる。尾行されてはいないはずであるので待ち伏せをしていたのだろう。こんなに見られたら誰でも気付く。明らかに素人だ。私は怜を飛ばした。

 

「おまたせ、ん?どうした」

 

顔に出してないはずなのに気づいたのは流石五十里先輩というべきか

 

「いや、監視されているようなのでどうしようかと「監視?スパイなの!?」

 

私の思いましては千代田先輩の割り込みによって妨げられた。私は枕神怜を飛ばし顔を記憶させたのでもうどうでもいいのだが、千代田先輩に伝える暇がなかった。

 

千代田先輩が大声出したことにより、監視者の女子生徒は監視されていることに気づかれたとわかり逃げ出した千代田先輩はそれを追いかける。陸上部でもある千代田先輩は脚力の差で距離の差を詰めていく。10mまで迫ったところで彼女は閃光玉のようなものを投げた。

 

枕神怜は寝ている時以外はこういう物体の攻撃には基本反応しないのだがナビモードと予知モードの併用により光を防ぐ魔法を使えと指示が出ていたので私たち3人に防ぐように結界を張ったつもりだったが千代田先輩だけは定義を失敗してしまったようで少し眩しくて目を離してしまったようだ

 

カッとなった千代田先輩が魔法を使おうとしたので危険に思い術式解体で無効化し、五十里先輩がスクーターで逃亡しようとした状況に合わせた魔法「伸地迷宮」により立往生させる。私はこの魔法がイマイチよくイメージできなくあまり得意ではないので五十里先輩の技術に驚いた。

勝ったなと思っていると座席後部のカバーが飛び散りロケットエンジンが噴煙を吐き出し急発進した。なるほど、千代田先輩を守る魔法が失敗したのはこのためか。あの構造だと転倒したら即爆発、一歩でも間違えれば大惨事だ。千代田先輩はあの状況だとバイクを攻撃しそうである。だから千代田先輩を守るのはわざと失敗したのであろう。

それにしても無茶なもんである。

 

「何を考えているの、あの子…」

「お互いに運が良かったというべきだね…」

 

どうやら2人とも私と同じ意見のようだ。

 

 

 

「(怜〜今どこにおるん?)」

「(そっから15km北西やなあ…そろそろ追えんくなるで)」

「(もうええわ、たぶん見つからんやろうし)」

 

一応監視者が上層部と合流するかと思い怜を飛ばしたが無駄だったようだ。麻雀は普通は18巡までなので半径18kmまでしか追跡できないと設定してしまったからだ。

しかし相手の顔はもう既に覚えているので問題ないであろう。今日は何もしてこなかったが喧嘩をうってきたなら買えばいい。そう考えながら3人で学校に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近のサブタイが適当すぎる。本編16巻+シノハユ+阿知賀全てのサブタイ見れるサイトないかなあ。一々サブタイのために原作の最初見るの面倒…

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