咲-saki- 四葉編 episode of side-M 作:ホーラ
私は入学式が終わると次のIDの交付まで1人ですぐ終わらしてしまい木陰で再び本を読んでいた。考えていたのはさっきの入学式のことだ。深雪がミスをするとは思わなかったがところどころ際どい言葉が入っていて驚いたのだ。
講堂の様子も見たらわかるように一科生二科生の意識の差は確実にある。
私は生まれたからには迷惑をかけない範囲で他の人を気にせず自由に生きればいいと思ってる。しかしそれができない事実も前世とこの世界で見てきてしっている。
私はそういう意識の差に辟易していたので深雪の答辞に心から拍手を送ったのだが一科生の中ではあまりよく思わない人もいるだろう。
そんなことを考えていると達也と深雪が知らない女子生徒2人を連れてやってきた。
ステルスモモを解除するとそこにいると知らされていた深雪は少し、他の2人はかなり驚いたようだった。
「そちらは?」
「この2人はクラスメイトだ」
「初めまして私は四葉咲、達也さん達の従姉妹です」
「柴田美月です。よろしくお願いします。」
「私は千葉エリカ、咲って呼んでいい?」
「ええ、四葉だと三人もいて誰やねん!ってなりますしね」
少し私の表現が面白かったか意外かだったのか2人は顔を見合わせた
「四葉って聞いてたけど…深雪も達也君もだけど…咲も意外とフランク?」
「家は悪い噂もあるけどそんなとって食ったりしないわよ。必要以上にビビってる人が多いですけど」
柴田さんは少しビビっているようだったがこれぐらいならいつもに比べましな方だ。千葉さんに至っては普通の人と変わらない感じで話してくれる。それが少し嬉しい。
「お姉様は何組だったのですか?」
「B組よ」
「深雪はA組でした、同じクラスになれなくて残念です」
主席と次席を同じクラスにすることは普通に考えてまずない。たぶん均等にするためにABCD組に入試成績1.2.3.4位と順番に振り分けていったのだろう。
「次席と主席が一緒だとクラスバランス崩れちゃうから当然よ」
深雪の頭を撫でながら言うと深雪は納得したようだ。深雪は私に頭撫でられるのが好きで笑顔を浮かべている
その後エリカの誘いでカフェテリアで食事を取った。エリカは学校の構内図を覚えていなかったそうだがケーキ屋やカフェテリアなどは事前に調べていたようだ。その時深雪から深雪と達也が受けた扱いを聞いた。驚いたことに達也は司波ではなく四葉なのに二科生というだけで少し馬鹿にされたようだ。
ちょっと痛い目見させてあげないといけないなあ。
この世界の咲さん戦闘狂すぎる