妖剣使いがヒロアカに転生した件   作:シャリル

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こんばんは!
シャリルです!
今回は少し短いですが、どうぞ!


六話:私が思った事

 

 

オールマイト視点

 

私は、実に情けなかった。

活動時間に気を取られた。

しかも、人に諭しておいて、ミスを犯した。

 

 

情けない

 

その言葉しか言えない。

 

しかし、私が諭した少年は、個性がないのを顧みず、救おうとした。

 

私はそんな彼に、礼と訂正、提案をした。

私の個性は“ワン・フォー・オール”

聖火の如く受け継がれた力の結晶。

私は、度重なる手術の後遺症で、活動時間も三時間までに減らされた。

だからこそ、後継者を探していた。

そして、彼になら渡してもいいと思った。

無個性で、小心者の彼は、その場の誰よりもヒーローだったのだから。

 

けれど、問題もあった。

彼は、個性を受け取る程の器ではなかった。

あと十ヶ月でその器を完成させなければ、雄英には受からない。

しかし、私が作成した『アメリカンドリームプラン』を見せた時、彼は顔を引きつらせながらも、やる気は十分だった。

 

緑谷少年は、朝もしっかり来て計画通りに励み、学校から終わればすぐにゴミ掃除をしに来ていた。

途中、彼の後をつけいた少年がいたが、何も騒がず、ただ緑谷少年をじっと見ていた。

その後、緑谷少年がその子がクラスメイトであり、行動が可笑しいからついてきたと言っていた。

因みにその時私の事を『親戚の叔父さん』と誤魔化したらしい。

 

叔父さんねぇ……いい響きじゃないか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、月日が経ち、試験まであと三ヶ月切った日の事だ。

いつものように彼はごみを担いで走っているといきなり倒れた。

立たせるために敢えてきつい言葉を発していたが、私は彼がオーバーワークになっていたのに気づいた。

彼はプランを守っていなかった。

 

しかし、彼はずっと先を見据えていた。

 

“入るだけでは駄目。”

 

“他の人よりも何倍も頑張らないと駄目。”

 

“きっと追いつけない。”

 

“僕はあなたみたいになりたいんだ”

 

“あなたみたいな、最高のヒーローに!”

 

その言葉は、あの事件の時に彼が言った言葉を思い出させた。

私は彼のその執念に驚かされ、口が滑り、つい叔父さんと言ってしまった。

少年はオールマイトは叔父さんじゃないと言ったが、最初に言ったのは君なのにと心の中で思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、試験当日朝六時。

どれほど出来ているのかが少し不安でいたが、私の予想を彼は、緑谷少年は超えていた。

彼は指定した区画以外まで、チリ一つ残さず綺麗にしていた。

ギリギリで、仕上げたのだ。

私が予想した以上に!

 

「Oh My…Oh My… Goodness!」

 

喜びのあまり、叫んでしまった。

しかし、その後すぐに少年は落ちそうになり、それを受け止めた。

 

その少年の体は、近くで見ても、十ヶ月前とは全く違う。

とても逞しくなった。

 

私は、彼がどんなヒーローに成長していくのか、楽しみになってきた。

 

 


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