『サイバー流』
それは正史では最強の名をほしいままにした流派の名である。
圧倒的な攻撃力をもつ巨大な機械竜達を従え、かつ相手に敬意を払って全力で決闘(デュエル)する。すなわち何よりも決闘を楽しむという姿勢は誰もが共感し賛同され、絶大な人気を誇っていた。
しかし、それはとある世界では全く違う歴史を歩むこととなる。

帝王と呼ばれた男がいたデュエルアカデミア本校。後に数々の伝説を残すこととなる少年もいたその高校。本来ならばその世界もまた正史のように進むはずの世界。
しかし、そこで起きたありえない事態(イレギュラー)はサイバー流に完膚無きほどのダメージを与えたのである。
彼ら曰く――、
『リスペクトデュエルなんてただの手抜き』
『サイバー流は裏では汚職を引き起こしている』
『サイバー流は他人のカードが少しでも強ければそれを否定する』
『あんな連中にデュエルをする資格なんてない』
『サイバー流は――――――』etc.

そんな根も葉もない言葉だった。しかし、発言者に力があったが故なのか、それらの言葉は力をもちはじめていく。確かに何度もその主張を引き下げさせようとイレギュラーへ挑戦した者は居た。
しかし――、
『――――に――――をチューニング! シンクロ召喚! これが、絆の力だァァ!』
『――――と――――をオーバーレイ! エクシーズ召喚! これが、結束の力だァァ!』

その時代に存在しているはずの無い力は圧倒的過ぎたのだ。
そうやって、少しずつ確実にその毒は世界に周り、サイバー流はもはや一人の天才を除いて侮蔑の的となり、遠い未来では存在自体を否定されてしまっていた。
これは、そんな未来でサイバー流最後の継承者となった者の物語である。

※これは二次創作の主人公達が歪めてしまった未来です。
※2014年1月1日、すぴばる小説部にてマルチ投稿を始めました。
  プロローグ()
  第一話 宣言2013年06月04日(火) 17:00()
  第二話 善人・悪人2013年06月21日(金) 14:02()
  第三話 進化論2013年06月23日(日) 21:53()
  第四話 入学2013年07月11日(木) 17:50()
  第五話 邂逅2013年08月04日(日) 09:09()
  第六話 特待生2013年08月20日(火) 09:57()
  第七話 切り札2013年09月08日(日) 00:08()
  第八話 対立2013年12月01日(日) 22:55()
  第九話 疑心2014年03月18日(火) 00:00()
  第十話 轟雷()
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