王様は平穏が欲しいようです。   作:ユーリ・クラウディア

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取り敢えず戦闘シーンが書きたい今日この頃
頑張って更新してみた。

それでは本編どうぞ


初めてのお使い

取り敢えず近情報告としては無事高校受験に受かりました。

 

ああ、原作的には確か高校入学前の春休みにカンピオーネに成っちゃうんだよな…

確か…アニメ的にはアレはゴールデンウィークかなんかだったような気がする。

そもそもアニメ版は原作との差異があったけどどうなる事やら…

まあどちらにしても、もう記憶が劣化してかなり忘れてしまたがそれでも、もう神との戦いまでの秒読みが始まっている感じだ。

 

まあ、これは良いだろう。

どうせその内爺さんからお使いがてら行ってこいと言われるだろうから、その時が勝負だ。

 

でだ、これまでの間俺が何をしていたか気になるだろう。

良いだろう教えてやるよ。

簡単だ、ひたすら世界中の神話について勉強と考察をしてきたよ。

そしたらおまけで歴史の知識がそこらの専門家と変らんレベルで身に着いたよ。

 

後はそうだな…普通に一般教養を其れなりに勉強した。

なんにせよ日本では学歴は大切だからな。

前世の記憶を相まって学内順位不動の一位になっているよ。

 

スポーツについては原作では野球をやって居たみたいだが俺は帰宅部だ。

その代わり全て我流だが武術の特訓をしている。

ん?なんで我流かって?そんなの型にはまった流派じゃ神殺しなんざできる訳ないからだよ。

それが出来るのは歴史的英雄に成れる天才位な物さ。

俺はそんな天才じゃないからな、原作でもウルスラグナの討伐はメルカルトと協力し奇策を持って討伐していた。その後の戦いは反則級の権能を使ったゴリ押しだ。

つまり、この体は運動神経は良いが天才級ではない。草薙護堂の真価は何物にも捕らわれない発想力、ならば型にはまった武術では逆に視野を狭めてしまう。だから、最低限の基礎だけきちんと学んでそれ以外は全て自身の発想力に任せる事にした。

あと、草薙護堂としての才能と言ったら。洞察力と反射神経だろうか…取り敢えず狭い空間でゴムボールを複数弾いて回避を繰り返して反射神経を磨いたよ。

 

そして発想の手助けするために化学、物理、生物などの理科系の知識も大量にぶち込んだ。

ついでに陰陽道なんかも古本屋である我が家の蔵から発掘したヤバ気な本数冊から知識を吸収した。スペシャリストとまでは行かないが、アマチュアくらいの知識はあると思いたい。

まあ、原作道理なら俺に呪術の才能は皆無だから怖くて使えんがね…。

取り敢えず知識止まりだ。

 

そんなこんなで今酔っぱらいの爺さんに呼び出された俺だが、いやな予感しかしないな…

 

 

 

 

 

 

 

案の定だったよ…

 

イタリアに行って来いとさ。

 

取り敢えず結果から言うとイタリア行は決定だ。

押し切られた。どうやったか知らんけど妹まで味方につけてやがった。

 

最後の抵抗としてついでにヨーロッパ各地を放浪してから渡す事にした。

時系列をづらして行く事で何とかならないかと考えたわけだ。

上手く行く気がしない…

 

そう言えば、お使いとか行った事無いな…。

リアル初めてのお使いが、イタリア行ってこいとか…ハードル高!

 

 

 

 

 

 

 

 

「来てから思いついたが、ヨーロッパに長居するとか危険なんじゃないだろうか?」

 

ギリシャにあるパルテノン神殿正面で護堂はそう呟いた。

 

ヨーロッパの旅を始めて早2週間、俺は今ギリシャ首都アテネにいた。

そして、この国は数多くの神話が残る神の魔窟と言っても過言ではない。

純粋に観光で来るならかまわないけど世界の裏側を知ってる身としては長居しない方が身のためだな…と今悟ったところだった。

それとニュースを見ていたらイタリアで何やら謎の爆発事故が起きたとか言っていた。

此れはアレですね。最初にエリカ・ブランデッリと遭遇した時の奴ですねきっと。

という事は今からイタリアに行ったら丁度神の戦いが終わった頃に着くかな?

 

「さて、見るもんも見たし。そうと決まればこの国を出ますかね。」

 

そう言って振り向いた時だった。

世界が切り替わった。

正にそんな表現が似合うような現象

大量の汗が全身から吹き出す。

 

俺はこの現象を知っている…。

知識がこの空間に何が起こったかを自身に理解させる。

 

「おや、君は私を認識できているようだな。」

 

目の前にいる一人の男、絵画に出て来そうな薄い布に身を包んだ長身でガタイのいい男

 

「………」

 

この時の護堂の思考を簡単に説明するなら、絶望の一言に尽きる。

何せ今この場においてまつろわぬ神に遭遇してしまったのだらか。

しかも相手が何者かも分からない、自身の手札は魔導書だけだ。

原作ならば事前に相手が何者なのかが分かって居て、更に天才級の騎士様の支援があり、神との取引に成功して加護まで貰った状態からの戦闘スタートだ。

 

がしかし、そんな現実は自身の行動で幻想へと変わり護堂に跳ね返って来た。

 

「ふむ、何やら混乱しているようだね。まあ、それはいい、そんな事より君に聞きたい事がある。」

 

「何でしょう…?」

 

護堂は必死に冷静を装ってそう返す。

 

「なに、簡単な事だよ。私は娘を探していてね。君が私を認識できているという事は神についても知っているのだろう?だったら、他の神の動きも少なからず知って居そうだからね。娘が何処に居るか知らないか?」

 

護堂は神の言葉を反芻し言葉を選ぶ。

 

「娘…ですか?申し訳ないがまずは娘さんの名前を教えてもらえないだろうか?」

 

「おっと、これはすまないね、うっかりしていたよ。娘の名前はアテナだよ。」

 

ゼウス!

 

護堂はその答えに辿り着いた。ギリシャ神話を少しでもかじっている人間ならば誰だってそこに辿り着くだろう。アテナ、この名の女神は一人、そしてその父はゼウスだ。

雷と天空の神、オリンポス十二柱の頂点

 

「此処も、娘にゆかりがある場所でね。だから、ちょっと来てみたのだが。矢張り空振りのようだ。」

 

「ち…因みに、なぜ娘さんを探しているのですか?」

 

「ん?ああ、アレは中々いい娘でね、女としては正に絶世の美女と言える。だから、私が食べてしまおうと思ってね。」

 

「…」

 

脳ミソと下半身が連動した阿呆だった。

いや、ギリシャ神話の神々って確かに節操ないしゼウスも可愛い子が居たら食べるという行動を多々とって居たと伝えられているから。まさかと思って聞いてみたら案の定只の色魔だったわけだ。

 

「全く、私が相手をしてやろうというのに逃げるものだから、余計な時間を食ってしまっているよ」

 

そりゃ逃げるは、実の父に犯されそうになればよっぽどのファザコンでもない限り全力で逃走するわ。

 

「残念ながら俺はアテナの居場所を知らないね」

 

ぶっちゃけ、全く知らない訳でも無い。

原作を基準に考えるなら彼女は今ゴルゴネイオンを探している。

だからゴルゴネイオンがある。赤道黒十字の神として脅しを掛けてゴルゴネイオンを奪取させ、アテネが来るまで待って居れば半年以内に向こうから姿を現す。

 

だがこの方法、俺がゼウスに知らせた事をアテナが知ればゼウスからゴルゴネイオンを取り戻す前に報復しに俺の所まで来られても困る。だから、全く知らない事にする。

 

「…君、嘘をついているね?」

 

「……何の事でしょうか?」

 

どうなってやがる!?なぜ俺が嘘をついた事がバレた?

取り敢えず白を切る護堂。

 

「神である私に嘘が通じるとでも?」

 

あ?いやいや、神話の中で神様ってめっちゃ騙されてるじゃねーか。それに原作でも嘘が通じなかった描写なんざ見た事ねーぞ!

 

「まあいい、教える気が無いのなら力ずくで聞くまでだ。」

 

「だから私は知りませんよ?」

 

「それに、私に嘘をついたんだ。君には苦痛を与えてから死んでもらうよ。」

 

瞬間、空に雲が掛かり雷が落ちる。

 

「神の癖に器が小さいっ!!」

 

こうして、草薙護堂の初めての神退治が始まったのだった。




戦闘シーンまで行かなかったし

ギリシャ神話の神って凄い人間味あふれてるよね。主に欲望的な部分で。

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