超次元ゲイムネプテューヌ~闇夜の円舞曲~   作:KeyMa

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アニメが世界観同じなら、こういう展開もありだよね?という前々からやりたかった展開をという事で、mk2・リバ2編みたいな形で進めて行きます。


Scene29 始まりは再び~Prelude~

 

 

 

 

 

女神が居なくなってから3年が過ぎた。その3年は長いようで短いような時間だった。今ゲイムギョウ界は犯罪組織マジェコンヌと名乗る組織によって、ショップは枯れ、クリエイターは飢え、ゲイムギョウ界は一部を除き無法地帯へとなっていった。全ては犯罪組織マジェコンヌから出されている“マジコン”。数年前、行栄不明になった獨斗永守からプロトタイプを見せてもらった。今、その端末機が原因でギョウカイ全体の8割が、4女神でなくマジェコンヌを崇めている状態だ。女神を失った4ヵ国も黙ってはおらず、現状を打破する為に様々な研究や対策をしてきたが、そのどれもが満足の良く結果に届かず、マジェコンヌの抑制へとつながる事は無かった。

 

そして、プラネテューヌの一室に本に乗って浮かんでいる一人の教祖イストワールの姿があった。彼女も、現状を打破する為に各国と協力し、様々な対策を練る為に演算をしてきたが、どれもが頭を抱えてしまう結果になっている。プランBとして、プラネテューヌ影の切り札“獨斗永守”を起用するという案もあったが、彼の存在は余りにも大きかった事もある意味悩みの種でもあった。彼が行方不明になり、ゲイムギョウ界中を捜索したが未だに見つからず、プラネテューヌ教員達の不安を加速させてしまっている。だが、彼が行方不明になる数日前に、一機の輸送ヘリがギョウカイ墓場に向かっていたという情報もある為、断定ではないがギョウカイ墓場に単独向かったという恐れもある。そもそも、万全の対策を得てから獨斗永守に頼もうとしていたのも、彼が単独でギョウカイ墓場に向かってしまった原因なのだろうと考えてしまう。本来であれば、ゲイムギョウ界とは別の世界…外の人間であり、自分達の責任で人間を辞めてしまったのもあり頼みにくかったのもある。そんな人に、頼り過ぎたからこその結果なのかもしれない。只、彼が乗っていたのかまでは分からない為、その輸送ヘリに獨斗永守が乗っていたというのは決めにくい。

 

「あばばばばばば!!………自分で設定しといて、これは心臓に悪いですね…。」

 

急にイストワールが震えだすは、実際はただ単にマナーモードとして着信が来ただけである。如何やら、届いたのは一通のメールのようだ。但し、タイトル無が無く送信者も名無しである為、不審には思ったのだが何故か読まなければならないという心理になっていた。

 

「………これは………!?」

 

その一通のメールを見たイストワールは、ある決断を下すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ギョウカイ墓場】

 

「やっと着いたわね。」

「ここが、ギョウカイ墓場…。」

「は、はいっ!そ、そうですねぇ…。」

 

俺は獨斗永守…ではなく、嘗て地球では九重 仁として生きていたが、ある事を切っ掛けに転生して“ジン”としてここゲイムギョウ界に住むことになったうちの一人。そして、本作戦の主役としてプラネテューヌの諜報部のアイエフ、看護師のコンパがいる。俺はあくまで二人の護衛として来ている訳だ。

 

「何緊張してるのよ?」

「だだだだ、だってぇ~!可笑しなのが、いいい、一杯いるですぅ~!」

「まぁ、確かに普段見ねぇのが一杯だわな。」

「だから、あれだけ大人しく待ってろって言ったじゃない。」

「い、嫌です!待ってるだけなんて!わたしだって、皆を…女神様を助けたいんです!」

「…それは私も一緒よ。でもまぁ、だからこそアンタがいるのかもね。」

「俺ぁ自分から名乗ってきただけにすぎねぇよ。」

 

ゲイムギョウ界を捜索しても獨斗が一向に見つからない為、ギョウカイ墓地に向かったのではないかと言う情報を頼りに、今回のアイエフの作戦に加わっただけである。まぁ…まさか“ねぷねぷやギアちゃんが心配だから、私も行くですぅ!”なんて言うとは思っていなかったのも確かだがね…。

 

≪ギョウカイ墓場は、嘗てはゲイムギョウ界に居た者達が迷い込む場所です。つまり、目の前に見える者も、嘗てはゲイムギョウ界に居た者達なのですよ。≫

「そ、そうなんですかぁ…。」

「つまり、俺達はギョウカイ墓場という名の“三途の川”に居るようなものか。全く、嫌な場所だぜ。」

「それにしてもネプ子ったら、3年間も音沙汰無しにこんなところにね…。この私に心配かけて…。」

≪大丈夫です。きっと彼女達は無事ですよ。それから、若し永守さんがそこに来たのであれば、何かしらの痕跡があるはずです。あくまで二の次になりますが、その痕跡があれば見つけて下さい。≫

「そうね。アイツも報告なしに私達の前から消えて…。会ったらガツンと言わなきゃね。」

「だな。俺も獨斗には言わないと気が済まねぇよ。」

「………。ところでジンさん、永守さんの事“兄貴”って言ってましたよね?」

「あ~…なんか恥ずかしくなってな。言うのやめたわ。」

「ふーん、恥ずかしくなったねぇ。結構慕っていたように見えたけど?」

「今も慕ってるちゃ慕ってるわ。そう言うのが恥ずいと思っただけだ。」

≪…脱線してしまってますが、そこは既に危険な場所です。くれぐれも気を付けて下さい。若し、彼女たちに大きな怪我があっても、お渡ししたシェアクリスタルがあれば…。≫

「ホントね…、良くこんなシェアクリスタルが手に入りましたね。」

 

アイエフが袖からシェアクリスタルを取り出す。今や4ヵ国のシェアは合わせても20%行くか怪しい状況になっている。そんな時に、一通のメールと荷物があり、中には今アイエフが取り出したシェアクリスタルと、軍資金と思われる物資等が入っていた。送信者名は載っていなかったが、メールの最後に“Ace”と記述されていたのを聞いた。

 

「それにしても“Ace”ね…。響きは永守に似てるけど、それだけで決めつけるのはダメね。」

「でも、きっといい人に違いないです!」

≪それから、万が一に備えて警戒を怠らないで下さい。若しかしたら…。≫

「ここに来る前に話した、傭兵の事…か?」

≪はい。噂では相当腕の立つ殺し屋だとか…。≫

「分かりました、イストワール様。肝に銘じて置きます。さてと…、コンパ、ジン。さっさとネプ子達を見つけ出して、引きずってでも連れて帰るわよ!」

「はいですっ!」「おうっ!」

 

気合十分なところに、更に気合を入れたところで目的地である場所へと向かう事にした。にしても、正直言って居心地のいい場所とは言えないわな。

 

 

 

 

 

「何だ、あれ?」

「何でしょうかこれ…乗り物ですか?」

「ふーん…この場所としては似つかわしくないものね。それに、これは…恐らくだけど、輸送用のヘリコプターだと思うわ。」

 

暫く進むと、そこには鉄の塊のようなものがあったが、アイエフが言う通り、錆びれたりしており原型は留めてはいないが、形は確かにヘリっぽい面影はある。。

 

「…それに、これを見て頂戴。」

「リュックサック…ですか?」

「違うわ。これはパラシュートよ。…となると、やはりアイツは…。」

「獨斗がここに来たと…?」

「まだ、断定は出来ないけど、可能性はあるわね。…イストワール様。ギョウカイ墓場に似つかわしくない物を見つけました。酷く朽ちているので、何処製かはわかりませんが、輸送用のヘリコプターと脱出用に使われたと思われるパラシュートを見つけました。」

≪そうですか…。何かあったりしますか?≫

「いいえ。本当にただの鉄の塊になっている感じです。痕跡までは…。」

≪分かりました。引き続き女神の捜索をお願いします。≫

 

そう言って、アイエフがイストワール様との連絡を切り、再び先へと進む事にした。

 

 

 

 

 

「ふぅ、大分歩いたわね。」

「ああ、かなり奥に来たって感じはするわな。」

「はい…皆さん、一体何処にいるんでしょう………ひぅっ!!」

 

そんな他愛もない会話をしていると、何処からか息遣いのような声がし、それにコンパが驚いたように反応した。

 

「何よ、急に大きな声だして!」

「声が、聞こえたな…。」

「は、はいです!誰かの声が聞こえたですっ!」

「声…!?何処から聞こえたの!?」

「あ、あっちの方から…。」

「行くしかねぇな。」

「そうね、行ってみましょう!」

 

そうして、俺達は声のした方へ向かった。そこには驚くべき状況が広がっていた。

 

「いた!ネプ子!!」

「はいですっ!ギアちゃんも、皆さんも居ます!!でも…。」

「何だよ、これは…。」

 

そこには、3年前にギョウカイ墓場へ向かった女神5人が、黒い触手のようなモノに絡まれるように囚われていた。

 

「ネプ子!しっかりしなさいよ!ネプ子ってば!!」

「………。」

「ダメ…気を失っている…。」

「でも、何でしょうかこの触手みたいなのは…。」

「見た感じは、数年前のズーネ地区で見た奴とはまた違うタイプみてぇだな。」

「そうね。にしても何のよこれ。引っ張っても取れないわ。」

≪力ずくでは無理です。シェアクリスタルを使って下さい。≫

 

イストワールから連絡が入り、アイエフが懐からシェアクリスタルを出す。そんな時、俺はあるところに目が行っており、少し離れた所へ歩き出す。俺はそこに転がっている物を持ち上げる…。

 

「これは…!!」

 

そこに転がっていた物…正確には銃器で大型のリボルバー…。こんな代物を扱える人物は一人しかいない。

 

 

 

「そうはぁぁ…させるかあああああ!!!」

 

 

 

雄叫びとも思える大声が聞こえ、周囲がその声により震えているのが分かる。そして、俺の目の前に巨大な機械兵のようなものが現れる。

 

「ふ、ふはははははは!!まさか、こんな所にまで来る酔狂が居るとはな…!!」

「てめぇは…!!」

「3年間もこんな所で待たされたんだ…、貴様等はあの男と同じく楽しませてくれるよなぁあああ!!」

 

目の前に現れたこいつは俺は知っている。名前こそ忘れてしまったが、あるゲームに出て来たのを覚えている…。だが何だ、此奴から感じる嫌な感じは…。そして、此奴から言ったあの男…。

 

「ジン、向こうはやる気満々よ!!コンパが皆を助けてる間、私達で足止めするわよ!」

「(まさか、俺自身がこんな野郎と戦う羽目になるとはな…。)了解!!」

 

アイエフは両手にカタールを、俺は腰に携えている鞭を手に取り機械兵へと戦いを挑む。

 

「ぬおおおおああああ!!」

 

その巨体から力任せとも思われる巨斧の振り下ろしが放たれるが、これを二手に分かれるように避ける。

 

「一閃!!」

「食らえ!!」

 

アイエフによるカタールの二連撃と、俺が放つ鞭の打撃をその巨体へと当てる。

 

「何だぁ?今のは…。」

 

一撃で倒せるとは思っていないが、持てる力をぶつけた一撃を放ったつもりだ。だが、まるで聞いている気配がなかった。思わずその口振りに驚いてしまいアイエフは足を止めてしまった。

 

「きゃああっ!!」

「アイエフ!!」

 

そんな足を止めた所に、待ってましたと言わんばかりの一撃を放たれ、アイエフが吹き飛ばされてしまう。

 

「弱い…弱すぎる…。もっとだ…あの男と同じように、もっと楽しませろぉおおお!!」

「なら、その言葉通り楽しませてやるよ…。解放…!!」

 

そう言って、俺は十字を描くように腕を交差させる。すると、鞭が光り出し皮の鞭が、十字架を象ったクロスウィップへと変化する。そして、機械兵へと向けて振り下ろすと、ジャラジャラというような音と共に、鎖鞭が伸びるように十字架の先端から出て機械兵にぶつける。

 

「ほう、人間にしては面白い事をする。だが、あの男程ではないな…。」

「ッ………!!化け物か…!!」

「化け物ぉ…?違うな、貴様等が弱いだけだ。」

 

どう考えても不味い状況だ…。この日の為に特訓をしたにも関わらず、敵はそれを上回る力を持っていやがる。どうする…最終奥義のグランドクロスも、発動する準備がある。その間にやられてしまったら意味がない。

 

「ジンさん!!」

「ネプギア…!?目覚めたのか。」

「私も、一緒に戦います…!」

 

どうやら、シェアクリスタルによりネプギアは目覚める事が出来たようだ。だが、他の女神は一向に目覚める気配はない。それでも、女神様が居れば勝機はあるかもしれねぇな。

 

「うっし!奴をぶっ飛ばすぞ…!」

「はいっ!!初めから全力で行きます!!」

 

そう言って、ネプギアがMPBLを取り出し、斬撃と銃撃を合わせたプラネティックディーバを放つ。その間に俺は機械兵の周囲に十字を描くように聖なる短剣を突き刺し、グランドクロスの準備をする。ネプギアのプラネティックディーバにより、十分な準備ができグランドクロスを放つ。

 

「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

十字を描くように、地面から周囲を焼き尽くす強い閃光が放たれる。だが、その閃光が消え去った後も、まだ奴は立っていた。

 

「今のは聞いたぞ…。だが、この程度か…。女神も、貴様も、本当にこの程度なのかぁ!!」

「はぁ…はぁ…バカな…!!」

 

闇の存在である奴に打ってつけのグランドクロスを放ち、多少の傷はあるものの、まるで聞いている気配がない。RPGで言うMP切れの状態な為に、息切れを起こしてしまっている。

 

「コンパ!ネプ子達はまだなの!!」

「うぅ…、全然起きる気配がないですぅ…!」

≪もしかして、シェアクリスタルの力が1人分で尽きてしまったのでは…。≫

「そんな!!それじゃあ意味がないじゃない!!」

「そんな…、このままじゃ、また負けちゃうの?嫌だよ…そんな…。」

 

ここに来て、持っていたシェアクリスタルの力が、当に力及ばすという状況になってしまったようだ。

 

「万事…休すか…!!」

「もういい、貴様等は相手としては役不足だ…。纏めて吹き飛べぇええええ!!」

「だめええええええ!!」

 

ああ、こんな(ひで)ぇ所で終わっちまうのか…冗談じゃねぇと言いたいが、現状では手の打ちようがない。だが、振り下ろされてきた攻撃がこっちに振り下ろされる前に、強い衝撃と衝撃音が響く。

 

「貴様ぁ…何故止める!!これから楽しくなるという所で…!!」

「ジャッジ様、“一旦本部へ戻れ”とマジック様からの命令です。」

「ええい!離せえええええええ!!見逃してどうする心算だああああ!!」

「さぁ…そこは本人に聞いて下さい。」

 

そこに居たのは、まるで暗殺者のような格好をした人物が、そのジャッジと言う奴の大斧を右手だけで受け止めている。しかも、受け止めているのを解こうともがいているが、全くビクともしていない衝撃的な状況だった。フードにガスマスクのようなものを付けている上に、ボイスチェンジャーを付けているのか正確な声が分からない。まさか、此奴が犯罪組織に雇われた傭兵なのか…?

 

「助けて、くれるのか…?」

「助ける?違うな…見逃すだけだ。私の事より、そこの女神を介護したらどうだ。」

「え…?」

 

その男に言われ横を向くと、ネプギアが力を使い切ってしまったように、プロセッサユニットが解除されパープルシスターからネプギアに戻りつつ倒れ込んでいる。

 

「ね、ネプギア…!」

「ぎ、ギアちゃん!!」

「ちょっと、ネプギア!しっかりしなさいよ!!」

「………。」

 

その状況に驚きアイエフが近くに寄って揺さぶる。

 

「ダメ、気を失ってる…!こんなところで…!!」

「くそぉ…許さん、貴様等さんぞ…!!俺の楽しみを邪魔するなら、味方でもぶっ殺す!!」

「全く…やはり貴方は扱いにくい。」

 

どうやら完全に奴さんはブチ切れてしまっているようだ。それでも、大斧は全くビクともしな状況が続いている。…あの人物も化け物か…?

 

≪皆さん、作戦は失敗です。一先ず引いて下さい。今の私達ではどうする事も出来ません。≫

「イストワール様、しかし…!」

「ここで、犬死するよりは…ましだろ…。それに、見逃してくれると言っている…。絶好過ぎるぜ。」

「そうだ。その男の言う通り。何時までも抗していられると思わないで欲しい。」

 

そう言う人物の方を見ると、確かに右手が震えだしている。

 

「ぐっ…仕方ないわね。分かりました。コンパ、ジン。ネプギアを運んで逃げるわよ。」

「は、はい!!」

「お、俺もかよ…。」

「文句言わずに、手伝う!!」

 

そうして、グランドクロスによる疲労がありながら、ネプギアを運ぶ手伝いをする…人使いが荒いぜ全く…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…ここまで来ればもう大丈夫そうね。」

「ひぃ…ふぅ…ひぃ…ギアちゃん…意外と重いですぅ…。」

「はぁ…はぁ…疲れた…。」

「何よ、大の男が情けない事を…。結局、助けられたのはネプギアだけだったわね。それに…。」

 

そう言ってアイエフがシェアクリスタルを取り出す。最初に見た時と違い、全く光を放っていない状態となっている。

 

「全く、光ってもないな。」

「恐らく、これに入っていたシェアエナジーは空っぽね。」

「これじゃあ、もうねぷねぷや、女神さん達を助けられないですぅ。」

「それに、あの男…次は敵として立ちはだかる気がするな。」

 

そう、只でさえジャッジと言われた機械兵単体でも、力を合わせても勝てなかった上に、そのジャッジを上回ると思われるあの傭兵のような人物。はっきり言って助かったって気には全くならないわな。

 

≪落ち込まないで下さい。ネプギアさんを助けられただけでも、此方としては十分な成果です。≫

「イストワール様。私達はこれからどうすれば?」

≪一度、プラネテューヌに戻って下さい。ネプギアさんには休息が必要です。それに、ネプギアさんには酷かと思いますが…3年前に何があったかも聞かなければなりません。≫

「確かに、残酷だな。」

≪分かっては居ます。ですが、そこに突破口があるかもしれません。≫

「………、分かりました。これから、帰還用のイジェクトボタンを使って戻ります。」

 

そう言って、アイエフは持っているイジェクトボタンを使う。そして、数秒の内に見慣れた光景であるプラネテューヌに着くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰還後、直ぐに現状報告をする。まだ、断定は出来ないが、獨斗が普段から携帯していたであろう大型リボルバーを拾ったことを報告する。流石に手入れはされず放置されていた為、直ぐに使う事はできないが、修理をすれば使えるとの方向は受けた為、一応修理を依頼する。…銃弾に関しては、獨斗の部屋から拝借するしかなさそうだが…。

 

そして、ネプギア救出から数日が経った。今はプラネテューヌでクエストを終えた所で近くのベンチに座っている。だが、問題は山積みのような感じであり、一人頭をかかている状況だ…。

 

「お疲れー!」

「チメタっ!!」

 

聞き覚えのある声と共に、俺の頬に冷たい何かた当たる。そこには笑顔の日本一がいて、スポドリを持っていた。

 

「どうしたのさ?最近元気ないじゃん。」

「まぁ、色々あってな。」

 

そう、本当にこの短い期間で色々とあった。獨斗には程遠いが、誰にも負けないを目標に力を付けて来たにも関わらず、あのジャッジと言う奴にはかすり傷しか付けられなかった。正直ショックに近い物を感じている。転生者でありながら、力及ばずというか…。

 

「ん~…よく分からないけどさ。あんまり、難しく考える必要はないんじゃないかな?考えすぎると、他のものが見えなくなっちゃうよ。」

「そんなもんかね…。」

「そうそう!それに、ヒーローが落ち込んだら、周りも落ち込んじゃうからね!」

「………。日本一は、2年前と変わらないな…。」

「む…何その良い方。誉めてるのか馬鹿にしてるのか…。」

 

日本一が細い目をしつつ此方を見ている。まぁ確かに、日本一と出会ってなければ、俺の正義は歪んだものになってたかもな。そこは感謝しなきゃな。

 

「…ありがとな。」

「こ、今度は何?」

「ああ、何でもない。」

「…変なの。」

 

そんな周りから見ると、よくわからないやり取りをしていると、携帯に連絡が入ってくる。連絡相手はイストワール様だった。女神奪還計画以降、出来る限りの範囲という条件でプラネテューヌの補助をする事になっており、今回もその件についてだろう。携帯を取り出し開くと、端末からイストワール様が浮かび上がる。

 

≪ジンさん、急に申し訳ありませんが、お時間はありますでしょうか?≫

「あ~、日本一も居ますが、クエストは終わったばかりだから問題ないっすよ。」

≪そうですか。此方としては嬉しい所です。≫

「ん?アタシにも何か用ですか?」

≪はい。今から教会に来る事は可能でしょうか?≫

「まぁ、今プラネテューヌに居ますし。場所も丁度10分足らずで行ける場所に居ますよ。」

≪分かりました。ネプギアさんが目を覚ましましたので、お二人にも話して起きた事があります。≫

「おぉ!女神様が目覚めたんだね!!」

「そうか。良かった。」

≪では、お待ちしてますね。≫

 

そう言って連絡を切り携帯を仕舞う。

 

「しかい、話す事とはなんだろうな。」

「そんなの、行けば分かるよ!」

「………。そうだな。先ずは行ってみるか。」

 

そうして、俺はベンチから立ち上がりプラネテューヌの教会へ向かう事にした。

 

 

 

 

 

 





ここまで読んでいただき、ありがとうございます!今回もガッチガチ(?)なので用語集は無し。


それから、(祝)新次元ゲイム ネプテューヌVⅡR発売おめでとう御座います!
残念ながらPS4がない為、PS4を買うか検討するか、PC版が出てくるのを祈るか…です。


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