戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
イグニートモンの罠で翼とマリアを除く響たちシンフォギア装者たちと拓実に爽谷の6人はテレビ空間に閉じ込められ、27時間のうち6時間が経過してしまった。残された時間は21時間__響たちに助けは来るのだろうか?
「何者かに精神データを乗っ取られてもう5時間です。」
「響くんたちに加えて小日向くんもとは…
これには何か裏があるな。やはり先のアルカノイズとデジモン軍団に原因があるのだろうか?」
弦十郎たちの元にも装者たちの不調は知れていた。
「あの、司令…今回の敵に少し心当たりがあるんです。」
するとアケミのピコデビモンがデジヴァイスから飛び出してきた。
「心当たりだって?誰なんだそいつは…」
「そいつはきっと…」
一方響たちはチャンネルを変えられていた。今度はのどかな村に出ていた。
「私、ヒビキは親友のミクとともに魔王の撃破に向かうよ!」
今、魔王が世界侵略を目指さんと侵攻を開始していた。しかし、多くの勇気ある若者が集い、魔王の討伐も果たそうとしていた。
「でも響、魔王討伐にはマリア女王の許しがないとダメだよ?それにパーティをあと5人揃えないと。」
未来が条件の書かれた書類を出した。
「ええ!?じゃあ、クリスちゃんとかにお願いしようよ!」
2人はクリスの家に向かった。
「あたしに魔王討伐をお願いしたいだあ!?」
「お願い!あと5人揃えなきゃなんだ!助けてクリスちゃん!」
ヒビキがクリスの手を握った。
「まあ、あたしは回復とかできるしまあ協力してやってもいいぜ…」
「やったね!これで戦士2人に回復1人だね、ミク!」
「あとはどうしようかしら?適当にこの辺で尋ねてみる?」
3人は各自で散らばってパーティに入るかどうか尋ねていた。しかし、一向に見つからずほとんど諦め掛けていた。
「魔王討伐か…協力するよ。」
「右に同じデース!」
すると市場の方で2人パーティに加わろうとしているのを知り、すぐに近くのカフェで4人が集まった。
「2人が協力してくれるの?」
「はい!あたしはキリカ!魔法使いデース!」
「私はシラベ…踊り子をやってます…私たち、お母さんが病気なんです。」
「そのためには薬がいるんデス!けど魔王のせいで物価が高くて…生活が苦しい今私たちにできるのは勇者の手助けなんデス!お願いします!」
「あたしらと戦うのは結構なリスクが伴うぜ、それでもいいのか?」
「クリス、いくらなんでもそれは…!」
「こちとら遊びじゃあねえんだ!命がかかってるしな!」
「やります!お母さんとの日々を取り戻したいデス!」
「お願いします!」
キリカとシラベは即答で頭を下げた。
「いいよ!そこまで言うんなら、一緒に行こうよ!あとは1人…誰にしよう…」
響たちはカフェを出た。
「さて、あと1人はどこかな?」
「ゴホッ、ゴホッ、ああ…!」
すると近くで咳き込みながら青年が突然倒れ出した。
「ぐはっ、ゴフッ、ゴフッ!」
倒れてもなお青年は咳き込んでいた。
「大丈夫デスか!?」
「ああ、問題はないよ。少し職業上、仕方がなくてね。」
「あの〜、どう言う職業ですか?」
ミクが尋ねてきた。
「僕は、呪術師さ。毒とか呪いさらには占いとかが得意なのさ。」
「ちょっと怖い…」
「まあ、僕の場合主に呪いとか毒専門だからね。そういうのをやりすぎてるからか結構病弱なわけさ。まあ、幅をきかせてる魔王よりかはいいかもしれないけどね。」
響たちは青年を起こした。
「すまない、ところでマリア女王の居城はどっちかな?」
「えっと、あっちです!」
響が方向を指差した。
「ありがとう。そちらも気をつけて。」
青年は去っていった。
イグニートモンはしばらく勇者風の番組を見ていた。しかし、13話くらい経ってからテレビを前に少し難しそうな表情を浮かべていた。
「なあ、この勇者モンなんだが見飽きた。モニタモン、終盤の第41話くらいまで進めろ。」
「あいよ!タイムスキップ!」
そういうとモニタモンはテレビにあった早送りボタンを押した。すると第42話の次回予告が流れた。
「魔王ネフィリムにより時停止をかき消され残りあと3時間の命となってしまったソーヤ!ヒビキ、ミク!女神のカゴはまだか!?そして最期の時が一刻に迫っていた。果たしてどうなるのか?次回!!ソーヤ死す…」
「え?なに、もうあの呪術師は死ぬわけ?」
イグニートモンはぽかんとした表情を浮かべた。
「一応あのあとあいつらはパーティを組んだりして旅を続け、魔王の城には近づいたんだ。もう寿命が長くないソーヤはパーティが女神の試練でいい武器もらう中、時停止っていう自らの呪いの時を止める呪文を女神から受けたんだがネフィリムの呪文喰らいっていう能力で相殺されちまったそうだ。」
モニタモンがそれまでの経緯を淡々と話したがイグニートモンは怒りで震えていた。
「そんなことはいい!なんだこのふざけたタイトルは!何が"ソーヤ死す…"だ!こんなんネタバレじゃないか!どっかのカードバトルの凡骨とか緑の龍戦士じゃないんだぞ!もういい!この勇者モンも終わりだ!次だ次!」
「ああ、お次はこいつだ!」
現在12時間経過__残りあと15時間
続いて響たちは海に出ていた。
「これって?」
「船長!敵船が現れたわ!」
部屋にマリア、クリスそしてツバサが入って来た。
「奴ら狙ってるぞ!早くしろ!」
「船長!このまま後退するのか?」
「あっ、ごめんごめん!全速前進で行くよ!」
「おお!!」
すると船に敵が入って来た。
「ガングニール!てめえらのお宝を頂くぞ!」
「飛んで火に入る夏の虫…まとめて片付けるぞ!」
キャプテン響が拳を構えると船から剣士__ツバサと武道家__マリアが飛び出して来た。
「お前ら、やっちまえ!」
敵が突撃するが、全てツバサとマリアに薙ぎ払われた。
「クソッ!撃て!撃って撃って撃ちまくれ!」
敵船が攻撃を仕掛けようとしたが、一本の矢で船員が撃ち抜かれた。
「あたしから逃れられるとでも思ってんのかよ。」
マストには狙撃手のクリスが弓を違えていた。
「デデデデース!!」
さらに敵船にはおしゃべりキリカと寡黙なシラベが乗り込み船員たちを倒していった。
「ちくしょう!なんでこんなことに!」
「もう、諦めてください。大人しくすればこれ以上は見逃しませんよ。」
敵船の船長は握りこぶしを構えたまま響を睨み、ナイフを構えた。
「しねえええええ!!」
しかし、響はそれを素早く受け止め胴体に正拳突きを放った。
「ふう…みなさん眠らせておきましたから、もう来ないでくださいよ。」
「いや〜、相変わらずだね〜!ほんと面白いねー、君らは。」
全員が振り返ると、拳銃をくるくる指で回している青年がそこにいた。彼は耳にピアスをはめ、ネックレスやブレスを見につけるといういかにも派手な格好をしていた。
「ヤッホー、クリちゃん…元気してた?」
「タクミ…」
クリスが鬼の形相で睨みつけた。
「誰デスか?」
「あたしの昔の友人だったやつさ。けどこいつはお宝欲しさに他の仲間とあたしを裏切って見殺しにし、1人のうのうと旅してるクソ野郎だ!」
「おいおいおい!随分手厳しいねえ〜まあ、ソーヤとかそういうのだろ?そんなこと言ったってね"何かが欲しけりゃ何かを捨てる"__これが世の真理だから」
タクミが悪びれる様子もなく髪をかきあげた。
「一体うちの狙撃手に何の用だ?」
ツバサが切っ先を構えた。
「おー、怖い怖い!」
タクミが空中でバック宙して一行の後ろに立った。
「いやね、たまたまこの辺の島にお宝があってさ。原住民の人たちと交渉したのよ。そしたら奴ら、渡さないだのうるさくってさ。あんまり目障りだったから片付けてたんだわ。んで、今はその帰りってとこ。」
「そんな…!」
響も海賊でありながら無益な殺生は好まないという温厚な性格である上人殺しには抵抗を持っていた。そんな彼女の人柄に惚れたのか船員は自分の意思でついて来ているのだ。
「どう?暇つぶしに今ここで一つやり合うかい?」
「行くぞ、船長。こんな奴と話してる時間なんてねえ。」
クリスたちは背を向けていた。
「なんだ〜、お気に召さないか。んじゃあ、仕方ない。いらっしゃいませ〜!」
そういうとタクミは拳銃の引き金を引いたするとそこから異形の怪物が6体現れた。
「なに?こいつは?」
「紹介するよ!俺が拾った冥銃ソロモンにはこのような奇怪なバケモンを呼び出せるんだ〜!でもってそいつは人型タイプのヒューマくんにタコ型タイプのオクトくん、鳥型タイプのバドちゃん、巨人タイプのゴーくんにブドウ型タイプのグレプちゃん、そしてピラミッド型タイプのピラくんだ。精々楽しんでよね〜!クリちゃん、寂しくなったら電話してもいいんだぜ〜!ハハハハハ!!」
そういうとタクミは近くに止めていた小型の船に乗ってその場から去っていった。
「ふざけやがって!」
そういってる間に化け物は船員たちの捕食を始めた。
「相手が化け物ならやるしかない!」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「Imyuteus amenohabakiri tron」
「Killiter Ichaival tron」
「Seilien coffin airget-lamh tron」
「Various shul shagana tron」
「Zeios igalima raizen tron」
すると響たちが歌い出した。そして次の瞬間、響たちが鎧を纏った。彼女たちは古代文明の残した聖遺物に選ばれた適合者なのだ。
「って、なんでシンフォギアが今更?」
「おい、ちょっと待て。急に頭が痛くなって来たぞ。」
「何をしている!船長、狙撃手…?あれ、船長とは誰だ?」
「それに私たちいろんなとこにいたわよね?」
「会社に、刑事に、勇者に海賊?なんかへんだね、切ちゃん。」
「それにさっきの水琴先輩とか普段は真面目系なキャラの筈なのに崩れすぎデス!キャラが変デス!」
そしてまたしても現状の奇怪さに気がついた装者を見てまたもイグニートモンは怒り、近くにいたテイルモンに八つ当たりをしていた。
「ええい!なんでこいつらはすぐ気付くんだ!全く、もう少しは演技したらどうなんだ!この!この!この!」
「イグニートモン様、おやめください!」
「ええい、黙れスワンモン!僕を誰だと思っている?」
「このような真似など、行方不明な姉様が見たら悲しみますぞ!」
「黙れ!あんな小うるさいのがいなくなったのだ!遊び呆けるのは今がチャンスなんだよ!」
今度はスワンモンをイグニートモンが殴りつけた。
「…ッ!失礼しました…」
「おいモニタモン!残り時間はあと何時間だ?」
「残りあと13時間だ…そして残りチャンネル数はあと2つか…こうなったらとっておきをくれてやるぜ!」
モニタモンはチャンネルを変えた。
現在14時間経過__残り13時間
今回ソーヤ死す…に使ったネタは言わずもがな遊戯王の城之内死すです。そして緑の龍戦士というのはあと数日で最終回を迎える仮面ライダーエグゼイドの檀黎斗 神の岩永さんが春映画の制作発表でドラゴンレンジャーという戦士が次週予告で死ぬことをネタバレされてショックだったというシーンから採用しました。
そして拓実が海賊版であらぬキャラ崩壊をしましたが実際初期は自己中なキャラにしようかと思ったのですがそれだと結構原作を壊すかもなのでやめにしました。そこで今回テレビ空間での出来事ならこれは行けるかと思いキャラを変えさせました