戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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最終決戦もあってかおそらく今後数回は軽く3000字は超えるかもしれません。1話1話が長くなってしまうかもしれませんがご容赦いただければと思います。さて、響が今回ダメなお父さんともう一度話し合います。彼女にはジョジョの某男爵の言葉を送りたいものです。


第85話 振り絞れ!なけなしの勇気!

翼とクリスのチームがそれぞれオートスコアラーと激突していた頃響は未来の励ましの元一度は完全に会うことを辞めた父__晄との話し合いに向かった。

「決意の朝…」

そして夜明けと同時にSONG本部の潜水艦はレイアの妹の攻撃で大破してしまった。それにより内部機器が落下してきた。

「うわわわわわわわーーーーー!!!!」

「藤堯はん!」

「なっ!」

友里の方にも機器が落下してきた。とっさにデジヴァイスを構えようとしたが揺れによりデジヴァイスを落としてしまった。

「きゃああああああ!!!!」

「友里さん!」

「クソッタレ!」

アケミがデジヴァイスを構えた。

「ピコデビモン進化!!アイスデビモン!

アイスデビモン超進化!!レディーデビモン!」

レディーデビモンが潜水艦の外部に飛び出してきた。

「ダークネスウェーブ!」

レイアの妹はその攻撃を受け一度潜水艦から離れた。

「逃すか!ダークネスクロー!」

さらにレディーデビモンはレイアの妹の顔面を左腕のツメで刺し貫いた。

すると潜水艦の一部が分離して攻撃を開始した。さらにそこからクリスが飛び出してきた。そして弓を構えその一撃で目の見えないレイアの妹の腹部を抉った。

<ARTEMIS SPIRAL>

レイアの妹はわずか数分で爆死した。

「本部が…奴らまとめてやる気だったのか…」

一方本部ではエルフナインが友里をかばって致命傷を負ってしまった。

「エルフナインちゃん!?エルフナインちゃん!?」

「僕は誰かに操られたんじゃなくて…」

「まずいわ!一度医務室から包帯を持ってくるわ!」

アケミが走って医務室へ向かった。

 

 

一方、装者たちの壮絶な戦いの中で響は晄と対話していた。今度は晄のパートナーであるはずのシャコモンは響側に座った。

「すまない…腹減ってたんだ」

「うん…」

すると響は未来からのへいきへっちゃらのメッセージを受けてすぐに晄には母とやり直す気があるか否かを尋ねた。しかし、晄は響の口添えを期待していた。

「そんなことできるわけないだろ!?」

アグモンが晄を非難したが響に止められた。

「はじめの一歩はお父さんだよ。逃げたのがお父さんならやり直すのもお父さんだよ?」

「そいつは嫌だな。俺にだってプライドはあるんだ。」

「晄、この際プライドだどうこうの問題ではないと思うぞ。」

「私、お父さんとやり直したいっていう勇気を持ってここにきたんだよ!?だから、お父さんも勇気を出して!」

「けど、俺には…」

晄は自らの過去に怯えて返答できずにいた。

そして響はため息をついた。

「お父さんはお父さんじゃない…やっぱり壊れた家族は元には戻らないんだ。」

晄がふと外を見上げると突然空が割れ出して中からキャロルの居城__チフォージュシャトーが現れた。

 

 

一方シャトー内部ではウェル博士がネフィリムの腕でシャトーを動かしていた。

「僕の操作する聖遺物にトリガーパーツなんかいらない!これで意のままに操れる!」

「フッ、オートスコアラーによって集められた闇の旋律をもってして世界をこれで噛み砕ける!」

「あん?どういうことだ?」

「世界を分解することこそがキャロルの目的なんだよ。もっとも世界を破壊した君と違って彼女は父親のイザークの命題なのだけれどね。」

デーモンがウェル博士をほくそ笑むいうに見つめた。キャロルはそんな中、イザークの遺言である世界をもっと知るんだという言葉を思い返していた。

「分かってるって!だから世界をバラバラにするの!そうしたらパパの命題が果たされて万象の全てが理解できるわ!」

突然キャロルは幼い少女のような喋り方をし始めた。

「志向の叡智…ならばレディ!その知を以って何を求める!?」

「何もしない…」

ウェル博士はキャロルの何もしないという一言を前に自らの英雄論を語り出し、キャロルを罵倒し始めた。

「レディには夢がないな〜!誰かに託されたものなんかで満足するなんて実にたかが知れてるな!」

「なんか…といったか?」

(バカめ…貴様ら2人は私が利用してるにすぎないのだよ!それにしてもいいお笑いコンビだよ。こんな面白いコントをしてくれるなんてな!)

デーモンは真顔だったが心では2人を侮辱していた。

「そうとも!英雄の器が小学生の女の子には軽すぎるんだよ!僕が英雄になるしかない!英雄は2人もいらないんだよ!!!」

「ほう…貴様は英雄になってどうしたいのだ?」

ウェル博士はドヤ顔で自らがチフォージュシャトーを操り世界を蹂躙すると告げる前に腹部をキャロルに背後から刺された。

「実に支離にして滅裂…貴様などが英雄になれるものか!」

「ふう…リヴァイアモンも飛んだ間抜けを選んだようだね。まあ、どのみち君は終わりだ。」

「ダメじゃあないか…楽器をそんな風に使っちゃあ…」

ウェル博士は苦笑いを浮かべるもキャロルはそのままダウルダブラの琴でウェル博士を振り落とそうと構えた。

「もうお前には用はない…消えろ…」

「いや!顔はやめて!」

無情にもウェル博士は高所から転落してしまった。

「廃棄予定がいささか早まったか…」

その時、またしてもキャロルが痙攣を起こした。

「計画の障害は排除する!誰であろうと!」

(もうすぐだ。もうすぐ…始まる!)

キャロルとデーモンは直ちに街中に出撃した。シンフォギア装者とデジヴァイス所有者を抹殺するために…

 

 

一方響は弦十郎の通信で今おかれている状況を知った。

「俺たちは今各自で東京に向かっている。しかし…エルフナイン君と爽谷が負傷してしまった。爽谷くんはなんとか戦えるくらいには軽いケガで済んでるがエルフナイン君は重症だ。」

「僕は平気です…見守るんです。キャロルを止めるのをみなさんと…」

SONG本部と翼たちも都庁へ向かっていた。

「分かりました!今から避難を行います!お父さん!シャコモン!」

「わかった。早くやるぞ晄!」

「なあ〜、こういうのっていくらくらいしたらテレビ局に売れるかな〜!」

「おい晄!お前…「いい加減にしてよお父さん!」」

シャコモンの言葉を遮って響が晄を叱責した。

「ほう…それがお前の父親か…」

すると空からデーモンとキャロルが現れた。

「キャロルちゃん…」

「お前が歌を歌いになかなか現れないのでこちらから出向いたぞ!」

「では…「無用だ。そこで見てろ。俺1人でやる!」」

キャロルが響を攻撃し始めた。それにより響はギアのペンダントを遠くに弾かれてしまった。

「あの時戦えないといったらしいが今回はそうはいかんぞ!もはや貴様にギアを纏わせる気はない!」

「全く悪い人だ。誰かさんの元になったのは伊達じゃないな。」

響はデジヴァイスを構え、アグモンをウォーグレイモンに進化させた。

「究極体って…マジかよ!?」

晄は娘が究極体に進化させられるのに驚いていた。

「だが、貴様に何ができる?父親から何を託された?」

「私は…何も受け取ってない」

構わずキャロルが攻撃するもそれを晄が間一髪で防いだ。

「くそ〜!助けてくれ〜!どうにかしてやがる〜!」

晄はあたりに助けを求め惨めにも逃げ出そうとした。響は過去に晄が逃げた日の出来事がまたもやフラッシュバックしていた。

「晄!お前は恥ずかしくないのか!?」

「うるせえ!こんな状況やってられるわけないだろ!」

「逃げたか!娘を置いて逃げるとは滑稽だな!だが逃がさん!」

「響のお父さん!」

ウォーグレイモンがキャロルを止めようとするもデーモンに防がれた。

「君を倒しても文句はないだろう…最も、言われたところでもう無駄なのだがな。」

「ヒイイ!!」

晄はデジヴァイスを構えてシャコモンをオクタモンに進化させた。

「シャコモン進化ああああああ!!!オクタモン!」

そして晄は投石を放った。

「海鳴墨銃!」

オクタモンも攻撃するがことごとくキャロルのバリアに防がれてしまった。

「全く大した男だ!俺の父親は最後まで逃げなかったぞ!」

晄はオクタモンを抱えて響を見た。

「逃げろ響!!壊れた家族を戻すには響が必要なんだ!響がいなきゃダメなんだ!」

しかし、キャロルの攻撃で晄は吹き飛ばされてしまった。

「お父さん!」

「晄!!」

響とおくたモンが心配していたが晄はへへと言いながら笑っていた。

「これくらい…へいきへっやらだ」

響はへいきへっちゃらを思い出していた。まだ幼い頃料理中でうっかり指を切ってしまった晄を心配していた響に対してそれは投げかけられていた。以後、それが響の心の支えになる言葉になったのだ。

「逃げてたのではないのか?」

「ああそうとも!逃げてたさ!けどな…さっきわかったんだ!どんなに逃げてもこの子の父親だってことからは逃げることはできない!だからもう俺は逃げないって決めたんだ!」

晄が握りこぶしを突き出した。

「確かに俺はパートナーからも生半可で中途半端で出来損ないって言われてる。けどな、娘はそんな俺に対して勇気を持って向き合ってくれた!家族をやり直そうっていった!

だから俺はなけなしだが勇気を振り絞ると決めたんだああああああああああああ!!!」

すると晄はキャロルに何かを投げたがまたもそれは外れた。しかし、外れてからキャロルは大きく動揺した。それは響のペンダントだったのだ。

「させるか!」

響がペンダントを受け取ると同時にキャロルはビームで攻撃を始めた。

「響いいいいいいいいいーーーーー!!!!!」

すると爆風からギアをまとった響が嬉し涙を流しながら立っていた。

「へいきへっちゃら…私、お父さんから大切なものをもらってたんだ。この言葉は私がくじけそうになったときの心の支えになっていたんだ。」

響は拳を構え、キャロルとデーモンを見つめた。

「響ぃ!」

ウォーグレイモンからは喜びの声が漏れた。

「ふん、虫けらが増えたところで無駄だ!」

復活した響は構えを解かずキャロルを一点のみで見つめていた。

 




「響、今頃どうしてるかな?お父さんとやり直せるかどうかの話ができてるといいけど…」
「きっと、響なら大丈夫だよ。未来の言葉だもん、何かしらの声援はしてもいいんじゃない?」
「そうだね、じゃあ…」
(未来、響にメールを送る)
「頑張って…!響!」

第73回 未来、ピヨモン(in学生寮)

未来さんの出番がGXの終盤では響の父親絡みもあってか本編ではまさかのメールのみの出演でした。今回あとがきでは個人的な妄想込みで出演させました。
現在放映中のAXZでも出番は少ないかと思いきやまだまだ空気とは言い切れません。最終回での出番はきっと響の誕生日だから結構目立つはず…響の嫁だしね、彼女は空気になどならないんだよ。

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