戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回はクリス陣営となっております。クリス陣営VSキャロル陣営の最中あの人物がまさかの再登場を果たします!
GX本編では第9話のラストはこいつが持ってたと言っても過言ではありません。実際、翼さんの回で結構泣きそうになったとこを一気にマジかよ!?ってこいつが驚かせてくれました。


第83話 深海の決闘!魔王デーモンの力!

 翼たちがファラを撃破する数分前、クリスに調、切歌そして爽谷も深淵の竜宮に向かった。

 

「ヤントラサルヴァスパ!?」

 

 エルフナインが深淵の竜宮に保管されていたデータから発見した聖遺物に唖然とした。

 

 エルフナインによればそれはあらゆる機械の起動と制御を司る情報集積媒体でキャロルがそれを手に入れれば、一気にチフォージュ・シャトーの完成が行われてしまうらしい。

 

「司令!クリスちゃんたちが現着!」

 

 

 

____________________

 

 

 

「バカな!お前は!」

 

「おや、何時ぞやのジャリンコどもか…」

 

「まとめてぶっ潰してやるよ!」

 

 クリスたちはすでにシンフォギアを纏い、デジモンも全員デジクロスX3に設定させていた。

 

「スピリットレボリューション!チャックモン!」

 

 爽谷は小人型のデジモンに変化し、パートナー4体で相手をすることになった。

 

「スノーボンバー!」

 

「甘い!」

 

 発射された雪玉はデーモンにあっさり弾き飛ばされてしまった。

 

「ムゲンカノン!」

 

「ヘビーメタルバーナ!」

 

「スパイクホーンバスタ!」

 

「ポイゾンアーム!」

 

 そして横から4体が攻撃を仕掛けるもデーモンは結界を張って防いでしまった。

 

「たわい無い…ふうん!」

 

 デーモンの一撃で全員吹き飛ばされてしまった。

 

「少し強くなったくらいでいい気にならない事だ。わたしは魔王だからね。舐められるわけにはいかないんだよ」

 

「だったら!スライドレボリューション!ブリザーモン!うをおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

 ブリザーモンに変わった爽谷はデーモンを攻撃するも裏拳で怯んでしまった。

 

「こいつ!」

 

 パートナーたちも全員攻撃するがことごとくバリアーで防がれてしまった。

 

「全く、手間取らせないでくれ。そおら!」

 

 デーモンがスコピオモンX3を投げ飛ばした。

 

「スコピオモン!これならどうだ!アヴァランチステップ!」

 

 トマホークで背後からデーモンにダメージを与えた爽谷は一度距離を取った。

 

「こいつ!まだ全力じゃない!どうすれば勝てるんだ?」

 

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 一方装者たちは切歌がレイアを、調がアルカノイズを迎撃していた。そしてクリスは孤立したキャロルを1人迎え撃つが結界に阻まれ、攻撃が悉く弾かれてしまっていた。

 

「このっ!」

 

 切歌も投げ銭で手数を増やすレイアの戦い方に翻弄されていた。

 

「これじゃキリがないデス!」

 

「クソッタレ!」

 

 クリスはミサイルで攻撃し始めたが、それすらも防がれてしまった。

 

「そこを退いて!」

 

<Σ式 禁月輪>

 

 アルカノイズを撃破した調はクリスのカバーを行うべくα式 百輪廻でデーモンとキャロルを攻撃した。

 

「フッ、こんなおもちゃでどうにかなるものか!」

 

 デーモンはノコギリを指で弾くとそれが他のノコギリに連鎖的に衝突をした。

 

「一歩も動かないで弾くだなんて…!」

 

 一方のキャロルもバリアーで防いだが、復活の際の副作用で突然苦しみだした。それによりうっかりキャロルは持っていたヤントラサルヴァスパを手放してしまった。

 

「ヤントラサルヴァスパが!」

 

「その隙は見逃さねえ!」

 

 クリスがMRGA DEATH QUARTETを放った。レイアが一度キャロルの支援として投げ銭で攻撃したもののそれらではとても捌き切れなかった。

 

「なんだと!?」

 

「あまい!グレッチャートルペイド!」

 

 髪の毛で動きを封じられたデーモンはそのまま爽谷の攻撃を受け、吹っ飛ばされた。

 

「ムゲンカノン!」

 

「スパイクバスタ!」

 

 デーモンも吹っ飛ばされた中、さらに攻撃を受けた。

 

「クッ!地味に窮地…!」

 

 レイアも必死に投げ銭で手数を稼ぐがミサイルの一発が隙だらけのキャロルに向かっていった。

 

「マスタああああああああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 キャロルはハッとした表情でミサイルを見つめた。

 

 ミサイルはキャロルに命中しようとしていた。

 

「行けええええええええええ!!!!!!」

 

 あたりに爆煙が立ち込めた。

 

「!?」

 

 クリスが異変に気付いた。何者かにミサイルが受け止められてしまっているのだ。

 

「いったい何が!?どうしてクリスさんの必殺技が!?」

 

「うん?なんかいねえか?」

 

「確かに怪しいシャドーだ!」

 

 デジモンたちも一度、人どころに集まった。彼らにはキャロルとレイア、デーモン以外の人影を発見したのだ。爽谷もスピリットレボリューションを解除した。

 

「何がどうなってやがる!?」

 

「久方ぶりの聖遺物…この味は甘くとろけて…クセになる〜!」

 

 その声に全員ゾッとした。

 

「どうして貴方が…」

 

 爽谷の驚き方は尋常ではなかった。

 

「嘘!」

 

「嘘なものか…僕こそ真実の人…」

 

 キャロルも乱入して来た人物を前に口をポカンと開けながら見ていた。

 

「ドクター…ウェルうううううううううううううううううううううーーーーーーーー!!!」

 

____________________

 

 現れた人物はウェル博士___マリアや調たちと同じFISの研究者である。

 

「おやあ〜?旧世代のLiNKERをぶっこんで騙し騙しの運用かい〜?優しさで作ったのは僕のLiNKERだけだよ〜!そんなので戦わされるなんてね〜笑いが止まらないよ!」

 

 調と切歌が見るのも嫌そうな表情を浮かべた。

 

「残念の一等賞が何を言うデスか!?」

 

「ドクター、貴方はここに閉じ込められていたのなら大人しく戻って罪を償ってください!そいつらは危険です!」

 

 爽谷がキャロルを指差した。

 

「うるせえ!僕はまだ英雄にさえなれてないんだぞ!?こんな機会を待ってたんだ!ジャリガキがでしゃばるな!」

 

「そんな…!「外させたな?」」

 

 爽谷の声をクリスが遮った。

 

(後輩どもの前でかかせた恥は倍にして返すぞ!)

 

 怒り心頭のクリスが武器を構えた。

 

「待ってください、クリスさん!ドクターをやるのはまずいですよ!」

 

「何わけのわかんねえこと言ってんだ!」

 

「爽谷の言う通りデス!ドクターが死んだらLiNKERが!」

 

「そうとも!僕が死んだらLiNKERは永遠に無くなったままだぞ!」

 

「ぽっと出が話を進めるな!」

 

 キャロルの手でアルカノイズが呼び出された。さらにデーモンがパートナー4体に襲いかかった。

 

「2人が戦えなくたってあたしが!」

 

 クリスは爽谷を殴り飛ばし、BILLION MEIDENで一掃した。

 

「マスター、その男の識別不明。いかがします?」

 

「敵でも味方でもない!英雄だ!」

 

 ウェル博士はクリスのガトリングにビビってキャロルの後ろに隠れながら叫んだ。

 

「全く、あれがリヴァイアモンの協力者か…呆れたものだ」

 

 デーモンも呆れながらデジモンたちの攻撃をひらりとかわし、攻撃した。

 

「だったら、英雄様にさっきよりデカイのをくれてやる!」

 

 なんとクリスが次に構えたのはまたもやMEGA DEATH QUARTETだった。これにはその場にいたものたちが激しく動揺した。

 

「ちょっと待ってください!先輩!」

 

「ここでそんなもの使ったら危ないですよ!一旦冷静になってください!」

 

 調と爽谷がクリスを止めようとした。

 

「そーだ!そーだ!このおっちょこちょい!ここでそんなのを使えば施設も僕も海の藻屑だぞ!!なあ〜んてね!ヒヒヒヒ…」

 

「レイア、この窮地を切り抜けてみせろ」

 

「即時遂行!」

 

 レイアが駆け出して近くにいた爽谷を弾き飛ばし、気絶させクリスの周りを回った。

 

「く…はッ!」

 

(後輩どもに任せられない!ここはあたし1人でやる!)

 

「先輩!」

 

「クリス!そんな攻撃じゃダメだ!」

 

「落ち着くデスよ!」

 

 そしてクリスの銃身は調を向いた。それを切歌が止めた。

 

「諸共に…吹き飛ばすつもりデスか?」

 

 次に4人が見たのは床に穴を開けてキャロルたちが逃亡した跡だった。

 

「ごめんなさい…ドクターがいなくなるとLiNKERがなくなるって思って…」

 

「けど、私たちは迷いません。クリス先輩、戦いましょう!」

 

「そうだよ!みんなの力を合わせればきっと…!」

 

 そんな中ハグルモンはクリスの異変に気付いていた。

 

「クリス?ドウシタンダ?」

 

「うるせえ!後輩の力なんかあてにしねえ。おてて繋いで仲良しごっこじゃねえんだ!あたし一人でやってみせる!」

 

 クリスが一人先走ってしまった。

 

「…これは、"ミイラ取りがミイラ"になりますね。」

 

 爽谷が立ち上がった。

 

「ああん!?てめえ…何が言いてえんだ!」

 

「分からないのですか!?あなたは今一人で戦ってるが、それはきっと自分でやらなくてはいけないと思ってるのではないのですか?」

 

 爽谷がクリスを呼び止め、反論した。

 

「爽谷?」

 

 切歌と調もポカンとしながら見ていた。

 

「僕たちはバラバラのままじゃ勝てないってことぐらいあなたが一番理解してるはずです!」

 

「てめえなあ…この作戦ではあたしが先輩なんだぞ!?それが分かっての口ぶりだな?」

 

「分かってます。けど、僕たちはチームなんです!お互いを補い合いながら強くなればいい!先走って死んでしまったらどうするんですか!?この二人だけじゃない、どれだけの人が悲しむかあなたは分かっているのですか!?」

 

 その時、爽谷は腹部にクリスのパンチを受け、顔面に全力の往復ビンタをされた。

 

「うるせえんだよ!ただのヘナヘナでデジモン頼りの優男が口答えをするんじゃねえ!」

 

(一人でやらなきゃ示しがつかねえんだよ!)

 

「くっ…」

 

「クリス先輩…」

 

「ヘイ爽谷、平気か?」

 

 クネモンが駆け寄った。

 

「大丈夫だよ…けど…」

 

「ええッと、とにかく行くデスよ!」

 

 切歌と調が先に歩いていたので爽谷も立ち上がってキャロルたちを追いかけた。

 

 一方のキャロルはすでにウェル博士と手を結んでしまっており、深淵の竜宮からの脱出を試みようとした。SONGにもアメリカ政府からのウェル博士に関する投獄情報は与えらえてはおらず、SONGはなおも苦しむ羽目になってしまっていた。4人はキャロルを追跡し、ついでに現れたウェル博士を牢獄に戻すことができるのだろうか?




「ああん!?後書きのメッセージだと?冗談じゃない!魔王には利用され、ガキには舐められた友達以上英雄未満の僕が後半にしか出番のないGX編など告知してたまるか!どうせなら僕が全編にわたって大活躍のG編を告知させた方が…」

(ドアを叩く音)

「おっと、誰か来たようだ。はいはい、なんで…ぎゃあああああああああああああああああああーーーーーーーーーーー!!!!!」

第71回 ウェル博士(in牢獄)

まさかのウェル博士でした。今回はカットしましたが、もう彼の左腕はネフィリムと同化してるため人ではなくモノとして扱われており、アメリカ政府によって深淵の竜宮に閉じ込められていたのです。ちなみに彼の牢獄はネフィリムの聖遺物捕食の能力のアレがあってかその辺の牢獄とおんなじ鉄格子になってました。

ぶっちゃけこいつが脱獄したのはクリスのミサイル攻撃だったりします。そして、さっきメッセージでなんかやたら反抗的だったので説教して来ました。やっぱ、ウェル博士の顔芸は体に毒ですね。主に腹筋に関してのね。

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