戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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前回響はミカにやられ入院ですが、敵は待ってくれません。こっから徐々に終盤に向けて動かしますよ。


第80話 夕焼けの誓い!迸る愛!

 マリアたちが廊下を歩いていた。

 

「そう、やはり父親の一件だったのね。」

 

「なあ先輩、こう言うときどうしたらいいんだ?」

 

 クリスにマリアも父親を早くに亡くしているため家族というものが曖昧になっていたのだ。

 

「さあな、どうしていいかはわからん。一般的な家庭を知らぬまま今日に至る私だ。水琴、お前なら知ってるのではないのか?」

 

「どうなんだ?」

 

「まあ、家族って言っても色んなのがいますし一口じゃ語れないですよ。まあ、立花さんも父親の件でけっこう参ってる感じです。俺なんかがあてになるかどうか…」

 

「つーか、拓実の親父ってどんな人なんだ?」

 

 クリスが尋ねてきた。

 

「仕事熱心だけど休みの日はほとんど酒飲むかテレビ見るかの二択さ。」

 

「かなり、惰性な父親なのね。」

 

 マリアが苦笑いを浮かべた。

 

「けど、時々思い悩んだ俺自身をアドバイスしてくれるから100%だらしないって感じの人じゃないです。けど、酒癖が…」

 

 マリアはそんな中顔色が優れない翼の顔を見ていた。

 

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 夕方になっても調と切歌は喧嘩したままだった。

 

「私に何か言いたいことあるんでしょ?」

 

「それは調べの方デス!私は…」

 

 すると2人の近くの鳥居が炎上した。そこにはミカが立っていた。

 

「足手まといとして軽く見てるのなら!行くよキャンドモン!」

 

「はいよ!」

 

「Various shul shagana tron」

 

「キャンドモン進化!!メラモン!」

 

(ここから先はジェノサイドソウ・ヘブンを聴きながら読むのを勧めます)

 

 ギアを纏った2人は先手必勝と言わんばかりにミカを攻撃した。

 

「バーニングフィスト!」

 

<α式 百輪廻>

 

 ミカはそれらを難なく防ぎ、余裕の表情だった。

 

「デジモンはこいつで遊んでるんだぞ!

 

 ヴリトラモン!メガドラモン!スカルグレイモン!デジクロス!」

 

 ヴリトラモンが炎に包まれるとすぐに姿を現した。

 

「ヴリトラモンX3!」

 

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 ミカが現れたという情報はすぐにSONGに届いた。

 

「待っていろ!すぐに応援をよこすからそれまで持ちこたえ…」

 

 しかし目の前にはレイアそっくりの巨人が待ち構えていた。

 

「海底に巨大な人影だと!?」

 

「ここは私と妹に任せて存分に暴れろ、ミカ」

 

 水上ではレイアが腕を組んでいた。

 

「クソったれ!邪魔ばっかしやがって!」

 

「弦十郎!私が行く!こんなところでモタモタしてられん!」

 

 クダモンがデジヴァイスから出てきた。

 

「しかし…」

 

「だったら、司令!俺がセフィロトモンで向かい撃ちます!」

 

「分かった!」

 

「頼むぞ!あいつらのとこに急がなきゃなんだ!」

 

「行くぞベタモン!」

 

「ああ!!」

 

「ベタモン進化!!シードラモン!」

 

「スピリットレボリューション!セフィロトモン!」

 

 拓実とシードラモンがレイアの妹と交戦した。

 

「アイスアロー!」

 

「ランブルブレンドナンバー1、4、8!」

 

 するとセフィロトモンの球体から火と雷、金属柱が飛び出てきた。

 

「アイスアロー!」

 

 シードラモンとの連携でレイアの妹の注意を自分たちに向けさせることには成功したが攻撃により怯んでしまった。

 

「クソッ!でけえ癖になんてパワーだ!」

 

「マズイようね。取り敢えずここはこいつらにやらせましょう」

 

<ハンギョモン!オクトモン!シェルモン!デジメモリオン!>

 

 アケミがデジメモリで3体のデジモンを呼び出した。

 

「拓実くん!ここは離脱するのよ!そいつらが時間稼ぎしてくれるわ!」

 

「はい!取り敢えずこれでも喰らえ!ランブルブレンドナンバー2、3!」

 

 今度は風と氷がレイアの妹を攻撃し、その隙に拓実は潜水艦に戻った。

 

「ひとまずこれでなんとかなりそうだわ。ありがとう」

 

「いえいえ」

 

 潜水艦は最大速度を出しながら東京湾へ向かった。

 

____________________

 

 一方調と切歌は一方的にミカに攻撃されていた。

 

「スパイクスプレッドホーン!」

 

「ヘビーメタルバーナー!」

 

 2人のデジモンもデジクロスしてヴリトラモンX3を迎撃するもヴリトラモンX3はパワー、防御面において2体を上回っていた。

 

「ぐわああああああああああ!!!」

 

「ジュエルビーモン!」

 

「デスメラモン!」

 

「たったこれっぽっち〜?これじゃ強化する前の方が強かったぞ〜!」

 

 ミカのため息交じりに2人を見た。

 

「そんなこと…あるもんかデス!」

 

 逆上した切歌は「切・呪リeッTォ」で攻撃するものののミカは難なくそれを防ぎ、武器であるカーボンロッドを投擲してきた。素早くかわした切歌だが、ミカはカーボンロッドをさらに投擲しようと構えた。ヴリトラモンもコロナブラスターを放とうとした。

 

「変形しなきゃ無理だぞ!」

 

 切歌とジュエルビーモンは全て受け止めようとしたが、調とデスメラモンが間に入り攻撃をなんとか防いだ。

 

「どうして後先考えずにかばうデスか!?」

 

「ああもうバダーな奴だな!せっかく守ってもらったってのにまだ意地はんのかよ!?」

 

「やっぱり私は足手まといだからs「そんなわけないデス!」」

 

「切ちゃんはしらちゃんが大好きなんだ!」

 

 ジュエルビーモンが傷だらけになりながら切歌の横に立った。

 

「そう、調が傷つくのが嫌だったんデス!大好きな調が!私がそう思えるのはあの時庇ってもらったからなんデス!みんなが私たちを怒るのは私たちを大切に思ってるからなんデス!私たちを想ってくれる優しい人たちが!」

 

 切歌が1人で闇雲にぶつかるもまるでミカには通じなかった。

 

「なんとなくで勝てる相手じゃないぞ!」

 

 ミカは2人を挑発した。

 

(マムが残してくれたこの世界をカッコ悪いままじゃ終われない!終わりたくない!)

 

 2人が立ち上がるとデジヴァイスが輝いた。

 

「これは…!新しい力!?」

 

「そうデス!今からカッコよくなるしかない!」

 

「自分たちのした過ちと!」

 

「したことに向き合う強さを!」

 

「「イグナイトモジュール、抜剣(デス)!!」

 

<Dainslaf>

 

 2人は闇に押し潰されそうになり苦しんでいる中ミカは喜んでいた。

 

「底知れず…天井知らずに高まる力!」

 

 そして2人は手を繋いだ。

 

「ごめんね、切ちゃん…!」

 

「いいデスよ…それより、みんなに…」

 

「うん、みんなに謝らないとね。そして強くなるんだ!」

 

 そして闇を払いのけた2人はイグナイトモジュールを纏った。そして2人はすぐにデジヴァイスを構えた。

 

「デスメラモン!サラマンドラモン!キュウビモン!ワーガルルモン!デジクロス!」

 

「ジュエルビーモン!サーチモン!メガシードラモン!アトラーカブテリモン!デジクロスデス!」

 

 光に包まれデスメラモンの左手にメリケンサックが現れ、ジュエルビーモンの槍にツノが生え始めた。

 

「デスメラモンX4!」

 

「ジュエルビーモンX4!」

 

(ここから先はJust Loving X-Edge IGNITED Arrangements を聴きながら読むのを勧めます)

 

 ミカも自らの衣服を燃やしほぼ全裸で2人に挑み始めた。切歌と調が攻撃を仕掛けるもオートスコアラー最強のミカに受け止められてしまった。

 

「そんな歌じゃ私は響かない!もっと激しく歌うぞ!」

 

 あっさり調に競り勝ったミカは切歌を狙った。切歌もカーボンロッドをへし折ったり、積極的に攻めるもののそれで倒れるミカではなかった。

 

____________________

 

「コロナブラスター!」

 

「ホーンバスター!」

 

 ヴリトラモンと空中戦を展開するジュエルビーモンが競り負けはしたものの、X3デスメラモンはチェーンで押さえつけた。

 

「そおーら!」

 

 デスメラモンは力一杯ヴリトラモンを地面に叩きつけた。

 

「バーナーネイル!」

 

 ワーガルルモンのカイザーネイルとサラマンドラモンの炎の合わせ技でヴリトラモンを吹き飛ばした。

 

「行くぜ!」

 

「おう!」

 

 切歌もミカのカーボンロッド攻撃をかわしミカとの距離を取っていた。

 

「逃げてるだけじゃダメだぞ!」

 

「分かってるデス!」

 

「向き合うんだ!出ないと…!乗り越えられない!」

 

<α式 百輪廻>

 

 ミカは髪の毛で調の百輪廻を叩き伏せ2人を追いかけ回した。

 

「闇雲に逃げてたらジリ貧だぞ!」

 

「知ってるデスよ!だから…」

 

 切歌が突然方向転換をし、ミカは急には止まれずそのまま切歌の方の触手に捕らわれた。

 

「強くなる勇気を心に秘めて!」

 

 切歌はさらに触手を伸ばすがそれはあらぬ方向へと向かった。

 

「何を!?」

 

「太陽の輝きに!」

 

 すると、その触手は調の非常Σ式 禁月輪とドッキングした。

 

「「嘘はない!たがいのあい!」」

 

「足りない出力を!?」

 

 ミカは動けなかった。そして切歌の断殺・邪刃ウォTtKKと非常Σ式 禁月輪が迫る中、最後に満面の笑みを浮かべ2人にバラバラにされ、爆死した。

 

「君を照らしたい!Just Loving!!」

 

「ヘビーメタル…」

 

「スパイクホーン…」

 

「バーナー!(ブラスタ!)」

 

 デスメラモンX4とジュエルビーモンX4がヴリトラモンを撃破し、足元に火のスピリットとメモリが落ちた。

 

____________________

 

 その後2人はクリスと弦十郎に叱られたが、以前とは違い明確に謝罪していた。その様子にクリスは自分がいなくても2人は大丈夫だということに気付き始めていた。

 

「足手まといにならないこと…それは背伸びをすることじゃない…」

 

 調たちが俯きながら橋を渡っていた。

 

「ああ、そいつはビストロングとは程遠い…」

 

 デジヴァイス越しからキャンドモンも頷いた。

 

「僕たち一人一人のすることに責任を持たせることが必要なんだね、切ちゃん?」

 

「責任、自らの義に正しくあること」

 

(それって微妙に意味違くない?切ちゃん…)

 

 ワームモンが首をかしげた。

 

「でもそれって、調の嫌いな"偽善"じゃないんデスか?」

 

 切歌たちにはかつて調の言い放った言葉が浮かんだ。

 

「ずっと、謝りたかった。薄っぺらい言葉で響さんを傷つけてしまったことを…」

 

「ごめんなさいの勇気を出すのは調だけじゃないデス!私たちみんなで調を守るデス!」

 

 切歌が調の手を握り笑顔を浮かべた。

 

「ありがとう、切ちゃん…」

 

 夕陽の光が水面に反射し、あたりが輝く中2人は新たなる決意を固めた。そしてあたりも暗くなり、2人は自分たちの家に帰ってきた。

 

「ただいまデース!」

 

「ただいま…」

 

「おっ!おかえり。ご飯とかお風呂作っといたから大丈夫だよ。」

 

「おおっ!私たちの帰りが遅い時には頼りになるデスね、爽谷は。」

 

「ふふ…まあね!さっ、手を洗ってすぐご飯にするかい?」

 

「うん、行くよ切ちゃん。」

 

「はいデス!」

 

(私たちは変われる。きっと…!)

 

 2人は居間に入って行った。

 

____________________

 

 そしてキャロルの居城では赤い垂れ幕に文様が刻まれた。それと同時にキャロルの玉座だった場所に設置された箱が開いた。中から現れたのはキャロルだった。

 

「ふむ、お目覚めのようだね。」

 

「デーモンか…その姿が本当の姿のようだな。」

 

 キャロルはデーモンを一瞥すると赤と青の垂れ幕に目を通した。

 

「ミカとガリィはすでに…」

 

「マスター、これからいかがなさいます?」

 

「決まっている!万象目次録の完成…それこそが俺の望む長年の大願!」

 

 キャロルの瞳には響と話すエルフナインが映っていた。

 

「2人も強くなったよね!エルフナインちゃん!」

 

「ああ、思うとも…ゆえに世界の終わりが加速する!」

 

(そうだ…もっとだ。もっと、暴走するのだ!お前の暴走は私の野望に使わせてもらう…)

 

 激戦すら手のひらで踊らせるキャロル。装者たちの勝利もまた彼女のシナリオに過ぎない。装者たちはキャロルのシナリオを打ち破れるのだろうか!?そしてデーモンの狙いとは?

 




「死んだり生き返ったり大変ですね。」

「さすが業界屈指と呼び声の高いシンフォギア現場だ。やはり気合の入り方が違うな。」

「僕もこの間水着姿でした〜!」

「いや、お前の場合は初登場時の破廉恥ルックがな…いや、何も言うまい」

「と言うかマスター、小説ではキャラの様子など地味にわからないのでは?」

「レイア、それはちょっとメタいからやめろ」

第69回 エルフナイン、キャロル、レイア(inキャロル居城)

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