戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

58 / 227
年末ネタを出したので今回は正月ネタです。


第57話 新春デジモン大暴れ!

 世間は正月で賑わっていた。

 

「はあ…もう年も明けちゃったね。」

 

「そうだね、響」

 

 響と未来はコタツに入りながらテレビを見ていた。

 

「私も進路とかどうしよう?未来はいいよね〜ピアノ志望なんでしょ?」

 

「響の今年の目標かもね。自分の将来を見つけるっていうね。」

 

「そうだね〜」

 

 クリスに翼に拓実も皆自宅でテレビを見ながら、思う存分正月を満喫していた。

 

 そしてFISのメンバーたちも正月を迎えていた。

 

「これは…これがOSETI!」

 

「スゴイデス!昨日は年越しそばでしたけどやっぱりスゴイデス!」

 

「298円のインスタントだけどね…!」

 

(やっぱ高いよね、298円って。)

 

「そ、そうだねー」

 

 爽谷はドヤ顔の調を苦笑いしながら見た。

 

「ああ、こんなの頂いていいのかしら〜?」

 

 悩むマリアをよそに調と切歌がおせちをつまみ出した。

 

「あれ?食べないんデスか?だったら、私がいただくデス!」

 

「ストップ!おせちっていうのは縁起のいい食べ物が多いからマリアさんのものは自分で食べないと今年一年間でマリアさんが不幸になっちゃうよ。ただでさえ…ね?」

 

「おせちってそうんな意味があったんデスか!?」

 

「そうだよ、切ちゃん。あっ!お菓子もある!」

 

 するとマリアが立ち上がった。

 

「3人ともここの暮らしに満喫しすぎよ!」

 

「うっ…」

 

 近くにいた爽谷がびっくりしたのか後方に倒れてしまった。

 

「ごめんなさい…」

 

 爽谷が目を背けて体育座りしてしまった。

 

「ああ!!別に怒ってるわけじゃないのよ!ただ、最近3人ともここの暮らしを満喫してるのがちょっと羨ましかっただけなの!」

 

「マリア…こんなにご飯が美味しいのに?」

 

「わかった!きっと猫舌だからデスよ!」

 

「それは関係ないでしょ!」

 

____________________

 

 世間が正月ムードで賑わう中、デジモンたちがある場所に集結していた。

 

「揃っているか?サジタリモン、ケルベロモン…」

 

「全員揃っております。ヴァイクモン様。」

 

「では、我らの目的は正月で緩んだ人間にヤキをいれてやるのだ!そして正月を我らの日にするのだ!」

 

「うおおおおおおおーーーーーー!!!」

 

 そして正月の街の空が突如として割れ出した。

 

「待たせたな人間ども!この正月を命日にしてやる素敵な使者のお出ましだ!」

 

 現れたデジモンたちは建物を次々と破壊して回った。

 

「きゃあああああああーーーー!!」

 

「にげろおおおおおお!!!」

 

 デジモン軍団が街に現れたことは正月の二課本部にも届いた。

 

「こんな時に来るなんて空気の読めん奴らだ。」

 

「うむ、実に無粋な連中だな。」

 

「こっちは年に何回しかない休暇だってのに!」

 

「ぼやかないの!」

 

 藤堯と友里が拓実たちに連絡を入れた。

 

「正月休みなのに〜」

 

「立花、防人の役目には終わりはない!行くぞ!」

 

「ったく、折角の正月を台無しにした礼は高くつくぜ!」

 

____________________

 

 4人が向かおうとする中、ヴァイクモン軍団のケルベロモンとサジタリモンに戦いを仕掛けているものたちがいた。響たちのクラスメイトの板場、寺島、安藤である。

 

「うわああああああ!!」

 

「モノクロモン!」

 

「きゃああああああ!!!」

 

「キウイモン!」

 

「わあああああああああ!!!」

 

「ウッドモン!」

 

「ふん!人間のパートナーの実力はその程度か。」

 

「意外と拍子抜けだったな。」

 

「負けられないのに!」

 

 3人のデジヴァイスが輝いた。

 

「ウッドモン超進化!!ジュレイモン!」

 

「キウイモン超進化!!デラモン!」

 

「モノクロモン超進化!!トリケラモン!」

 

「ほう!楽しませろ!」

 

 サジタリモンが前に出てクロンデジゾイド製の矢を放った。

 

「ジャッジメントアロー!」

 

「ロイヤルナッツ!」

 

「チェリーボム!」

 

 デラモンとジュレイモンが小型の爆弾を放ち煙幕を作った。

 

「今です!板場さん!」

 

「いっけええええええ!!」

 

 煙幕が晴れるとトリケラモンが一気に突進した。

 

「トライホーンアタック!」

 

 トリケラモンがトライホーンアタックを放とうとしたが、サジタリモンはそれを受け止めた。

 

「嘘…でしょ!?」

 

「そんな…」

 

「貴様らの限界などたかが知れてるな。大人しくここで片付けてやろう。」

 

「ケルベロモン、一気にやるか?」

 

「うむ…ヘルファイアー!」

 

 ケルベロモンの頭から放たれた火球を受け、3体は退化してしまった。

 

「マッシュー!」

 

「フローラちゃん!」

 

「ゴツモン!」

 

 3人が駆け寄った。

 

「他愛ない…消え失せろ!インフェルノゲート!」

 

 すると足元に穴が空いた

 

「「「きゃああああああああああーーーーー!!!!」」」

 

「弓美!」

 

「クリー!」

 

「詩織!」

 

 穴に落ちようとした3人のデジヴァイスが輝き出した。

 

「この光は!」

 

「ゴツモンワープ進化ああああああああああああーーーー!!!!」

 

 ゴツモンはモノクロモン、トリケラモンのヴィジョンを通過した。

 

「フローラモンワープ進化ああああああああああああーーーーーー!!!!!」

 

 フローラモンもキウイモン、デラモンのヴィジョンを通過した。

 

「マッシュモンワープ進化ああああああああああああーーーーーー!!!!!」

 

 マッシュモンもウッドモン、ジュレイモンのヴィジョンを通過した。

 

 3体はヴィジョンを通過した果てに強靭な肉体と巨鳥、人形に変化した。

 

「スピノモン!」

 

「グリフォモン!」

 

「ピノッキモン!」

 

「きゃあああああああああーーーーー!!!」

 

 闇の中に落ちようとしていた板場たちはスピノモンたちに引き上げられた。

 

「嘘…」

 

「私たちのデジモンが…」

 

「究極体に!?」

 

「暴れるよ!」

 

「「おう!!」」

 

 スピノモンが板場を下ろすと、走り出しサジタリモンを突き飛ばした。

 

「馬鹿な!?究極体に進化したのか!?」

 

「僕たちが弓美たちを守る!その思いが爆発したんだ!」

 

「ふざけるなあああああああーーーー!!!ジャッジメント…!」

 

技を打とうとした瞬間にスピノモンが飛びかかってきた。

 

「なに!?」

 

「ブループロミネンス!」

 

「ぐをおおおおおおおお!!!!」

 

 サジタリモンは青い炎に焼かれて消失しデジメモリとデジタマが落ちた。

 

「やったあ〜!」

 

「サジタリモン!くっ!」

 

ケルベロモンが動揺する隙を見逃すピノッキモンは追い討ちとしてハンマーで殴打してきた。

 

「チッ!」

 

「さっきのお返しだ!ピノッキモン頼むよ!」

 

「いっくよ〜!ブリットハンマー!」

 

 ピノッキモンのハンマーで叩きつけられた衝撃でケルベロモンは吹き飛ばされた。

 

「さらに!スーパーソニックボイス!!」

 

 超音波でケルベロモンはチリと化した。

 

「すごい…!すごいよ!究極体に進化したなんて!」

 

「いや〜嬉しいな〜!」

 

 ピノッキモンがあははと笑い出した。

 

「詩織…」

 

「ナイスでしたわよ。グリフォモン」

 

「スピノモン!あんたアニメみたいにかっこいいよ!」

 

「ありがとう!」

 

 

 

「おーい!」

 

 すると響たちが手を振ってやって来た。

 

「あれって!」

 

「ビッキー!私たち、究極体に進化させられるようになったよ!」

 

「嘘だろ?」

 

「僕たちが弓美たちを守るっていう思いが応えたんだ!」

 

 スピノモンが拓実を見た。

 

「マジかよ?」

 

 拓実が苦笑いを浮かべた。

 

「ほう…随分とお気楽なようだな。」

 

「誰だ!?」

 

「我は私は地上支配を企てるヴァイクモン!永久凍土の王だ!」

 

「うおおおおおおおおおお!!!」

 

 スピノモンたちが攻撃を仕掛けた。

 

「よせ!同じ究極体でも進化してすぐの奴が経験を積んだやつには勝てない!」

 

「フッ、アークティックブリザード!」

 

 ヴァイクモンの攻撃で3体の進化は解かれてしまった。

 

「そんな!」

 

「さて…次は誰だ?」

 

「だったら俺たちが相手だ!行くぞみんな!」

 

 拓実たちが一歩前に出た。

 

「おう!」

 

「ベタモンワープ進化!!!メタルシードラモン!」

 

「アグモンワープ進化!!!ウォーグレイモン!」

 

「ファルコモンワープ進化!!!レイヴモン!」

 

「ハグルモンワープ進化!!!ムゲンドラモン!」

 

「骨のありそうな奴らだ。行くぞ!」

 

 ヴァイクモンが究極体4体に向かっていった。

 

「ガイアフォース!」

 

「ムゲンキャノン!」

 

「アークティックブリザード!」

 

 ヴァイクモンのミョルニルをなんとか受け止めた2体の前にレイヴモンがヴァイクモンの目の前に現れた。

 

「天尾羽張!」

 

「ぐっ!」

 

 ミョルニルで攻撃されたレイヴモンは吹き飛ばされた。

 

「ぐわあああああああ!!今だ!」

 

「おのれ!目が見えん!」

 

「今だ!メタルシードラモン!」

 

「アルティメットストリーム!」

 

「ブレイブトルネード!」

 

「ムゲンキャノン!」

 

 3体の技が決まり、ヴァイクモンはあっさり倒された。

 

「おのれええええええええ!!!!」

 

「どんなもんだい!」

 

「いやあ〜正月から敵とはねえ。今年も大変だなあ…」

 

 拓実が溜息をついた。

 

「へいき、へっちゃらです!だってこの世界にはみんなの歌がある!だから平気です!」

 

「立花さん…」

 

「水琴よ。防人の役目には果たさなければならない時がある。それまで戦い続けるのだ。」

 

「はい翼さん!」

 

「ケッ、新年早々でも相変わらずだな…」

 

「そう言うな雪音!」

 

 翼がクリスの肩をポンと叩いた。そして全員の笑い声が街に響いた。

 

 

 

 ここはとある国のとある空港___多くの人が歩く中、女性が写真を握っていた。

 

「待ってて…今行くから」

 

「まもなく東京行きの便の搭乗を始めます。」

 

 女性は飛行機の搭乗口に向かった。

 

「あなたの家族に会えるのね?もうすぐ…」

 

「ええそうよ。大切な家族だから、生きてるって信じてる…!

 

 爽谷…」

 

 女性は緋色のデジヴァイスを持っていた。彼女は何者だろうか?

 




「ふー、ふー」

「マリア…どうして?」

「もしかして猫舌デスか?」

「違うわよ!熱いから冷ましてるだけよ!」

「でも、そんなに熱くないですよ。」

「仕方ないでしょ!?猫舌なんだからあああああああ!!!!」

「やっぱり猫舌だったんデスか…」

「まあ、猫みたいな頭だしね…」

第49回 マリア、調、切歌、爽谷(in正月の施設)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。