戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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4期来たあああああああ!!!


第45話 最弱にして最凶!神獣鏡の悪夢!

 神獣鏡のギアを纏った未来が戦場に降り立った。元々神獣鏡はFISの異端技術として飛行船のステルス機能やフロンティア浮上の役割を果たしていた聖遺物だった。

 

「うおおおおおおおおおお!!!!!」

 

「小日向!?」

 

「なんでそんなの纏ってんだ!?」

 

「あれはLiNKERによって無理矢理生み出された消耗品。私たち以上に壊れやすく、脆い。」

 

「ふざけやがって!」

 

 そして未来がデジヴァイスを掲げるとデジヴァイスからヴェノムヴァンデモンが現れた。

 

「あれは以前にチリとかした筈!」

 

 翼が驚いていた。

 

 一方、飛行船ではナスターシャが操縦席に現れた。

 

「神獣鏡をギアとして人の身に纏わせたのですね!?」

 

「マム!?まだ寝てなきゃ!」

 

 マリアがナスターシャを心配そうに見た。しかし、ナスターシャは鋭い眼差しでウェル博士を見た。

 

「あれは封印の起動に不可欠なれど人の身を惑わす!あなたの差し金ですね?ドクターウェル!」

 

 ナスターシャを前にしてウェル博士は自分が未来を唆し、LiNKER漬けにして未来を纏えるレベルにしたのだ。とはいえ未来もリディアンの生徒であり、適合者の素質はないとは言い切れないのだが。

 

「あなたは、何も知らないあの子をLinkerで…!」

 

「うっうーん、ちょっと違うかなあ〜」

 

 額に指を当てて、ナスターシャを挑発した。

 

「今時、LiNKER使ってホイホイ適合者を増やせれば苦労しません。それじゃ、装者を量産し放題ですよ。」

 

「ならどうやってあの子を!」

 

「"愛"ですよ!」

 

 ウェル博士がドヤ顔でナスターシャを見た。あまりにも予想外の答えにナスターシャは目をグワッと開かせて、ウェル博士を見た。

 

「何故そこで"愛"!?」

 

「旧友をこれ以上戦わせたくないという思いが神獣鏡を繋ぎ合わせたんですよ!ヤバイくらいに麗しいじゃないですか!

 

 そして、お邪魔虫もこの凶悪なヴェノムヴァンデモンで消し去ってしまえる!最凶コンビの誕生ですよ!」

 

 あの時、ヴェノムヴァンデモンは倒されたかのように思われたが、爽谷がこっそりメモリを回収しウェル博士により急ごしらえで未来のパートナーにされていたのだ。

 

____________________

 

 そして、未来を前に翼は本部に渋々連絡を取った。

 

「行方不明になった小日向 未来の無事を確認しました。ですが…」

 

「無事だと!?あれのどこが無事なんだよ!だったらあのバカにあたしらはどう説明すりゃいいんだよ!?」

 

「そんな…小日向さんが!」

 

 拓実も爽谷とリアルファイトに挑んでいる間に通信に気を取られていた。

 

「どこ見てるんだよ!僕を見下したような口を言っておいて他人が心配なの!?」

 

 爽谷が拓実を殴ろうとした。

 

「うるさい!もうお前に構ってられなくなったんだよ!」

 

 爽谷の拳を抑えた拓実はさらに拳で攻撃した。

 

 二課本部の潜水艦では響がショックを受けたかのようにモニターを見ていた。

 

「響ちゃん…」

 

「FIS…なんてことを!」

 

 友里と藤堯はFISのしたことに対して響の身を案じたり、憤りを覚えたりしていた。響も目を逸らそうとしたが、弦十郎に手をポンと置かれた。

 

「師匠…」

 

「気持ちは分かるが立花くん、今の君にできるのは見守ることだ。現場にいるものたちを信じるのだ。見守ることもまた戦いなのだ。」

 

 ロードナイトモンもデジヴァイス越しから響を励ました。

 

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 未来は目元がバイザーのようなもので隠れ、クリスたちに襲いかかってきた。

 

(ここからはBye-Bye Lullabyを聴きながら読むのを勧めます)

 

「こういうのはあたしが!」

 

 アームドギアを展開して勢いよく先行してきたクリスを見た切歌は翼に不意打ちを行うが素早さでも翼の方が上で、あっという間に元の状態になってしまった。

 

「挨拶無用のガトリング ゴミ箱行きへのDeath Party!」

 

 未来のアームドギアらしき短剣から放たれたレーザーを上にジャンプしてかわしたクリスはアームドギアで攻撃を行なった。

 

<QUEEN'S INFERON>

 

 アームドギアであるボウガン攻撃は素早く未来に避けられ、海上へと距離を取った。

 

「撃鉄に込めた思い あったけえ絆のため…

 

 ガラじゃねえセリフ でも悪くねえ」

 

 海上へとなおも距離を取る未来を攻撃するクリスの心中は複雑だった。彼女はクリスの恩人でもあるからだ。そんな思いを抱えながら近くの艦艇に乗ったクリスは埒があかないということでアームドギアをガトリングに変えた。

 

<BLIION MEIDEN>

 

 ガトリング攻撃にも臆せずアームドギアからのレーザーでちょこちょこ攻撃する未来だったが、クリスのガトリングを受け続けていた。それでもウェル博士は余裕の表情だった。

 

「脳へのダイレクトフィードバックにて意思とは関係のないバトルパターンを実行。さすがは神獣鏡のシンフォギアだ!そして何よりそれを纏わせる僕のLiNKERも最高だ!」

 

 未来の後頭部には丸い窪みがあり、そこから自動で攻撃を行なっているのだ。戦闘訓練を受けていない未来が戦えるのはそのためでもある。また、無理に神獣鏡のギアを外せば未来自身の脳を傷つけることになるという厄介な細工も施されている。

 

「それでも…偽りの気持ちではあの装者たちには敵わない!」

 

 ナスターシャは顔色一つ変えずにウェル博士を見た。マリアもそれを聴き目をつぶっていた。

 

「ヴェノムインフューズ!」

 

 一方、ヴェノムヴァンデモンがメタルシードラモン、ウォーグレイモン、レイヴモン、ムゲンドラモンを相手に有利に立ち回っていた

 

 。メタルシードラモンたちもFISのデジモンたちにより体力を幾分か消耗した状態だったのでやや苦戦していた。

 

「くっ!こんな時に連戦なんて!」

 

「それでも僕たちがなんとかしないと!」

 

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 そしてクリスと未来の戦いではクリスが圧倒的に有利だった。

 

「ヒャハッ! Go to Hell!さあスーパー弾丸タイム!! 硝煙が香る薬莢レイン サーカスを踊れ!」

 

 そして2人は元の場所に戻った。クリスもガトリングから腰部のミサイルで攻撃した。

 

<MEGA DEATH PARTY>

 

 それらは全て未来にヒットし、倒れた。クリスが急ぎ未来に触れようとした。

 

「女の子は優しく扱ってくださいね。」

 

 頭部の機械越しからウェル博士の声がクリスに聞こえてきた。

 

「無理に傷つけたら、端末が脳を傷つけますよ?」

 

 クリスが狼狽えていると未来が立ち上がった。

 

(ここから先は歪鏡・シェンショウジンを聴きながら読むのを勧めます)

 

 立ち上がった未来はアームドギアを輪状に展開し、鏡のようなものを作ってレーザーを連続で照射した。

 

<閃光>

 

 咄嗟に攻撃をかわしたクリスだったが、未来は両足から板のようなパーツを輪状に展開した。

 

「まだそんなちょせえのを!」

 

 クリスが後ろを見ると生身の調が動けずにいた。しかし、未来はそんなことは御構い無しに攻撃しようとした。

 

「閃光…始まる世界 漆黒…終わる世界

 

 殲滅…帰る場所を…陽だまる場所を」

 

「デエエエエエエス!!!!」

 

 調をも攻撃せんとする未来をデエエエエエエスで切歌が止めるよう叫んだが、聞く耳持たずだった。

 

「だったら!」

 

 クリスがギアの背中から小型のミラーパーツを放出すると同時に巨大なレーザーが照射された。

 

<流星>

 

 リフレクターによりレーザーは分散させられたが艦艇のボディに大きな傷を作ることになった。

 

「指をすり抜ける 君の左手 私だって君を守りたいんだ…!」

 

 流星を受け止めるクリスだったが、徐々にリフレクターが押され始めていた。

 

 神獣鏡は未来の"響を戦わせたくない"という思いから凶払いの力が顕現し、聖遺物の力を分解するという恐ろしい効果を発揮してしまった。

 

 その結果、肉弾戦では他のギアに劣るがその能力は大変厄介極まりない"聖遺物の殺傷能力"と"飛行機能"こそが神獣鏡の力でもあるということになったのだ。

 

「調!早く逃げるデス!消し去られる前に!」

 

「どういうことだ!?」

 

「あの懐かしのメモリア 二人を紡ぐメモリーを 過去も今日も…そう、そして未来も!」

 

(どうなってんだ!?イチイバルのミラーパーツは月を穿つ攻撃を偏光することができるんだ!それがどんなのからできた聖遺物かは知らねえが…)

 

「なんで押されんだよ!」

 

 イチイバルのリフレクターこそルナアタックで絶唱を使ったクリスが生還できた理由でもあり、月の被害を抑えられた理由でもある。

 

「無垢にして苛烈…!魔を退ける輝く力の奔流…これが神獣鏡のシンフォギア…!」

 

 調は逃げもせず神獣鏡の解説をする中クリスのミラーパーツはみるみる分解されていった。その時、空から天ノ逆鱗が降ってきた。それを機に翼はクリスと調を抱え、その場から距離を取った。

 

「呆けない!」

 

 翼は連続的に天ノ逆鱗を盾として召喚し、盾を作ったがその度に流星で破壊されていった。そして流星と翼たちの距離が縮まっていた。

 

「私は絶対譲らない もう遠くには行かせない

 

 こんなに好きだよ ねえ、大好きだよ。」

 

(どうする!?横に動けば減速は免れない!)

 

 そんな中、翼は天ノ逆鱗を踏み台がわりにしてなんとかかわせていた。

 

「どん詰まり!?」

 

「喋っていると…舌を噛む!」

 

 未来を前にまともに手を出せない上、能力面においてもタジタジだった。

 

____________________

 

 その横ではヴェノムヴァンデモンが攻撃を仕掛けていたが、米国の哨戒艦艇の援護射撃により隙が生じた。

 

「今だ!」

 

「天ノ尾羽張!」

 

 ヴェノムヴァンデモンの顔面を攻撃したレイヴモンは素早く後方に下がった。

 

「アルティメットストリーム!」

 

 メタルシードラモンが片足を貫通させヴェノムヴァンデモンは大きく体勢を崩した。

 

「ぐをおおおおおお!!!」

 

「ムゲンキャノン!」

 

 ムゲンドラモンにより胴体を攻撃するとそこからおぞましい化け物が現れた。

 

「きっと、そいつが本体だ!行け!ウォーグレイモン!」

 

「ガイアフォース!」

 

 ウォーグレイモンがガイアフォースを胴体に放ったが、ヴェノムヴァンデモンの本体に受け止められてしまった。

 

「からの!ブレイブトルネード!」

 

 両腕を合わせ、ドリル状に回転したウォーグレイモンの一撃を受け止められなかったヴェノムヴァンデモンは爆死した。

 

「ぐぎゃあああああああああ!!!」

 

「よしっ!」

 

 その近くでは爽谷と拓実がなおも殴り合っていた。

 

「なんだよ!なんであんたは立つんだよ!こんな世界になんの価値があるんだ!」

 

「何度も言わせんな!確かに世界に価値なんてのはないかもな!けど、俺はこの世界で人と人は繋がり合えると二課に入って教わったんだ。だから、俺はこの世界で一生懸命諦めず生きてくって決めたんだよ!」

 

「うるさい!滅べばいい!何もかも!」

 

<ワルシードラモン!フュージョンレボリューション!>

 

 爽谷がワルシードラモンにレボリューションした。

 

「ダークストローム!」

 

 闇の力でできた渦が拓実を攻撃しようとしたがすぐにレボリューションが解けてしまった。

 

「どうして!?どうして、解けるんだ!?」

 

「もう、お前は戦えない…それくらい分かるだろ!?諦めろ!」

 

「嫌だ!壊したい!壊さないと!」

 

 拓実は恐怖で悶絶しジタバタしている爽谷を哀れに見ていた。

 

「やめろ!そんな風に見るな!僕を見るな!見るな!」

 

 爽谷は過去にレセプターチルドレンの前で見せしめとして虐げられたのを思い出していた。助けを求めて手を伸ばしても、皆自分を気の毒に思うだけで何もしてくれなかった。

 

 爽谷は近くにあった小石のようなものを拓実に投げつけたが力が弱く、拓実のキャッチされた。

 

「お前は…なにがしたい?世界を壊す?いいや、お前はそれを望んじゃいない。本当は何がしたかった?何をするべきだと思った?

 

 お前は無意識のうちに自分に嘘をつき自棄になっていただけだ。自分を誤魔化すな!胸の決意から目を背けるな!でないと、もっとたくさんの物を自分から捨てることになるぞ。」

 

「僕の…したかったこと…」

 

____________________

 

「何考えてるデスか!?やめるデス!調は私たちの仲間で…」

 

 切歌がチャージ中の未来の前に立った。

 

「仲間ぁ!?」

 

 ウェル博士が機械越しに話しかけてきた。

 

「僕らを裏切っただけではなく…的に利する月読 調が…仲間だと!言い切れますか!?」

 

 ウェル博士は切歌に対して挑発的だった。

 

「違う!私が打ち明けられなかっただけ…」

 

「切ちゃん!ドクターのやり方じゃ弱い人たちは守れないよ!」

 

 調、クリス、翼が切歌を見た。

 

「そうかもしれませんねえ…何せ我らは迫る災厄には無力ですから…精々聖遺物関係でアドバンテージになりそうなのは…このソロモンの杖くらいですがね!」

 

 そういうとウェル博士は艦艇にノイズを召喚した。クリスが一人ノイズを迎撃しに向かった。拓実にもノイズが近づきつつあった。

 

「くそったれ!余計な真似しやがって!」

 

<トゲモン!イッカクモン!デジメモリオン!>

 

 トゲモンがノイズをパンチで、イッカクモンは必殺のパープーンバルカンで一掃していた。

 

「拓実くん!早く!」

 

 すると背後に緒川が現れた。

 

「え!?はっ、はい!」

 

 緒川の手を握った拓実は爽谷を連れて潜水艦まで戻った。

 

「では、僕は次に!」

 

「なんなんだよ、緒川さんも超人かよ…」

 

 緒川の家系は由緒正しき忍者の家系でもある。実際、彼は3兄弟のうちの次男でその技術を買われてエージェントになったのだ。ちなみに翼の影縫いも彼から教わったものでもある。

 

「くっ!小日向のところに向かわなくては!しかし!」

 

 その翼は切歌と交戦していた。その後ろで未来はチャージを終え、またも移動した。そんな中、調はただ突っ立って見ているだけだった。そして緒川が水柱を上げながら登場し、調を抱えた。

 

「緒川さん!?」

 

「人命救助は僕らが!翼さんは未来さんを!」

 

 そして緒川は調を連れて行った。切歌は未来を追跡する翼を追いかけた。

 

(調…私が何かを残さないと!)

 

「マスト…ダアアアアアアアアイイイイイイイ!!!」

 

 切歌が背中から触手のようなもので翼を捕捉し、アームドギアを脚部に移動させ、ギロチンさながらの動作に入った。

 

<断殺・邪刃ウォTtKkK>

 

<千ノ落涙>

 

 翼は技がヒットする寸前に触手を切断し、脱出した。

 

「お前は何を求めている!」

 

「私が消える前に調には何かを残さないとなんデス!」

 

____________________

 

 二課本部でも、未来に関する分析を藤堯とテントモンが進めていた。

 

「あかん!なんてことや!」

 

「どうしたの?」

 

「未来ちゃんの纏うギアには聖遺物を分解する効果がある模様!」

 

「それって…!シンフォギアでは"防ぎきれない"ってこと!?」

 

 藤堯の分析に青ざめる友里に弦十郎はモニターに映る未来を見た。

 

「なんということだ!この聖遺物キラーをどうやったら止められるんだ!?」

 

「一つだけ方法がある…しかし、」

 

 ロードナイトモンに迎撃策が閃いたが躊躇ってしまった。

 

「なんだ、それは!?」

 

 

 

「少女の歌には血が流れている…人のフォニックゲインを持ってすれば…!」

 

「今度こそフロンティアに施された封印が解けるのね?」

 

 ニヤニヤ笑うウェル博士を横にマリアは冷静な表情になったが、咳き込んだナスターシャを見て表情が一転、彼女の身を心配していた。

 

「ドクター!マムを!」

 

「もうお役御免なんだけどなあ〜まっ、仕方ないか。」

 

 嫌々そうなのが丸出しなウェル博士はナスターシャの治療を行った。

 

「私がやらないと!私が!」

 

「バカやろおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 その時、空から大きな声が辺り一帯に響いた。そして黒い影がマリアの飛行船に立ちはだかった。

 

「あれは!?」

 

 切歌と翼が上を向いた。

 

「ブラック…ウォーグレイモン?」

 

「いい加減に…しろ!」

 

 そしてフロンティアにかけられた封印を解除させるFISの命令を実行する未来の前にも響が立ちはだかった。

 

「一緒に帰ろう!未来!」

 




「響、4期決定だよ!」

「ええ!?アプリも来て、4期も?やったあああ〜!!」

(私も出番多いといいなあ…)

「良かったね、未来!」

「う、うん!」

(プロデューサーの推しキャラだから出番が増えないかなあ…)

「未来、顔に出てるよ。出番が欲しいって」

「もう!ピヨモン!」

第41回 アグモン、響、未来、ピヨモン(in学生寮)

このあとがきコーナーもこれから数回は4期決定のコメントにしようかなあ…

追記:誤って前作のほうに投稿させてしまいました!申し訳ございません

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