戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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この話で二課VSFIS&暴走デジモンVSキメラモンとかなりごちゃごちゃさせてます。とはいえ、実際元々こういうごちゃごちゃした構図を考えていましたが…どっかの弁護士はこういうのは好きじゃないって言いそうですね。


第44話 乱戦!荒ぶる大海原!

「どうして…?」

 

「切歌!?何考えてんだ!」

 

 その時、ジュエルビーモンがキメラモンとデスメラモンを攻撃した。

 

「おい!お前も何を考えてんだ!」

 

「切ちゃんに俺はついて行くんだ!たとえ何があっても!」

 

「私が私で無くなってしまうかもしれないデス…そうなる前に何か残さなきゃ、調に忘れられちゃうデス!」

 

 調はAnti-LiNKERの影響で苦しんでいた。

 

「切ちゃん?」

 

「私が消えたとしても世界が残れば、私と調の思い出も忘れられることなく残るデス!

 

 だから、私はドクターのやり方に賛同するデス!もう…そうするしか…」

 

 その時、水面から水飛沫を上げて翼とクリスが現れた。

 

「数が多い!それにあれは!」

 

 クリスが暴れ回るキメラモンを見た。

 

「臆するな、雪音!水琴も援護をしてくれる!」

 

 翼とクリスが上陸する中、拓実は別の場所から装者同士の戦いを見ていた。響はアグモンを連れて、潜水艦の外に出た。

 

「立花さん、あんたはデジモンだけを戦場(せんじょう)に出すんです!でもって…」

 

「はい!デジメモリですね!?」

 

「ああ!それでも比較的役には立てるはずだ」

 

 響、拓実、クリス、翼のデジヴァイスがそれぞれ輝いた。

 

「アグモンワープ進化あああああ!!!」

 

 アグモンがグレイモン、メタルグレイモンのヴィジョンを通過した。

 

「ベタモンワープ進化あああああ!!!」

 

「ハグルモンワープ進化あああ!!!」

 

「ファルコモンワープ進化あああああ!!!」

 

 ベタモンはシードラモンとメガシードラモンの、ハグルモンはメカノリモンとメガドラモン、ファルコモンはペックモンにヤタガラモンのヴィジョンを通過した。

 

「ウォーグレイモン!」

 

「メタルシードラモン!」

 

「ムゲンドラモン!」

 

「レイヴモン!」

 

____________________

 

 4大究極体デジモンが集結し、メタルシードラモンとウォーグレイモンは周囲のデジモンをレイヴモンはジュエルビーモン、ムゲンドラモンはデスメラモンとキメラモンに向かっていった。

 

「タイダルウェーブ!!」

 

 ホエーモンがメタルシードラモンに大波で攻撃して来た。

 

「冗談ではない!」

 

 しかし、アルティメットストリームが大波に穴を開けそのままホエーモンの脳天を撃ち抜いた。

 

「レッグリボルバー!」

 

 キャプテンフックモンがウォーグレイモンに蹴りを放ち、さらに足についていた銃で攻撃した。しかし、ウォーグレイモンのクロンデジゾイド製のボディに傷はつかずそのまま殴り飛ばされた。

 

「ブレイブトルネード!」

 

 ウォーグレイモンが両腕を突き上げてドリルのように回転した。

 

「降妖杖・渦紋の陣!」

 

「ニトロスティンガー!」

 

 キャプテンフックモンの近くにいたサゴモンにキャノンビーモンも必殺技で応戦するが、完全体3体と究極体1体では究極体が有利なため、あっという間に押し戻され3体まとめてウォーグレイモンに貫かれた。

 

「よし!まずは前線だ」

 

 拓実がガッツポーズをすると、翼たちを見た。

 

「邪魔をするなデス!」

 

 切歌がアームドギアで翼を追い詰めるが、クリスと違って翼は接近戦においての技術では切歌よりも明らかに上だった。クリスは動けなくなった調を尋問していた。

 

「おい!ウェルの野郎は!?ソロモンの杖を持つやつだよ!」

 

 その横ではジュエルビーモンとレイヴモンが交戦していた。

 

「くっ!スパイクバスター!」

 

 装備していた槍でレイヴモンを攻撃するも、クロンデジゾイド製の羽根に防がれ懐から天ノ尾羽張を放ち、1発で退化させられた。

 

「ジュエルビーモン!」

 

 切歌は動けずただ立ち尽くすだけだった。

 

「くっ…万事休すデスか」

 

____________________

 

 ムゲンドラモンもキメラモンとデスメラモンと交戦していた。

 

「俺はお前と戦うつもりはない!今はあいつだ!勝負はその後だ!」

 

「ふん…いいだろう。」

 

 ムゲンドラモンが左腕のトライデントアームでキメラモンを攻撃するが、キメラモンはそれを捕らえ、ムゲンドラモンとの駆け引きを起こした。

 

「これでも喰らえ!」

 

 拓実がムゲンドラモン劣勢と見ると、すぐさまデジメモリを挿入した。

 

<エクスブイモン!デジメモリオン!>

 

 エクスブイモンが現れキメラモンに向かっていった。

 

「エクスレーザー!」

 

 胸からのX型のレーザーはキメラモンに命中した。

 

「ムゲンキャノン!」

 

「ヘビーメタルファイアー!」

 

 ムゲンドラモンとデスメラモンがキメラモンに集中砲火を浴びせた。

 

「ぐわおおおおおお!!!」

 

 キメラモンは大きく体勢を崩した。

 

「よしっ!」

 

 しかし、キメラモンは自分を攻撃して来たオクトモンにシーラモンを握りつぶし、遺体をムゲンドラモンに投げつけ、ヒート・バイパーで攻撃した。

 

「危ねえ!」

 

 デスメラモンがムゲンドラモン代わりにキメラモンの攻撃を受けた。

 

「すげえ熱気だな…受け止められねえか。悪い、爽谷を任せたわ。」

 

「お前…!」

 

 デスメラモンが退化し、調のデジヴァイスに戻った。

 

____________________

 

 仲間であるデスメラモンが倒されるのを見て歯ぎしりを浮かべた。

 

「あいつは冷泉か!?クソッ、派手に暴れまわりやがって!」

 

「私たちがなんとかしましょう!」

 

 響は現在潜水艦に入り、モニタールームから拓実と連携を取っていた。

 

「ああ!!水中デジモンを頼む!水面から奴を叩く!!」

 

<サブマリモン!ズドモン!デジメモリオン!>

 

「オキシジェンホーミング!」

 

「ハンマースパーク!」

 

 しかし、キメラモンの前にマリンデビモンが立ち塞がり身がわりとなって倒された。

 

「そんな!」

 

 響が狼狽える中、他のデジモンを一掃したウォーグレイモンとメタルシードラモンがキメラモンに迫った。

 

「アルティメットストリーム!」

 

「ガイアフォース!」

 

 左右から攻撃されたキメラモンの羽が撃ち抜かれてしまった。

 

「行け!メタルシードラモン!」

 

「ウォーグレイモン!」

 

 ウォーグレイモンとメタルシードラモンが後方に下がり、技を放とうとした。

 

「アルティメットストリーム!」

 

「ブレイブトルネード!」

 

「ムゲンキャノン!」

 

 ヒート・バイパーを放つキメラモンだったが究極体3体の技を受け、エンジェモンとエアドラモンの羽を撃ち抜かれ、グレイモンの胴体を貫かれ、倒されようとしていた。

 

「痛いじゃないか!」

 

 その時、爽谷の声が響いた。

 

「痛い!痛い!痛い!痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!」

 

 キメラモンが悪あがきと言わんばかりに腕や尻尾を振り回し続け、装者たちも攻撃し始めた。

 

「くっ、見境なしか!」

 

<千ノ落涙>

 

 翼も防衛用として尻尾を攻撃した。

 

 ひたすら悲鳴をあげる爽谷を調に切歌はもちろん響たちも悲しそうに見ていた。

 

「痛いんだよおおおおおおおおおおお!!」

 

 キメラモンが爆発すると拓実たちの方へと飛んで来た。

 

「この人…!」

 

「取り敢えず確保しねえと!」

 

「クハハハッ、ハハハハハッ!ハハハッ…!」

 

 すると爽谷は笑いながら、拓実を殴り飛ばした。

 

「邪魔をしないでよ!僕は壊し尽くしたいんだよ!こんな敵しかいない奴らの世界を!」

 

「うるせえ!」

 

 拓実も爽谷を殴りつけた。しかし、爽谷は気が乱れておりパンチに重みが無かった。

 

「うわああああ!!!」

 

「敵しかいないだと!?ふざけんな!」

 

 爽谷と拓実がリアルファイトを始めた。

 

「そんなのはお前の思い違いだ!少なくともな!」

 

 拓実と爽谷が取っ組み合い、船体に両者は体をぶつけた。

 

「うるさい!こんなガン細胞しかいないならすべて消せばいい!残してなんの得があるのさ!?

 

 もう望みは叶わない。なら、未来などいらない…いらないんだよ!」

 

「得ならある!確かに人々は醜くてお前の言う通りガン細胞なのかもしれない。」

 

 2人が立ち上がった。

 

「だったら…「しかし、」」

 

 拓実は宗谷を睨んだ。

 

「人と人は繋がれる。俺はそれを知ったんだ。二課の人たちに会うまでは俺はただただ普通に趣味に没頭してるだけだった。けどな、あの人たちと出会って、触れたことは少しずつだけど俺の中に変化をくれたんだ。その変化が、未来をもたらすんだ。与えられるだけが未来じゃないんだ」

 

「綺麗事を…!お前みたいなのがいたって結局誰かは不幸になるんだよ!」

 

 爽谷のパンチを受け止めた拓実は語り続けた。拓実は目を細めて爽谷を見た。

 

「そうだな。人は不幸になる。

 

 しかし、それでも生きていこうとは思わなかったのか?取り残されてもなお自分に何ができるのか考えたことはないのか?」

 

「うるさい!僕には味方はいないんだ!味方となった人はみんな僕から引き離される!姉さんみたいに!そして…マリアさんに裏切られたんだ!」

 

 もう1発殴ろうとした爽谷は次の瞬間、腹部に拓実の一撃を受けた。

 

「裏切られたって思うなら…他のやつを信じろよ!

 

 何百回裏切るよりも何百回信じて裏切られるほうがいいだろ!?お前は他に誰を信じてるんだ!?」

 

「黙れ!」

 

 拓実と爽谷が殴りあうのを他所に飛行船にいたウェル博士が眼鏡をクイっと上げながら怪しく笑んだ。

 

「ならば、傾いた天秤をひっくり返すとしましょう。できるだけロマンティックに!できるだけロマンティックにっ!」

 

 ウェル博士が何かボタンをいじる中マリアは冷や汗をかいていた。

 

「まさか…!あれを!」

 

 そして一つの光が降り立った。

 

「Rei shen shou jing rei zizzl」

 

 その声は二課のメンバーに聞き覚えのある歌だった。そして落下して現れたその姿に響は呆然となった。

 

「うおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 そこにいたのは紫色のギア__神獣鏡(シェンショウジン)を纏った

 

 小日向 未来だった。

 




「ドクターのせいで関係ないあの子が…!私のせいで!」

「心配しないでください。私は響が大好きだから…響を傷つける存在を許さない!響!響!響!響!響!響!大好き!大好き!大好きなの!大好きなの!大好きなの!大好きなの!大好きなのーーー!!」

「ヒイッ!」

第40回 マリア、未来(in飛行船)

後書きは未来さんの病みっぷりを自分なりに表現しましたが、如何ですか?

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