戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
日が沈む夕方__リディアンの校舎でクリスが何故か走っていると翼とぶつかってしまった。
「脇見しつつ廊下を駆け抜けるのは関心しないな…雪音。というかどうしたんだ?」
「大丈夫かい?翼、クリス。」
ファルコモンとハグルモンが翼とクリスを助け起こした。
「クリス、センパイニゴメンヲイウベキダ。」
「余計なことを言うなハグルモン!奴らが来ちまうだろ?」
「奴ら?」
「何かと理由つけてあたしを学校の行事に参加させようと躍起になってるクラスの連中さ。」
するとすぐ横でクリスのクラスメイトの綾野、五代、鏑木が雪音さんと言いながら探しているのが翼には見えた。
「フィーネを名乗る武装組織が現れた今、あたしらにはそんな余裕は…ってなんだそりゃ?」
翼が床に落ちたものを拾っていた。彼女はクラスメイトたちと企画の手伝いをしていたのだ。
「見ての通り雪音の巻き込まれている学校行事の準備だ。」
リディアンの学祭である秋桜祭では、生徒たちが新生活に馴染めるようにと言う意向で、企画されたもので生徒たちは思い思いで企画の準備をしていた。
「では、雪音にも手伝ってもらおうかな。戻ったくらいで巻き込まれるなら少しくらい手伝ってもらおうじゃないか。」
翼のクラスメイトたちと同じように準備を手伝うクリスたちだった。彼女たちは翼は最初芸能人で近寄りがたいオーラを放っていたが関わって見ると自分たちと対して変わらないと言うことを知り安心したと言う会話が続いていた。
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一方、フラワーにも準備企画をしている板場たちがいた。もちろん拓実もバイトをしていた。
「やあ、それは一体?」
「ああ、3日後の学祭に備えてですよ。」
安藤が企画書を見せた。
「実は学祭では勝ち抜き大会というのがありまして、先生方の審査で歌い切れば生徒会権限でどんなことも叶えてくれるということでして。そしたら板場さん張り切っちゃって。」
2人が笑う中、板場とゴツモンが燃えていた。
「私の私による私のための長年の野望…アニソン同好会を設立するのだああああああああー!!!!」
「うおおおおおおおおお!!!!」
「このアニメって、なになに?電光刑事バン?なにこれ?」
そういうと板場の視線が鋭くなった。
「知らないんですか!?電光刑事バンとは…!」
この後拓実とベタモンは板場により電光刑事バンの紹介をまる30分受けた。そして彼女たちの手伝いを少しだけした拓実であった。
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その夜、拓実と装者たちがフィーネが退去した浜崎病院に出動していた。かつてその病院は度重なる診察ミスに加え、院長の事故に見せかけての患者殺害が相次いだために閉鎖された。しかし、今ではよく肝試し等で利用されることもあった。その病院が緒川により、フィーネのアジトらしきことを仄めかす資料があったことを二課が知り、今そこに潜り込もうとしていた。
「いいか!今夜中に終わらせるぞ!」
弦十郎が通信で翼に連絡した。
「明日も学校だというのに夜半の出動を強いてしまいすみません。」
「いいえ、これも防人の務めです。」
拓実も首を縦に振った。
「まさか町外れにあの子達がいたなんて…」
「もしかしたら以前、ばったりあってたかもしれないな。まあ、奴らを引きずり出してやるか!」
クリスが言うと全員、パートナーデジモンを一瞬で感全体に進化させた。
「じゃあ、俺は奴らが逃げないようにデジモンたちでここら辺を包囲しときます。」
拓実が翼たちと別れた。
「頼んだぞ!」
翼たちが病院内に侵入する。
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拓実たちが病院に入る中、その様子はウェル博士と爽谷に知られることになった。
「じゃあ、頼みますね。
「はい、特別サービスですよ。」
<サブマリモン!エビドラモン!アノマロカリモン! ゲソモン!
コンバート!>
サブマリモンたち水棲型のデジモンが現れ、表に向かった。
その横でウェル博士がスイッチを押すと赤いガスが室内を覆った。
「やっぱ、元病院ってのが雰囲気出してますよね。」
「びびってのか?」
「そうじゃないよ。ただ…なんか空気が重くて…」
「来るぞ!お早いお出迎えだ!」
前方からノイズの大群とケンタルモンが現れた。
「Killiter Ichival tron」
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
「Imyteus amenohabakiri tron」
3人がギアを纏った。
(ここから先はBye-Bye Lullabyを聴きながら読むのを勧めます)
<BLIION MEIDEN>
「挨拶無用のガトリング! ゴミ箱行きへの DeathParty! 1、2、3!目障りだ!」
ガトリングを撃ち尽くしたクリスが先行してノイズに攻撃を仕掛けた。
「立花、雪音のカバーをするぞ!」
「はい!」
ボウガンで攻撃するクリスの横で翼は斬撃、響は格闘術でノイズを倒していった。
「いい子は ネンネしていな! ヒャハッ! Go to Hell!
そうスーパー懺悔タイム! 地獄の底で閻魔様に土下座してこい!」
しかし、ノイズたちが攻撃を受けてみるみる再生していった。
「なっ!」
「ハンティングキャノン!」
ケンタルモンの右腕から放たれた一撃で響たちは吹き飛ばされた。
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一方、表ではメガシードラモンが水中でサブマリモンと、エビドラモンがメガドラモン、アノマリモンがヤタガラモン、ゲソモンがメタルグレイモンと交戦していた。
「頑張れ!メガシードラモン!」
「オキシジェンホーミング!」
超高圧の酸素を発射してサブマリモンはメガシードラモンのボディを狙ったが水中ではメガシードラモンがほぼ有利に立ち回っていた。
「お前は水中だけで陸では立ち回れない!だったら引きずり出してやる!」
メガシードラモンはサブマリモンの頭部を噛みつきながら、陸に投げ飛ばした。
「トドメだ!」
拓実が必死に起き上がろうとするサブマリモンを指をさした。
「サンダージャベリン!」
サンダージャベリンでボディを撃ち抜かれたサブマリモンはデジタマに戻った。
サブマリモンが倒された横で、エビドラモンも自慢のハサミでメガドラモンを締め付けていた。
「ツインネプチューン!」
「くっ!放せ!」
エビドラモンに挟まれたもののメガドラモンはガラ空きだった左手をエビドラモンの顔面に向けた。
「この距離なら避けられないな!ジェノサイドキャノン!」
エビドラモンは吹き飛ばされた。
そして、メタルグレイモンに足を掴まれあっさり力負けしたゲソモンも投げ飛ばされた。
「ギガデストロイヤー!」
胸部のミサイルが2体に命中し、ゲソモンが倒された。
「おまけだ!」
<スカルグレイモン!デジメモリオン!>
デジメモリでスカルグレイモンが現れ咆哮を上げた。
「グラウンド・ゼロ!」
脊髄から発射されたミサイルがボロボロのエビドラモンに命中した。
「よしっ!」
「高々2体倒したくらいであまりいい気にはならないことです。
すぐにそちらが"青菜に塩"となるのだから」
すると拓実の背後から、爽谷が現れた。
「お前が、冷泉か!」
「その通り。そしてデジモンと一体化する力を得た人間です。」
<ヴァジラモン!フュージョンレボリューション!>
爽谷が光に包まれ、牛に似た姿のデジモンに変わった。
「さあ、始めようか!」
ヴァジラモンがメガシードラモンとメガドラモンとメタルグレイモンの向かっていった。
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一方、病院内では赤いガスが漂う中、装者たちが息切れを起こしながらノイズの一掃に手間取っていた。
「なんでこんなに手間取っちまうんだ!?」
装者たちのピンチは二課本部にも届いていた。
「装者たちの適合係数が急激に低下!」
「このままでは戦闘続行は不可能です!」
「一体何が!?」
その様子は拓実も知っていたが、爽谷の足止めで動けずにいた。
そして、装者たちに黒い化け物が現れた。それはデジモンでもノイズでもない生物だった。
「危ない!」
響の一発で吹き飛ばされた化け物だったが、翼のアームドギアで攻撃しても効果が見られなかった。
「アームドギアで攻撃したのになぜ炭素にならない!?」
「まさか、ノイズじゃない?」
「じゃあ、なんなんだ!この化け物は!」
すると拍手をしながら歩いてくる人影を見てクリスと響は驚いた。
「ウェル博士!?」
彼が現れると黒い化け物が檻に入っていった。
「以外と鋭いじゃないですか。」
ウェル博士が優しく微笑みながら奏者たちを見た。
「そんな!ウェル博士は岩国の事故で…!」
「そうか、ノイズ襲撃は全部あんたによるものだな!?」
「そう、この"バビロニアの宝物庫"から現れるノイズを操るのはこのソロモンの杖を置いて他にない!あの時、僕はアタッシュケースからソロモンの杖を上着に隠してたんですよ。そして、自分が操り襲わせるという狂言芝居を打ったわけだ。」
博士はソロモンの杖からノイズを召喚した。
「くっ、なんと狡猾な!」
「いまやこの所有者は僕を置いて他にない!」
博士が目を大きく開きながら奏者たちを見た。
「くそったれが!」
クリスがミサイル攻撃を放つが赤いガスにより、適合係数が低下しバックファイアによるダメージを受けてしまった。しかし、前方のノイズと建物を損壊させるには十分な威力だった。
外でも、ヴァジラモンがその爆破に気づいていた。
「今のは!?ドクターに何かあったのか!?」
「余所見をするとは甘いぜ!」
拓実はヴァジラモンが余所見をしているのを見計らった。
<クリサリモン!デジメモリオン!>
「データクラッシャー!」
クリサリモンが爽谷の前に現れ攻撃した。
「くそっ!」
攻撃を受け、レボリューションが解けた爽谷は拓実に捕らえられた。
「おのれ…」
「さあ、お縄につけ!」
拓実は爽谷を響たちの方に連れていった。
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建物が爆発した先には洋上へとケージを運ぶノイズがいた。
「あれは!」
「くっ、立花と水琴はその男たちと雪音を頼む!」
「僕も行くよ、翼!」
敵を倒していたヤタガラモンがノイズに向かう中、翼が走り出した。
「翼さんがケージを抱えたノイズに追いつきつつあります!」
「こうなったら浮上するぞ!翼はそのまま飛べ!」
「飛ぶ?」
「海に向かって飛んでください!どんな時でもあなたは!」
緒川の言うがままに海に飛んだ翼は足のブレードで飛んだが届かなかった。
「仮設本部!全力浮上!」
二課の仮説本部である潜水艦が浮上し、翼はそれを踏み台にしてノイズを倒した。
「届く!」
翼はケージに手を伸ばした。しかし、殺気に気がつき攻撃されてしまい、ケージは何者かに回収された。足元を槍らしきものの持ち手にして立ち尽くしていたが誰かは分からなかった。しかし、夜明けと共にそのシルエットが分かった。それは黒いガングニールの少女マリアだった。
「時間通りですよ"フィーネ"。」
「危ないところでしたね。」
「フィーネだと!?」
クリスが目を丸くした。
「フィーネは俺たちが倒し、消滅したはずだ!バカ言うな!」
拓実がウェル博士と爽谷をにらんだ。
「フッ、あの人こそ僕たちの象徴でもあり…現世に転生した新たなフィーネです!」
マリア__新生フィーネが朝焼けを背に目を開いた。彼女が目指すものとは何か?
「いい!?安藤さんは押し引きカマキリで寺島さんはノワールの役をお願い!」
「はい!私たちの活躍もナイスですわ!」
「うう…結構緊張しそう。だってコスプレしながら歌うんだよ〜!」
「そう言わずに行くわよ!早速お店にゴー!」
「「「おー」」」
第30回 板場、寺島、安藤(inフラワーから帰宅途中)