戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回から26話くらいまでは日常回という感じにしようと思います。実際のアニメで2クール分をここで終わらせてGを第3、4クールを予定しています。今回は02で登場したマミーモンメインになります。唐突に思いついたので書きました。


第23話 移民者、マミーモン!

とある初夏の日、二課の仮設本部の潜水艦にて二課は個室で弦十郎とロードナイトモンがある男性の手続きをしていた。

 

「では、そのように頼みます。」

 

「うむ、バレずに頼むぞ。」

 

「はい。」

 

その男はコートのような格好をしていた。書類には

 

マミーモン 完全体 アンデット型

 

と書かれていた。

 

「それはいいが、着替えたほうがいいぞ。お前…その格好じゃ暑いしすぐに怪しまれるぞ。」

 

弦十郎がマミーモンを見た。

 

「え!?んじゃあ、そうしますわ…」

 

(むしろなぜ暑くないと思ったのかが不思議だ。)

 

ロードナイトモンがあきれる中、マミーモンが職員に誘導され支給された洋服を選んでいた。

 

____________________

 

マミーモンはその後街に出てカジュアルな短パンに青い色の「Pharaoh's Curse」と書かれたTシャツを買い、早速着てみた。

 

「いいな、この服気に入ったぜ。さてと…」

 

辺りを見回していた。デジヴァイスを持った人たちや慌ただしく街を歩く人々が彼の目に見えた。

 

「人間界もなかなか良いとこだよなあ…

 

 デジタルワールドとかと違うのは空を飛んだりしてないことくらいだよなあ…」

 

そうぼやいていると後ろから声が聞こえた。

 

「うえーん!風船が〜!」

 

子供が泣いていた。そして拓実が子供をなだめていた。

 

「よし、お兄ちゃんが取りに行くよ。」

 

拓実が軽くジャンプしたがすんでのところで掴み損ねてしまった。

 

「ヤバッ!」

 

「任せな!」

 

マミーモンが大きくジャンプすると容易に風船を掴んだ。

 

「ありがとう、おじちゃん!」

 

「おう!気いつけな!今度は無くすなよ。」

 

マミーモンが風船を子供に渡した。

 

「ありがとうございます!」

 

「あ?」

 

振り返ると拓海がお辞儀していたが、マミーモンは後ろ手を振ってその場から歩き出した。

 

「良いって、良いって。んじゃあ、あばよ。」

 

マミーモンは去って行くのをベタモンはデジヴァイス越しから不審に思っていた。

 

「拓実、あの人もしかしてデジモンなんじゃない?」

 

「な訳ないだろ。たぶん…」

 

(あぶねえ…危うくバレるとこだった。)

 

マミーモンが冷や汗をかきながら歩いていると女性とぶつかった。

 

「ああ、悪い。大丈夫か?」

 

「大丈夫です。それじゃ!」

 

その女性は去って行った。

 

(あの人…いいなあ。)

 

思わず下心がでた彼である。

 

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マミーモンはさっき会った女性に会えないか期待していながら喫茶店にいるとサイレンがなった。

 

「何だあ?」

 

マミーモンが辺りを見回すと周りの人々は近くのシェルターに向かった。

 

「何だよ。防災訓練か?」

 

その時、マミーモンの背後からサラマンダモンとノイズが現れた。

 

「嘘だろ!?巻き込まれてたまるか!!」

 

マミーモンも逃げ出すが、先ほどの女性が子供を連れて走って来ていた。

 

「ヒートブレス!」

 

サラマンダモンが女性と子供を攻撃しようとしていた。

 

「やべえ!だああ、もう!」

 

マミーモンは咄嗟に前に出て、サラマンダモンを攻撃する。

 

(体が動いちまったがまあいい!)

 

「走れ!」

 

マミーモンが振り返った。そして人間からデジモンの姿に変化させた。

 

「ありがとうございます!」

 

「ありがとう!」

 

女性と子供が去って行った。

 

「てめえの相手は俺だ。行くぜ!スネークバンテージ!」

 

マミーモンは両手の包帯でノイズとサラマンダモンを拘束し、ノイズを締め付けたがサラマンダモン相手にはすぐに燃え尽きてしまった。

 

「けっ!」

 

マミーモンがパンチを放つがサラマンダモンは僅かに怯んだだけで大ダメージでは無かった。

 

「ヒャハハハハハハ!!!」

 

マミーモンは装備していた銃で攻撃しサラマンダモンを吹き飛ばした。

 

「バックドラフト!」

 

サラマンダモンが酸素を集め爆発させた。

 

「うわあああああ!!!」

 

マミーモンは地面に叩きつけられた。

 

「くそ!」

 

ノイズとサラマンダモンがマミーモンに迫った。

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

 

「Imyteus amenohabakiri tron」

 

「Killiter Ichival tron」

 

3つの聖詠が響いた。

 

「ああん!?」

 

その時、3人の装者が現れた。

 

「何だよ、お前ら!?」

 

「えっと、司令。デジモンです!でも、暴走したデジモンとはちょっと違うような…」

 

響が弦十郎に連絡すると弦十郎は腕を組みながら答えた。

 

「そいつはきっと移民デジモンだ。慎重に保護するんだ。」

 

「悪いが退いてくれ!せっかく人間界を満喫しに来たのを邪魔したあの野郎どもはこの手でやらねえと気が済まねえんだよ!」

 

マミーモンは3人の前に出て銃で攻撃した。

 

「無茶だ!相性が悪すぎる!」

 

「翼、援護しよう!」

 

「クリス、僕たちも!」

 

「しょうがねえな、本当はこいつの仕事だが引き受けてやるか!」

 

「やりましょう!」

 

3人のデジヴァイスが輝いた。

 

「アグモン進化!グレイモン!」

 

「ハグルモン進化!メカノリモン!」

 

「ファルコモン進化!ペックモン!」

 

3体もノイズの攻撃を行った。

 

「何で協力すんだ!?」

 

「人間ってのは助け合いって言葉があんだよ!」

 

<BILLION MEIDEN>

 

クリスが援護射撃を仕掛けた。しかし攻撃を回避したノイズは上空へと逃走する。

 

(助け合いか…悪くねえな)

 

「ほら、こいつはお礼だ!スネークバンテージ!」

 

マミーモンの包帯でノイズは捕らえられた。

 

「ありがとうございます!」

 

「感謝する!はあっ!!」

 

「でやっ!」

 

翼と響でノイズたちは掃討された。

 

「メガフレイム!」

 

「トュインクルレーザー!」

 

「サウザンドビーク!」

 

ペックモンがサラマンダモンを突き、その隙にメカノリモンとグレイモンがダメージを与えた。

 

「トドメだ!ネクロフォビア!」

 

マミーモンが霊魂を呼び出すとそれらはサラマンダモンを攻撃し包み込んだ。それによりサラマンダモンはデジタマに戻った。

 

「ふう、やったぜ…」

 

____________________

 

その後事後処理が起こる中、先ほどの女性がやって来た。

 

「あんたは!」

 

「さっきはありがとうございます。」

 

「いっ、いえいえ!どういたしまして。」

 

女性は笑顔でお礼をし、去って行った。

 

「さて、弦十郎。この者をどうする?デジタルワールドに返すか?」

 

「いや、人命救助の立役者だ。今回は不問にしておこう。」

 

「そうか。まあ、彼のおかげでその場を凌げてたのは事実か。」

 

____________________

 

翌日、マミーモンは工事現場でのバイトを始めていた。

 

「そこ、もっと腰を入れろ!真水、気合いを入れろ!」

 

真水(まみ)はマミーモンが人間界での時の姿である。

 

「へい、親方!」

 

拓実はその様子をたまたま目撃した。

 

「あれ?昨日の人だ。」

 

「どうやら彼もデジモンだったみたいだね。」

 

ベタモンがデジヴァイスからマミーモンを見ていた。

 

「ああ。にしても、色々人間に馴染んでるデジモンもいるんだなあ…」

 

拓実はその場を通り過ぎた。




「今回、まさか俺が主役になれるなんて嬉しいね!02で結構悲惨な死に方して辛かったがゼヴォリューションで味方キャラで出てきて人気も上がってるかもだし、このままレギュラーメンバーになれると良いなあ!ヒャハハハハハハ!!!」

「人間界を満喫してるようだな。」

「うむ。満たされているようで何よりだ。しかし、今の所上記以外での出番はないような…それにゼヴォリューションは私のセリフが一言しかないからなあ…」

第21回 マミーモン、弦十郎、ロードナイトモン(in新二課本部)

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