戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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まさかの奏と翼の合体技が実装!しかもXDモードでってマジですか!?一回、片翼のストーリーを描いてる時にこの技は最後に絶対入れようと思ってたのに実際このように実装されると喜ぶべきか否か複雑です。


第213話 優しいままで

研究所は炎上していた。そして入口前ではナスターシャ教授の背を椅子がわりに座るアドルフと棒立ちになった爽谷いた。

 

「ほう、来たか。」

 

「貴様!」

 

「なによ、そんなにキレちゃってさ〜?君らは餌にするなんだよ?」

 

「まさか上層部の作戦も何もかもを…!」

 

「そうですとも教授、残念ですなあ。偏食でなければこうはならなかっただろうに。」

 

「どこまでも下劣な!」

 

「はっ、品性で人間が決められるのならとっくに聖人が溢れてるよ。そんなもの見たことすらないだろう?陽動による消耗、緻密な計画、あらゆる回り道で不確定要素は排除する。合理的な方法だろう?」

 

アドルフが開き直ったように聖遺物をネフィリムに投げ与えた。

 

「さあ、行け!」

 

聖遺物を食したネフィリムはその豪腕でマリアとセレナを叩き伏せた。

 

「くそっ!」

 

カバーしようとしたライズグレイモンには横からヴェノムヴァンデモンになった爽谷が妨害を仕掛けた。

 

「お前の相手は僕だ!ヴェノムコンフューズ!」

 

目から放たれた光線はあたりを焼き払った。

 

「こいつ!」

 

ライズグレイモンが殴りかかったと同時にマリアもネフィリムを正面から攻めるも防御力の向上により反撃を許すこととなった。

 

突進攻撃にマリアは大きく吹き飛ばされた。

 

「姉さん大丈夫?」

 

「大丈夫よ。セレナ、アームドギアにエネルギーを充電して一気に放出するわよ。大丈夫、絶唱なんかじゃないから。」

 

「うん!姉さんを信じてる!!」

 

2人はその場でアームドギアからエネルギーを構成しようと試みた。

 

「無駄だ!行けネフィリム、そのまま喰らい尽くせ!!」

 

その時緑のヤイバがネフィリムを攻撃した。

 

「間一髪デース!」

 

「間に合った…」

 

「どうやら形勢逆転のようね。」

 

調と切歌が笑みを浮かべながらネフィリムに向かっていった。さらにジュエルビーモンとデスメラモンもあらわれた。

 

「チィッ…幼体は倒されたのか。」

 

「はあああああ!!」

 

2人の連携攻撃にネフィリムは翻弄され無防備となった。

 

「いい気になるな!」

 

「それはこっちのセリフだ!スパイクバスター!」

 

顔面に放たれた一撃でヴェノムヴァンデモンは大きく体勢を崩した。さらにデスメラモンの連続攻撃が腹部を襲った。

 

「ええいネフィリム!叩き潰せ!!」

 

「当たればでかい一撃は小さい奴には当てにくい!そして…!」

 

「行くわよセレナ!」

 

「うん!」

 

「「はあっ!」」

 

<GEMMINAL†BRIDGE>

 

アームドギアから紫と水色の光が放たれた。

 

「なんだと!?こんなバカなことが!?」

 

アドルフや爽谷も驚愕していた。ネフィリムもなんとか生き残ったものの損傷が著しかった。

 

「よし!あとは!!」

 

マリアたちがとどめをさそうとした瞬間、カルマノイズが突然出現してしまった。

 

「こんな時に!」

 

アドルフはそれを見て笑みを浮かべた。

 

「ネフィリムゥ!そいつを喰らえ!!」

 

ネフィリムが食らいつくとその肉体は自ら自壊し、自壊したものから新たな肉体が生成された。

 

____________________________

 

「まさか!こいつは!!」

 

「嘘でしょ!?」

 

「このトンデモは!!」

 

「マジかよ…!」

 

フロンティ事変の時にセレナを除いてマリアたちが戦ったネフィリムノヴァが現れたがその姿は漆黒に包まれ禍々しい呪いのオーラが漂っていた。

 

「あっ…あははははははは!!」

 

ネフィリムの瘴気で爽谷とアドルフに謎の痣が出現した。

 

「気持ちいい…さあて行きますか!」

 

勢いを盛り返したヴェノムヴァンデモンはデジモンたちを一撃で一掃した。

 

「くっ!こんな時に!!」

 

「トライデントリボルバー!」

 

マリアは先ほどの一撃でかなり消耗し、戦闘力が大幅に低下していた。

 

「オラオラオラ!!」

 

ヴェノムヴァンデモンのチョップはマリアを滅多打ちにして動きを鈍らせた。

 

「さて、実にいい気分だ。もうお前たちに勝ち目はない!」

 

「いい加減諦めたらいいんじゃないかな?」

 

「そんなことはない!絆は…ここにある!!」

 

マリアは気力だけで立ち上がったがこれ以上の戦闘続行は無理だといううことは明らかだった。

 

「あーあ、あいつまだそんなこと言ってますよドクター?どうします?いっそハンバーグにでもしちゃいます?ハハハハハ!!」

 

「もとより餌にする予定のやつだ。しかしもう少しだけ遊んでやろう、ネフィリム!踏み潰せ!」

 

ネフィリムの突進を回避するも回り込まれたガイオウモンの攻撃でマリアは吹き飛ばされさらには空中でネフィリムにも背中を攻撃され悲鳴をあげることもできず打ちのめされていた。

 

「もうやめて!マリア姉さんが…!姉さんが!!」

 

「マリア…!」

 

「お願い…動いて…」

 

「調!」

 

「うん!」

 

切歌と調もマリアを守ろうとしたがネフィリムの瘴気にギアが蝕まれてしまいその場に倒れてしまった。

 

「切歌さん!調さん!」

 

「セレナとみんなは…私の手で守る!私の手で!!」

 

マリアがネフィリムにしがみつこうとするがネフィリムが払いのけたため地面に落下してしまった。セレナたちはただその光景を見ているだけだった。

 

「よく言う、本当の姉妹でもないくせに。」

 

____________________________

 

「え?」

 

セレナの顔が凍りついた。

 

「マリアさーん、あなたた確か〜妹さんは守るっていってましたよね〜?」

 

「まあしかし盗聴という古い手でまさかこんなにいい切り札が来るとは思わなかったよ。ふふふ…」

 

アドルフが笑いだした。

 

「セレナ、君はいくつか不審な点に気づいていたはずだ。

なぜ君が目が覚めてピンチの時に姉が都合よく目の前に来たのか?

なぜ見たこともない装者たちが現れたのか?なぜマリアたち3人が妙にネフィリムに詳しいのか?クハハハハハハ!!」

 

爽谷も真剣な表情からセレナを嘲笑するように笑い出した。

 

「やめなさいそれ以上は!」

 

「その答えはただ一つ…」

 

笑いが収まったアドルフはため息をついた。

 

「やめろおおおおおお!!」

 

マリアが声を振り絞ったがアドルフの言葉が傷心のセレナにトドメを刺した。

 

「マリアはもうこの世にはいない、彼女は別の世界から来たお前の姉なんだよ。」

 

「そうとも知らずに姉妹ごっことかすごい傑作ですよね〜!」

 

「え…!」

 

「あ、あああああああ!!」

 

マリアはその言葉で何かが砕けたのかその場で涙を流してしまった。

 

「…!」

 

セレナは固まってしまった。

 

「この世界にお前の身内は存在しない!」

 

「ダメよセレナ!こんな奴のいうことを聞いてはダメ!」

 

「お前に発言権はない!」

 

近くにいたマリアをアドルフが殴り飛ばした。

 

「あーあ、みっともないっすね〜!どうしました?一発反撃してみてくださいよぉ!!」

 

さらにガイオウモンが蹴りでマリアの背を踏みつけた。

 

「俺たちは絆など意味のわからないものが嫌いでね。つい否定してやりたくなったのさ。」

 

セレナは唖然として俯いてしまった。

 

「セレナッ!」

 

マリアも悔しさで泣き崩れそうになった。


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