戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

201 / 227
この度めでたくこの作品も200話です。応援していただいた皆様、本当にありがとうございます。これからも応援していただければ幸いです。

そんな今回は神獣鏡再登場です。個人的に未来さんは洗脳されてるよりそのままの意思で戦う方が強いと思いますが響のために無茶できる未来さんが素敵なこの翳り裂く閃光編も順調に進んでます。


第200話 光明の時、神獣鏡再び!

 神獣鏡はすぐに並行世界から持ち帰られてエルフナインにより数時間の修理の後に修復された。元々使い道もなかった分、カルマノイズの脅威に際しての並行世界の弦十郎の説得が功を成した結果によるものである。

 

「未来さんにはこれをお願いします。」

 

「エルフナインちゃんこれって…!」

 

 ペンダントとともに渡されたのはLiNKERだった。エルフナインの表情には僅かな不安が残った。

 

「はい、万が一のためです。」

 

(司令には魔法少女事変において適合者へとなった響さんと同様、未来さんも適合者となっている場合もあるが確証が無いとして念のためLiNKERを渡すように頼まれてたけど…

 どうなるんだろう?)

 

 不安そうに首筋へLiNKERを注入した未来はペンダントを握りしめた。そんな未来に対してピヨモンが声をかけた。

 

「未来、頑張ろう。」

 

「うん、ありがとうピヨモン。」

 

 ピヨモンに励まされて未来は深く息を吸った。

 

「Rei shen shou jing rei zizzl」

 

____________________________

 

 聖詠と共に未来はかつての光景が脳裏に蘇りながらギアを纏った。その様子を確認していた全員がその光に目を背けた。

 

「まさかこの目でもう一度見ることになるなんてな。」

 

 眩い光から未来は神獣鏡のギアを纏いこの世界に装者として復活を果たした。

 

「ああ、月読!早速訓練用ノイズを3体出すんだ!」

 

「はい!」

 

 トレーニングルームに関しては装者たち全員が自主的にトレーニングできるようにあらかじめ使い方を理解しているため調の操作一つでノイズが出現した。部屋内部には翼、拓実、クリスが立って見守っていた。

 

「では小日向、早速ノイズ相手に立ち回って見てくれ。」

 

「はい!」

 

 未来は早速走り出して舞い上がった。神獣鏡自体はステルス能力と飛行能力を持つ聖遺物だがギアにおいては飛行能力が追加されているだけであった。

 

「はああっ!」

 

 かつて未来は響を守る思いから聖遺物を消し去る力を発現させてしまったことがあった。そのため、歪んだ鏡と言っても差し支えない凶悪極まりない性能ともされていた。

 

「きゃっ!」

 

 しかし今はフロンティア事変の時ほど歪められてはおらず確固たる己が意思で未来は戦っていたが戦闘経験もまるでなく戦う際にも背中の鞭らしき所でしか戦えていなかった。

 

「はあっ…はあっ…ギアってこんなに重かったんですね。」

 

「さあて、ギアを纏ったからには実戦は必要だ。行くぞ!」

 

 クリスがアームドギアを構えた。

 

「え?」

 

「なるほどそう来たか、しかし待ってくれクリス。ここは俺がやろう。」

 

「?どういうつもりだ?」

 

「お前はあっちに行く係、居残り係の俺にやらせてくれよ。今あっちに行く係に変な負担をかけたら立花さんを確実に救う確率が減るかもしれない。それだけは嫌だろう?」

 

「ああ…わかった。」

 

 拓実はそういうとヴォルフモンにスピリットレボリューションを果たした。

 

「さてと、まず実戦に入るが別に手加減をしすぎなくていい。出せると思う力を出してみるんだ。」

 

「はい!」

 

 未来が飛行して拓実に襲いかかって来た。

 

「ふっ…」

 

 しかし突撃はひらりとかわされて、リヒト・ズィーガーの峰打ちで未来は体制を崩した。

 

「いいスピードだ…しかし、相手がスピードで上を行く場合役には立たない。そして!

 スピリットレボリューション!アルボルモン!」

 

 ヴォルフモンからアルボルモンへと変化した拓実は必殺技のブロッケイドシードを放った。

 

「さあ、この種をアームドギアでやってみるんだ!」

 

「で、でも!」

 

「一度使えた身なら体は覚えてる。だからやってみるんだ!!」

 

「は、はい!」

 

 とっさに右手で持った扇らしきものからレーザーを照射すると種は一気に消滅した。そのままレーザーを身に受けた拓実は吹き飛ばされたがすぐに受け身をとって持ち直した。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「よし!基本はいい感じ、ですよね?」

 

 拓実が翼に確認したが翼はうなづいた。

 

「ああ問題ないな、まだまだ纏いたてではあるが雪音たちとの訓練を欠かさずにな。」

 

「はい!」

 

「ってか拓実。お前、すっかりおっさんみてえになってやしないか?」

 

「そうでもないぞクリス、お前だって経験はあるから俺よりも教えるのは上手なはずだ。俺は動きを見ていたからこそさっきみたいにやれたんだ。」

 

「そうか、んじゃ気をつけてな!」

 

 それから、マリアたちは未来を加えて並行世界に向かった。

 

(響…!)

 

「あのね未来、私眠ってる間にわかったんだ。向こうの私ってきっと誰もいないから泣いてるんじゃないかな?きっと誰よりも孤独だって思ってるんだと思う。」

 

「響…待っててね!向こうの響も助けて響も助けるから!」

 

 響の想いを胸に未来はゲートから出て並行世界へと初めてやって来た。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。