戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
さて、今日からXDUではブライトイベントのログインボーナスが始まってますがXDUも1周年になるので記念イベントが気になる感じです。
「またロイヤルナイツか!?」
拓実たちが攻撃を止める中ベルゼブモンはデュークモンを歯ぎしりしながら睨みつけていた。
「君たちの戦いは聞いている。だが今の君たちでは奴には精一杯。そこで見ているのだ。私の戦いを。」
デュークモンは拓実たちを一瞥するとベルゼブモンは真っ先に攻撃を仕掛けて来た。
「てめえにされた恨み、今ここで晴らしてやるぜ!」
「何度でも言おう、闇は光には勝てない!人の心に光が無くなろうと再び還って来る!」
「ほざけええええ!!」
ベルゼブモンは逆上してデュークモンの盾を傷つけたがまるでダメージが無かった。
「あれだけのダメージを受けてもビクともしないなんて!」
「ベルゼブモン、貴様はここで倒す!貴様は我らがイグドラシルから抹殺の命を受けている!」
「どういうことなんですか!?」
「立花 響だったか、話しておくべきだな。ベルゼブモンはギズモン被害が多発する直前から強力なデジモンや腕に自信のあるデジモンを片っ端から襲っただけでなく、デジタルワールドの地形をも喰らったことでイグドラシルの逆鱗に触れたのだ。」
ベルゼブモンの攻撃をヒラリとかわしながらデュークモンは淡々と説明していた。
「これは本来、デジタルワールドそのものを不安定にさせる行為でもあり、デジタルワールドの破壊は我らデジモンの存亡に関わるからね。」
ベルゼブモンは距離をとってブラスター砲で連続攻撃を仕掛けた。
「そうお考えになったイグドラシルは私にベルゼブモンの排除命令を下したのだ。そしてこの場ベルゼブモンのエネルギーがこの街で急激に高まっていたのでこうして追い詰めることが出来た。」
ベルゼブモンの攻撃をかわしながらデュークモンは余裕の表情で響に目的を話していた。
「なんて圧倒的なの…?私たちも!」
するとデュークモンは盾から光線を放って装者たちを閉じ込めた。
「そこで見ているんだ。君たちに私の戦いを見せる。その戦い方に技はいずれ君たちを支えるものになるだろう。君たち人間に負担を押し付けさせはしない!」
「おい、何を考えてるんだ!?」
「あたしたちみんなで戦えばあいつに勝てるデスよ!」
「お願いだ、ここから出してくれ!」
「どうしてなんですか!?」
響たちが中から出すよう言ったがデュークモンはそのまま歩き出した。
「私は前から思っていたのだ。君たちばかりが責任を負う必要はないと。
私達の世界の蒔いた種なら私達自身で責任を取るべきなのだ。若い命は投げ捨てるべきではない!ましてや世界の違う上に若い君たちは生きていなければならないのだ!ここは私に任せておけばいいのだ。」
「そんな…!」
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デュークモンはそのままベルゼブモンと組み合った。
「てめえへの恨み、忘れねえぞ!」
「残念だ、少しは改心しているかと思ったらやはり魔王には改心はないか…」
「うるせえ!」
ベルゼブモンはブラスター砲でデュークモンを攻撃した。
「てめえがどう思おうなんざ糞食らえだ!俺はどんなやり方でも構わねえ!強さを求め頂点に登れればそれでいい!」
二体の戦いはすでに街を破壊する程に至っていた。
「いいだろう!勝負の時はきた。あの時はお前の心の奥底から邪念をあまり感じなかったが今ここで引導を渡してやろう!」
デュークモンが正面からベルゼブモンと戦うのを装者たちはバリア越しでただ見ているだけだった。
「あたしらがそんなに信用ならないのかよ!」
「うおおおおおおおおお!!!」
響と拓実に爽谷はそんな中でもバリアを砕こうと必死に攻撃していた。
「よせ、三人とも!今ここでバリアを攻撃したら体力が消耗されるだけだ!」
「けど!俺には放っておけない。何かは言えないが嫌な予感がする!見過ごすわけにはいかない!」
「拓実の言う通りだ。彼には教えてあげたいんだ!1人で抱え込むより誰かとともにやり遂げることはもっと素晴らしいものだってことを!」
「だからこんなものおおおおおおおお!!!」
(見ているんだ…そのバリアは決して砕けない。)
デュークモンは静かにバリアを見つめていた。
「よそ見してんじゃねえ!」
ベルゼブモンが先ほどのような気迫すら崩れてデュークモンを襲うも、盾で受け止められてしまった。
「てめえ…!」
「あの時から姿形が変わったところで貴様は前に進んではいない。終わりだ!ロイヤルセーバー!」
「まさか、ロイヤルナイツが現れるなんてな…今日は厄日だな。」
ベルゼブモンに吹き飛ばされたと思われていたリコリスは辛うじて一命を取り留め、自らの出血を抑えていた。
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そうとも知らずデュークモンの聖槍グラムから放たれた一撃はベルゼブモンを一撃で貫き、ベルゼブモンは粒子へと還った。
「終わったか…」
その時空から闇の波動が容赦なく降り注いだ。
「ベルゼブモン、無様だねえ。生あるものは常に前進することくらい理解してるだろうに…」
「この声は!ルーチェモン!」
「ルーチェモンってまさか七大魔王最後の…!」
「ちっぽけな人間に倒された我が同胞たちは全て無念だろうねえ…己の自信を砕かれて散ったのだから…」
姿を見せず声だけのルーチェモンは波動越しにシルエットを見せつけていた。
「何が言いたい!場合によっては貴様を今ここで!」
「今日は挨拶に来ただけさ。それにベルゼブモンにはまだ働いてもらわないとね。」
その時、空からヴェノムヴァンデモンにベリアルヴァンデモンがベルゼブモンの粒子と合体した。
「バカな!あれはデジクロス!?」
装者たちや本部でもその様子が映っていた。
「これぞキョウセイデジクロス!相手の意思に関係なくデジクロスさせる方法さ。人よ!いずれ来る破滅を心待ちにすることだ!」
「キョウセイデジクロスだと!?」
「う、うわああああ…」
消滅したはずのベルゼブモンは苦しそうに唸りだしその姿は暴走した獣に近かった。
「ベルゼブモン、獣と堕ちたか…」
デュークモンがベルゼブモンX2に戦いを挑むも先ほどと違ってスピードやパワーの面で競り負けていた。
「デジモンだけの力じゃない!取り込んだデータの影響で私を上回る実力を身につけたっというのか?」
「インフェルノフレア!」
デュークモンの盾が放たれた攻撃を防ごうとしたが受け止められずに後ずさりしてしまった。
「無理やりデジモン同士をデジクロスさせた分ベルゼブモンが2体を支配している。支配によるさらなる力だとでも言うのか?このままでは!」
「がああああああ!!」
ベルゼブモンはデュークモンに強烈な一撃を浴びせあっという間に優勢に立った。
「信じられん…これがキョウセイデジクロス
「Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el baral zizzl
Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen fine el zizzl 」
突如としてデュークモンの背後から絶唱が響いた。装者たちの後ろでヴォルフモンが自らの光を装者たちに流していた。
「S2CAトライバースト ヘキサゴンバージョン!」
虹色の波動がデュークモンのバリアを破った。
「私のバリアーを…なぜ君たちは私たちに任せない!?」
「そんなの決まってるじゃないですか!」
「共に戦う者を私たちは見捨てない…」
「てめえ1人の問題だと?あたしたちをシカトしてんじゃねえよ!」
「あなた1人で背負わないで。私たちは仲間なのよ!」
「最後まで一緒なのデス!」
「大切な人を守るために一緒に戦いましょう!」
響たちは絶唱でかなり体力を使い果たし拓実と爽谷もヴォルフモンとレーベモンの姿を解いた。
「人間やデジモンそんなに関係ない。俺たちを信じてくれよ。」
「ぼくたちもあなたを信じている!」
「「私たち(俺たち)は誰かの後ろにはいない!!一緒に戦っている(デス)!」」
デュークモンはそれを聞いてハッとした。
「啓人…?」
デュークモンが唖然となる中拓実と爽谷が立った。しかし響たちはギアの変身が解かれてしまった。
「立花さんたちは休んでてくれ。絶唱の負荷があるのに無理はさせない。」
「僕たち2人が相手になるさ。」
「はい。」
「行くぞ、爽谷!」
「ああ!」
2人がデジヴァイスを構えながら走った。
「光よ!闇よ!水よ、鋼よ!雷よ!」
「火よ!氷よ!風よ、土よ!木よ!」
「「ハイパースピリットレボリューション!!」」
走り出す2人に十闘士たちが重なり合い、空高く舞い上がった。
「マグナガルルモン!」
「カイゼルグレイモン!」