戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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第183話 暴食の襲来

「久しいなあ…随分と健闘してるようじゃないか…」

 

 ベルゼブモンは笑みを浮かべた。

 

「こんな時にベルゼブモンが…!」

 

「最悪だ…!このままでは作戦が!!」

 

 弦十郎達にもベルゼブモンの出現は完全に想定外だった。

 

「翼達はどうなっている!?」

 

「今、各個撃破に成功してシカゴへと急行しています!」

 

「そうか…間に合ってくれ!!」

 

 

「お前、随分とはしゃいでるな。楽しませろ!」

 

「良いだろう!お前もいずれ戦う必要のある奴だ!」

 

 ボルトバウタモンはベルゼブモンに攻撃を仕掛けた。

 

「立花さん!俺たちで止めるぞ!!」

 

「はい!」

 

 拓実たちも乱入してリコリスとベルゼブモンを止めようとした。

 

「ベルゼブモン、いつかの借りを返してもらうぞ!」

 

「いいぜ、ベルフェモンを倒した力を見せてみろ!」

 

 ベルゼブモンとマグナガルルモンは格闘戦に突入した。

 

「九頭龍神!」

 

 カイゼルグレイモンはボルトバウタモンの腕を狙った。

 

「援護は任せろ!マッハスティンガービクトリー!」

 

 タイガーヴェスパモンの連続突きを受けてもなおボルトバウタモンは健在だった。

 

「そんなヤワな攻撃で俺が倒せるか!アーラディポロ!!」

 

 二丁拳銃でリコリスは周囲にいた者全員に容赦なく発砲した。

 

「あぶねえ!」

 

 マグナガルルモンも攻撃をかわしたがベルゼブモンは食らっても動じなかった。

 

「それがどうした?ダブルインパクト!!」

 

 二丁拳銃のベレンへーナを構えたベルゼブモンはボルトバウタモンモンを怯ませた。

 

「なんだと!?」

 

「ふん、今までの俺なら危なかっただろうな!だがこれまでだ!俺のさらなる力を見せてやる!ハアアアアアアアッッ!!!」

 

 ベルゼブモンが雄叫びをあげるとベルゼブモンから黒い4枚の翼が現れた。

 

「その姿は!?」

 

「お前達を倒すためだけに俺は今まで数千に及ぶデジモンを喰らい尽くして来た。それがこの結果、ベルゼブモン ブラストモードだ!」

 

 さらにベルゼブモンからは目がもう一つ現れた。

 

「虚仮威しを!一気に葬り去ってやる!クオーツィオーネ!!」

 

「無駄だ、この姿を見た以上お前にあるのは完全な敗北だ!!」

 

 ベルゼブモンは右腕のブラスターを構えた。

 

「デススリンガー!」

 

 ブラスターの一撃はボルトバウタモンを吹き飛ばしてしまった。

 

「ば、バカな!?この俺が敗れるというのかあああああ!!」

 

 一撃でボルトバウタモンは爆散した。

 

「きたねえ花火だ。」

 

 

 

「そんな…!リコリスさんが倒れた?」

 

「なんて奴だ!」

 

「まだだ!俺たちはまだ負けてない!諦めるな!!」

 

 マグナガルルモンはベルゼブモンを恐れずに向かって行った。

 

「そうだ!私たちが付いているぞ!」

 

 空から翼達がミサイルで落ちて来た。

 

「さあ、来い!お前達も獲物である以上楽しみが増えたぜ!」

 

 ベルゼブモンブラストモードがニヤリと笑みを浮かべた。

 

「オッサンの言ってた通りか!」

 

「大丈夫?3人とも?」

 

「問題ない!むしろ、これでうまく戦うだけ!」

 

「ふん、あの時から強くなってるんだろうな?まとめて来い!」

 

 ベルゼブモンは数に怯まず正面から向かっていった。

 

「逃がさない!」

 

<TORNADO†IMPACT>

 

 竜巻を発生させたマリアだったがベルゼブモンはブラスターの一撃でそれを崩した。

 

「まだまだ!」

 

 調と切歌も飛び出して来て連携攻撃を仕掛けるも軽々とかわされあっさり弾き飛ばされた。

 

「以前よりはキレはいい。だが甘い!」

 

「そうかな?」

 

 上空から翼の天ノ逆鱗とマグナガルルモンのマシンガンデストロイ、カイゼルグレイモンのが連続で降り注ぎベルゼブモンは防ぎようもなく直撃した。

 

「もってけダブルだ!」

 

「ムゲンキャノン!」

 

 クリスはムゲンドラモンとCUT IN CUT OUT の小型ミサイルの追尾攻撃でさらに追い討ちを図った。

 

「どうだ!?」

 

「良い連携じゃないか…」

 

 ベルゼブモンはダメージを受けあっさり傷だらけになっていた。

 

「お前たち、面白いな。デーモンを撃破しただけでなくリヴァイアモンの爺に、ベルフェモンすら倒した。」

 

「それがどうした!?スターライトベロシティ!!」

 

 ベルゼブモンは正面からマグナガルルモンの攻撃を受け、すでに瀕死状態になっていた。

 

 しかし、笑いながらベルゼブモンは立ち上がった。

 

「お前たち相手には俺も全力を出そう!このブラストモードにさらなる力を!」

 

 するとベルゼブモンは懐から球体を取り出した。

 

「それは?」

 

「今まで喰い殺してきたのはデジモンだけではない。何人か殺してるうちにデジタルワールドの地形すらデータに変えたのだ!これを喰らえば俺はさらなる力が手に入る!お前たちの強さが予想外なら俺はもっと上を行くまでだ!」

 

 ベルゼブモンはそれを貪り尽くすと体が震え始めた。

 

「ぐっ、がああああああああ!!!」

 

「何だか知らないがみんな備えるんだ!」

 

 ベルゼブモンから光が流れ胸に緑のコアが生成された。しかし何処と無く苦しそうな様子だった。

 

「ハアッ、ハアッ…さあ、第2ラウンドだ!」

 

 ベルゼブモンが走り出しそれを止めようと翼が影縫いを放とうとした。

 

「遅い!ブラスターキャノン!」

 

「なっ!ぐわあああああ!!」

 

 接近を許した翼はベルゼブモンのブラスターキャノンで吹き飛ばされ近くにいたレイヴモンも抵抗出来ないほどの超スピードでねじ伏せていた。

 

「こいつ!」

 

 続いて切歌が肩から触手のようなものを放ってベルゼブモンを取り押さえ、調が百輪廻で攻撃を放とうとした。

 

「ぬるい!」

 

 ベルゼブモンは切歌の触手を引きちぎって切歌を調び激突させた。

 

「さっきまでと動きが違う!気をつけてみんな!!」

 

「力が高まる…溢れる!」

 

 ベルゼブモンの笑みが装者たちを狙っていた。

 

 デジタルワールドの地形データでさらなる力を持ったベルゼブモンは一方的に装者たちを攻撃していた。

 

「ガイアの力、九頭龍神!」

 

「闇と雷の力お借りします!スターライトベロシティ!!」

 

 カイゼルグレイモンとマグナガルルモンはなんとかパワーアップしたベルゼブモンに対応できたものの、パワーアップしたてのベルゼブモンにはかなわずに進化が解かれてしまった。

 

「ほらほらホラァ!どうしたぁ?」

 

「こいつ、さっきよりも強く…!」

 

「ならこれで!行くわよ調、切歌、爽谷!」

 

「了解…」「いっちょやってやるデス!」

「うん…」

 

「シャイングレイモン!」

 

「ボルトモン!」

 

「グランクワガーモン!」

 

「タイガーヴェスパモン…!」

 

「「「デジクロス!!!」」」

 

 シャイングレイモンがボルトモンとグランクワガーモンとデジクロスを行い、光に包まれた。

 

「シャイングレイモンX4!ディザスタープロミネンス!」

 

 火球となりながらシャイングレイモンX4は一気に突撃した。

 

「ふん!カオスフレア!!」

 

 ベルゼブモンもブラスター砲の一撃で対抗してシャイングレイモンX4の攻撃を相殺して懐に強烈なパンチを食らわせてデジクロスを解かせた。

 

「なんだ今のは?そんなものでどうにななると思ったか!?」

 

「ならば行くぞ雪音!」

 

「ああ!」

 

 翼は走り出しながら逆羅刹で回転しながらジャンプして縦向きに回転しながら落下し、クリスもボウガンからハンドガンに持ち替えて正面から連続射撃で迎え撃った。

 

<逆羅刹・辰>

<ASSULT BREAK>

 

「くっ!隠し球か!?だが効かんぞ!」

 

 2人の新技はベルゼブモンにわずかなダメージを与えたものの決定打にはならなかった。

 

「あの野郎!守りも硬くなってやがる!」

 

 ブラスター砲を構えたベルゼブモンは装者たちを定めた。

 

「カオスフレア!」

 

 カオスフレアが放たれた途端、白い光線がそれを弾き返した。

 

「なんだ!?」

 

「これはまさか…!あいつか!!」

 

 その時空から一条の光とともに白い聖騎士が舞い降りた。

 

「あれは!」

 

「てめえ、何の用だ!?」

 

「我が名はデュークモン、ロイヤルナイツの高貴の闘士なり。」




今回のベルゼブモンの地形をデータにっていうのはデジモンフロンティアにも実際あったことです。悪の十闘士やロードナイトモンにデュナスモンもやってたのをこの作品やデジモンテイマーズのベルゼブモンのデジモンのデータを喰らうシーンを元に取り入れました。いかがでしたか?

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