戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回は次回への繋ぎ回になります。さて、そろそろXDも来月で配信1年ですが、個人的にはカンフーイベントはメイドイベントの時同様前後編なんじゃないかなって思ってます。なぜ響がいないんだっていう個人的なものですがね。

一応今までギアの心象変化した人を下のあとがきにでもまとめて見ます。ネタバレになりますので十分考慮した上でのあとがきの閲覧を勧めます


第181話 見えない答え

 特訓開始から数日が経った。あれから装者たちも新たな技の特訓に励み、拓実と爽谷も同時に3属性までならスピリットレボリューションすることができていたが4属性目となるとかなり苦戦していた。

 

「うーん…やっぱうまくはいかないな。」

 

「そうね、私たちに関してはある程度は行けたけど肝心なところがまだ出来てない。どうしたらいいのかしら?」

 

その時トレーニングルームのドアが開いた。

 

「やっほーデジモンたちも回復したわよ〜」

 

 アケミがデジモン達を連れてきた。

 

「すまない、冷泉姉。」

 

「いいのよ!みんなが頑張ってるんだしこれくらいの仕事はしないとね!」

 

「響〜!」

 

 アグモンたちパートナーが響たちに駆け寄ってきた。

 

「響、僕も早速特訓するよ!あいつには負けたくないんだ!!」

 

「アグモン…!拓実さんいいですよね?」

 

「ああ、もしかしたらデジモンや装者と1対1での戦いを連続で行ったら感覚を鍛えられるかもしれない!」

 

 それから拓実たちも装者やデジモンたちと連戦で戦うことでようやく5つ全ての属性をコントロール出来るようになった。

 

「やりましたね!これでコントロールに成功です!」

 

 全員良しとうなづいていたが拓実は小難しい顔を浮かべていた。

 

「いや、まだだ。」

 

「はあ?」

 

 クリスが首を傾げた。

 

「そうだね僕たちはまだ最初から同時に5つを試してない。」

 

「ええっ!?まだやるデスか?」

 

「ああ、たしかにコントロールすることはできる。けど最初からハイパースピリットレボリューションできるようにするのが今回の特訓の目的だから俺と爽谷はもう少し続けるつもりだ。みんなは少し休んでてくれ。あとはこれをどうにかするだけなんだ。その間に作戦会議を立てておいてほしい。みんなが待ってる間にも奴に対抗する策が生まれるかもしれないんだ。」

 

「わかった、精進するのだぞ水琴、冷泉。」

 

響たちは一旦トレーニングルームから出た。

 

「行くぞ!ハイパースピリットレボリューション!…ぐわっ!」

 

 時間をおいて5つ全ての変身を可能にした2人でも最初から5つは上手くいかずその後も必死に交代交代でハイパースピリットレボリューションの特訓を行なっていた。

 

____________________________

「師匠、あれから何か動きはありますか?」

 

「いや、その後リコリスは何も動いてない。」

 

「奴の目的さえわかれば…!」

 

 翼が歯がゆそうな表情を浮かべる中マリアは心が沈んだような表情を浮かべた。

 

「やっぱりサンジェルマンたちの復讐なのかしら?」

 

「そうデスよ!あいつ、告白もできずにあの人が死んだからきっと八つ当たりしたいんデスよ!」

 

 切歌の隣にいた調は慎重な眼差しだった。彼女は響以外の装者で唯一リコリスについてを知る人物だからかいつも通り切歌の案に首を縦に振っていなかった。

 

「そうなのかな?私、うまく言えないけどあの人は何も考えてないのかもしれない。ただ壊すことだけを考えてるのかも。」

 

「破滅こそが慈悲なんだよ。そして新たな力ある人類たちで新たな時代を築き上げる!それこそが真の革命だ!」

 

 響と調の脳裏にはリコリスの言葉が残っていた。

 

(きっとあの人だって私たちの言葉が通じてるはずなんだ!たとえ戦うことになっても手を伸ばすことを諦めたりなんかしないんだ!)

 

「しかし、そう簡単に行くものかな?」

 

クダモンが弦十郎の肩から降りた。

 

「あやつのボルトバウタモンは強敵だ。ヴァンデモンの闇の力とピエモンの異常性を掛け合わせたデジモンだ。並大抵でどうにかなるとは思えないぞ?」

 

「大丈夫です!私たちで新しく特訓してましたから!!」

 

「おっ!見ていない間にトレーニングとは感心だな!誰がやるっていったんだ?」

 

 弦十郎たちも笑顔で尋ね響たちは今までの特訓を話した。ちょうどその頃は弦十郎たち大人も敵の対策や各国への呼びかけを行っており多忙だったのだ。

 

 緒川に関しても今現在、各国の研究機関には聖遺物ならびに哲学兵装の保管を徹底させるべく出動したりと響たち以上に仕事が続いていた。

 

「なるほど、ダンスを使ったトレーニングに今までとは違う攻撃方法の特訓ですか…」

 

エルフナインが関心していた。

 

「シンフォギアの歌のリズムをダンスに結びつけて新しい突破口を切り開くなんてさすがね。」

 

「これなら、多少は楽に戦えるかもしれない。希望が見えてきたな!」

 

 SONG本部にいっときの笑顔が溢れていた。

 

____________________________

 一方、アメリカの最大の都市とされるシカゴでは人々が街を歩き、車を走らせていた。そして至る所から陽気な音楽が流れ人々は日常の中にいた。

 

「全く、いつ死ぬかもわからないのにご大層に平和ボケとはいいモンだな。」

 

 高層ビルの屋上ではすでにリコリスが冷たい眼差しで作戦を練っていた。

 

「デジメモリは十分、アルカノイズに関しては結社の本部から強奪したのを持ってるし今のところのSONGの位置を見積もれば…」

 

 リコリスが呟いている中時間は過ぎていき、夜となった。

 

「さて、作戦は練ったことだし、始めるか。」

 

<ガルダモン!スパロウモン!グラビモン!

マッハガオガモン!コンバート!>

 

「さあ、パーティの幕を上げてこい!」

 

 デジメモリをデジヴァイスに入れるとコンバートされたデジモンたちが光を放ちながら地上へと落ちていった。

 

「そしてサービスもやるよ。」

 

 リコリスはさらにアルカノイズの石をビルの屋上から投げ捨てた。

 

「なんだ?流れ星か?」

 

 地面に石が落ちるとそこからアルカノイズが出現した。

 

「う、うw…」

 

 近くにいた人間は驚く間も無く解剖器官で分解されてしまった。

 

「きゃああああああああ!!」

 

 逃げ惑う人々やデジモンたちにも容赦なく暴走デジモンやアルカノイズは攻撃を加えていった。

 

「シャドーウイング!」

 

 ガルダモンの攻撃は近くのビルを破壊して中にいた人間はもちろんのこと、幾つかの人々をも巻き込んだ。

 

「や、やめてくれえええ!!」

 

 逃げ惑う人々をアルカノイズは逃さなかった。

 

「さあ、血と絶望のカーニバルと行こうじゃないか!」

 

 その時、本部に警報がなった。

 

「どうした!?」

 

「大変です!シカゴにアルカノイズ出現!さらにはデジモンたちも現れ、次々と街を蹂躙しています!」

 

「仕掛けてきたか!」

 

 シカゴの街ではすでに軍隊も介入しており市民は逃げ惑っていた。

 

「くそ〜!こいつら際限なく現れやがる!」

 

「ぎゃああ!!」

 

「おかあさーん!!」

 

 アルカノイズとデジモンたちによる被害はさらに凄惨を極めていた。助けに来た米軍もほとんど抵抗できずに倒され、士気が下がって行った。その中でアルカノイズは逃げ惑う人々を容赦なく分解してやがて悲鳴はほとんど聞こえなくなった。その中に幼い子供や老人たちもいた。

 

「ふん、シンフォギアが無ければ暴走したデジモンにもアルカノイズも勝てないとは呆れたものだ。」

 

 リコリスは高層ビルの屋上からそれを見下ろしていた。

 

「SONG介入までの数時間は余裕か。なら撹乱させるか!」

 

デジメモリを取り出したリコリスは闇のデジヴァイスに挿入した。

 

<ホルスモン!カラテンモン!ハニービーモン!コンバート!>

 

 デジメモリから三体が実体化した。

 

「お前たちは周囲の街を調べてこい。そして派手に街を壊してしまうのだ!抵抗する奴は皆殺しにして来い!」

 

 三体はうなづいて散り散りとなった。

 

「さあ、早くこいSONG…このシカゴの街がお前たちの墓場になる…!どうした!?早く来い!出ないとこの街が死体の山と化すぞ…」

 

 リコリスはなおもアルカノイズをばら撒き、街を蹂躙していた。

 

 シンフォギア装者たちも各自準備を整えて現在太平洋を横断していたが到着にはまだ時間がかかろうとしていた。

 

「くそッ!こっちの移動に時間がかかってるうちに奴らは!」

 

「落ち着きなさい。今は私たちが焦るより迅速な介入で収束を優先させるべきよ。」

 

 一方、弦十郎は現地の役人からすでにシカゴは壊滅状態となり、そこを拠点に次々と1時間おきに隣の州を攻撃されているとのことを知ったのだった。政府はやむなくシカゴを含んだ近隣9つの州を封鎖してしまい市民はパニック状態らしい。

 

「関係のない人を巻き込んでまで復讐するなんて間違ってる。それを教えてあげないと。」

 

 響には倒すよりも相手を諭そうという意思があった。

 

「皆聞いてくれ。今米軍がアルカノイズが蹂躙しているであろう州9つの封鎖が決定した。俺たちはこれから最前線に立ち米軍と共にアルカノイズを撃破して街の解放に当たる。」

 

「米軍と…」

 

 マリアや切歌、調の元FISに所属していた過去が今現在、僅かながらの葛藤を生んでいた。自分たちを苦しめただけでなく多くの人命の損失すら目をつぶり、その結果反応兵器という悲劇まで作った彼らの業に対して複雑な感情を抱いていた。

 

「マリアさん、ここは人助けですよ。」

 

「ふっ…そうね。政府が悪くても人は助けなくては!」

 

 マリアたちは出撃するべく潜水艇を降りて前線基地となる予定の街に向かった。

 




ネタバレ注意!
装者の2018年5月中旬現在におけるギアの心象変化させた回数一覧

響:クリスマス、振袖 計2回

翼:水着、クリスマス、振袖、ライダー、海賊 計5回

クリス:水着、クリスマス、ドラゴン、海賊、カンフー 計5回

マリア:水着、クリスマス、振袖、怪盗、ライダー 計5回

切歌:和装、海賊、カンフー 計3回

調:和装、クリスマス、メイド、ドラゴン、ライダー 計5回

奏:振袖、ドラゴン 計2回

未来:振袖、メイド 計2回

セレナ:怪盗 計1回


よって回数としては
翼、クリス、マリア、調>切歌>響、奏、未来>セレナ になりますね。

結構偏ってますね。意外なのが本編のメイン6人の装者の中で一番響のギアの変化したヴァージョンが出るの遅かったってことですね。ちなみに2017年においてでも上位は翼さん、クリス、マリアさんの三強ってことになります。そこから1位に上り詰めた調ちゃん人気はすごいですね。2018年6月以降はどうなることやら…
個人的には実装されてから次のイベントでセレナがいきなり怪盗ギアを引っさげてきたのはたまげたものです。今回のカンフーイベントのメモリアでも出てくるので次のギア変化系イベントで来るのかなあ…

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