戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
事実、特訓の時も相手が油断してそうな時に容赦なく水球に閉じ込めて攻撃したり、ディバインウェポンの共闘では戦車を投げつけたり色々やってます。これらも相手を予想外の行動で油断させて戦う彼の心情に基づいてます。
そんな彼は装者相手にどう立ち回るのかやSONGに潜む影をお楽しみに。
「ジョグレス進化…ボルトバウタモン!フフフ…フハハハハ!ハーッハッハッハッハッハッハッ!!」
リコリスが笑い声をあげながら建物を破壊していた。
「フハハハハッ!ゴミのように死ねェ!!」
「させない!」
すぐにギアを装備した響たちも立ち向かおうとミサイルの乗って攻撃した。
「邪魔だ、消えろ。」
ボルトバウタモンの腕がミサイルを叩き落としてしまった。
「ブレイブトルネード!」
「ムゲンキャノン!」
究極体から進化させたパートナーたちもボルトバウタモンの侵攻を食い止めていた。
「無駄だ!そらああっ!!」
ボルトバウタモンが腕を軸にして回転し、2体の同時攻撃をいなしてしまった。
「これなら!」
「どうデスか!?」
<終β式・縛戒斬鋼>
<兇脚・Gぁ厘ィBアa>
調と切歌の合体技もあえなく、ボルトバウタモンに受け止められた。
「小うるさいもんだなっ!!」
ボルトバウタモンの両腕が2人を締め付けた。
「う、うううっ…」
「デェエエエス…」
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必死にもがこうとする2人に対してなおも腕の締め付けは強くなって行った。
「ほぉらどうする?早くしないとこの可愛い可愛い2人がどうにかなってしまうぞ?」
「クッ、2人を放せ!」
マリアとシャイングレイモンが2人を助けようと先陣を切った。
<HORIZONT†CANNON>
「グロリアスバースト!」
ボルトバウタモンは必殺技を放つのを見て不敵な笑みを浮かべた。なんと卑怯にも締め付けた2人を飛び道具がわりにしてマリアに投げつけたのだ。
「切ちゃん!」「調!」
それを助けようとグランクワガーモンにボルトモンが庇うも攻撃が誤って命中してしまった。
「はっ、このままでは命中…きゃっ!」
「甘いんだよぉ!」
しかしその隙を突かれてボルトバウタモンのラッシュ攻撃を無防備な状態で受けてしまいデジモンは退化してしまった。
「うわあああああああ!!」
「マリア!月読!暁!おのれ、姑息な!」
翼が怒り混じりに千ノ落涙を放つがボルトバウタモンの体にわずかな傷しかつけられなかった。
「姑息だと?お前らは戦いでお互いをかばい合うから隙がでるんだよ。戦争に汚いもクソもあるか?殺し合いなんだよ。第1近くにいたそいつが悪い。」
人を飛び道具に使い危うくマリアに仲間殺しをさせようとしてもなお飄々としているボルトバウタモンの態度にクリスの堪忍袋の尾が切れた。
「こんのやろおおおお!あたしの後輩をよくも!!」
逆上したクリスがミサイル発射を行なった。
「バカが!」
近くにいたムゲンドラモンとウォーグレイモンが突如としてボルトバウタモンの腕に引き寄せられた。
「しまった!」
クリスが呆然とする中で2体は攻撃が命中して進化が解かれその場に投げ捨てられた。
「貴様、なんてことを!雪音に雪音と立花のパートナーを傷つけさせるなんて!!」
「近くにいたそいつが悪い。二度も言わせるな。お前らのパートナーは使い捨てにしてはいい盾だったぞ。」
ボルトバウタモンは翼に指を指しながら、冷酷に吐き捨て動揺するクリスと翼に反撃の隙すら与えずパンチ一発でミサイルから叩き落とした。
「まだまだぁ!!」
響のパンチが放たれるも片手一本で受け止められてしまった。
「ウルトラタービュレンス!」
「コンデンサストーム!」
遅れてその場にジェットシルフィーモンにライノカブテリモンが駆けつけた。ボルトバウタモンが始めて後ろに仰け反った瞬間であり二体と響は攻めかかった。
「お前が敵か!これ以上先には行かせるか!!」
「チィッ、雑魚が増えたところでなんの意味にもならん!これを見ろ!!」
ボルトバウタモンが見せたのはギズモンに襲われそうになっている聖遺物研究とはまるで無関係な施設だった。
「少しでも妙なことをしてみろ、俺の命令でこの無関係な施設は灰になるんだぞ?」
「くっ!」
響たちも攻撃を止めてしまった。
「人命はなんとしてでも守らねば…!」
「何から何まで汚い奴!!」
マリアが唇を噛み締めた。
「汚い?違うなあ…それはお前らの弱さだ!守るものが多すぎると人の足枷は増えていく。お前らは足枷が多すぎるんだよ!殺し合いじゃ弱点徹底しては狙うものだ!」
そういうと武器のスピエディーニを増殖させてボルトバウタモンは笑みを浮かべた。
「消えな、パラズィヴァルツァー!!」
「不味い!守らなくては!」
剣の攻撃が施設の方に迫っていたため残った響、翼そしてジェットシルフィーモンがそれを防ごうと対処したが防ぎきれずに倒されてしまった。
「「うわあああああああああ!!!」」
「フッ、勝負ありか。だが殺しはしない!お前らはより残酷な形で敗北をプレゼントやるよ。それを楽しみに待ってな。」
「待て…!」
装者たちは倒れてしまった。
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「急ぎ避難を!」
SONGは政府の研究者や上官の避難を続け、なおかつ響たちの救出を行なっていたため、研究施設へのデジモンの防衛が間に合わずにボルトバウタモンの侵入を許してしまった。
「ここか…ボルトバウタモンのさらなる闇の力のためにベロボーグの杖の力を頂くぞ!」
ベロボーグの杖から発せられた気がデジヴァイスに取り込まれその色は黒く変色した。
「フハハハハハハハハハ!これで俺の時が来る!!ハーハッッハハハハハ!!!」
リコリスは高笑いを浮かべながらその場から姿を消した。
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同じ頃、デジタルワールドでも新たな闇は動いていた。
「ごふっ!」
デジモンが倒れ、データがむき出しになっていた。
「頂くぞ。」
「や、やめろおおおぉ!!」
デジモンはデータのまま取り込まれてしまった。あたりには咀嚼音が響いていた。
「これで1200…随分な数を喰らい尽くして来たな。さあ、次は地上にでも出向くか!人間の手が加わったデジモンも全て皆殺しだ!待っていろロイヤルナイツ!十闘士!俺が絶望を教えて喰らい尽くしてやるよ!ベヒーモス!!」
突如としてバイクが現れた。それは意思を持ったかのように声の主を乗せた。
「さあ、行くぞ!!」
バイクに乗った影は空間を切り裂いて走り去って行った。その様子をエンジェモンが見ていた。
「伝えなくては!暴食も再び地上に侵攻するつもりだ!!」
エンジェモンはロイヤルナイツの居城へと向かった。二つの危機が今同時に迫ろうとしていた。