戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回は調ちゃんとクリスちゃんの戦いです。次回は拓実くんが運営推薦枠のテイマーと戦います。果たして誰なのかはお楽しみです。

デジモンtri6章もあと少しで残り1カ月をきります。なにやら白い翼のオメガモンがいたり、ホーリードラモンが出たりと色々楽しみな予告でしたが本編はどうなのか…楽しみです。最後の最後でまさかのホーリードラモン大活躍に期待してもいいんじゃないでしょうかね!セラフィモンだってリンチで初白星ですしもしや…


第170話 激闘は続く

「続いて第4試合、対戦するのは柚子カレン&モノドラモンと月読調&キャンドモン!」

 

「ハロハロ〜あんたが月読ちゃん?」

 

「そうですけど…」

 

 調の近くに紫の長髪の少女が現れた。彼女は髪にアクセサリーを多数身につけており、目立つ格好をしていた。

 

「そっか!いや、てっきりあたしより年上の人が来んのかと思ったけど、そうでもなくてよかったわ。」

 

「おいおいおい!!あんま調をラッフィングすんのは辞めてくんねえかな?」

 

「ホイホイ失礼〜!でも、私のモノドラモン には勝てるのかしらねえ?」

 

「挑発には乗りません。それに負けません。」

 

 飄々としたカレンに動じずに調はじっと彼女を見つめた。

 

「オッケー、じゃ楽しみにしてるわ。」

 

 そして2人は入場した。

 

「行けモノドラモン!」

 

「キャンドモン、出番だよ。」

 

「アイアイサー!!」

 

 キャンドモンが飛び出したことで試合が始まった。

 

「さあ、キャンドモンとモノドラモンの戦いよ!!成長期ではモノドラモンの方が速いからキャンドモンはそれをどう対処するかが勝負の分かれ目ね!!」

 

 キャンドモンに足はない。あるとしたらせいぜい跳ねる事くらいである。

 

「モノドラモン、一気に畳み掛けな!」

 

「あいよ!」

 

 モノドラモンはスピードで優っていたためキャンドモンを引っ掻く攻撃で翻弄していた。しかし、調は冷静だった。

 

「調、攻められっぱなしデス…」

 

「いや、違うな。」

 

 拓実は調の様子をじっと見ていた。

 

「そうですよね、拓実さん。心配しないで切歌ちゃん。」

 

「え?」

 

「ほらほらどうしたの?勝つって言ってたのは口だけなのかしら!?」

 

「目は口ほどに物を言う…それを教えてあげる。キャンドモン、4時の方向。」

 

「オッケー!」

 

 4時の方向にキャンドモンはろうそくを飛ばした。するとモノドラモンはあっという間にダメージを受けてしまった。

 

「確かに速いけど、同じパターンじゃバレちゃうよ?」

 

「チッ、こうなったら進化だよ!!」

 

「モノドラモン進化!コアドラモン(青)!!」

 

 コアドラモンが一気にキャンドモンに掴みかかろうとしたが調もデジヴァイスを構えてキャンドモンをメラモンに進化させた。

 

「ぬぬぬぬぬ…でぇい!!」

 

 メラモンがコアドラモンを投げ飛ばした。

 

「ここでメラモン、一気にコアドラモンを投げ飛ばしたけど何をするつもりかしら!?」

 

「バーニングフィスト!!」

 

 炎の拳でコアドラモンの腹部には火傷の跡が見られ少しずつ落下していた。

 

「そんな〜!!私が負けるなんて…!」

 

 カレンが動揺を露わにすると調はメラモンを見つめた。

 

「今がチャン…「って、言うと思った?コアドラモン!」」

 

 コアドラモンがダメージを受け旋回しながらメラモンに突撃した。

 

「ブルーフレアブレス!」

 

「落下しながら技を放つことで炎の範囲が広まった!これでお終いよ!!」

 

 口から放った青い炎がメラモンを狙った。

 

「ふう…私の勝ちね。」

 

 カレンが安堵のため息をついていたが調はニヤリと笑みを浮かべた。

 

「甘いよ。」

 

 青い炎が消えるとメラモンが進化したデスメラモンがその炎を逆に操ってコアドラモンに命中させた。

 

「炎は俺の好物なんでな、スーアサイドするんだな!ヘビーメタルファイアー!」

 

 口から放たれた炎がコアドラモンを焼き尽くした。

 

「しかし、メラモンには炎は通じない!その威力は逆流してしまったわ!!」

 

 マリアの実況で会場はコアドラモンはどうしたかやデスメラモンの立ち回りに興奮していた。炎が消えるとそこには進化が解除され目を回しているモノドラモンが見えた。

 

「勝負あり!勝者 月読調!!これで1回戦も4つと半分が終了よ。けれどまだ終わらない。まだまだついてこれるわね!?」

 

 会場が歓声を上げ、調は控え室に戻った。

 

「みんな、爽谷と一緒に一足先に2回戦進出が決まったよ。」

 

「おめでとう調ちゃん!!」

 

「調の次はあたしが…」

 

「次はあたしとアケミだ。お前はだいぶ先だろう?」

 

 意気込む切歌にクリスが呆れながら突っ込んでいた。

 

「それじゃ、お姉ちゃんも頑張っちゃおうかな?」

 

 アケミが伸びをしてクリスを見つめた。

 

「お前にやられるほどあたしはヤワじゃねえ。やめんなら今のうちだぜ?」

 

「クリスちゃんったら、頑張っちゃって…お姉ちゃんが可愛がって あ・げ・る ♡」

 

 クリスがアケミの誘惑で顔を赤くしている中、アケミがフフフと笑みを浮かべクリスと共に入場した。

 

____________________

 

「雪音さーん!!頑張って〜!!」

 

 クリスの応援にはクラスメイトたちも駆けつけていた。

 

「さあ、第5回戦!優勝候補の雪音クリスと冷泉アケミの注目の一戦よ!!」

 

「うをおおおおおおお!!!!」

 

「きゃあああああああ!!!!」

 

 会場はクリスやアケミが入場するや否や歓声を浴びた。観客たちも予選で無敗の2人の戦いは観客の注目の的になっていたのだ。

 

「それじゃ行きますか!」

 

 両者はデジヴァイスからデジモンを呼び出して成熟期に進化させた。

 

「こっちは全力で最初からだ!」

 

「メカノリモン超進化!メガドラモン!!」

 

 クリスはメカノリモンをメガドラモンに進化させたがアケミはアイスデビモンのままだった。

 

「メガドラモン!空中戦で一気に行くぞ!!」

 

「ああ!」

 

 メガドラモンは一気に上空からアイスデビモンに突進した。

 

「アイスデビモン、攻撃を回避して。」

 

 アケミもお気楽ムードからクールな雰囲気を漂わせながらアイスデビモンに指示を送った。

 

「紙一重で完全体の攻撃をかわして行くアイスデビモン!何を考えてるのかしら?」

 

「アルティメットスライサー!」

 

 腕から斬撃を放ったがアイスデビモンはこれを飛び上がって回避した。

 

「フロストクロー!!」

 

 上からアイスデビモンのフロストクローがメガドラモンを狙い動きを不安定にさせた。

 

「クリスちゃんが押されてる!?」

 

「雪音さーん!頑張って〜!!」

 

「クリス…」

 

 クリスのピンチに仲間たちが応援した。

 

(わーってるよ、こっから逆転だ!!)

 

「行くぞ、メガドラモン!そのまま掴みかかれ!」

 

「何ですって!?」

 

 メガドラモンが落ちながらアイスデビモンをなんとか掴んで至近距離からジェノサイドキャノンで攻撃した。アイスデビモンが落下したがフラフラしながら立ち上がった。

 

「立った!?あれだけのダメージを受けてアイスデビモン立ち上がった!!」

 

「アケミってあんなに強かったの?いくらマリアと同じくらいの年にデジモンを手に入れたからって…」

 

「おいおい…どんだけ固えんだよ!!」

 

「クリスちゃん、私を甘く見ないほうがいいわ。私はあなたの弱点を知った。今からそこを突く!」

 

「アイスデビモン超進化!!レディーデビモン!!」

 

「土壇場での超進化は逆転の一手になるかしら!?」

 

 マリアの実況で会場が息をのむ中レディーデビモンは先ほどよりも身軽な動きでメガドラモンの背にまたがった。

 

(確かにメガドラモンはパワーとスピードが高いけど腹部や顔面の防御が疎かだから付け入る隙はある!)

 

「そらそら、レディーデビモン!一気に揺さぶっちゃって!!」

 

「振り落とすんだメガドラモン!」

 

 振り落とそうとしたメガドラモンと揺さぶるレディーデビモンの激突が熾烈を極め、両者は地面にそのまま激突してしまった。

 

「メガドラモン!」

 

 クリスがデジヴァイスを握り締めながらメガドラモンの無事を祈っていた。

 

「大丈夫だよ、クリス。何とか助かった…」

 

 メガドラモンが何とか激突した地点から素早く離脱してレディーデビモンを睨んだ。

 

「生憎様、私のパートナーはタフなのよ!次の一発で決めちゃいましょうか。」

 

「おもしれえ!早打ち対決だな!」

 

 両者も技の構えをとったまま動かなかった。それから互いに睨み合い、やがて互いの技を放った。

 

「ジェノサイドキャノン!」

 

「ダークネスウェーブ!!」

 

 技が拮抗し、両者は吹き飛ばされた。しかし両者もフラフラになりながら立ち上がった。

 

「そこまでよ!この試合は時間切れになったわ!」

 

 なおも続けようとする2人をマリアが制止した。気がついたら攻防戦の中で時間を半分以上使い切ってしまっていたのだ。

 

「時間切れかよ…!」

 

「あらら…」

 

「この場合は運営側が審査をするわ。結果は1回戦が終わるまで保留よ!」

 

 会場はその声に対して不満だった。

 

「なんだよ!」「そんないい加減な…」「しっかりしろ!」

 

「狼狽えるな!まだ戦いは終わってない!そのモヤモヤは次の試合以降にでも回しなさい!」

 

 観客の不平に対してマリアは決して屈さずにその場を切り上げた。

 

____________________

 

「まさかの引き分け…」

 

「厄介なことになりましたね、未来さん。」

 

 未来は親友のクリスの試合の結果が心配で仕方がなかった。

 

「モヤモヤするのはわかる。けど、今審議してるぶんのモヤモヤは俺の試合でどうにか発散してくれ。きっと俺の方が誰と戦うか分からなくて注目されるんだろうぜ。」

 

「そうでしたね!拓実さんも強いテイマーと戦うんデスよね!?」

 

「ですよねじゃないな、戦うんだ。それじゃ行ってくる。」

 

 切歌の発言に拓実はチッチッチとした後サムズアップを浮かべ、会場に向かって行った。果たして拓実と戦う運営のテイマーとは?


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