戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
正直言ってスコピオモンって進化がこれ以上ないデジモンだったので究極体はギリギリまでヘラクルカブテリモンかタイガーヴェスパモンにしようか悩みましたが、藤尭さんと被る上、今のところのSONGはワクチンに偏ってたのでウイルスを増やそうということでタイガーヴェスパモンを採用しました。
ちなみにワクチンは現在、響ちゃんに未来さん、翼さん、マリアさん、友里さん、藤尭さん、司令の7体でデータは拓実くん、調ちゃんだけになってます。ウイルスは切歌ちゃんとアケミさんだけになってます。なんか、キャラのイメージにあってそうなデジモンをチョイスしたつもりが結構偏ってしまったなって気がします。そんな中で奏さんはデータ、ウイルス、ワクチンの進化を遂げてるっていうイレギュラーなタイプになってます。コテモンの別ルートの進化を採用した結果がこれです。
「さて第2試合、さっさと行きましょう。戦うのは砂山キンジ!パートナーはゴブリモンだ!!」
「対するは真帆露舞 リン!!パートナーはトイアグモン!!!」
「さてと、僕もまだいろんなテイマーにインタビューしてなかったんだ。君にもインタビューさせてもらうよ。」
「行くぞ…」
ゴブリモンはそういうと棍棒を構えた。
「まっ、あたしも簡単にはやられるわけにはいかないわ。まあ、あたしに負けたら受けてやってもいいわよ。」
リンもトイアグモンを呼び出した。
「試合開始と同時にゴブリモン、動きの鈍いトイアグモンに飛びかかった!!スピード勝負に入ったけど、ゴブリモンはパワーとスピードではトイアグモンを上回ってるわね。」
「トイアグモン!」
「あいよ!そら!!」
飛びかかって来たゴブリモンにトイアグモンはひらりとかわして同時に必殺技のトイフレイムで攻撃したがまるで通用してなかった。
(狙い通り!)
リンがデジヴァイスを構えるとトイアグモンがガードロモン(金)に変化した。
「グレネードD!!」
「いいタイミングね、腕から発射したグレネードがゴブリモンに命中!さあどうなる!?」
あたりに爆煙がたった。
「甘いね。僕のゴブリモンは侮れないよ。」
すると爆煙を切り裂いてオーガモンが必殺の覇王拳を放った。
「耐えて、ガードロモン!!」
「くっ…」
オーガモンの覇王拳でガードロモンは吹っ飛ばされた。
「なかなかのパワーだな。ガードロモンは防御力は高そうだけどこんな一撃を何発も食らったらもう勝負は見えちまってるかもな。」
「強い…これが本戦…」
「やばいテイマーたちのてんこ盛りデース!」
拓実が戦いを分析する中、リンのガードロモンはそのままもう一撃覇王拳を喰らって進化が解除されてしまった。
「ガードロモン!!くっ…クリス、ごめん。」
リンが拳を握った。
「決まった!!ガードロモンを制してオーガモンとそのテイマー砂山キンジが2回戦に出場!」
板場が興奮したような声で実況をして第2試合が終わった。その後控え室にリンとキンジが入ってきた。
「お疲れ様、クリスくんだっけ?彼女が君に用らしいよ。」
「あん?」
クリスが振り返って首をかしげるとリンはクリスの手を握った。
「絶対に勝ってよね、負けたら許さないよ。応援してる。」
「おう…」
クリスが頷くとリンは控え室に戻った。
「彼女、君とどうやらもう一度戦いたかったみたいだね。君の戦いには検討を祈るよ。」
「ああ。」
キンジも控え室に戻った。
「続いて第3試合、戦うのは冷泉爽谷!パートナーはクネモンよ。対するは安藤創世!パートナーはマッシュモン!果たしてどちらに軍配があがるかしら!?」
入場すると爽谷と安藤が向かい合った。
「まさか爽谷さんと安藤さんが戦うなんて思いもしませんでしたわ。」
「こういう場合、アニメじゃ…」
「もうすぐ始まるよ、弓美。」
ゴツモンがため息をついていると2人はデジヴァイスを構えた。
「クネモン、行くよ。」
「ミーが完璧な勝利を約束するよ、爽谷!」
「マッシュー、勝とうね!」
「おう!!」
仮想空間に入ったデジモン達はまずは成熟期に進化して競り合った。
「ブランチドレイン!」
マッシュモンの進化したウッドモンが両腕の木を伸ばしたがスナイモンは飛行能力を持つのでそれを難なくかわして必殺のシャドウシックルを放った。
「爽谷、積極的に攻めてるデス。」
「でも、創世も負けてないね。響、どっちが勝つかな?」
「うーん…どっちかっていうと究極進化経験の少ない爽谷さんじゃ厳しいんじゃないかな?」
「いや、どうかな?あいつは実際に進化したら相手次第でどうにでもなるがデジモンの育て方に関しては俺もあいつから学んだことがあるくらいだ。」
「やりますね、レーソーさん!でもここまでです!」
安藤がデジヴァイスを構えるとウッドモンはジュレイモンへと進化してスナイモンを握りしめた。
「うおおおおお!!!!」
そのまま投げ飛ばされたスナイモンはジュレイモンの得意技であるチェリーボムを連続で放ちながら落下して行った。
「やったか!?」
「甘いね!僕のスナイモンは完全体に進化すると…!」
ジュレイモンの足元が突如として破れて、スコピオモンが強襲してきた。
「奇襲が得意になるんだよ!!」
「ブラックアウト!」
顔面に毒霧を噴射したスコピオモンはそのまま距離をとった。
「今だ!究極進化だ、スコピオモン!!」
「だったら、こっちも究極進化だよ!」
爽谷と安藤が同時にデジヴァイスを構えて究極体デジモン同士がぶつかり合った。
「ここで両者、予選で温存してた究極体を出してきたわね。さあ、どっちが勝つのかしら!?」
「ブリットハンマー!」
ピノッキモンが手持ちのハンマーでタイガーヴェスパモンを狙うもかわされ、その一撃は地面を隆起させた。
「ならこれだ!」
ピノッキモンが手を伸ばすと突如としてタイガーヴェスパモンの動きが鈍った。
「何!?」
「いいよ、ピノッキモン!そのまま一気に行こう!!」
「ああ!ブリットハンマー!!」
動きの鈍ったタイガーヴェスパモンはピノッキモンに引き寄せられて正面から必殺技を受け地面に叩きつけられた。
「なんて奴だ!」
「…なるほどな。あのピノッキモン、中々やるな。」
拓実がピノッキモンの背中を見てハッとした。
「何がどうなってるんですか、拓実さん?」
「ああ、よく目を凝らして見るとワイヤーらしきものが背中にあるからそこからきっとタイガーヴェスパモンの動きを封じたんだろうな。」
「あれか。よく見たらそれっぽいな。」
クリスがピノッキモンの背中を見ると背中には人が人形を動かす時の持ち手から糸らしきものが見えているのを指差した。
「タイガーヴェスパモン!飛べるかい!?」
「ああ!!」
タイガーヴェスパモンは上空へと飛び上がった。
(空から急降下してスピードをつけるんだ!そうすれば奴のカラクリがわかる!)
「爽谷、ここで一気に上空へ!何か策があるのか?」
「あんな高いとこに飛び上がってどうするんだろうな?」
観客達が空を見上げていた。
「今だ!」
するとタイガーヴェスパモンは急降下で一気にピノッキモンに迫った。
「この!!」
手を構えて糸で動きを止めようとしたが突如としてタイガーヴェスパモンが回転を始めたため糸が次々と切れていった。
「回れば糸で拘束するのは難しい。考えたわね、お姉ちゃんとして嬉しいわ。爽谷。」
タイガーヴェスパモンは回転しながらピノッキモンに突撃して宙に飛ばした。
「行くぞ!マッハスティンガービクトリー!」
ピノッキモンは空中で連続突きを喰らい最後にはVの字の斬撃を受けて地面に落ち、進化が解除された。
「決まったわ、華麗なる空中攻撃が決め手となって冷泉爽谷が2回戦に進んだわ!!」
「ふう…」
爽谷が安堵のため息をついた。
「あちゃあ…マッシュー、大丈夫?」
「うん、でも僕も惜しかったよね?」
「そうだね、お疲れ様。」
安藤がマッシュモンを抱えて爽谷に一礼してその場を去った。
「きゃああああ!爽くーーーーーーん!!」
会場では黄色い歓声が上がっていた。
「爽谷の勝ちか…けど危ないとこだったな。あのままじゃ負けてた。」
「拓実先輩の言う通り、爽谷には経験が足りない。けど決して負けないって私に切ちゃんは信じてる。」
「そうデス!私たちが信じてれば爽谷は負けないデス!!」
「よくぞ言ったわ、調、切歌〜!!」
アケミが感動したのか2人を抱き寄せた。
「これで次は私の番…」
調がアケミの手を振り払って歩き出した。
「頑張るデスよ調!!」
「ありがとう、切ちゃん。」