戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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オーストラリアに旅行中の身ですが、こうして通信環境が整ったということで投稿します。
今回は第3、第4はあっさり片付けて第6と第7の話にします。こういう予選であんましダラダラやるのもつまらないでしょうからということです。


第166話 乗り越える明日

 大会が45分経過し、運営たちは戦いの様子を調べていた。第3会場では爽谷が砂漠ステージで夏祭りの時のバイトの先輩であった宮間莉嘉と近藤美津子に再会してパートナーであるパタモンとオタマモンに交戦中だった。

 

 さらに第4会場では切歌と調も岳山 タケシとハヌモンに襲撃され不意打ちで切歌のワームモンを撃破するが調のデスメラモンで退けられていた。

 

「やはり、みな生き生きと戦っているな。」

 

 今回の大会にはハックモンやドゥフトモンも見学に来ていた。

 

「どうやら人間たちや我らも一筋縄ではいかないかもしれないが、力さえ合わせれば力を発揮できるようだな。」

 

「やはり人間は興味深い…人間の心で闇の深いものがいれば光を持つものも多くいる。環境に左右されるところは我々と相違ないな。」

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 モニターは第6会場に映った。試合終了まで残り30分___

 

 第6会場は海辺だった。そこにまた一つ爆発音が響いた。

 

「覚えてろ!!」

 

 テイマーは逃げていった。拓実も安堵してその場に座り込んだ。

 

「やれやれ、水場はシードラモンでどうにかなるけど陸上にまで来られると死角が多いな。そこを突かれてもなんとかもがいてどうにかしてるが、正直このままじゃ持たない…何か戦略を練らないとな…」

 

 拓実もベタモンを休ませながらであるが作戦を練りながら砂浜をあるいていた。しかし、時間経過がそれを許さなかった。

 

「おい、そこの坊主!!次は俺が相手だ!」

 

 拓実が見上げると、そこには中年男性が2人立っていた。

 

「親方、行きますか!?」

 

「ああ、頼んだぜ真水!」

 

 真水はそのまま猫背になってミイラ男に姿を変えた。

 

「見たか?こいつは移民して来たデジモンなんだ。こいつのおかげで俺はこの大会に出場してこれてんだが、どいつこいつも骨がなさすぎんだよ。お前なら、ちっとはやってくれんのか?」

 

「ああ、楽しませてやるよ!」

 

 拓実がデジヴァイスを構えた。

 

「ベタモン進化!!シードラモン!」

 

「よし行く…「待ちな、もう一段階あるんだろう?出し惜しみはなしだ!!」」

 

 男が制止させた。すると拓実はデジヴァイスを構えた。

「なら、後悔すんなよ!」

 

「シードラモン超進化!!メガシードラモン!」

 

 メガシードラモンになるとマミーモンはそのまま走り出した。

 

「マミーモン!でかいからって遠慮すんな!お前は完全体だ!!」

 

「ああ!親方!!やってやるぜ!ヒャハハハハハハハハ!!!」

 

 持っていた武器でマミーモンはメガシードラモンの懐を攻撃して来た。

 

「くっ!!動き回れメガシードラモン!」

 

 メガシードラモンが命令通りに体を動かしたがマミーモンは走り回って手持ちの武器で連続攻撃を仕掛け一方的に競り勝っていた。しかも海に入る余裕もなく苦手な陸上戦を強いられていた。

 

「メガシードラモン!!しっかりするんだ!」

 

「わかってる!こいつ!!」

 

「無駄無駄!!こちとら攻撃がたりないくらいだ!!ガンガン行くぜえええええ〜〜〜!!!」

 

 マミーモンが尚もメガシードラモンの死角から頭部を狙っていた。男はそれを見てため息をついた。

 

「ったくてんでダメダメだな。お前、そんなんでよく勝てたな。自分らの弱さも知らねえでほったらかしとはねえ、そんなもんか!?」

 

「そんなことはない!俺たちは危機に立ち向かって来た。いつだって勝ってきたんだ!!どんな強いやつにだって!」

 

「そうかな?周りをよく見やがれ、お前はパートナーのことは分かっちゃいねえ。命令を受けてもあいつは必死に動いてるだけだ。お前、あいつの考えかたに対する理解が鈍くなってんだよ。」

 

 マミーモンは走り回りながらメガシードラモンを攻撃していた。

 

(考えろ、考えろ!!あいつにできるのはなんだ!?)

 

 拓実がデジヴァイスを握りしめながら考えていた。

 

「マミーモン、フィニッシュだ!!」

 

「あああ!!」

 

 マミーモンが武器を構え、攻撃した。その時に無防備になった本体を見て拓実は一か八かの賭けに出た。

 

「いまだメガシードラモン!!構えた今がチャンスだ!」

 

「ああ!サンダージャベリン!!」

 

 メガシードラモンのダメージを受けながらの攻撃はマミーモンに防御の隙を与えず海まで吹き飛ばした。

 

「よっしゃああああああ!!!」

 

 男はそれを見て微笑みながら拓実の肩に手をポンと置いた。

 

「いい判断力だな。相棒がいるんならそいつのことをちゃんと見てやれよ?じゃあな…」

 

 男はそのままマミーモンの元に歩いて行った。

 

「あんたは誰なんですか?」

 

「へっ…土居 清だ。本戦で会おうぜ…」

 

 土居は負けたにもかかわらず堂々とした態度でその場を歩き去って行った。

 

「土居…清か。」

 

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 試合も残るは20分!!勝ち数を上げようと各会場の戦いもますます激しくなっていった。

 

「ギガデストロイヤー!!」

 

 第7会場の都市エリアでは響が複数のテイマーを相手の立ち回っていた。

 

「あいつのアグモンやべえよ…どう鍛えまくったらあんなやべえのになるんだっての!!」

 

「さあ、私に挑戦する人はいる?」

 

 響が辺りを見回していたが特に人影は見られなかった。

 

「なら、俺が相手になろう!!」

 

 声のした方向を見ると響の父親の晄が立っていた。

 

「お父さん!?」

 

「俺、参上!!響、次は俺が相手だ!!」

 

「お父さん!?」

 

 響がうろたえる中、晄はどんどん迫ってきた。

 

「さあ、行くぞ!!」

 

 晄がデジヴァイスを構えるとシャコモンがオクトモンになってメタルグレイモンを攻撃したがビクともしなかった。

 

「この一撃だけじゃ効かないなら…!晄!完全体を頼む!!」

 

「ああ!」

 

「お父さん…!」

 

 晄がデジヴァイスを構えたことでオクタモンは禍々しい水棲獣人型デジモンのダゴモンに進化してメタルグレイモンをどこからか呼び出した触手で押さえつけた。

 

「ぐっ…この!!」

 

「無駄だ、俺には効かない。触手とこの軟体ボディにはお前の攻撃を当てる隙はないぞ。」

 

「悪いな、響。この戦いは俺がもらった!!」

 

「メタルグレイモン!!こんなピンチな時はアレだよ!」

 

 響はそれほど狼狽えてはいなかった。響の言葉でメタルグレイモンは突然を目を瞑って深呼吸をし始めた。

 

「どうやら終わりのようだな!!ぐおおおおおおおおおおお!!!!!」

 

 ダゴモンが雄叫びをあげて槍を取り出した。

 

「これで終わりだ!!フォービドゥントライデント!!!」

 

 思い切り三又の槍を投げてメタルグレイモンを狙った。

 

「負けるな!メタルグレイモン!!」

 

 響がデジヴァイスを強く握りしめた。

 

「メタルグレイモン究極進化!ウォーグレイモン!!」

 

 ウォーグレイモンの進化の光が三又の槍を弾いた。

 

「何!?」

 

「ガイアフォース!」

 

 ウォーグレイモンの一撃を正面から受けたダゴモンは進化を解かれてシャコモンに戻ってしまった。

 

「シャコモン!!あらら…娘に負けちゃうなんてな〜はは…」

 

 晄も最初は戸惑っていたが優しい笑みで響を見つめた。

 

「響は強くなったんだな。改めてそれがわかったよ。」

 

「ううん!お父さんの言葉があったから私は強くなれた。みんながいたから私は1人じゃないんだ!!」

 

 すると晄と響は笑い始めた。

 

「そっか!響は変われたんだな。なら俺ももっともっと頑張るぞ!響には負けないからな。」

 

「うん!お父さん、頑張ってね!!」

 

「ああ!!」

 

 親娘の会話をして別れた2人はその後も戦いを続けたのであった。




次回、いよいよ本戦出場者発表です!!その際に色々と唐突に新キャラ登場ですが本戦になってから色々細かくするつもりです。そして本戦からは話数ごとで1試合な感じの構想を練ってます。自分の推しの装者や拓実くんたちオリキャラ勢は本戦に出場できたのかお楽しみください!

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