戦姫絶唱シンフォギアDigitalize 作:ジャン=Pハブナレフ
鎌倉では弦十郎ならびに内閣情報官の八紘が訃堂が話し合い、翼は廊下にいた。
「
訃堂の気迫により弦十郎や八紘も萎縮し、畏まったように今後を伝えた。アダムの黄金錬成は大戦後日本に流された機密をほとんど失うことになったことを聞かされた訃堂はある政策の可決を急がせるよう告げ部屋を出た。
「全く風鳴も落ちたものだ。同じ血でありながら嘆かわしい…」
「我らを防人たらしめるのは血にあらず。その心意気と信じております。」
翼は一応、血縁上では訃堂の娘に当たる。しかし、訃堂本人はそんなことすら無視して、翼に娘としての視線すら向けなかった。
「フン…」
不機嫌そうに訃堂は去った。
アダムの戦いで新たなに明らかになったファウストローブに搭載された賢者の石は完全を目指す錬金術師の思想そのものであり、
「じゃあ行きますよ。」
「エルくん、脳内デートに行ってらっしゃい!」
「アケミ、あまり茶々を入れないで。」
マリアが顔を赤くしながら準備を済ませた。
そして2人は脳内空間へとダイブした。
「ここは…お花畑?マリアさんの記憶?」
そこには幼い頃のマリアとセレナが花を見つめていた。2人は万年の笑みを浮かべていた。しかしそれを見ているエルフナインが次に映ったのはナスターシャに連れられたマリアとセレナだった。
「今日から皆にはフィーネの器として戦えるように戦闘訓練を受けてもらいます!」
「うええ〜?そんなダッルいことさせないでよマム〜」
少女時代のアケミが気だるそうに反発したがナスターシャはマリアとアケミに鞭を振るった。
「口答え無用!早速始めます!」
「ッ!」
その痛みはエルフナインにも伝わって来た。
「これは一体?僕にも痛みが伝わってる?」
「フィーネの器には涙を血として流すことが組織への貢献なのです!」
その後エルフナインはマリアの過去を垣間見るうちにマリアの過去を知った。そして時々どこか暗い表情を浮かべた少年を見かけその凄惨な姿に恐怖心を覚えていた。
(マリアさんの過去…僕はどうやら体験しているんだ。きっと。)
次にエルフナインが見たのはただのノイズの軍団だった。
「これはノイズ!?そうか、記憶の中だからいてもおかしくないんだ!けど逃げなきゃ!」
エルフナインが必死に逃げようとしたがノイズの執拗な追跡を前に転んでしまった。
(そんな…!ごめんなさい皆さん!ごめんキャロル、もう一度君と笑い合いたかったな…)
その時無数の光が降り注ぎノイズを撃破した。
光と共に現れたのはマリアだった。
「最後まで戦おうって約束したけどまさか頭の中を覗かれるなんて思わなかったわね。」
マリアが笑顔を浮かべながらアームドギアを構えた。
「この場は私の記憶なら好きにさせてもらう!私が暴れて何が悪い!」
そう言いながらマリアはノイズたちの牽制にあたりながらエルフナインと共にその場からの逃亡を試みた。しかし次に目に移ったのは雪山だった。
「ここは?」
するとマリアとエルフナインは闇のようなところに落ちていった。
「ここは?」
「ここは君の深層心理さ…」
すると2人の前には死んだはずのウェル博士が現れた。
「ドクターウェル!?死んだはずじゃ…」
「僕は行きずりの英雄…それでもこうして生き続けている…」
するとウェル博士がどんどん顔を歪ませていった。
「死んだ人間ってのは大体そんな感じらしいねええ!!いや〜マリアの中心で叫べるなんていい気分だな〜!」
先ほどの雰囲気とは打って変わって生前のおちゃらけた言動にマリアたちはうんざりしていた。しかも目の前にいるのはマリアの描くウェル博士のイメージそのものだった。
「あんなイメージ、私にはないのに…記憶の中の自分を叱りたい!」
しかしそんな中でなぜウェル博士だったのかという疑問が現れた。この脳内映像が全てアガートラームの導きならウェル博士以外にもナスターシャやセレナと言った適役が他にもいたからである。
「僕はいつだって隠したりなんかしない!はぐらかすものか!そんなに答えが知りたいのなら自分で拾わなきゃ。記憶の底の底をな!」
するとマリアとエルフナインを闇が包んだ。
「マリアさん!」
「離れないでエルフナイン!」
2人は深い闇へと落ちた。果たしてその果てに待つものとは?
ウェル博士の亡霊に導かれマリアとエルフナインは宇宙空間のようなところに出た。
「ここは?」
「随分と深いところに出たわね。」
すると光の球が2人に近づいた。
「強くなりたい…」
球体はマリアの声で呟いていた。
「もしかしてここはマリアさんの心的宇宙?」
「心の闇…誰かと繋がることを恐れていたあの闇だ…恐れるあまり手が振り払われることが怖かった…」
己の深い闇がマリアを攻めマリアは顔を目で覆った。恐怖心に包まれたマリアは光に包まれてしまった。
「マリアさん!マリアさん!」
深い闇の中マリアはウェル博士の最後の言葉を思い出していた。
「シンフォギアには奇跡など…存在しない。自ら手にしたいのなら手を伸ばすといい。」
マリアが別の光を掴むとそこは白い孤児院だった。
「気がついたんですねマリアさん。」
「ここは白い孤児院!?」
するとマリアの目に移ったのは初めてナスターシャと出会った時の光景だった。その表情はとても厳しいものだった。
「本当にそうだったかい?」
ウェル博士の声が優しくこだまするとマリアはナスターシャの悲しい目を見てハッとした。
(きっと私は忘れてたのかもしれない。マムは私たちを守ろうとしていたんだ。組織の重圧と私たちの命を守りたいっていう良心の呵責との間に立ちながら苦しい思いをしてでも、嫌われることになっても守ってくれた。だから私たちは1人の脱落者が出なかったのかもしれない。)
するとマリアのまわりが明るくなった。
「そう、大いなる実りは…厳しさの先に…
優しさだけじゃない!生きる強さを与えたマムの感情…それは…!」
マリアが見たのは自分とセレナが手を繋いでナスターシャと笑い合う姿だった。
目を覚ましたエルフナインは実験室に走り出した。
「マリア!大丈夫デスか!?」
「調、切歌?アグモン…」
「相当うなされてたが大丈夫か?さっきエルフナインのやつが走り出してったがうまくいったって…どうした!?」
起き上がるとマリアは少し涙を流していた。
「ううん、ありがとう…マム…」
「モヤシが出るなりマムが来るなりで何?
もしかして2人に結婚報告とか〜?私、年下の彼と結婚します的な?それともモヤシに惚れちゃった?」
「マリア?」
「マリア…」
「あなたって分かってたけどダメな男にモテそうね。」
調と切歌がアケミのチャチャに乗せられ不審そうな目で見ていた。
「そんなわけないでしょ!けど、ありがとう。心配してくれたのね。」
マリアが笑顔を見せた。
数分後、エルフナインがLiNKERを完成させてマリアたちはそれを投与した。
「マリアくん!直ちに出撃の準備を!敵が現れ現在、響くんたちが交戦中だ!」
「分かりました。行くわよ!」
果たしてマリアたちはLiNKERで立ちはだかる敵を撃破できるだろうか?少なくとも、ナスターシャやウェル博士から受け取ったものである以上簡単には壊れないだろう。
「久しぶりの出番かと思ったら、まさかのセリフなし…本編でもそうだけどなんでcmの方がセリフが多いのかな?一行に参戦できないし…お蕎麦おじさんじゃないんだから…」
第95回 セレナ(inあの世での愚痴)
とはいえセレナだけでなくAXZではあの3人娘はセリフがあるのがBD特典だけっていう扱いです。金子のおっさんも出したいんだけどとは言ってましたがまあ諸々仕方のない事情ですね。個人的にはセレナは来年には絶対来るだろうなって思ってます。正直リリースして結局実装に数年かかりましたなんてのはないはずです。