戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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お待たせいたしました!今回からAXZ編に突入いたします!時系列が危なくなるとか言いましたが別にそんなことはなかったですwww
ただ今回はバルベルデ上陸に焦点を当てており派手シーンは次回に持ち越しになります。


AXZ編
第130話 地獄への乱入!


 夏休みの宿題__老若男女特に学生の最大の難関にして最強の兵器である。あるものは泣き叫び、あるものは諦め、まさに苦悶入り混じる生き地獄である。響と未来は夏休み登校日となっていた。話されたとしたら精々新学期のお知らせや学祭などそう言ったことだった。

「終わったあ〜」

 疲労困憊の響の額に冷えた缶ジュースが当たった。

「響も今日締め切りの課題はSONGの任務があってなんとか延ばしてもらったけどなんとかしないとね。」

「調や切歌も宿題が終わってるし響もだらしないと先輩として色々やばいんじゃない?」

 アグモンが響に尋ねると私呪われてると言い返して来た。

「そうそう!誕生日まで伸びたらそれこそ最悪だしね!」

 ピヨモンがからかうと未来も誕生日に伸ばさないように手伝うと約束した。すると、ヘリがその場に現れ中からクリス、調に切歌、拓実が乗っていた。その中で何かを伝えようとしてるのは分かったが何を言ってるのかは2人はわからないままだった。そしてうんざりしたのかクリスに物を投げられ響はヘリに向かった。未来に一言任務の宿題も平気へっちゃらと言い残して…

 

 

「遅くなりました!」

 すでにSONG本部にはテレビ電話で翼とマリアそれに緒川がスタンバイしていた。それによるとついにパヴァリア光明結社について嗅ぎつけることに成功したらしい。

「パヴァリア光明結社って…!フロンティア事変の時マリアさんの演説にもあったあの!」

 拓実が驚きを見せた。調たちはそこに驚きええと呟いた。

「よく覚えてたデスね…」

「はい、そのパヴァリア光明結社はキャロルに資金提供を行い歴史の裏で暗躍を繰り返し、今の欧州を暗黒大陸に変えた組織でもあります!」

 エルフナインの説明と同時に出てきたエンブレムに調、切歌、爽谷とクネモン以外のパートナーはハッとした。

「嘘!あれって!」

「そう、奴らは私たちやマムに武装蜂起を促させアメリカ政府の地位を堕とさせた組織でもあるわ。」

「いえ、それだけじゃない。ルナアタックの間接的要因でもあるデュランダルの割譲もやつらによる欧州の経済破綻が原因で起こったし、それに伴うフロンティア事変や魔法少女事変といった事件全てに関わる底知れない組織でもありませんか?」

「うむ、水琴のいう通りこれまでとは格が違うな。いずれにせよこれから見せるものを見て貰えばなぜ呼び出されたのかがわかる。」

 そして緒川が見せたのは南米の政情不安定の国__ヴァルベルデにおいて街を蹂躙するアルカノイズとデジモンの姿だった。国連ではすぐにヴァルベルデの介入のため異端技術であるアルカノイズと暴走したデジモンの撃滅および人々の救出が今回の任務だった。

 

 

「まさか本当に人間の手にアルカノイズが渡るなんて…」

 響たちは暗い表情を浮かべていた。

「遅かれ早かれこうなることは大体わかってた。力を誇示するにはどれだけ対象を縛り、従順にさせ支配する。その目的には兵器よりもああいう出来損ないがお似合いなんだろうね。」

 爽谷が苛立ちのようなものをあらわにしていた。

(拓実のいうとおり、あいつらのせいでマムやドクターは!僕の光を奪ったあいつらだけは…!)

 爽谷の脳裏には2人の最期がよぎっていた。

「そうデスね…」

 切歌も俯いてしまった。

「切ちゃん…」

 ワームモンに調も切歌を心配していた。

「そんなことないですよ!私たちがいればあの人たちを止められるはずです!」

 響が主張したが拓実が手を挙げた。

「そういうのはいいが、今回はあの時の比じゃない。キャロルのようなお山の大将ってより相手は秩序を保った組織だ。一筋縄じゃいかないと思うよ。」

「けど、ぶっ壊すだけ!それさえやったらいいだろ。」

 クリスが歩き去った。

(クリス…ムカシヲオモイダシテ…)

「まっ、俺らも今以上に鍛えて技を磨くしかないな!立花さんたちがいない間俺らだって鍛えまくってたんだぜ!ボヤボヤしてたらマジで時速150キロで抜かれるぜ!」

「って、私たちも訓練用LiNKERも限りがあるんデスけどエルフナインやアケミたちがいれば大丈夫デス!」

「そうだね、今はマリアたちと合流するのが先だね。」

 響たちは今回SONGの制服に着替えて任務を行なっていた。

「みんななかなか様になってるじゃない。はい、チーズ!」

 アケミがケータイで制服を着た全員を撮った。

「ちょ!恥ずかしいデスよ!」

「調の恥ずかしいとこが切歌以外にリヴィールしちまったな。」

「怒るよ、キャンドモン 。」

 そして現地に到着した響たちは翼にマリアと合流した。

「まずはこの街で臨時基地を用意する。国連軍は2日くらいで介入するからこの街で情報収集もしくは人々の救助を行ってくれ!」

「はい!」

 

 

 街に出た拓実たちは傷ついた人々を見かけた。

「パパ〜!」

「大丈夫だよ。」

 親娘が泣いているのを見てクリスも忌まわしき過去を思い出していた。

 かつてクリスは幼い頃に父雅律と母ソネットに連れられバルベルデに訪れたことがあった。その時にソーニャという2人の協力者と仲良くなったが、ソーニャのミスで2人を抹殺しようと企む一派によって爆弾で住処を壊され瓦礫に押しつぶされ圧死__その後クリスは現地のゲリラによって虐待を受け、国連が介入してようやく解放された。その時にハグルモンと出会いフィーネの元で動くことになった。この地はクリスの過去の因縁の地でもあるのだ。

「にしてもどこもかしこも最悪だ。いかにも恐怖がこの国を支配してるようだ。」

「権力者が振る舞う心なき行為…」

「私たちが無くしたかったものをもう一回見るなんて…」

「黒歴史デス…」

 街を見て各々が心を痛めていた。

「うわああああああ!!!!」

 すると港から、ズドモンがイッカクモンを率いて人々を襲おうとした。

「こんな時に!」

 響たちがペンダントを構えたが拓実が止めた。

「待つんだ!まだここにシンフォギアがあると知られるわけにはいかない!ここは俺が時間を稼ぐ!そのうちに人々の避難を!」

「わかった!任せたぞ!」

 響たちは街の方に戻り、傷ついた人々を避難させていた。

「お姉ちゃん、どこ!?」

「ッ!大丈夫…お姉さんはきっと生きてるから安心して。お兄ちゃんたちが約束する。」

 爽谷が子供を避難させ、港の方をにらんだ。

(あいつらのせいで!あいつらが!)

「爽谷!この人を頼むデス!私たちは別のとこに行くデスから!」

「ああ…わかった!」

 移動しながら拓実はベタモンに指示を送っていた。

「行くぞベタモン、久々の海戦だ。」

「ああ!」

 拓実がデジヴァイスを構えた。

(スピリットレボリューションをあえて敵は出そうとしてくるんならここは誘いに乗らないでデジモンに任せる!)

「ベタモン進化!!シードラモン!」

 ベタモンが海に飛び込み、港を襲おうとしたイッカクモンを投げ飛ばした。

「ホーンバスター!」

「月牙斬!」

 すると別方向から藤尭のアトラーカブテリモンに友里のシャウジンモンが駆けつけた。

「本部がやられそうだったから手を貸すわ!」

「ありがとうございます!」

 するとその場にガルダモンが突如として現れた。

「空はわいに任せてください、拓実はん!」

 アトラーカブテリモンはガルダモンと近接戦に向かいシャウジンモンとシードラモンはイッカクモンとズドモンを倒そうとした。

「ハンマースパーク!」

「させるか!降妖杖・滝の陣!」

 ズドモンの必殺の一撃を激流で防いだシャウジンモンはその激流を跳ね返した。

「さらに!アイスアロー!」

 氷の矢の連続攻撃でイッカクモンは倒された。しかしズドモンはそれで倒されるほど弱くなかった。するとアトラーカブテリモンがガルダモンを撃ち落とした。

「拓実くん!俺とあおいのデジモンをデジクロスさせるんだ!」

「藤尭さん、分かりました!2人のパートナーの力借ります!デジクロス!シードラモン、シャウジンモン、アトラーカブテリモンデジクロス!」

 光に包まれ、シードラモンの目元にシャウジンモンの首飾りとアトラーカブテリモンの角がついた。

「ハイドロカノン!」

 角から激流が流れガルダモンとズドモンは吹き飛ばされそのまま撃破された。

「よし!ありがとうございます!」

「ううん。良いってことよ。」

 

 

 それからSONG本部では作戦会議が開かれていた。

「敵は近代兵器を多数所持しており、アルカノイズを持っている。今回地上と空の二方から敵を攻撃する。」

「敵陣の配置はこうなります。地形としては平地になります。しかし戦車や空母など厄介な兵器を多数所持しています。」

 緒川が諜報した結果をモニターに移した。その結果装者たちは緒川によって空から奇襲を仕掛け翼が先陣を取ることになった。残りの装者はヘリに乗って空から敵の追跡を行うことになった。また、別の地点ではなぜかレーダーに引っかからない特殊な地があることがわかった。そこには藤尭、友里そしてアケミをはじめとしたエージェントたちが向かうことになった。

「しかし戦車が相手ときたか。厄介だな。」

「案ずるな、対抗策はある。」

 果たして弦十郎の対策とは?

 

 

 対策を練った面々は街に出ていた。敵がいつ攻めてくるか分からないからだ。

「お兄ちゃん…」

 するとさっき爽谷が助けた子供が姉を連れて見張りの爽谷とマリアの元にやってきた。

「あっ、さっきの!」

「ありがとうございました!弟とはぐれてしまったのでもうダメかと思って…ありがとうございました!」

「お兄ちゃん!お姉ちゃん!ありがとう!」

 姉弟は去っていった。

「爽谷、ようやく笑顔になったわね。」

「え?」

「だって今日のあなたちょっと思い悩み過ぎてない?どうして誰かに相談しないの?」

「だって、パヴァリアのせいでマムやドクターは死んだ…僕はこの怒りをどうしたらいいのさ?誰かに相談したってマムはまだしもドクターはみんなから嫌われてる。誰も僕のいうことに真摯に受け止めてくれる人なんていやしないんだよ!僕と同じ思いを抱えてないからこそドクターに関しては分からない!だから、この思いは伝えられない…伝えられやしない…!」

 爽谷が憎しみに震えていた。しかし、マリアは微笑んでから頭に手をポンと置いた。

「ふふふ、バカね。私だってあいつは最低だと思うけどそれでも協力があって得られたものも多い__そう思ってる。きっとマムもそういうはずよ。まあ腐れ縁てやつね。けどあなたも、いつまでも憎しみにとらわれてはダメ。あなたが暴走しても何も守れず結局壊すものは大きくなってしまう。一度でも絶望したあなたには見えたはずよ。暴走の果てに来る虚しいものが…」

 マリアは過去の焦りを思い出していた。自ら自棄となって役目を果たそうとして失敗した苦い過去は今でも彼女の脳裏に焼き付いていた。

「マリアさん…」

「マリア!爽谷!交代の時間デスよ!」

「はい、お疲れ様。」

「うん、2人とも気をつけてね。」

 次の見張りは切歌と調だった。果たして弦十郎の対抗策とは!?そして今、バルベルデに新たな危機が迫っていた。

 

 

「…まちがいないのか!?」

「ああ、ここ最近見たことないデジモンによるデジモン狩りが横行している。しかも奴ら…暴走したデジモンが暴れてるのと同時に現れ、逃げるデジモンやそいつらを殺しているんだ。しかも酷いのが殺されたらデジタマにもかえらないそうだ。」

 デジタルワールドではオメガモン、マグナモン、クレニアムモンが頭を抱えていた。

「しかし、エグザモンたちの調査ではすでに人間界でまた新たな魔王の兆しが見られるらしい。」

「…スレイプモンたちのおかげで魔王はすでに2体倒され、リリスモンは動きがない今、残ったのは厄介な奴らばかりだ。」

「デュークモン…遅かったな。」

「ああ、しかし諦めてはならない。あの十闘士とスカルナイトモンにバグラモンと言った英雄たちが我らの代わりに犠牲になってしまったから得たこの時間を無駄にはできない。」

「ああ、彼らの遺したデジクロスとスピリット…託された意思があるわけだしな。それでなぜお前がきたのだ?」

 クレニアムモンがデュークモンに尋ねた。

「7大魔王次なる刺客が判明した。先日強奪されたのは例のデジタマだった。」

「なんだと!?あんな奴を利用するのか?奴を利用すれば焦土が増えるぞ…」

「そして新たに私からも判明したこともある。それを私が報告に出向こう。よろしいでしょうか、イグドラシルよ!」

「いいでしょう。今は魔王の殲滅こそが秩序のため…しかし闇の力は計り知れない。侮ることのないように、マグナモン。」

「はっ!」

 マグナモンがイグドラシルの命のもと飛び出していった。

 




「次はマグナモンの番だ!」
「マグナモンか…あいつは僕以上に不遇なイメージがあるね。」
「確かに…キメラモンに押されまくるわ、ゼヴォリューションでは最後まで敵側でイグドラシルにちくったりでろくな扱いじゃないな。」
「まあそれでも活躍には期待しようじゃないか。」
「そうだね。」

第91回 クレニアムモン、アルフォースブイドラモン、オメガモン
(inマグナモン見送り)
AXZ編ではマグナモンが登場です。そして最近ようやくクロスウォーズを完走しました。そのため少し後付け設定入れました。バグラモンに関してはいずれ触れようかなとおもいます。この後付けも後々のために入れましたとだけ言っておきます。

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