戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回タイトルがやたらふざけてますが色々気にしないでください。話がそれっぽかったのでたまにはタイトルをふざけた感じでもいいかなって思いました。


第126話 バカンス?いいや任務だ!

 本部に戻ったマリアたちは早速報告ののちに水着ギアの性能を確かめるべくトレーニングルームへと向かった。

「さあ、遠慮なくかかってきなさい!」

 マリアは爽谷(グロットモン)、クリスは響、翼は拓実(アルボルモン)とそれぞれ戦うことになった。

「早い!?」

 爽谷はマリアのスピードに翻弄されながらだがその動きを見失ってはいなかった。

「軽くなった分、防御力はどうなのかな!?

 ジャック・イン・ザボックス!」

 足元から岩石を発生させてグロットモンの攻撃をマリアは直に受けた。

「なるほど、いい着眼点ね。けど…!」

 マリアはすぐにアームドギアから水を発生させた。

(あの錬金術師やオートスコアラーみたく器用じゃないけどまあこの威力なら問題ないわ!)

「まずい!スライドレボリューション!ギガスモン!」

 ギガスモンになった爽谷はパワーで一気に攻めるのに重心を置いていた。

 その横ではアルボルモンとなった拓実は翼の動きを封じるべくブロッケイド・シードで対抗していた。

「どうした水琴?そんなものか?」

「ヘッ、まだまだ!マシンガン・ダンス!」

 ツタを切るのに夢中になった翼の好きを逃さずガトリングガンで攻撃してきた。

「ふっ、甘い!」

 弾丸を切り捨てた翼がさらに駆け出してきた。

「じゃあ、これだ!ウッドハンマー!」

 左腕に気を込めたパンチが翼のアームドギアを押しとどめた。

「え!?いつの間にあんな技を!?」

「拓実先輩は見えないところで努力してるんだね、切ちゃん。」

 切歌と調は3人の戦いを真剣に見ていた。

「にしても、水着ギアか…信じらんないな。」

 藤尭がいつも通りぼやいていたがその視線は明らかに違和感があった。

「ええ、その通りですね。動きが軽くなってる。だから、小回りが利く。これもギアの心象変化によるものだ___そう言いたいんですね藤尭さん?」

 エルフナインは藤尭の下心にも気付かず感心していた。

「いや、きっとそんなこと考えてないと思うわよ。」

 友里が呆れる中、アケミはニヤッとしていた。

「エルくんはピュアだから藤尭先輩の考えてることがわかんないのは仕方ないですよ、友里先輩。」

「うっ…悪かったな…」

 

 一通り訓練が終わると再びゲートに向かった。幸い今回はカルマノイズがまだこの世界には現れていないため、弦十郎の判断で装者全員の出動を要請し、早期解決に当たろうとした。その裏には現在調査中のパヴァリア光明結社の足取りをいち早く掴みその動きを封じようとする弦十郎や八紘を始めとした各国の思惑があった。

「あーあ、また留守番かよ。」

「そう言うな。私たちがいない中戦力となるのはお前と冷泉だけだ。技を磨き己を鍛え忍び耐えるのだ水琴、焦りが戦場で危機を招くことくらい分かっているのだろう?」

「はい…けどなんかハブられた感が…」

 拓実はイマイチ腑に落ちてないような表情を浮かべた。

「はいはい、そう言うのは後だ!留守番頼むぜ!」

「行ってくるわね。」

「はーい!行ってらっしゃい!」

 爽谷が手を振って見送りをした。響たちはゲートの中に飛び込んで行った。

「どうする?俺らも訓練ってわけにも行かねえし…なんか映画でも見に行くか?」

「まあ、フリータイムだし色々遊ぶのもいいかもしれないね。」

 2人は部屋を出た。その後アケミはそれを見てまた爽谷がホモになるんじゃないかと心配し、騒いでいたのは別の話…

 

 海に来た装者たちは…遊んでいた。

「一体どうしてこうなった?」

 キャンドモン が腕を組んでいた。

「僕らの任務って確かこの島の探索だよねえ…?」

 ワームモンが遊んでいる6人に対して苦笑いを浮かべていた。

「まあいいじゃない!遊べるんだし!」

「と言うかマリアのやつ楽しそうだな、ボヤいてた望みがなかったと言うとこだな。」

「それどういうことだい?」

 ペックモンがマリアのアグモンに尋ねた。そのままデジモンたちにマリアは任務前に休みくれと泣き叫んで愚痴ってたことを告げた。

「やっぱマリアはファニーだな。」

「ほんと、ほんと!」

「マアカノジョニカンシタラシゴトジョウイロイロアルンダロウナ…」

 遊び続けたのか日は西に傾こうとしていた。

「さてとご飯はどうする?この島で何か探してみる?」

「いいですね!」

「うむ、では組み合わせとしては水着ギアを持つものが立花に暁、月読を支援するというのはどうだ?」

「いいなそれ!」

「じゃあ、私はマリアさんと!」

「クリス先輩お願いしますデス!」

 結果、響はマリアと森を、クリスは切歌と山の方を、翼と調は岩場の調査兼食料調達に当たった。

 

 マリアと響は森を歩く中、木の実を発見した。

「いいわね、この木の実。持って行きましょうか。」

「はい!ちょっと一口。」

「もう響〜僕も食べる〜!」

 アグモンも響と赤い木の実を食べた。

「さあ行くわよ。」

 マリアと響が再び歩き出すとしばらくした後に突然響がニヤニヤしだした。

「?どうしたの?」

「いや〜、マリアさんってカッコいいなぁ〜!その胸に〜、スタイルも抜群だな〜」

 すると響はマリアの胸を揉みしだき始めた。

「なっ!どうしたの?」

「マリアさん〜、未来と一緒に家族になりましょうよ〜!私の子を未来が産んで未来の子をマリアさんがママに〜!そげぶっ!」

 マリアの拳骨が命中して響が気絶した。

「いい加減にしなさい!全く、困ったものね。さっきの赤い木の実はやめておきましょう。さてと、どうしようかしら?うん?」

 マリアが青い木の実を発見した。

「これなら問題ないかしら?」

 青い木の実を食べてマリアは問題ないことを確信したため気絶した響を連れて集合場所に戻った。

 

 一方、山では切歌とクリスが息をきらしながら歩いていた。

「はあ、はあ…さっきからクリス先輩息上がってないデスか?」

「はあ?んなわけねえだろ。」

「ナアクリス、ボクラガウエカラヤツラノウゴキヲサグロウカ?」

「いいや大丈夫だ!後輩に体力で負けたくないしな!」

 クリスは意地を張って切歌と山を登っていた。しかし目の前にノイズがセイレーンの歌声とともに現れた。

「どうやら歓迎のようだな!行くぜ!」

 ギアをまといデジモンたちを成熟期に進化させた2人はノイズに向かって行った。

「幸いここは砂浜見たく足を取られねえ!安心しろ!」

「はいデス!」

 アームドギアを振るいながらノイズを切り捨てて行く切歌を飛行型ノイズが狙っていた。

「スパイキングフィニッシュ!」

 スティングモンが正面からノイズを一突きで撃破して行った。

「はああああっ!!!」

 クリスの水鉄砲でノイズたちも撃ち抜かれ切歌の一撃で上空にかちあげられた。

<怨刄・破アmぇRゥん>

 そのままノイズは炭の塊となってその場に崩れ去った。

「ふう、大したことねえな。」

 するとクリスたちは聖遺物のかけらを一気に3つ発見した。

「これは?」

「例のかけらデース!」

「飯は手に入んなかったがまあ代わりの手土産はできたな。」

 

 そして翼と調べに関しては岩場の調査をしながら釣りをしていた。

「それっと!」

「なっ、また釣ったのか?」

「はい…どうかしましたか翼さん?」

「いや、月読はすごいものだな。戦いしか知らない私とは違い料理や家事のテクニックも備わってるのだな。」

「いえ、私もマムや切ちゃんたちの世話とかがあってその中で身につけただけにすぎないですから。」

「そうか、今度よかったら料理の仕方を…教えてくれないか?」

(ああそういえば昔奏や拓実に手料理出したけど色々微妙だったなあ…)

 ファルコモンも魚を探しながら思い出していた。キャンドモンは海が怖いため皆から少し離れたところに立って辺りを見回していた。

「やべえよお…やべえ、火が消えちまうよちくしょう…こんなとこでデッドすんのはノーサンキューだぜ。」

 そういう内に食料を確保した響たちは明日に備えて眠った。一方、島の地下洞窟では…人影がつぶやいていた。その姿はよく見えず縮こまっていた。

「誰かがいるのか?この島は無人だって聞いてこっそり入ったってのに…ほんとついてねえな。まあ、入って来た奴らにはノイズどもの注意を惹きつける役にはなってくれるといいんだがな。」

 そして最深部では不気味な鼓動が鳴り響いていた。果たしてその鼓動がセイレーンの歌の源なのだろうか?




「ああ〜だる…毎日真面目に働いてんのに…」
「ほら姉さん、飲み物。頑張って!一応一家の収入源なんだから!」
「もう爽谷はかわいいなあ〜!」
「ちょっと、苦しい…」
「いいのよ!ハグしたいの!なんならチューしてもいいのよ!」
「はあ、やれやれだ…」

第86回 アケミ、爽谷、拓実
今見返したらアケミ姐さんのキャラが随分変わったなって思いますがまあ今後昔の頃を交えてなぜこんなはっちゃけたブラコンなのかをはっきりさせられたらなあって思ってます。

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