戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回拓実くんのキャラが変わってます。そもそも彼の場合海洋考古学を学んでおり、学問上海に沈んだお宝との出会いもあるわけです。ですからお宝に対しては少々キャラが崩壊してるわけです。ロマンで海洋考古学目指すんですもん、彼は。


第117話 呪いの化身

アレキサンドリア号を前に響たちはそれを眺めていた。

「まさか豪華客船をこの目で見られるなんて思いもしなかったな。」

拓実が船の外部を眺めていた。

「これが豪華客船デスか…」

切歌と調が目を輝かせていた。

「すごい、ホテルが海に浮かんでる…」

「パラダイスだなこりゃあ!」

「すごいすごい!」

「けどどう言った人が乗るのかな?」

クリスは1人冷静に成金どもが乗るんじゃねえのと興味無さげだった。

「ロマンないですねえ…クリスさん…」

「お待ちしておりました。」

黒服の男たちが現れ響たちは捜査線の中に入った。幸い乗客の避難は進んでおり船内はほぼ無人だった。しかしその乗客の証言からからどうやら船内に怪物が現れたらしい。

「にしても暗いな。」

装者たちはギアを纏いながら歩いていたが灯りの類はほとんど消えており一行はキャンドモンを灯がわりで歩いた。

「うう…薄暗いなあ」

「イガイトユウレイデモデルカモネ。」

ハグルモンが当たりを見回した。すると切歌とクリスがピタリと足を止めた。

「おい、妙なこと言うんじゃねえぞ!」

「おばけなんて嘘さデス!」

「いや分からねえぞ。もしかしたらいたっておかしくねえ。怪物の目撃情報がある以上な。」

「そうだねぇ…」

爽谷が落ちてた懐中電灯を広げ手元でスイッチをオンにして顔を照らした。

「ぎゃああああああああ!!!!!」

クリスと切歌が抱き合いながら恐怖を露わにした。

「爽谷、今そんなの必要ないから。」

調が冷ややかな視線を浴びせた。

「え、ごめん…」

そう言ってる間に全員は倉庫についた。

 

 

「すげー広いな。お宝とかあんのかね。」

「んなアホなこと言ってないで調べるぞ。」

倉庫を調べたが、あるのは歯車の模様をした石のようなものなどのギリシャエジプト展に出店される予定の物ばかりだった。

「まさか実物を観れるなんざラッキーだな!おお!これは…!」

「図鑑で見たことあるやつだね。」

拓実とベタモンはお宝を前に目を輝かせていた。

「拓実さん、真面目にやってください。」

調がため息混じりに話しかけてきた。

「悪りぃ、こういう普段見ないものとかになると気が高まっちまってな。もうちょいこの辺調べてるから他を頼む。」

拓実がしばらく周辺のものを調べるうちに次第に部屋が暗くなっていった。

「どういうこっちゃ?急に暗くなりやがった。おーい!みんな!どこだ!?」

「ぎゃああああああああああああああ!!!!」

すると切歌とクリスの叫び声が聞こえた。

「くっ!スピリットレボリューション!ヴォルフモン!ここを照らしてやる!俺は光!影だろうが照らし尽くす!」

影を照らすことで拓実は見慣れない浮遊物に囲まれ攻撃している響と調にアグモン、キャンドモンを見つけた。

「リヒト・ズィーガー!」

浮遊物は一撃で倒された。

「拓実さん…」

「どうやら、ちょいと見失っちまったみたいだな。」

「拓実のせいでしょう!?」

ベタモンが突っ込んだ。

「分かった、分かった!そうかっかせんでくれ。まあこんだけ狭いとこだ。すぐにでも見つかるだろう。にしても一体なんじゃこりゃ?お化け屋敷のつもりか?」

「分かりません、何か幽霊の感じだったんです。」

「でも響さんがナックルでぶちのめしちまったからカンケーなくなっちまったけどな。こいつら大した防御力ってわけでもなさそうだ。その証拠に成長期でもたやすくぶっ倒せたぜ。」」

「それよりクリスたちの方に行こう!爽谷が2人のとこに行っちゃったんだ。」

船内を進んでいると大広間のような場所でクリスたちは戦っていた。

「ダークネスギア!」

「シルキースレッド!」

「エレクトリックスレッド!」

成長期のデジモンたちでも黒い浮遊物は倒された。

「はああっ!!」

ラーナモンにスピリットレボリューションした爽谷は浮遊物に豪雨を降らせて動きを止めた。

「レインストリーム!」

一点集中の豪雨で浮遊物たちは撃破されて行った。

「散々脅かしやがって!覚悟しやがれ!」

「消えやがれデス!」

クリスと切歌もアームドギアで次々と浮遊物を撃破していった。

 

「にしても随分広いとこにきたな。この船にあったのはギリシャエジプト展の展示物と言う名のお宝だしな。」

「あんなガラクタか?」

「ガラクタ…」

「おいおい、ガラクタはねえだろ。お宝はロマンの結晶だぜ?」

「なんか、君キャラ違くない?」

クリスのガラクタ発言に反論する拓実を前に爽谷が冷静なツッコミをした。その時クリスがあらぬ方向にアームドギアを構えた。

「どうしたの?」

「いや、何でもない。誰かに見られてるって思ってな。」

「ほらみろ!お宝をバカにしたから偉い人の幽霊が現れちまったんだよ!」

「うっせえこの宝バカ!」

クリスにしばかれた拓実だったがその時蛇のようなエンブレムが薄っすらと現れた。

「あれは一体?」

(あのエンブレム…どこかで?)

一行は辺りを見回した。すると目の前に黒い靄とともにスフィンクスが現れた。

「嘘!?」

「スフィンクスだって!?」

「来る!」

「チッ、スピリットレボリューション!セフィロトモン!」

「スピリットレボリューション!ブリザーモン!」

攻撃をかわしながら爽谷と拓実がスピリットレボリューションでスフィンクスを押さえつけた。

「ここは俺と爽谷に任せろ!」

「でも!」

「きっとどこかにこいつを放った奴がいるはずだ!用心深く探りを入れてくれ!」

「わかりました!」

スフィンクスは豪腕で攻撃を仕掛けるも拓実と爽谷は素早くかわして攻撃を仕掛けた。

「ランブルブレンドナンバー5!」

「グレッチャートルベイド!」

セフィロトモンのランブルブレンドナンバーは10個ありそれらは十闘士の属性に対応している。そのため拓実は爽谷に氷の力を与えパワーアップさせたのだ。

「これでどうだ!?」

ブリザーモンの髪の毛による刺突攻撃をスフィンクスは正面から受けたがそれでも平気だった。

「そんな!?パワーアップした2人の技を受けて平気だなんて!」

「じゃあこれを!」

調がデジメモリを2枚取り出した。

<ヴァンデモン!ナイトモン!デジメモリオン!>

ヴァンデモンとナイトモンが実体化しスフィンクスを横から攻撃した。

「ブラッディーストリーム!」

「ベルセルクソード!」

二体の攻撃でスフィンクスは大きく吹き飛ばされたがあまり効果がなかった。

「だったらああああああ!!!」

すると上から響が攻撃してきた。上からの攻撃を受けスフィンクスの動きが鈍くなった。

「よし!みんなで一斉に奴をやるぞ!」

「ああ!」

<MEGA DEATH PARTY>

<切・呪リeッtぉ>

<α式 百輪廻>

「ランブルブレンドナンバー!1、2、7!」

「アバランチステップ!」

全員の遠距離攻撃でスフィンクスは倒された。スフィンクスが倒されたことでその体は球体のものへと変化していた。

「あれは?」

「きっとあいつが本体だ!捕まえてぶっ壊そう!」

拓実たちがそれを追いかけた。

「一体どこに向かってるんデスかね!?」

「ノイズでもないしアルカノイズでもない新たな敵!?」

「止まったぞ!」

球体はツタンカーメンのマスクに入り込んだ。すると突然1人ずつ倒れ出し始めた。

「これは…一体?」

拓実たちは意識を失った。

 




「今回割とハッスルしてたけど俺、変わりすぎてたかなあ…」
「でも、割と興奮しやすいのはいつもの感じじゃない。」
「いつもって…地味に傷つこというな、ベタモンは。お宝があったら生で触ってみたいじゃねえかよ!」
第91回 拓実、ベタモン(in船内)

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