戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

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今回はロンドンでマリアと翼sideの物語になります。ぶっちゃけAXZのPVで次はこいつらが敵なのか!と驚いた方はいるはず…
そして今回からオリキャラ7人目(?)が登場です。ちょっと個人的に好きな漫画のキャラと最近ハマった漫画のキャラをイメージしてます。


第116話 英国錬金術師大追跡!

魔法少女事変後に“たまさか”翼と共にロンドンへと向かったマリアだったが、実は彼女にはある使命があった。それは、キャロルの背後組織の調査である。調査を始め、まだそれほどの時を経ずして、その捜査線にある組織の名前が浮かんできていた。

パヴァリア光明結社___かつてマリアやナスターシャ教授たちFISを武装蜂起させるよう促し、特権階級としてアメリカ政府と共にルナアタックのその後の被害の情報を隠蔽させたかと思いきやそのアメリカ政府の権威を失墜させた組織である。さらにはヨーロッパに勢力を構え、今のヨーロッパを暗黒大陸と言わしめるほどの事件を引き起こしこした黒幕であり、その統制局長であるアダム・ヴェイスハウプトを含め謎の多い組織でもある。

「君にはこれからパヴァリア光明結社の調査に当たる場合がある。十分用心してくれたまえ。」

「分かってるわ。これは私にできる仕事よ。」

(其の割には翼の生活とかで苦労しまくってるような…)

かく言うマリアも生活力が皆無の翼には手を焼いていた。そしてマリアは弦十郎の通信を切った。

「マリア、どうしたのだ?」

「ううん、何でもないわ。あら、嬉しそうじゃない翼。」

「ああお父様から手紙が届いてな。」

翼はその後八紘との仲も回復してきており手紙を送りあったりしていた。手紙自体短く素っ気無さそうに捉えられるがそこには無言の父娘の絆があると翼は笑みをこぼしていた。

「よかったわね。」

「ああ、さて私はどうするか。すまない!グリーンティーを頼む。」

「結構最近グリンティー続きだね翼。」

「まあね、やっぱり日本の感じが恋しくなっちゃうから…」

ファルコモンの優しく微笑んだ翼はグリーンティーを待った。

 

 

その後マリアは翼と別れ錬金術師を探していた。其の途中小柄の男性とぶつかった。

「あっ、ごめん!きみ、大丈夫?」

「おい!俺はガキじゃねえぞ。一応大人だからな!」

ぶつかった男性が子供呼ばわりされて怒り出した。

「ええ!?ごめんなさい。」

(どう言う生活してたらこんなに縮むのよ!?)

マリアが背を向けて歩き出した。

「ったく、気をつけろってんだよ歌姫様。」

「え?」

男の声にハッとしたマリアは振り返るがそこにはさきほどのような小柄な影はなかった。

その後マリアは地下鉄のホームをうろつく怪しげな男の姿を目撃し、深夜に人気の失せた地下鉄のホームを探索していた。そして何者かがマリアを監視していた。

「んで?あの女はどうすんだ?」

「知れたこと、ここで片付けるまで。」

「まあ、良いけどよ。一応警戒しといたほうがいいぜ。あのキャロルをやった連中だからな。」

「分かっている!貴様のようなちゃらんぽらんが口を出すな!」

「はいはい」

先ほどの小柄の男がローブの男と話していた。小柄の男は不満そうにシャボン玉を吹いていた。

「おいその泡を止めろ。気づかれるぞ。」

「おいおい、シャボン玉も知らねえとはどんだけだよお前。悠久すらないひとときの存在…尊いとは思わねえのかよ…」

そうこう言ってるうちにマリアは隠し扉の場所に気づき見張りのアルカノイズを発見した。

「んじゃあまあ俺は好きに動かさせてもらうぜ。」

「勝手にしろ!」

(あれがアルカノイズね。…ッ!?)

マリアが振り返るが特に気配もなかった。しかしその存在は小柄男には分かっていた。事前にシャボン玉を吹いたことでマリアの動きを監視していたのだ。

「まっ、これは餞別だ。せいぜいゆっくりしときな。」

<コンバート!サンダーボールモン!ナノモン!タンクモン!>

小柄男はそのままその場から去った。

「どうやら勘付かれたみたいね。アグモン、頼むわよ。」

「ああ、任せておけ!」

「Seilien coffin airget-lamh tron」

聖詠を唱えたマリアはアルカノイズやデジモンたちに向けてアームドギアで攻撃を仕掛けた。

「アグモン進化!!ジオグレイモン!」

(ここから先は銀椀アガートラームを聴きながら読むのを勧めます)

「一気に行くわよ!」

<PHANTOM†BRAVE>

短剣を投げつけアルカノイズをなぎ払ったマリアは蛇腹剣を抜いて走り出した。

(あまい!バブルトラップ!)

その時マリアの足元から泡が吹き出されマリアの視界を遮った。

「勇気を打て!決意を取れ!それが私の聖剣!」

しかしそんなもので怯むマリアではなく、蛇腹剣でアルカノイズを撃破した。

(及第点といったところか…)

小柄男はニヤリとしてそれを楽しそうに眺めていた。

「おらあああああ!!!」

ジオグレイモンはタンクモンと力比べをしていた。

「どりゃあああああ!!!」

しかしあっという間にジオグレイモンがタンクモンを投げ飛ばした。

「マリア!頼む!」

「ええ!ジオグレイモン!デビドラモン!デジクロス!」

ジオグレイモンの腕にデビドラモンの黒い腕が取り付けられた。

「クリムゾンネイル!」

タンクモンは飛びかかったジオグレイモンに倒された。

「一体をやるとはな。だが…そう上手くいかせねえんだよな。行け…」

<メガシードラモン!コンバート!>

小柄男はまたしてもデジモンを呼び出した。

「新手!?クッ!」

マリアも最初からあった勢いはLiNKER無しも相成ってか衰えを見せ始めた。

(このままじゃ…!)

「どうやらヤクがねえとのようだな。まっ、悪く思うなよ。」

その時、男がハッとした表情を露わにした。

「なんだ?もう一つ急スピードで!?」

「これは?」

マリアが後方を振り返るとなんと翼がバイクに乗ったまま地下鉄のホームに現れアルカノイズを撃破していった。

<騎馬ノ一閃>

バイクはそのまま翼が操縦席から離脱したため敵を巻き込んで爆発した。

「チッ!増援か!」

「大丈夫かマリア?」

「ええ…助かったわ!」

「はああっ!!」

そして翼はすぐさま逆羅刹でアルカノイズとデジモンを切り捨てた。

「このままじゃ不味そうだな。小娘どもめ!覚えていろ!」

ローブを着た男はそのまま逃亡に成功した。

(退いたか…まあデジモンの戦力は温存させてもらおうかな。)

小柄男もデジモンを撤退させた。

 

 

戦いの後翼とマリアはホテルの一室にいた。どうやら翼は緒川からの連絡で、地下にシンフォギアの反応があって急いで駆けつけて来たらしい。

「あまり感心しないな。無茶ばかりして…」

「ごめん。つまんないことにこだわり過ぎていたわ。」

(無理もないぜ…パヴァリア光明結社のせいでマムは殺されたようなモンだからな…)

アグモンがマリアに関して理解を示していたが、翼がむすっとした表情であまり私情を任務に持ち出さない方がいいと言った。

(人のこと言えないような…)

ファルコモンがルナアタック時の翼を思い出し、苦笑いを浮かべた。

「とはいえ感情を殺すのではなく抑えるのだ。なにぶん命が関わってるわけだしな。」

「ええ、そうね。」

「それにしてもあの泡のトラップ…あれは間違いなく錬金術として見ていいかもしれないな。」

「うむ、それにアルカノイズを所持していた。それもあのキャロルやオートスコアラーの使っていたものと同じ…マリア!」

「ええ、マイターンね。必ず追い詰めて見せる!」

翼とマリアは先へと歩き出した。

 

一方、ローブの男は小柄男に詰め寄った。

「貴様!もう1人のやつに気づいていたな!?」

「それがどうした?こうして無事なのを喜ぶべきじゃねえのか?」

小柄男はローブの男を無視しながらシャボン玉を吹いた。

「いくら結社が雇った錬金術師とはいえ勝手がまかり通るなどと思い上がるな!」

ローブの男はシャボン玉を叩き割った。

「俺は好きなように生きて好きなように死ぬ…あんま命令は受けたかねえんだがな。」

ローブの男はアルカノイズの入った小さなキューブを渡した。

「あまり勝手なことをするな。いいな?リコリス・タオ=リヒト…」

「はいはい、わかりましたよ。」

リコリスが不満そうに舌打ちしながらシャボン玉を吹いていた。

 




では記念すべき7人目のオリキャラのプロフィール載せます。

リコリス・タオ=リヒト
性別:男性
イメージCV:入野自由
年齢:不明
好きなもの:水気の多い物や場所
嫌いなもの:人の集まり、乾燥したところ
趣味:シャボン玉、三味線
格好:紫の片目を黒い長髪で隠していて小柄

ドイツ出身の錬金術師で世界中を放浪している。性格は無愛想でよく人から誤解される上、気まぐれ。モットーは"好きなように生きて好きなように死ぬ"
キャロルやパヴァリアのやり方を否定し、400年という時を生きてきた錬金術師で人と接するのに関しても否定的だが背が低く、言ってることに対していまいち説得力がなかったりする。よく子供に間違えられ間違えられるとキレる。三味線の音色が気に入っており、よく夜の湖畔や水辺で弾いている。
(名前のリコリスはヒガンバナ科の球根で、タオは露のドイツ語)


いかがでしょうか?AXZ放映開始時にふと思いついたキャラですが錬金術師でも特に大した思想もないやつだっているのでは?と思い生み出しました。今後彼は第3勢力的な立ち位置にしてくつもりです。

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