戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

114 / 227
今回は最近割と負け続きな拓実くんの回になります。防人の後継者自称しちゃったわけでそれ関係の葛藤をかけてるかなって思います。そして新キャラも登場です。ぶっちゃけ今後の展開においてある思想に対して別の側面を持ったキャラを出すためでもあります。


第113話 あみ出せ!新技!

並行世界の一件から数日___7月も終わりに差し掛かっていた。今日も装者たちは訓練に励んでいた。翼とマリアはイギリスに戻っていた。

「はああああああああ!!!!」

拓実のアルボルモンの攻撃でアルカノイズが消えた。

「すごいデスね!拓実さん!」

「うん、私たちと同じくらいかそれ以上の実力になってる…実践経験はそんなにないのに。」

「いいや、まだ俺は上に行けるはずだ!」

拓実は目の前に満足せずに訓練を続けていた。

(俺は強くなる!あのカルマノイズにボロボロにされたちまった分、俺は壁を思い知った。だから今はこの壁を超えてやる!)

「おい拓実どうした?訓練終わったぞ?」

訓練が終わってもなお拓実は立ちすくんでいた。

「いや、あと少しだけやってくさ。悪いな!」

拓実が引き続き訓練に励む中、クリスたちは不安そうに見ていた。

「あいつ、焦ってやがんな。」

「強くなりたい…そういう気持ちは分からなくはない。けど…」

「大丈夫なのデスか?」

すると警報がなった。

 

 

市街地で暴れていたのは究極体のアヴェンジキッドモンとリボルモン軍団だった。

「ヒャハハハハハ!!!!」

リボルモン軍団は街で破壊行為を働こうとしていた。しかし、装者たちがすぐに駆けつけた。

「現場の避難は完了してない!完全体で行け!」

弦十郎の司令で響たち装者は避難を優先させた。

「この場は頼みます!」

「無茶すんなよ2人とも!」

クリスたちがその場から離脱した。

「任せて!スピリットレボリューション!アグニモン!」

「ダブルスピリットレボリューション!ベオウルフモン!」

「拓実!ここでそれは!」

「まだ避難が完了してないのにそれは危険だ!」

「こいつは究極体__出し惜しみなんかしてられるか!」

拓実が爽谷の忠告を無視して1人アヴェンジキッドモンに挑んだ。メガシードラモンがリボルモンを撃破したが、一部のリボルモンがスーパースターモンへと進化した。

「サンダージャベリン!」

響たちが避難を完了し現場に戻った。しかしデジモンたちに妨害され思うように動けずにいた。

「この!」

「どけええええええ!!!!」

拓実は1人アヴェンジキッドモンと戦うが力の差があるため劣勢だった。

「くそッ!ツヴァイハンダー!」

しかし攻撃をかわしたアヴェンジキッドモンは一気にゼロ距離まで迫った。

「しまっ…「デストラックショントリッガー!」」

拓実は大きく吹き飛ばされた。

「またか…よ!」

するとアヴェンジキッドモンは撤退した。

 

 

「くそッ!また負けたのかよ!」

「拓実…最近少し変だよ。」

「どこも変じゃねえ!俺は俺だ!」

拓実が本部廊下で握りこぶしを握った。撤退したアヴェンジキッドモンはまた現れる可能性があるため油断はできないということになった。

「拓実、きみは焦ってるのかい?」

爽谷は自販機から出たメロンソーダを飲みながら拓実の横に座った。

「ああん!?」

「1人で無茶してこの結果…なぜあんな無茶をしたんだ?君と同じ戦士として僕に相談してくれても構わないんだよ?」

爽谷が言い切る前に拓実が話し始めた。

「カルマノイズだよ…あいつが出てきてから他のみんなが遠くなってったんだ!今の俺じゃはっきり言って役立たずに近い。これじゃ翼さんに防人の役目を託されたのに不甲斐なさすぎんだよ!みんなと横になって戦えねえ、そのもどかしさはどうにもならねえんだ!」

拓実が1人悔しさで震えていた。爽谷はゆっくり机に缶を置いて天井を眺めながら開口した。

「それはいいけど僕とか切歌たちを忘れないでよ。僕は少なくとも君の立ち向かう勇気は好きなんだけどなあ…」

「は?」

爽谷が立ち上がった。

「君みたいにみんながみんな1人で戦う気になってたら今頃僕らは壊滅してるよ。僕たちはみんなで防人なんだよ。だからあんまり背負いこまないほうがいいよ。僕でよければ協力するから____最初の親友だからね。」

「お前…じゃあ、訓練しようぜ!実は俺自身新しい技が欲しかったんだ!デジモンの力じゃない俺のオリジナルのな。」

その様子を響たちが見ていた。

「ったく、心配かけさせやがって…」

「そうは言いつつも本当は嬉しいんじゃないの〜?」

「うるせえ!」

クリスを茶化した響はもれなく鉄拳制裁を受けた。

「爽谷も大人になったのね…お姉ちゃん嬉しいわ。」

アケミも嬉し涙を浮かべていた。

「大人も何も…」

「爽谷はもう20デスよ…」

調と切歌のツッコミにアケミが涙を止め2人に顔を近づけた。

「うるさいわね!こちとら何年分も2人っきりの姉弟ライフを全く送れてないのよ!?弟の成長ほどお姉ちゃんとして感動できるモンはないのよ!」

「分かったデスよ!そんな顔近づけないで欲しいデェス…」

「あはは…」

「でも心配ねえ…」

すると今度はアケミが心配そうな表情を浮かべた。

「何がですか?アケミさん…」

「このまま、爽谷が"僕、BLに目覚めたんだ"とか言いだしちゃいそうな気がして…

ああ〜!!薄い本が!薄い本ーー!!!!」

アケミが要らぬ妄想で発狂し始めた。

「んなわけがあるか!」

クリスのチョップがアケミの頭に炸裂した。

「ぐへっ!」

訓練中の2人は向かい合っていた。

「行くぜ!」

ベオウルフモンが武器である二刃の大剣を構えた。正面からギガスモンと戦いを仕掛けるが爽谷は戦闘経験があるのかベオウルフモンの攻撃をひらりとかわしていた。

「まだだ!!」

ベオウルフモンは左手のランチャーでさらにギガスモンを追い込んだ。

「当たりはしないよ!アースクェイク!」

隆起した地面でベオウルフモンは吹き飛ばされた。

「待ってたぜ!」

なんとベオウルフモンは背を向けてあらぬ方向に回転をした。そして障害物を蹴って勢いづいた斬撃でギガスモンを攻撃した。

「ヘッ、どんなもんだい!」

「へえ、デジモンの特性や装備をを生かした技か。いいね!」

「だろ?」

するとまたも警報がなった。

「アヴェンジキッドモンが再び現れた!今度は市街地のはずれだ!至急現場に向かってくれ!」

「行くぞ!」

「うん!」

 

 

山岳地帯ではアヴェンジキッドモンがリボルモンを引き連れて再び暴れていた。

「ギガデストロイヤー!」

響たちも駆けつけるが突然アルカノイズがその場に現れた。

「ったく、サプライズパーティかよ!」

響たちはアルカノイズの牽制に当たるとベオウルフモンの拓実は再びアヴェンジキッドモンに挑んだ。しかし、実力に関してはアヴェンジキッドモンの方が上だった。

「デストラックショントリッガー!」

拓実は再びアヴェンジキッドモンの技で吹き飛ばされた。

「今だ拓実!」

拓実は、近くの木を足場にして跳ね返り一気にアヴェンジキッドモンに回転しながら近づいた。

「カウンターフラッシュ!」

その攻撃でアヴェンジキッドモンの腕の装備を破壊した。

「よし!トドメだ!ツヴァイハンダー!」

怯んだアヴェンジキッドモンにベオウルフモンは光をまといながらすかさず連続切りを放った。アヴェンジキッドモンは倒されデジタマに返った。

「おっしゃーーーーー!!!」

拓実がガッツポーズを決めた。

 

 

「ったく、無茶しやがって。」

クリスがため息をついた。

「悪かったよ。ちょいと熱くなりすぎた。」

「まあ、でも敵を倒せたんだし別に良いんじゃないですか、クリスさん?」

「まあ、そういうことにしといてやるよ。」

戦いが終わり安堵した装者たちを何者かが覗いていた。

「あれがキャロルをやったとかいうシンフォギア装者とハイブリッド体か…ガキにしちゃやべー爆発力のようだな。まっ、お手並み拝見といこうかね。」

その者はシャボン玉を吹いた。そしてシャボン玉が辺りを覆うと姿を消した。彼は果たして敵か味方か?

 




「久しぶりに大活躍だったな。俺…」
「大事なのは自分らしくですよ。拓実さん!」
「おう!エル!」
(遠くからアケミが見てる。)
「薄い本 ボソッ)」

第83回 拓実、エルフナイン、アケミ(inSONG本部)
最近後書きトークをしてなかったら結構な差にwww

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。