戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

110 / 227
今回残り3体のカルマノイズを撃破すべく響たちが元の世界へ戻ります。そんな中奏は…!
イグナイトがない現状切り札のS2CAですが結構な大技に加えて以外と欠点が多いのも事実です。しかし、融合症例でない響になって少しは欠点は減りました。しかし、それでも欠点はあります。


第109話 カルマノイズとの死闘

カルマノイズは残りあと3体__了子によるとカルマノイズは過去に現れた場所は"フォニックゲインの高まり"があるとされていることが判明した。またこれまでもノイズの後に出現していたり、撤退するのは周囲にフォニックゲインを出す人間の数が減ったためだということも判明し、弦十郎たちは本格的にカルマノイズ殲滅作戦を実行に移そうとしていた。

「ふう、最初の頃とは比べ物にならないくらいいい感じになってきたわね。」

「それにしてもフォニックゲインの高まりがあるところか…」

「そんなんカンケーねえよ!片っ端からぶっ倒すだけだ!」

「そうですね!」

意気投合した奏と響にマリアは微笑んだ。

「全く、いつから意気投合したのかしら?」

「そりゃあ、ガングニール仲間ですから!」

「そういうことになるね。」

「というか、そういうのでいいのか?まあ、いいのか。」

デジヴァイスからもアグモンとコテモンが話しかけてきた。

「む…それでは私が仲間外れにされた気分だ…」

「そんなんじゃないよ…あたしは、なんでもない…」

翼と奏の間に沈黙が訪れた。やはりまだ素直になりきれてはいないようだ。

すると突然警報がなった。

「どうしたんだ!?」

「司令室に向かいましょう!」

司令室に装者たちが入ってきた。

「何があったんだ旦那!?」

「うむ、何者かが現れノイズと交戦中だ。」

「おかしいわね。他にも誰か現れるなんて聞いてないわ。」

「ひとまず行くぞ!」

現場に着いた響たちはぼんやりだが姿を確認できていた。

「なんだ?ちっこいのとメラモンが戦ってるな。」

「あれは!」

「調ちゃん!?」

「はあ、はあ…響…さん…」

「悪い…待たせ、ちまった。」

調とメラモンが必死に戦ったのか力尽きてしまった。

 

 

その後調は二課の医療室に運ばれた。

「まさか、並行世界の装者がやってくるとはな。」

「月読 調です。」

「うん、ひとまず応急処置は済ませました。ただまだ派手に動くのは控えたほうがいいです。」

拓実が装者たちに伝えた。

「調、一体何があったの?」

「うん、実は…」

調の口から語られたのはカルマノイズがとうとう実体を持って響たちの世界に現れたことでそれに伴いクリスや拓実さらには爽谷が療養中であることだった。調は切歌に3人を任せただ1人響たちの元に現れたのだ。

「…こうしちゃいられないわ。戻りましょう!」

マリアと響が立ち上がった。

「なあ、私も連れて行ってくれないか?あんたらに助けられたぶんのお返しがしたいんだ。」

「けど…そうしたらノイズはどうするの?」

それを聞いた奏は閉口してしまった。

「なら私がここに残ろう。S2CAでなければ奴を倒せないが私はまだ完全ではない。それに月読のことを見守る必要がある。お願いできるかな?奏…」

「ああ、任せな。帰ったら話でもしようや!」

「うん。楽しみにしてる!」

そういうと響、マリア、奏は元の世界に戻って行った。

 

 

「奏だと!?」

「ふむ…」

「うそ…!」

「夢じゃありまへんか?」

「おお、旦那にオペレーターのみんなか…」

奏が懐かしむような表情であたりを見回した。弦十郎たちも奏の姿を見て驚きを隠せなかった。

「へへ…彼女こそ並行世界の装者なんです!」

「って呑気に解説してる場合か?」

マリアのアグモンが苦笑いしてるなかでマリアはエルフナインから3人の無事を知らされた。そして並行世界を出発する前に向こうの櫻井 了子からもらったデータを渡した。弦十郎に関しては何か複雑そうな表情を浮かべていたが知る由はなかった。

「大変です!今このデータを見たのですがこれだとカルマノイズは今夜現れます!」

「なんだと!?」

 

 

響たちが病室に戻ってきた。

「クリスちゃ〜ん!」

「おいおい抱きつくなって!」

クリスが響の手を払いのけた。

「マリア!」

「ええっと、おかえり。マリアさん」

爽谷が笑みを浮かべた。

「全く、無茶をして!怪我でもしたらどうするの?」

マリアが拓実を心配そうに叱っていた。

「まあ、切歌とか姉さんが面倒見てる感じだし大丈夫だよ。」

全員が笑い合う中奏はそれを静かに見守っていた。

(これが、翼の仲間か…)

「で、そっちは誰だ?」

「ああ、天羽奏だ。」

「ええ!?ツヴァイウィングの奏さん!?」

「どうして奏さんが?」

切歌と拓実が驚きながら奏を見たがクリス自体はあまり面識がないのかいまいちパッとしていなかった。

「もしかして…幽霊デスか!?」

「いや、んなわけないじゃん!」

切歌へのツッコミを淡々と爽谷がすると切歌が頬を膨らませて睨んだ。

「ぶー、けが人はおとなしくしてるデス!」

「まさか、奏さんにまた会えるなんて思いもしなかったな。」

拓実のデジヴァイスからベタモンが声をかけてきた。

「なんだこっちの拓実は白衣なしか。にしても元気のいいやつらがいるんだな。」

奏が皆を見渡した。

「おう、雪音クリスだ。よろしく頼む。」

クリスと奏が握手を交わした。

「響ィ!!」

すると未来が部屋に入るなり、響と抱擁を交わした。

「どうして帰ってきたら連絡しなかったの!?」

「ご、ごめん!うっかり忘れてて!」

「そうそう!だからここはひとつ落ち着いて!」

アグモンもデジヴァイス越しに話しかけてきた。

「ダメ、寂しくさせたんだから許さない!」

「ったく、そういうのは家でやれ!」

「ハハハ!!なんだよ、新手のショートコントか?」

奏が笑いながら2人を見た。

「ツヴァイウィングの…奏さん!?」

「ああ、最も別の世界の奏だけどな。よろしく頼む。ええっと…」

「小日向未来です。響の幼馴染で同級生の小日向未来です。」

未来が一礼した。

「そっか、よろしくな。で、そこのメガネはあんたたちの仲間かい?」

「はい、冷泉爽谷です。立花さんたちと同じテイマーでもあります。」

爽谷が起き上がろうとした。

「こら!拓実さんや爽谷は私が面倒を見るのデス!だからあんまし動き過ぎないで欲しいデス!」

「いや、切歌とか色々危なっかしいだもん!」

「まあ、リンゴを皮ごと食わせようとしたりとかお粥若干焦がし気味だったりとか…」

「クネモン、あんまでかい声で言わない…で…」

爽谷が切歌の様子を伺うと殺気立った表情を浮かべていた。

「飯 抜 きデェス…」

(常識人、めっちゃ怖えええ!!)

拓実が引き気味に見ていた。

「ったく、あいつらは…まあ、あたしらが休んでる間頼んだぞ!」

「おう!任せときな!」

 

 

そしてあたりは夜となった。エルフナインによれば次にカルマノイズが現れるのはカディンギル趾地だと分かり早速現状動ける3人が待ち構えていた。響たちはデジモンを完全体にして機をうかがっていた。

「おし!一気にS2CAで行くぞ!出し惜しみなしだ!」

「はい!」

3人は手を繋いだ。

「Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el baral zizzl

Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el zizzl 」

カルマノイズが現れたと同時に響たちは容赦なくS2CAを放つべく絶唱を唱えた。

「よし!あとはこれで…!?」

しかしカルマノイズは攻撃を放つ前に高速移動を始めた。

「なんだと!?」

「これじゃ狙いが定まらない!」

「だったら!」

<トノサマゲコモン!デジメモリオン!>

トノサマゲコモンがその場に現れカルマノイズが大まかにどの辺りにいるか狙いをつけた。

「クラッシュシンフォニー!」

カルマノイズはトノサマゲコモンの超音波攻撃に怯んだ。

「こいつもくらえ!」

「トライデントリボルバー!」

怯んだカルマノイズに追い打ちを仕掛けカルマノイズは吹き飛ばされた。

「今よ!これなら奴ももちなおせない!一気に決めちゃいなさい!」

「はい!セット!ハーモニクス!でやあああああああああああああ!!!!!!」

カルマノイズも避けようとしたが地面に激突したため響の攻撃を正面から受けることになった。しかし、いち早く持ち直したカルマノイズは攻撃をギリギリで避けるとそのまま撤退してしまった。

「くそっ!もう少しだったのに!」




今回カルマノイズは超スピードでの動きを可能にするためS2CAのような大技を放つのは不利になると言うシンプルなことで装者たちは早くも追い込まれてます。せっかく奏さんも参戦したのにこの扱い…
しかし、一度目がダメなら二度目という対オートスコアラーのときのジンクス(もとい脚本の都合)が炸裂すればワンチャンありますよ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。