戦姫絶唱シンフォギアDigitalize   作:ジャン=Pハブナレフ

1 / 227
ルナアタック編
プロローグ


 時は近未来、技術の進歩はゆっくりだったが確実に成長を遂げていた世界。紛争や国際問題、環境問題といった様々な出来事が着実に終結しようとしていた世界。

 

 だが、この世界は今、闇の生命体達に脅かされそうになっていった。

 

 その生命体は電脳世界に住み、人類よりも遥かに発達し進化を遂げてきた。

 

 その名はデジタルモンスター___略してデジモン、怪獣や骨、幽霊などの多くの姿を持ちながら暮らしていた。火山地帯はもちろん深海、ジャングル、街といったところに自らの環境を変化させた進化も遂げていた。

 

 そんなデジモンたちの住む世界__デジタルワールドには秩序があった。ホストコンピュータ イグドラシルによる秩序とその部下たちロイヤルナイツたちにより、デジモンたちは暮らしていた。

 

 ある時、深い闇のデータを取り込み、進化してきた7大魔王が誕生した。彼らは圧倒的な力でデジタルワールドと現実世界を歪め、支配しようと考えた。

 

 しかし、イグドラシルがそれを許すこともなく私兵のロイヤルナイツたちを率いて7大魔王と直接的に対決した。その果てに7大魔王を封印することには成功したが、その影響は大きく人間たちの住む世界に影響が及んでしまった。

 

 そしてデジタルワールドには10年の歳月が流れた。

 

 ある場所にロイヤルナイツが集結していた。

 

「ここか……」

 

 巨大な盾と槍を構えた赤と白の騎士のデジモンが部屋に入るとそこにはワイバーンと翼を生やした獅子の姿をしたデジモンがいた。

 

「ほう、デュークモン。お前が二番手とはな」

 

「大きなお世話だ。デュナスモン」

 

「いいや、お前は四番手だ。私__ドゥフトモンは二番手でデュナスモンは三番手だ」

 

「では、一番手は?姿が見えないようだが?」

 

 デュークモンが辺りを見回した。

 

「アルファモンだろう?あやつは姿を現さないがきっと会議には出席するとのことだ」

 

 その時、後ろのドアが開いた。

 

「フッ、出席するだけ分かったのだ。順番などいいではないか。なにせ未曾有の危機なのだからな」

 

「我らはそれぞれの役割を全うしなければならない。其れがイグドラシルの意思なのだ」

 

「うむ、その通りだな」

 

 続いてピンク色の騎士と青い竜騎士と黄金の鎧を纏ったデジモン___ロードナイトモンにアルフォースブイドラモン、マグナモンもやってきた。

 

「お前らも来たか。あとはジエスモンに、ガンクゥモンにエグザモン、スレイプモン、オメガモンか」

 

 続いて、紫の鎧のデジモン__クレニアムモンも現れ、数分後オメガモンが現れた。

 

「遅刻だぞ、オメガモン!」

 

 ロードナイトモンがオメガモンに言った。

 

「すまない、救助と暴走デジモンを止めていたのだ」

 

 その時、威厳のある声が響いた。

 

「うむ、ではこれよりロイヤルナイツ合同の会議を始める」

「お待ちください、イグドラシル!」

 

 スレイプモンがやって来て辺りを見回した。

 

「ガンクゥモンにエグザモン、それに新米のジエスモンの姿がありませぬ!」

 

 一瞬他のデジモンたちが「お前、何オメガモンより遅刻してんだ」と思いつつも明らかに目立つ空席に疑問を抱いていた。

 

「ガンクゥモンにエグザモンは7大魔王の監視を行なっています」

 

 ガンクゥモンとエグザモンはロイヤルナイツの使者として7大魔王の封印が施されているダークエリアの監視を任されていたのは他のロイヤルナイツには承知のことだった。

 

「ですが、ジエスモンはどうしたのです!?」

 

 沈黙すらなくすぐにイグドラシルが答える。

 

「彼にはある任務を与えました」

 

「ある任務?」

 

 マグナモンがクビを傾げた。

 

「救助もしくは暴走デジモンの制止でございましょうか?」

 

 デュークモンが尋ねた。

 

「いいえ、ジエスモンには人間界への使者の任務を与えました」

 

「「「人間界へ!?」」」

 

 会議に参加したロイヤルナイツは唖然とした。

 

「なぜ、人間界へ行かせたのです?人間には我らの計り知れない希望でもあり、我々にとっても脅威です!」

 

「すでに暴走デジモンがいくつか人間界へ出発しています。このままでは、人間が報復目的でデジタルワールドを侵略する恐れがあるからそれを防ぐ必要があったのです」

 

「無茶だ!幾ら何でも新米のジエスモンには荷が重すぎる!」

 

 クレニアムモンが反論した。

 

「でしたら、我らの中から彼の助けに向かうというのはどうかな?」

 

「ああ、そうしよう」

 

 オメガモンが言うとアルフォースブイドラモンが賛成した。

 

「待て、今我らが何人か人間界に向かって7大魔王が復活でもしたらどうするのだ?ここは2人でよかろう」

 

 ロードナイトモンが止めた。

 

「しかし、誰が行くのだ?」

 

 クレニアムモンが口を開き、あたりに静寂が響いた。

 

「私が推薦いたそう」

 

「アルファモン、あなたの意見を聞きましょう」

 

 アルファモン__この場にいないロイヤルナイツ空白の13人目である。ほとんどが謎に包まれたその存在は他のロイヤルナイツたちとは一線を画していた。

 

「はい、私は以下の2名を推薦いたします。

 

 ロイヤルナイツ__スレイプモン

 

 ロイヤルナイツ__ドゥフトモン

 

 以上でございます」

 

「なぜですか、アルファモン!?」

 

 スレイプモンが動揺を覚えた。

 

「静まれ、スレイプモン。決定事項だ」

 

 オメガモンがなだめた。

 

「しかし!」

 

「いいか、スレイプモン。我らは人間を知らぬ。

 

 仮にすぐに知ろうとしても人間のすべてを素早く知るのは難しい、いくら神速の速さを持つお前であってもだ。

 

 だからこそ良い機会ではないか?人間をじっくり知るというな。

 

 ドゥフトモン、お前は人間たちとの交渉・情報提供役に回って欲しい。デジモンの知識を多くの人に与えるんだ。ロイヤルナイツ屈指の策士であるお前の見せ場だ」

 

「うむ、すべてはイグドラシルの思いしままに……」

 

「では、2人には聖なるデバイスを与えます。自ら認めたものたちに力を与えなさい」

 

「「ははっ!承知いたしました」」

 

 こうしてドゥフトモンとスレイプモンも人間界へ向かった。

 




シンフォギアの2期から恒例になったDVDのCM風あとがきを今後書いていきます。

「何故だ!?何故出番がないんだ!?」

「落ち着け。エグザモン。お前はデカすぎるだろうからきっとここに呼ばれたのだろう。」

「ガンクゥモン、お前の弟子が人間界に行ったんだが…」

「なあにいいいいいいーーーーー!?」

(出番増えねえかな…)

第1回ガンクゥモン、エグザモン(inダークエリア)

追記:ロイヤルナイツ全員のイメージCVを追加
オメガモン:田中秀幸

デュークモン:野田雅子

アルフォースブイドラモン:日比順子

デュナスモン:三宅健太

ロードナイトモン:置鮎龍太郎

ガンクゥモン:小山力也

エグザモン:神奈延年

スレイプモン:櫻井孝宏

クレニアムモン:神谷浩史

マグナモン:中井和哉

ドゥフトモン:稲田徹

ジエスモン:武内駿輔

アルファモン:小杉十郎太

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。