魔法少女靖子~暁の水平線に平和と友情の絆を~ 作:ラフィーネ
ある夜中、午後7時を回っていただろうか、靖子は、最近始めた艦隊これくしょんに夢中になっていた。
「だいぶ改造は進んだなぁ。いつか艦これのコスしたいなぁ。誰がいいかなぁ。榛名さんかなぁ、朝潮ちゃんかなぁ?」
彼女は高校生・靖子。1月末から艦これをはじめている。これまで集めたもう艦娘は100を超える。
「ちょっとその辺を散歩するか」しかし、散歩と言っても空を飛行するのだが。靖子は魔法少女である。・・・といっても、変身後は背中の機械で飛行機のように空をとぶのだが。サイボーグになるとでも言おうか。そして、魔法少女に変身した靖子は、窓にカギがかかってることを確認して、空中散歩に向かった。靖子は空間ディスプレイを展開、ラジオの選曲をしていた。変身している間は空間ディスプレイの展開は可能なのだ。それに燃料は自分の食べた食べ物なのだ。もちろんインターネットだって見れるし、艦これだってできるのだ!おまけに動画もみれたり、テレビもみれるのだ。
「最初のコスなにしよっかな?霧島さんしたいし、霰(あられ)ちゃんでもいいし。いやいや天龍さんもかっこいいし、まよっちゃうなぁ」
・・・しかし、靖子の周辺は突然濃霧に包まれた。
「え!?今日は霧にならないはずじゃ?ちょ、何よこれは。何にも見えないじゃん!!」
そう、天気予報では濃霧の予報はなかった。しかし、霧は深くなるばかりだった。靖子は飛行機にぶつからないようにレーダーを頼りに慎重にとんでいた。・・・・・そして、どれくらいとんだんだろうか。しばらくすると霧を抜けた。
「よかった、早くおうちに帰ろう・・・あれ?」
靖子はあたりをを見回したが、何かおかしい。ほかの世界に行ってしまったようだ。下には街が見えず、あたり一面は海だった。海面を見たが、何か人みたいなのが6人いた。
「人?でもなんか浮いてる!?なにかボートみたいなのが浮いてる!?」
靖子は戸惑った。やっぱりここは自分の住んでる世界とは別の世界じゃないかと靖子は感じた。靖子が空間ディスプレイのモニターで拡大すると、見たことがない女の子が6人もいた。それは、靖子が最近夢中になっている艦これのゲームでみたことがある女の子たちだった。駆逐艦の白雪、初雪、電(いなづま)、軽巡洋艦の木曾、戦艦の金剛、軽空母の飛鷹(ひよう)が航行していた。
「おい、だいぶ遅くなったな榛名。はやく鎮守府へかえろうぜ」
「そうね、もうこんなに暗くなっちゃったし。」
「早く帰ってごはんたべましょう。」
ちょうど6人は鎮守府へ戻るところだった。鎮守府?榛名?ここは艦これの世界なのか?疑問に思った靖子はそれを確かめるべく、6人に声をかけようとしたが、そこへ謎の飛行物体が接近していた。
「え?何あれは?」
靖子は飛行物体のデータを調べたが、データにはなかった。それは、軽空母ヌ級に搭載されている艦載機だった。ほかに戦艦ル級や、軽巡ヘ級、駆逐ロ級2つもいた。もちろん、これもあの艦これに出てくる深海棲艦である。
「何だあの小娘は?見たこともないやつだな。鎮守府の新しい艦娘か?いや、空なんぞとべるはずがない。まあいい、叩き落せ!」
下に戦艦ル級がいることに気づいた靖子は戦艦ル級に、謎の艦載機のことについて尋ねた。
「あのー、あの飛行機ラジコンですか?」
しかし、戦艦ル級たちは、何のことかわからなかった。
「はぁ!?何言ってるんだこいつは。ラジコンなわけないだろ!とにかくあの小娘を撃ち落とせ!」
それにこたえるかのように謎の飛行物体は靖子に向かって攻撃を開始した。
「まずい!とにかく通信を」
それをみたのか、戦艦ル級は
「助けを呼ぼうったってそうはいかないよ。」
謎の飛行物体の攻撃で、装置の一部に損傷を受け、通信不可能になった。
「あかん、仕方ない、信号弾発射!」
靖子は信号弾を撃ったあと
「誰か!助けに来て!お願い!」
と泣き叫んだ。しかし、攻撃はやまない。
「誰も助けにきやしないよ。かわいいお嬢ちゃんだけど、死んでもらうよ。」
「くそ!応戦しかないのか。」
靖子は自動小銃で謎の飛行物体へ攻撃を開始し、3機全部撃墜した。しかし靖子への攻撃は止まなかった。
「しつこいわよ!」
引き続き自動小銃で戦艦ル級たちと交戦したが、弾切れになった。
「まだまだぁ!!」
さらにサブマシンガン、ハンドガンなど使用できるすべての武器で戦闘を続行した。一方そのころ、戦艦・榛名たち艦娘一行はその海域に向かっていた。ほかに駆逐艦・叢雲(むらくも)、軽空母・隼鷹(じゅんよう)、軽巡洋艦・天龍と神通、重巡洋艦・那智もいた。そのとき、天龍が信号弾に気づいた。
「おい、今のなんだ?那智」
「ああ、私も見えたぞ隼鷹」
神通も靖子の助けを求める声に気づいた。
「女の子の声がしましたけど」
「どっちの方角だ?」
榛名が靖子が戦艦ル級たちと交戦しているのに気付いた。
「あ、あれです!急ぎましょう」
榛名たちは急いで靖子のところにいった。しかし
「まずいなぁ、あの戦艦ル級もいるぞ!」
と、隼鷹は戦艦ル級もいることに気づいた。
「だったら提督に応援を呼びましょう」
「了解!」
叢雲の提案で応援をよぶことになった。急いで、鎮守府に戦艦ル級たちがいることを報告し、応援を要請した。そのころ鎮守府では、駆逐艦・吹雪が、初雪と深雪と一緒に曇り空を眺めていた。
「おかしいなぁ。天気予報では晴れるっていってたのに。」
「初雪、天気予報あまり見ない。」
「一雨きそうかな?だったら傘がいるなぁ。初雪、吹雪、傘わすれんなよ!」
3人は傘を持って校舎へと向かった。同じころ、ウィッチーズ基地でも、曇り空だった。エイラが芳香とリネットがタロット占いをしていた。
「ん?なんか、久しぶりにあう人と出会うとでてるぞ?」
「久しぶりに?誰だろ?」
「私たちが知ってる人?」
それはエイラにもわからなかった。しかし、ひょっとしたら靖子のことなのではないのか?3人はそう考えたが、わからなかった。この基地では、最近ネウロイが出現したという連絡はなかったが、そのかわり深海棲艦が出現しているので、鎮守府と連携して事態に備えよと命令を受けていた。
「もし靖子ちゃんだったら、久しぶりにストライカーパックで空飛ぼうか?」
「ああ、あれか。まだあるしな。ちゃんと整備もしてるけど、いまは予備になってるからな。」
「でも靖子ちゃんだったら会いたいな。」
3人は、靖子がここへく来るのを楽しみにしていた。その頃、靖子は深海棲艦たちと戦っていた。
「信号弾撃ったけど、来てくれるかな。ん?救援かな?早くして、もうあたし限界なの、もう弾もなくなりそうだし、早く、お願い!」
果たして、榛名たちは靖子を救うことができるのか?
ここで初めて書いた小説です。以後よろしくお願いします。