「はあ。」
1人ため息を漏らす私。そのため息には夜勤明けの疲れもあるけど、それよりも、親友の初恋の行方が割合は大きい。
私が大好きな親友が初恋をしたのだ応援しない理由はない。
男の子と話した事のない親友の為に、話し方や盛り上げ方を教えてあげた。
それだけじゃない。告白の段取り。家に連れて帰ったあとどうするか。さらには、ゲーム好きの親友の為どんなゲームで遊べばいいかなど様々な事を教えた。問題は彼女が極度のあがり症な事に加え、テンパると何をしでかすか想像もできない点だ。
まあ、悪い男につかまらないように変な趣味のTシャツをあげたからその点は大丈夫だと思う。
よし!夜勤明けで疲れているし、あまっちゃんで癒やされながら、休むか!
そんな訳で今はあまっちゃんの家に向かおうとしていたのだが、お土産を持っていかないと!ってなり、お菓子を選んでいる最中にゃのだ。わっと、つい素が出てしまった。あまっちゃんと話す時はクールな女を演じてるんだから普段から気を付けないと!
あまっちゃんの大好きなチョコか和菓子かで悩んだが、私がアルコールが欲しい為、チョコを選んだ。
私用のウイスキーボンボン。未成年のあまっちゃんには、美味しいチョコセット。あとはビターなチョコを選んであまっちゃんの家に向かった。
扉にはカギがかかっているけど、あまっちゃんと私は大親友なので合鍵でこっそり侵入♪
失恋して傷心のあまっちゃんを優しく慰めて私のポイントを稼いで~♪私の愛するあまっちゃんとラブラブに♡にゃにゃにゃーんっとイチャイチャと―……はっ!?また素が出てしまった。
いけないいけない。以外とMっ気のあるあまっちゃんとイチャイチャするには私がSで押していかなくては!
頬を叩き気を引き締め玄関を入って~♪気づかれないよ~に扉を閉めてっと♪……ん!?あまっちゃんの靴の他に男物の靴が!?さては、あまっちゃんの体目当てでついて来たな。懲らしめてやる!
そう考えてリビングに向かって行くと、中から楽しげな声が。
…そっか。あまっちゃんが好きになった男の子なんだもん、お仕置きするのはよくないね♪
そう思ってリビングの扉を開けると男の子とふぁみこんで遊ぶあまっちゃんの姿があった。
「てい!」「は!」「ふ!」「甘い!」「これなら!」「なんの!」
そんな会話が連続し、遂にあまっちゃんが動き出し、
「ふっふっふ。最早、雅君の苦手なポイントは分かっているんだ、よ!」
「ん!」
「む!?なら、こう!」
「ふぇ!?や!」
「むー!こうなったら~」
「ひゃん!ちょ、ちょっと足でいじるのはずるいですよ!?」
「ほーら、ほーら♪お腹がお留守で~すよっ♪」
「や、ちょ、ん!」
「くふふ。これはもう私の勝ちだねぇ」
あとから考えてもね、もうね、ショックが酷かったんだね。思わず叫んじゃったもん。
「あまっちゃんが男の子と家でイチャイチャしてる! ! ! !」
本当は幕間としてこっちにのせようとしていたものです。何であっちに出したんだろう?