古明地姉妹のキャラ崩壊(?)にご注意下さい
「こっちで……次がこっち……」
意外と入り組んでいる道をどんどん進んでいくと、階段が見えてきた。そこを降りようとすると、後ろから声が聞こえた。
「止めておいた方が良いですよ」
「そうだよ~」
ふと振り向くと、ピンクの髪の女の子と、その妹らしき人が、旧都の中を歩いてきた。思わず身構えてしまうが、敵意は無さそうだ。変に身に付いた反射神経を抑え、私は一歩近づく。
「えっと……どうして、ですか?」
「そこは、最近拓いてしまった所でして。何かしらの封印がしてあった場所なんです。それでペットに見張らせていたのだけれど……」
「何かしら不都合があった、と?」
「えぇそうです。久しぶりね、吸血鬼の従者」
「はい、ご無沙汰しております」
本当に関係性の見えづらい世界だ、と思っていると、ピンクの髪の女の子が言った。
「レミリアさんとは、宴会で何度かお会いしているんです。まぁ私も、地上の事については分かりづらいと思いますが」
「そうなんですか……え?」
「あら、驚かせてしまいましたね。とりあえず、地霊殿に来ませんか?貴女達の用件も含めて、色々聞かせていただきたいのです」
女の子は、古明地さとりと名乗った。私も礼儀として名乗る。
「私は如月魅空羽です、よろしくお願いします。さとりさん、それと……」
私がもう一人の方に目線を向けると、さとりは目を見開いた。女の子は顔を輝かせて此方にふわふわと来た。
「お姉ちゃん、私が見えるのっ?!」
「へっ!?み、見えちゃいけないものなの!?」
「ううん!……でも私の事、話しかけるまで見つけてくれない人もいるからさ」
「そ、そうなんだ……」
存在感が薄い、とか……?
「こいしの能力によって、です。決して存在感は薄くありませんよ」
「そうなんですね……で、心勝手に読むの止めません?」
「あら、そうですか?こちらの方が楽なんですよ」
「あ、はい……もう勝手にしてください……」
古明地こいし、と名乗った女の子は、私の腕に引っ付いて地霊殿に着くまで離さなかった。
―――――――
「さて……まずは、ここに来た理由を教えて下さいませんか?ここは人間が来るところではないのは、ご存知ですよね?」
「あ、はい。それなんですけど……」
心を読めば一発だろうに、私はそう思いながら話し始める。
そして、地底に飛び込んだ所まで話すと、霊夢と魔理沙がやって来た。
「ちーっす!やっぱ此処に居たな」
「探したわよ、ったく……」
「ごめんなさいね、でも手がかりは掴めたわ」
「そ、なら良いわ」
仲間は揃った。後は……勇気。飛び込む勇気。
ありがとうございました!
感想等お願いいたします!