サーゼクス魔王達は驚愕していた。異空間と化したレーティングゲーム会場に突如として現れた黒き戦士、その戦士の恐ろしい程の強さで魔物達を殺していった。
そして、それに便乗して黒き戦士について来た女性達が暴れる。彼らの目的は誘拐された空間を歪める少女だろう。
「災害級の力を持った彼女達にそれを統一する黒き戦士、これがリーアが言っていたアンノウンハンドと言う者達か……………………………」
圧倒的過ぎる。彼らが敵となれば………………………………想像しただけで恐ろしい。
「一通りは片付いたな……………?」
周りを見ると、魔法陣が複数展開されていた。そこから禍々しい翼の生えた人達が沢山出てきた。え?何ッ!!?どゆこと??
余談だが、彼らはブルトンが歪めた空間の法則を見つけ、変動していない空間を見つけてそこに空間移動して来たのだ。
悪魔達は淡々とこう言う。
「貴様を殺し、あの女どもを我々、悪魔の物はすれば、悪魔の繁栄は絶対なものとなるッ!!」
「くくく、それに見た目も良い、夜のお楽しみにもしてやれるしな」
独断で勝手に行動する上級悪魔達、手を出すな!と魔王に言われた言いつけを守らず愚かにもこの場へとやって来た。
彼は悪魔達は自分達の私欲の為に大切な家族である彼女達を襲うつもりなのだと理解した、そして、理解と共に怒りが込み上げてきた。
そんな事は絶対にさせないッ!!心の中の罪悪感というリミッターが外れる。漆黒のオーラが湧き出て、やがて体全体を飲み込んだ。
全てが真っ暗な世界、漆黒の精神世界でウルトラマンスーツベリアルを来たレオナルドと向かい合う漆黒の巨人『ウルトラマンベリアル』
「あの日、僕が死んだ時、俺の魂の中に入り込んで来た別のものがあった。そして、前世と性格が変わってしまった。最近じゃ、言葉遣いも荒くなって来てるし、どんな事にも驚かなくなって来た」
「最初は驚きのせいで感覚がおかしくなってたと思ってた。だけど、本当は違ったんだ、お前が僕の魂と同化した事が原因だった、そして、時が経つにつれて、俺とお前の魂は一つになろうとしている」
「今だって、一人称が僕と俺の中間地点になってしまっている。何故、お前と僕の魂が混ざってしまったかは分からない。そして何故、俺はレオナルドの体に憑依してしまったのか?それも……………………………だが、今は時間が無いから単刀直入に言おう
よこせ、お前の全てを……………………………お前の力も、闇も、復讐心も、全てを」
『クックック、何処までも強欲だな………………………………良いだろうくれてやる、俺の全てをなッッ!!!!』
僕の、いや俺の体の中にベリアルが入り込んでくる。ズブズブと音を立てながら、俺の細胞の一つ一つが奴と融合していく。自分が別の物に置き換わっていく。不思議と恐怖は無かった。
俺が転生したのも、ベリアルの所為だったのだろうか?そんな事はどうでもよくなった。昔から難しい事を考えるのは嫌いだ。
全てぶっ壊してやる。
オーラの中から、飛び出して来た。ギガバトルナイザーの先端を悪魔の1人の腹に思いっきり叩き込む。倒れた悪魔の腹を足で踏み潰す。
紫色の髪の悪魔が魔力のスフィアを作り攻撃してくる。他の悪魔も炎や氷を魔力で生成し攻撃してくる。
近くに居た悪魔を盾にして防ぐ、その盾を投げつけギガバトルナイザーを大きく振るう。ベリアルデスサイズのエネルギーの刃が全てを薙ぎ払う。
更に、ベリアルジェノサンダーを天に撃ち、敵に降り注がせた。逃げようとする悪魔はベリアルウィップで拘束し、地面へと叩きつける。
『テメェらッ!!真面目にやれッ!!………………つまらんぞ』
圧倒的な暴力の嵐に壊滅させられた残った上級貴族の悪魔は恐怖し腰を抜かしていた。
彼はその悪魔の首を掴み持ち上げる。そして、その首の骨を折る。ゴキリッ!!と嫌な音と共に悪魔は死んだ。
この日、黒き王が覚醒した。
次回予告
王の力に覚醒したレオン、暴走するマガ一家、無事に家に帰れるのか!!?
次回『脱出-エスケープ-』