ー計画は順調に進んでいるなー
ーこの調子だ なら我らの世界ももう目の前だねー
ーそうだ、もうすぐだ、もうすぐー
ーそう言えば、旧魔王派の連中が動き出すらしいわー
「機は熟した、さあ行くぞ、新世界を創り上げる為に」
人は目の前にある理不尽に背を向けたくなることがある。現実を受け入れようとせず、妄想、又はそれが及ばない所へ逃避しようとする。それは知能があるからなのか、それとも生物の本能なのかそれはわからない。だが、1つだけ言えることがある。
「さて、弁解を聞こうか?」
俺の怒りは頂点を天元突破した。漆黒のオーラに身を包み、赤いマントがそれを際立たせる。更に王座に座る姿はまさに威厳とカリスマ溢れる皇帝陛下に違いない。
「我らはマスターのことを思って……………」
「ほお?俺のことを思って俺に迷惑をかけた、そういうことか?俺だけならまだしも、他の人たちにも迷惑をかけて俺が喜ぶと本当に思っていたのか?
お前たちが俺を思ってやってくれたのは分かる、だけどもうそんな危ない真似はするな」
彼女達の強さは人一倍知っている。だが、それでももしも万が一ということがある。
「お前達のことは絶対に俺が守る。絶対に」
彼女達の肩を抱き寄せる。涙を浮かべながら、あるいは顔を真っ赤にしながら、あるいは喘ぎ声をあげながら、
(とは言ったもの、どうしよう、マジで)
ホロリと冷たい何かが頬を伝った、どうやら後戻りはできないらしい。
学校の校庭はすでに戦場と化した、爆撃されたかのようなクレーター跡がいくつもあり、空には無数の色彩の光が飛び交っている。何を隠そう、ヴァーリ・ルシファーとUキラーザウルスことグレイフィアである。2人の戦いはヴァーリが防戦一方であり、グレイフィアは触手からの光弾、ミサイル、ビームと生きた火薬庫ことベロクロンの何倍もの弾幕がヴァーリを襲う。
ボロボロのヴァーリ、壊れた鎧のかけらが体に突き刺さり尋常じゃない痛みを生み出す。
『もうやめろ、ヴァーリ!!このままでは持たんぞ!!』
アルビオンがやめさせようとするが、ヴァーリは喜びの顔で、
「まだだ!!まだやれるッ!!!!」
と、更にギアを上げる。
「ムダダ 、
ヤプールが開発した神器無効化システムはあらゆる神器の効果を無効にすることが可能で、神器の無効化とはつまり神の奇跡の無効化と同じである。
「その戦い、私たちも混ぜてもらおうか」
あたりに響く声、その声はどこかで聞いた覚えのある声だった。
「エド、か」
ゼットン星人エド、そしてその背後には巨大な怪物が佇んでいた。黒の体に巨大な鎌と不気味な発光、
ハイパーゼットン ギガント
ハイパーゼットンギガントは巨大な鎌をグレイフィアに振り下ろした。両腕をクロスさせガードするも、押し潰されてしまいそうなほどの威力のせいで地面に叩き落とされた。
「ジャマヲスルナァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァaaaaaaaaaaaaaaaッッッ!!!!!!!!!!!!」
怒りと共に空を埋め尽くすほどの光線とミサイルがハイパーゼットンギガントに降り注いだ。全て命中するミサイル、ハイパーゼットンギガントは粉々に砕け散ったかに見えた、だが
「それで勝ったつもりか?」
怪しげな笑みを浮かべながら、ゼットン星人エドはその手に持つ謎の光の塊をハイパーゼットンギガントに与えた、光の塊は浮遊しながらハイパーゼットンギガントの中に吸い込まれ、その鎧と言う名の体を脱ぎ捨てた。脱皮するかのように背中に亀裂が入りそこから新たなる存在が姿をあらわす。
ハイパーゼットンさん イマーゴ
悪魔のような羽に腕はクローへと変化、自由にしなる尻尾と禍々しいオーラを身にまとい究極の姿へと変貌を遂げた。
「これが…………これが完全体、ハイパーゼットンッ!!!ついに私は全宇宙の我が主に仇なすものに死をもたらす神となったのだ!!!!」
エドは高らかに笑いながら、ハイパーゼットンさんを見つめるのであった。
「神だと?ならば今、ここでどちらの作品が優秀であるか白黒つけようじゃないかエド」
Uキラーザウルスの下半身に地面から伸びた触手が絡まり融合していく、そして校庭の地面から巨大な下半身が出現したのだ、アントラーのような巨大な鋏、4本だった触手は6本に増え、その禍々しさも増している。ヤプールの科学技術の全てを結集し誕生させた最強最悪の超獣、
究極巨大超獣
最強の怪獣に最強の超獣がこの駒王学園についに姿を現したのであった。ついにその2人がぶつかり合おうとしたその瞬間、空を暗闇が覆った。
「来られるのですか、我が主よ!!?」
「一体……………………なんなのよ………………………………」
そしてちゃっかり巻き込まれちゃってる旧魔王派たちであった。
次回予告
覚悟を決めろ、お前がウルトラマンベリアルなんだ、もはや運命の歯車は狂い出している。その時ウルトラマンベリアルは、
次回『皇の世界が始まる日』