旧日本海軍モデルの学校が戦車道を始めるようです。   作:さばかんいずも
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そろそろ手持ちの小説が一つ終わるので、追加で思いつきで書きました。よろしくお願いします。


一杯!旭日学園戦車道陸戦隊部!

「っとまあ…こんな感じでしょうか…今日は、整備に専念してもらいます。訓練は明日からです。各員、しっかり準備してください、以上、解散」



隊員…もとい部員を解散させ、はーっ…と息をつく。


彼女は疲れたように肩を下げた、旧日本軍の水兵が来ていたような制服を着たその少女は、足取りを重くさせながら戦車倉庫の出口へと向かう


一つに結んだ薄い黒髪をたらして、また一息ため息をつく



「戦車道って意外と楽じゃないなぁ…全く…隊長だなんて…」



自分の発した言葉が巡りめぐって肩にのし掛かり、また一息ため息をついた。


その少女は倉庫の外に出て青空を見上げ、「あ、また消極的になってしまった…」と呟いている。


実際、半分は彼女が志願したのだが…なんというか…まあいい


タッタッタッ…


そんな暗黒にも等しい空間に軽快な足音が聞こえてくる


その足音は、知波単学園の制服に身を包んだ少女が手を振りながら走ってくる足音だった。





「沖田ー!」





水兵のような制服を着た少女が「ふぇっ!?」びっくりして振り向く。


どうやら、この少女の名前は沖田というらしい



「に、西!?」



「我が知波単学園の姉妹校である、旭日(きょくじつ)学園がついに戦車道始めたと聞いたのでな、挨拶も兼ねて助言でもしようかと」



そう、この少女は西 絹代、知波単学園戦車道部隊長である。


知波単学園と旭日学園は姉妹校…というよりは学園長が兄弟であり、なぜか物凄く仲が悪い


まるで昔の日本陸軍と海軍の上層部のように


しかし、西と沖田は幼なじみであり、沖田は旭日学園入学当時から戦車道部を作ろうとしていたのだが…


実は、学園長には「あんな野蛮な競技をしたくはない」と一度きっぱり切り捨てられてしまっていた。


そのせいか、やっとこさ戦車道部が出来たときには学園長からは「旭日学園戦車道陸戦隊部」と長い名前を付けさせられてしまった。


海軍要素は残したかったのだろうか…元々、陸戦隊は侵攻目的の部隊ではないのだが…



「こうして交流するのも久し振りでありますな!」



「そうですね、私もとても嬉しいです」



沖田は疲れた顔をさっとしまい、西に軽く微笑む。
せっかくの旧友との再開なのだ、楽しまねばという感じだろうか。



「そうだ、旭日(きょくじつ)の戦車は何が主力なのでしょうか?」



沖田が「そうですね…」と手持ちのファイルからパラパラと書類をめくる


その中から一枚の書類を取り出し、西に渡す。


西はそれをひったくるように取り、まじまじと見つめる



「ふむふむ…主力は九七式中戦車32両でありますな…それに特二式内火挺少数…あれ?あまり我が校と変わらないでありますな…」



「えーっと…実は…最初は日本海軍陸戦隊の十二糎砲戦車と長十二糎自走砲…つまり、九七式中戦車の改良した物を使うつもりだったのだけど…」



短十二糎砲戦車(十二糎砲戦車、または海軍短12cm自走砲)は榴弾を使用する戦車である。


もともと、対戦車戦闘より、対潜、対艦、対地を目的とした戦車であるため、全く装甲貫徹力はない。


これは、白旗判定の戦車道では致命的欠点であり、注文してから言うのもなんだが、沖田は運用を断念した。


そして、長十二糎自走砲、これも九七式の改良版であり。海軍が開発した自走砲である。


(自走砲はレギュレーション違反じゃないです、多分)


こちらは何故駄目だったかというと、問題は車体構造にあった。


そもそも、47mm砲を載っけている九七式に約三倍の120mmの砲が簡単に載るはずがなかった。


さらに、砲撃の反動で横転し、白旗がシュパッ!…なんてこともありえる


以上の理由で、沖田は新砲身、新砲塔を注文した所、あろうことか(予想できたはずだけど)結局、そのまんま九七式中戦車になってしまったのだ。


そして、残ったのは短12cm砲と使えない旧砲塔…そして、乗らずに使えるかもと放置された長十二糎自走砲…


…ドジっ子ってレベルじゃないよ…



「しかも…特二式内火挺のリストア費や再設計費がチハの二倍もあって…所有出来たのは…4台なんです…」



あーもうめちゃくちゃだよ


ちなみに、今は優勝前の大洗より費用がカツカツだそうだ。
つまり、旭日戦車道部は発足からつまずいているのである…


しかし、西は明るく声を掛ける



「はっはっは!大丈夫であります!千里の道も一歩から!そうだ、今度、練習試合など、どうだろう?」



「本当!?じゃあ、是非!」



練習試合を二週間後に取り決め、西は一式陸攻で知波単学園へと帰って行った。


それを見送ってから、改めて注文表を見る


もはや…赤字になるんじゃ…


とまあ、発足からつまずいて重荷だらけの沖田なのだが…



「な、なんとかなるよ、あはは…」



-----結局慢心していた…



次回へ続く旭日(きょくじつ)



最初はこんな感じですかねぇ…