シャドバやってたら投稿時間が迫ってました
兄妹たちが続々と動いていく中、まだ何もしていない俺はどうしたものかと考える。
俺たち家族の中で、このゲームに適さない能力を持つのは俺と遥と葵姉さん。
遥は機動力のある茜と。
葵姉さんは近道を知っている栞と。
それぞれが相方を見つけてこのゲームを進めている。
まあ葵姉さんの場合は栞の子守りみたいなもんだけど。
ふと顔を上げると、目の前をダンディ君を掴んで飛行するドローンが目に入った。
これは使えそうだ。
(かなねえ聞こえる?)
(聞こえてるわよ。あんた、さっきから何もしてないけどいいの? このままだとビリになるわよ)
(そのことなんだけどさ、ここは一つ手を貸してよ)
(嫌よ、自分で何とかしなさい)
くそっ、このデカ乳ババアめ。
(なんか言った?)
(いえ、何も。それよりも、そこを何とか頼むよかなねえ! ほら、俺の能力ってこういうのに向いてないじゃん? 不利な弟に手を差し伸べる姉。支持率上昇間違い無しだよ?)
(…………分かったわ。でも、今回だけだからね!)
(さっすがかなねえ、 大好き!!)
(やっぱこの話は無しね)
(ごめんって…)
まったく、茜といい、かなねえといい、何で冗談が通じないんだ…
こうして何とか協力者(かなねえ)を得た俺は、ビリにならずに済んだ。
結果は茜と光が0個でビリとなった。
結果発表の際に、茜が何やら魂の抜けた顔をしていた。
一緒に行動していた遥に聞いてみたところ
茜が飛んでいる最中にスカートが捲れるのを気にしていた。
↓
遥がスカートを抑えた。
↓
それによって茜が動揺し、能力の制御が利かなくなって暴走。
↓
ビルの屋上にいた輝とぶつかりそうになるが、修兄の能力によって輝を助ける。
↓
しかし、修兄と輝は茜のスカートを巻き込んで瞬間移動。
↓
スカートが無くなったことに気付いた茜が大絶叫。
説教しなきゃならないやつが2人増えた...
ゲームの後に選挙の支持率が発表された。
1位 葵姉さん
2位 かなねえ
3位 茜
4位 俺
5位 岬
6位 遥
7位 栞
8位 輝
9位 光
10位 修兄
俺は茜よりも下なことに少しショックを受けながらも、これからどう選挙活動をしていくのかを考え始めた。
その後……
「まずはお前ら座れ」
『はい』
俺は帰宅してすぐ、輝と光と遥と茜を部屋に入れ、正座させる。
何をするかというと、もちろん説教だ。
「まずは、輝から!」
「はいっ!優お兄様!! 」
「お前は自分の能力を過信しすぎだ! いくら力が強くなったっても体はまだ小学生なんだぞ? あんまり危ないことするな!!」
「申し訳ありません!! 優お兄様ぁっ!!」
「次は光!」
「はい…」
「お前はもうすぐ中学生なんだぞ!? 少しは後先のことを考えられるようになれ!」
「はい…」
「次、遥!!」
「うっ…」
「お前は公衆の面前で何をやってるんだ!? 少しは自重しろ! このむっつりスケベ!!」
「ムッツ……! ごめん優兄さん…」
「最後に茜!!」
「うぅ…」
「パンツみられんの嫌ならスパッツ履くか、スカートじゃないの履け! 花蓮にいつも言われてるだろ!?」
「はい……優だって宿題やってかないくせに……」
茜が返事の後に何かを言ったが、俺はそれを聞き逃さなかった。
「口答えするのはこの口か!!」
「いひゃい、いひゃい!! ふぉへんなひゃい~」
「ったく、お前ら周りにあんまり心配かけんなよな……て、光! 何勝手に足崩してんだ!!」
「だ、だって痺れちゃったんだもん!」
「………光以外は戻ってよし」
「そ、そんな! 酷いよ優ちゃん!!」
「光、お前は最近俺に対して生意気だからな。兄というものがどんなものか教えてやろう」
「ひっ! あ、茜ちゃん何とかして!!」
「ごめん、光。私たち先戻らなきゃ….」
「はるちゃん、目逸らさないでよ! 輝も!」
「さて、覚悟はできたか? ひ・か・り?」
「…………………………………はい」
この日以来、この部屋にいたものは今後優を怒らせないようにしようと誓ったのであった。
アニメに出てくるような男女のやり取りって現実ではお目にかかれないですよね。
アニメならではって感じがしてこういうシーン大好きです。
大鉄人ワンセブンさん、誤字報告ありがとうございます!
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