今回も短いです。もはや長文書く書く詐欺......
大鉄人ワンセブンさん、誤字報告ありがとうございます!
「全く酷い目にあった......」
「あんたの自業自得でしょ」
生徒会の仕事&バトル?が終わった後、俺とかなねえは何故か俺のバイト先で軽くお茶している。
自分のバイト先に身内が来るのって抵抗あるよね......。
「お待たせしました、コーヒー2つです」
身内との来店で少々居心地が悪いのを感じていると、既に注文していたコーヒーを桜ちゃんが持ってきてくれた。
「ありがとう桜ちゃん。ごめんね、休憩時間だったのに」
「とんでもないです、今日はお客さんが少ない上に先輩もオーナーも居なくて寂......暇してたので」
桜ちゃんの心からの本心を聞いたような気がし、次のシフト決めの時はなるべく時間を被らせようと思った。
「そいやさ、なんでいきなりカフェ行こうだなんて言ったの?」
洗い物をするために桜ちゃんが奥へと戻った所で、気になっていた事をかなねえに聞く。
「さっきも言ったでしょ? 生徒会の仕事を手伝ったお礼だって」
「いつもは素っ気なく自販機のジュースなのに......」
「失礼ね、私にだってこういう時ぐらいあるわよ」
ムッとした表情を向けるかなねえだが、この人と2人きりでいるのは兄妹の中でも警戒するべき事なのだ。
「で、何が聞きたいの?」
かなねえが兄妹の誰かと2人きりになるという事は、そいつが普段隠している事か、そいつに対して家族の前では聞けないような事を聞く時である。
故に、なるべくこの状況は避けるべきなのだが、店に入ってしまった以上諦めるしかない。
「単刀直入に言うわよ。優、あんた何で王様になりたいの?」
「............へ?」
いきなり何を言い出すんだこの人は。
折角ボケて返そうと思ったのに思わず素が出てしまった......
「へ? じゃないわよ、ちゃんと答えなさい」
「それ今じゃなきゃ駄目?」
「駄目よ。王様を目指す者同士、お互いの考えぐらいは知っておきたいでしょ?」
かなねえの要望に対し困った顔を向けるも、お姉様からの宣告は非情だった。
「(考えも何も、かなねえは修兄の足を治す事だろうに......) まあいいよ。俺の願いはさ、貧しい暮らしをしてる子供たちを助ける事なんだよね」
そう言い終わった後、柄にもなく緊張したからか直ぐにコーヒーを煽る。
かなねえも、「アンタらしいわね」と言いつつコーヒーを煽っていた。
しばらく沈黙を保っていたが、先に口を開いたのはかなねえだった。
「ねえ優、アンタの考えを実行するのは大人になってからじゃ駄目なの? ほら、支援活動だって今じゃ沢山あるじゃない。私が王様になれば資金援助だって 「大人になってからじゃ......」 .........優?」
「選挙は俺が高校を卒業する時......それでもほとんど手遅れなのに、大人になってからじゃ遅すぎる!」
「.........。」
「あっ......いきなり大きな声出してごめん、今のは忘れて。俺今日は調子悪いかもだから、先に帰ってるよ。暑さにやられちゃったのかな」
かなねえの提案を聞いた時、咄嗟に思った事が口に出てしまい、我に帰ったときはもう言い終えていた。
これ以上、自分の考えている事と本心が食い違ってしまわない様に、今日はこの話題について触れるべきではないと思い先に帰る事にした。
「私、何かあの子の気に障るようなことを言っちゃったのかしら......」
1人残された奏は先程の優との会話を思い出しつつ、自分に非があるのでは? と考えていた。
「あの......」
すると、横から申し訳なさそうな顔をした桜が立っていた。
「ごめんなさいね桜さん。私のせいであなたの優を怒らせちゃって」
「私の!? い、いきなり何を言うんですか///!」
奏の一言に動揺した桜が、頬を赤く染めながら文句を言う。
「それは冗談として、お店に迷惑を掛けてしまってごめんなさい」
先程の優の大声を気にしたのか、奏が店員である桜に頭を下げる。
「いえ、さっきは他のお客さんは居なかったので奏さんが気にする必要はありませんよ。先輩には私からきつく言っておきますので」
先程動揺してたのが嘘のようにしっかりと受け答える桜に、奏は少し感心していた。
すると、突然桜が顔を俯かせ
「あの、先輩の事で相談が.........」
シリアス は 苦手 です。
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