城下町の低身長   作:かるな

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まだSAOの映画見に行ってないので早く行かねば...

コウさん、ゆりンスさん、大鉄人ワンセブンさん感想ありがとうございます!


スカート戦争 前編

「先行くぞ、茜」

 

 

 

「優、もうちょっとだけ待ってて。 ねえ栞、ボルシチってよくビニールかじるけどそれの何がいいのか通訳してくれない?」

 

 

 

「うん、わかった」

 

 

 

ボルシチの名前が出た瞬間に身を隠す。

最近結構早く反応できるようになったんだぜ。

 

 

 

「放浪の身であった私を拾ってくれたことには感謝している。しかし、王族の料理がどんなものを楽しみにしていた所、とんだ期待外れだったことは誠に残念である」

 

 

 

随分な物言いだなこの猫…

てか普段からそんなこと考えてたのかよ。

 

 

 

「それに比べたら、ビニールの歯ごたえには快楽すら覚える。論理的に言えば、ここの食事はビニールにすら劣るわけだが」

 

 

 

「分かった栞。もうやめて…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HRが始まる前の教室は、学生の喋り声でにぎやかである。

そんな中、廊下からバタバタと足音が…

 

 

 

「おっはよー! 間に合ったー!!」

 

 

 

「今日もギリギリだな、櫻田」

 

 

 

「おはよう茜、相変わらずど真面目なんだから。たまには遅刻してもいいのに」

 

 

 

「おはよう花蓮。だって皆勤賞狙いたいからね!」

 

 

 

花蓮がふと目線を下げると、茜の健康的な太ももが……

クラスの奴らも視線を向け、一瞬固まる。

茜がスカートを履いていない。

 

しかし、その後皆何もなかったかのようにお喋りや授業の準備を再開した。

 

その後も、茜に対して誰もスカートの事を教えるものはおらず、迎えた昼休み。

事件が起ころうとしていた…

 

 

 

 

 

「あ、メールだ」

 

 

 

いつものように茜と花蓮と共に昼食を取っていると、メールが届いた。

 

From 葵姉さん

 茜がスカートを履いてないみたいなんだけど、優君は何か知ってる?

 

To 葵姉さん

 登校するときは履いてたから、今履いてないなんてことはないだろうけど……茜に確認してみる。

 

 

 

「誰から?」

 

 

 

「桜ちゃんからだよ。バイトの件でちょっとね」

 

 

 

最近メールが届くたびに茜から誰からだと問われることが多くなった気がする。

 

 

 

「桜ちゃんって誰!?もしかして優の彼女?」

 

 

 

「ゴホッゴホッ……違うって! ただのバイトの後輩!!」

 

 

 

「はっはっは、冗談だって」

 

 

 

まったく、そういう冗談はやめてくれ。

危うく隣からシャーペンが飛んでくるところだったぞ。

 

結構痛いんだからな。

 

それよりも茜がスカートを履いてないって?

あの恥ずかしがり屋の茜だぞ?

しかも朝スカート履いてたし。

 

隣に座っていた茜の腰あたりをちらっと見る。

その動作に気付いた花蓮に目線をやる。

花蓮が気まずそうに視線を逸らす。

 

 

 

(おい花蓮。お前知ってたな)

 

 

 

(ナ、ナンノコト?)

 

 

 

 

 

(茜が露出狂に目覚め始めたこと)

 

 

 

 

 

「え、そうなの茜!?」

 

 

 

「え!? 花蓮どうしたの!?」

 

 

 

「ごめんなんでもない」

 

 

 

(いきなり大声出すなよ)

 

 

 

(優が変なこと言うからでしょ!?)

 

 

 

(それよりも、茜にスカートの事言わなくていいの?)

 

 

 

(それなんだけど、今茜に気付かせると恥ずかしさでショック死しちゃうかもしれないし……)

 

 

 

(まあ、確かにそれはあり得るな)

 

 

 

(それにもしこれが茜のファッションだったら、友達の私から指摘するのはまずいと思う……)

 

 

 

(いや、指摘してくれ! こんなファッションセンスを持つ妹なんて嫌だ!!)

 

 

 

(そ、それならもうちょっと人の少ないところで、やんわりと指摘した方が良くない?)

 

 

 

(まあ、教室内で言うことでもないしな)

 

 

 

(ていうか優が言いなさいよ。兄のあんたからなら特に問題ないでしょ)

 

 

 

(やだね。茜には日ごろの恨みがあるんだ。それに、このまま学園生活を送らせるのも

中々面白そうだしな)

 

 

 

(クズだ……)

 

 

 

(もしこのままなら、何かしらのハプニングで茜のパンツが見れるかもしれないぞ?)

 

 

 

(なっ! ………ありかも)

 

 

 

(………。)

 

 

 

あれ、花蓮ってこんなやつだったっけ?

 

 

 

「さっきから二人して何で黙ったままなの? しかも目を合わせたまま…」

 

 

 

おっとまずいまずい、どうやら茜をほったらかしにしてしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

『1年3組の櫻田 茜さん。生徒会副会長がお呼びです。至急生徒会室まで来てください』

 

 

 

 

 

おっと、今度はかなねえが動き出したか。

葵姉さんの所まで伝わってたらかなねえも知ってて当然か。

 

 

 

「かなちゃんどうしたんだろ?」

 

 

 

「さあな、でも早く行かないと怒られるぞ」

 

 

 

「茜、私付いてくよ」

 

 

 

「俺行くよ。心配だからね」

 

 

 

「え、どうしたの二人とも? でも二人がそうしなきゃいられないんだったら、やぶさかでもないけど?///」

 

 

 

ムカつく……

今すぐ大声でスカートを履けと叫んでやろうか。

 

 

 

「ほら、早く行くよ」

 

 

 

俺たちが教室から出た途端、クラスの男子たちが一斉に立ち上がる。

 

くそっ! あいつら!

 

今いる棟から生徒会室に行くには階段を登らなければならないので、下から追いかければ必然的にスカートの中を見れるのだ。

そしてさらに他のクラスの男子たちも出てくる。

こいつら連絡を取り合ってたのか!

 

 

 

 

 

『下から覗ける。下から覗ける。下から覗ける。』

 

 

 

 

 

こいつらクズだ!!

 

流石に見ず知らずの男に妹のパンツを見せるわけにはいかないな…

さて、何か策でも考えるか。

 

 




今日東京に連れてかれることになったので、投稿が間に合うか分かりません!

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