IS×FA 遥かな空を俺はブキヤで目指す   作:DOM

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ようやく、クラス代表決定戦本選が始まりました。
長かった・・・予想以上に話数がかかった(汗
もう七話目ですよ・・・ほんとに・・・
さて、今回は十千屋VSセシリアです。

では、どうぞ御ゆるりと。


IS×FA7ss:コイツを見てどう思う?

 ようやくクラス代表決定戦当日が来た。

 十千屋も一夏も装着するISが決まり、セシリアと別のピットで出番を待っている。

 十千屋のほうはコンテナから出されラックに掛かっているISの設定をいじり微調整している。

 一方の一夏というと、

 

「遅いな」

 

「ああ、遅いな」

 

「こりゃ、戦う順序を変えて貰った方がいいかね?あと、篠ノ之さん本当はピットに居ちゃいけな

 いの分かってる?」

 

「私の呼び方は名前でいい。苗字はどうしてもあの人を連想させられるからな。あと、何故いけな

 い?」

 

 一夏のISの搬入がどうもにも明らかに遅れている。

 試合の舞台となるアリーナは使用時間が限られているというのに。

 最初は一夏対セシリアの予定だったが、これ以上遅れるようであれば順序替えの必要があると十千屋は言うと同時に箒に注意する。

 そう、居ても当然かのように彼女はココに居るのだ。

 しかも、部外者立ち入り禁止という意味が分かっていない。

 

「あれ?なんでいけないんだ」

 

「あのさ、部外者立ち入り禁止って分かってる二人共?」

 

「なに、私は一夏の幼なじみだぞ!?」

 

 ジト目で二人を見る十千屋。

 そして、彼は溜息を吐いて訳を説明する。

 

「箒、お前の言ってるソレって例え悪く言うとだな…『キモヲタがアイドルの控え室に「ボキュは

 幼馴染だからいてもいいんでふぅ!」』ってのと同じだぞ」

 

「「ブッ!?」」

 

「しかも、キモヲタ側が箒でアイドル側が一夏な」

 

「…た、確かにそれはダメだよなぁ」

 

「キ、キモヲタ…私がキモヲタ側・・・・」

 

 彼のキモヲタ音声付きの発言に二人とも同時に吹き出し反応を返す。

 一夏は引き攣りながら納得し、箒はキモヲタ発言に傷ついていた。

 さらに彼は、だからチェーロと轟が居ないと言うとより納得できたのか二人の反応は強くなった。

 すると流石に両手両膝を付いている箒が不憫かと思ったのか彼がフォローに入る。

 

「あー、まぁ初めての試合に知り合いが居た方が少しは気が楽だと思うから、今回は良しとしよう

 な。一緒に織斑先生に頼んであげるから」

 

「そ、そうだぜ箒。次回から気を付ければいいんだからな!やっちまったモンはしょうがないっ

 て」

 

「う…うむ、すまなかった」

 

 そんなこんなしている内に時間が過ぎ、どうしようもないと思い始めた頃に山田先生が走ってくる。

 一夏の名前を連呼し山田双山を揺らし、コントを挟んでようやく彼のISが届いた事を伝えに来たのだ。

 彼のIS-専用機の第一印象は『白』であった。

 真っ白で飾り気のない白、純白の白いISが搭乗者-織斑一夏を待っているかのようであった。

 その名は、名は体を表すかの如きに『白式(びゃくしき)』という。

 

「織斑、早く身につけろ。時間は限られているのだからな」

 

「あ、はいっ千冬ね…織斑先生」

 

 いつの間にか来ていた千冬に急かされ一夏は白式を装着する。

 思考が広がり白式が馴染む感覚を彼は感じていた。

 その正体は、「初期化(フィッティング)」「最適化(パーソナライズ)」である。

 そして、その二つを合わせ「一次移行(ファースト・シフト)」と成り得て、ようやく専用機としての性能を発揮するのだ。

 故に今の白式は専用機であって専用機ではない。

 時間が必要だ、そう思った十千屋は結局こうなるかと愚痴りながら教員らに相談を持ちかける。

 

「織斑先生、戦う順序の変更を提案いたします」

 

「ふむ」

 

「今の一夏には時間が必要です。流石に一次移行していない機体で代表候補生と戦わせるのには酷

 かと」

 

「そうだな」「確かにそうですねぇ」

 

「終わるまで約30分、同情で遅延戦闘は致しません。が、このまま戦わせるのは余りにも不公平

 です。故にまずは自分とセシリアをと戦わせてください」

 

「お前の言い分は分かった。が、本当にわざと時間稼ぎはしないのだな」

 

「ええ、そこまで甘えさせるつもりはありません」

 

 千冬と十千屋のやり取りにハラハラする周りの面子。

 両者とも目を逸らさず真っ直ぐ互を射抜いている。

 それに根負けしたのか流石にこのままは駄目かと思ったのか彼女はその案に乗っかった。

 

「分かった、それを受け入れよう。山田君、セシリア・オルコットと見学に来ている生徒達に連絡

 をお願いします。対戦順序が変更されたと」

 

「あ、はいっ分かりました」

 

 山田先生は直ぐに千冬の指示に従いアリーナ全体に連絡放送をし始める。

 と、同時に十千屋もピット発着場に向かい直ぐに出れる準備をする。

 対戦する両者とも準備が整ったのかゲートの開放が始まった。

 

「箒と一夏、特に一夏。これから行なう戦いをコンマ1秒見逃すなよ。本当に勝ちにいきたいのな

 らな」

 

「「はいっ」」

 

「やれやれ、そう言う台詞は私の役目なのだがな」

 

「ふふっ、でも十千屋君はとても頼もしいですね」

 

「十千屋 雄貴、打鉄カスタム『(イカヅチ)』でる!」

 

 発進の合図が出ると肩とふくらはぎに付けられたブースターを噴かし、彼はアリーナに出る。

 今の彼の愛機と呼べるIS-打鉄カスタム『雷』と共に…。

 

 アリーナに出ると十千屋の目には青が映り、感覚に訴える一文が響く

 

 ―戦闘待機状態のISを感知。操縦者セシリア・オルコットISネーム『ブルー・ティアーズ』―

 

 そう、鮮やかな青に染まっているISとその装者であるセシリアが堂々と待っていた。

 

「ふふっ来てくださいましたのね、おじ様。専用機が無いと聞いた時はどうするのかと思いました

 わ」

 

「ああ、来たよミス・オルコット。そう、これが量産機のカスタムとはいえ俺の専用機と呼べる…

 打鉄『雷』だ」

 

 彼がそう言うとセシリアは彼の全身を改めて見る。

 彼のISは全身装甲(フルスキン)という珍しいものであった。

 ISというのはシールドと絶対防御によって搭乗者が危機に晒される事はほぼ無い。

 そのため、大概のISは搭乗者が露出しているのが普通である。

 だが、彼のISが全身装甲なのは彼女には分かっていた。

 雷と名付けたISの見た目は、肥大した足と少し大きめの手のISシルエットだが見覚えのある形をしている。

 茶色の角ばったロボットらしい見た目と装甲、そう彼の企業が作っているFA-轟雷の姿なのだ。

 このISはコトブキカンパニーで保管されていた轟雷風に改造された打鉄パーツに不良品の中から取り出したISコア。

 そして、簪を始め様々な人が組立あった機体なのである。

 

「では、始めましょう。さぁ、ともに踊りましょう!わたくしとブルーティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)

 で!!」

 

「踊るのは苦手だな。なら、こっちにしないか?機体が打ち出すjazzってのは!」

 

 セシリアは下げていた2mもある長銃『スターライトmarkⅢ』を引き撃ち、それを彼は紙一重で避けて両手のサブマシンガンで撃ち返す。

 だが、彼女は難なくそれを避け撃ち合いの応酬が始まった。

 正確に狙うセシリアとそれを紙一重で避け、撃ちだしてきた軌道を辿る様にサブマシンガンで撃ち返す。

 それを何度も繰り返すが互いに有効打にならない。

 いや、シールドエネルギーはまだ飛行分しか減っていないのだ。

 

「流石ですわおじ様!しかしっ私の実力はまだまだですわ!お往きなさい、ブルーティアー

 ズ!!」

 

「来たな、第三世代特殊兵装-ビット兵器!」

 

 フィン状の4つの肩部パーツがバラバラに動き出し、それぞれの先端に付いた銃口からレーザーを撃ちだしてくる。

 彼女が乗る専用機を含め、今世界が作り出そうとしているISは第三世代と呼ばれ操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標としている。

 その中でイギリスはそれを使った自立機動兵器BT(ビット)を主力として作成していた。

 これが彼女のブルーティアーズなのである。

 

 数にして5つの銃口から狙われるようになった十千屋はサブマシンガンのグリップ同士を付け、上下にくっついたマシンガンで牽制しつつ避ける。

 さらに空いた手にはシールドを持ち、どうしても避けきれなくなったレーザーをそれで受ける。

 実は彼の武装のほぼ全てがコトブキカンパニー製だ。

 それはM.S.G(モビル・サポート・ギア)と言う拡張パーツのシリーズでその中の武装類、W.U(ウェポンユニット)07-ダブル・サブマシンガン、これは上下だけでなく連結させライフルに互い違いにくっつけ前後撃ちにと様々な形にできる。

 W.U 10-シールド、一般的なシールドだが裏に武器ラックが付いている。

 他にもあるが彼が今使っているのは以上だ。

 

 セシリアは合体したサブマシンガンに少し驚いたようだが、手は緩めない。

 依然としてブルーティアーズ達の猛攻は続く。

 

「すげぇ…十千屋さんって、こんなに強かったのか。補習と組立に忙しいからって見たことなくて

 知らなかった」

 

「あ、あぁ私もここまでとは思わなかった。ISではないが対戦相手を勤めてくれた轟とチェーロよ

 りも力量は上だと分かる」

 

「ほう、それくらいなら分かるか。だが、まだまだだな。奴は本気を出してはいない、真剣には

 やっているがな」

 

「凄いですね。でも十千屋さんISの実働時間は織斑君とあまり変わらないですよね?」

 

「そうだ。しかし、奴はプロだ」

 

「「「プロ?」」」

 

 一方でこちらは彼が飛び立ったピットである。

 ここには残っていた面子が試合の様子を見て感嘆していた。

 ほぼ一方的に撃たれている十千屋であるがどれも有効打を貰っていない。

 その様子に賞賛する一夏達であるが、ただ一人千冬だけが厳しい目で見つめていた。

 

「そうだ、一般的なISライダー…競技用との絶対的な戦歴差が私たちと奴の間ではある」

 

「戦歴差とは」

 

「奴は軍人…いや、その無縫さから傭兵か。本当の戦いを知り生き抜いた者だ」

 

「「え?」」

 

「あの、彼ってコトブキカンパニーのアルバイトスタッフではなかったんじゃないですか」

 

「皆、ここから他言無用だ。それは表向きだ、私が違和感を感じたのは入学試験のIS戦闘試験の時

 だ」

 

 千冬は試合の様子から目を逸らさずに話だした。

 学園入試には筆記と実習の二つの試験項目がある。

 十千屋は筆記にはあまり違和感がなかったが、実習-戦闘になると違和感を覚えた。

 彼の履歴書にはほとんどISを動かした時間は載っていなかったにも関わらず、やけに場馴れしている感覚があったのだ。

 

「ISのハイパーセンサーと浮く感覚に戸惑っていたが、相手が詰め寄ると見事に避けた。織斑お前

 のマグレ勝ちとは違ってな」

 

「うぐっ」

 

「……もしかして、あのVRか」

 

「そういえば、織斑君の補習に篠ノ之さんもついて行ったんですよね」

 

「そうか、ならFAは知っているな」

 

「はい、VRの時の見た目はそれでしたから」

 

「よし、知っているのならば話は早い。奴はコトブキカンパニー秘蔵FA部隊のエース級だ」

 

「「「え?えぇえ~~~~~!??」」」

 

 違和感を感じた千冬は自費で十千屋のことを調べ始めた。

 コトブキカンパニーがFAというパワードスーツを厳格な審査のもと売りに出していることは直ぐに知れた。

 だが、その誕生から今までにどうしても彼の影がチラついている。

 どうやらかなり深くまで関わっている事を知れたのだが、個人の限界かそれ以上は調べられなかった。

 集めた情報から十千屋雄貴はFAのパイロットであると推定できたのである。

 しかも、様々なFAに関する事件と戦闘に必ず彼の存在が見え隠れしていた。

 

「以上が私の調べた全てだ。ちっ、委員会め男と見下して碌に身辺調査しなかったな。かかった費

 用は絶対に請求してやる」

 

「で、でもちふ…織斑先生それでも絶対に強いって訳じゃないじゃ」

 

「やはり殻の取れてないヒヨコだな。セシリアと奴の表情…いや、雰囲気を見比べてみろ。山田君

 は分かっているぞ」

 

「攻めているのに顔が険しい?逆に十千屋さんの方が余裕を感じる」

 

「はい、それに私も射撃を主戦闘にしているから分ります。彼は微細に動いて全ての射軸から逃れ

 るように動いています」

 

 二人を見比べていた一夏と箒は山田先生の言葉に驚いた。

 守備に回されているのに余裕の雰囲気と教員をも唸らせる機動術、それらが彼のレベルの高さを物語っていた。

 そして、場面は動き出す。

 

「(っ、当たっているのに確実な当たりを撃ち込めない!)おじ様、まだまだいきますわよ!」

 

「いや、もうそろそろお仕舞いにしよう」

 

 確実な当たりが出ないのに焦るセシリア。

 それに十千屋が畳み掛けるかのようにW.U-02のバズーカを担ぎ真正面から突っ込んでくる。

 彼女はそれが誘いだと分かっていても、ここで引くわけには行かなかった。

 

「ティアーズ!一斉射撃!!」

 

「それを待っていたよ!」

 

 ブルーティアーズとセシリア自身による一斉射撃。

 全てのレーザーが重なり合うそのポイントで彼はバズーカを撃ち、相殺させ煙幕を作る。

 一瞬だけ煙にくらむ彼女だがそこから急上昇する彼を見つけると射線を向けた、が・・・

 

「そぉい!」

 

「いぃいっ!?」

 

 上に居る彼が全力でシールドを投げつけてくるのを変な声を出しながら避ける。

 シールドと避けに気を取られている隙に回りから軽い破裂音とベチャっと何かこびり付く様な音が同時にした。

 慌てて周りを見るとビット達がトリモチの様な何かに絡め取られていた。

 そこで彼女は気づく、突進から全てブルーティアーズを絡め取るためのブラフであった事に。

 実は、最初の煙幕ができたとき彼はマイクロミサイルを放り投げていたのだ。

 そして、煙幕から派手に出て注意が自身に向けられている間にミサイルを起動。

 さらにシールドを投げつけて彼女がビットの機動操作まで気を回らなくさせ着弾させる、これが彼の作戦であった。

 しかも、見えづらくするためにビットの真下からミサイルを着弾させるという徹底ぶり。

 だが、彼女にとって不幸中の幸いかビットの銃身は全て塞がられてはいない。

 付いたそのままで再び彼を狙い打とうとするが、二度三度撃った後に警告音が響く。

 

「(オーバーヒート!?)なぜなの!?」

 

「やっぱり、ビットの吸気口と排気口に異常が出れば熱が溜まるものだな」

 

 ISのプライベート回線を使って彼がそう語りかけてくる。

 ビットは機械でしかもレーザー…熱線を撃ちだす兵器である。

 故に熱が溜まりやすい、しかも彼はトリモチの中に断熱効果のある物質まで入れている始末だ。

 その結果の熱暴走(オーバーヒート)、大抵の機械は動作不良となり停止(フリーズ)する。

 彼の声で策に気づいた時にはもう遅い。今度こそ真正面からこちらに向かってくる。

 その速度はモノの数秒未満でこちらの懐に入られるだろう。

 だから彼女はライフルを捨て、手首を捻る動作をさせてナイフ-インターセプターを量子領域から引き出し構える。

 

「俺は効率的なシールドエネルギーの削り方を考えていた」

 

「それが、どうしたことです…のっ!」

 

 十千屋がそう言いながらセシリアへと突撃するが、それを彼女はナイフを真っ直ぐへと突き出し刺そうとする。

 が、身を翻して彼女の上をすれ違うと思いきや頭を両手で掴み、腕を捻って強引に軌道を変え彼女の真後ろに着く。

 至近距離の軽業に呆気にとられるセシリアだったが、すぐに背筋が凍る。

 無防備な背から()られる!

 

「そいつの答えの一つが、こ れ だーーーーー!!!」

 

「ふぇ!てっ…きゃーーー!?!?ぐぇっ!??」

 

 彼女の背を取った彼は相手の腿の外側から、自分の足で巻き込むように挟み、その状態で自分の両手で相手の両手を持ち、引きつけ上げる。

 四肢を逆に曲げられ身動きがとれない、しかもIS故に浮いているが普通であったら大開脚させられた状態で突き上げられていることだ。

 そう、誰が言ったかこの技はプロレスの関節技…ロメロスペシャルである。

 

「ぎぎぎぃ…ガッチリ絡まって動けませんわっ」

 

「そして、エネルギーは削れてるだろ?」

 

「え?何故!?」

 

 十千屋のシールドエネルギーの答えは『絶対防御を()()()()()()ダメージで、()()()()()()()部位に()()()()ダメージを与える』だ。

 絶対防御はシールドを大きく減らすことが出来るが、その分大きなダメージを与えなくてはならない。

 かと言って、普通に与えるのもまどろっこしい。

 ならば壊されては困る関節の部位などに破壊ギリギリのダメージを与え続ければ楽に減らせるのではないか?と考えたのだ。

 

「くっ、ならばブルーティアーズⅤ号・Ⅵ号!」

 

「それは止めときな。同士打ちで不利なのはダメージを負い続けてるオルコットのほうだ。そし

 て、切り札は次の為にとっておきな」

 

 関節をガッチリ固められエネルギーを減らされるセシリアは同士打ち覚悟でミサイルタイプのビットを起動させようとする。

 だが、それは彼に止められた。確かに彼の言うとおりビットを使い自由になってもダメージ差と自身の正常に使える武装は殆ど無い。

 その事実に歯がゆい思いをする。

 

「さて、ミス・オルコット…コイツを見てどう思う?」

 

「すごく大きい(チェーンソー)ですわ///」

 

 彼の言葉に耳を傾けると、ハイパーセンサーで自分の後ろの様子が見える。

 そこには彼の内脹脛のハードポイントに固定され自分の腰に突きつけられた、大きなチェーンソーがあった。

 W.U 26-ダイナミックチェーンソー とにかく大きくごついチェーンソーで一旦稼働したら太く・固く・暴れっ放し間違いなしである。

 

「大きいのはいいから、このままじゃ収まりがつかないんだよな…だから(スイッチを)挿れる

 ぞ?」

 

「そ、そんな大きくてゴツイ物を押し当てたら私が裂けてしまいますわ!?」

 

「い く ゾ♪」

 

「い、いや~~~!?!?!ぎゃっぁああーーーーやぁあああああああああああ!!!!」

 

 四肢を逆に極められ、腰にチェーンソーが押し当てられる。

 腰はシールドエネルギーで守られ、その干渉で火花が散っている。

 逃れられず自分の後ろ…腰から裂かれそうになるのをただ見ているしかできない彼女は狂乱した。

 それがほんの十数秒であったが彼女には何分以上の長い時間に感じた。

 しかし、物事には終わりがくる。

 

『試合終了。勝者―――十千屋 雄貴』

 

 シールドエネルギーが尽きる寸前にチェーンソーを止め、ISが強制解除させられたセシリアを彼は抱きとめた。

 もう彼女は恐怖によって精も根も尽きて真っ白になっているような状態であった。

 彼は元のピットへ戻らず彼女が出てきたピットへ向かった。

 

 これにてセシリア対十千屋の試合が終わったのだが。

 歓声は全くない。

 誰もが超人残虐技以上の組み合わせを見てドン引きであった。

 その中でも・・・戦う予定の一夏は体の震えは止まらない。

 




さて、今回は順当?にオリ主である十千屋が勝ちました。
ネタに走ったのは『ネタを挟まいと死んじゃう病』だと考えてください(汗
いや、普通に封殺しようと思ったんですよ?ビットを封じて自分が考えた効率の良いはずのシールド削りで勝とうと思っていたんですよ?
ですが・・・何故こうなったし(遠い目

あとは、普通に十千屋は強いです。
ちゃんと自分用にカスタムされたFAならば各国の代表選手と同等かそれ以上の実力は持ってます。他に出そうとしているFAライダー達もですけど。
しかし、これ以降の戦いだと十千屋は毎回酷い目に会う予定があります。…強く生きろ十千屋。

では、今回は此処まででございます。

そして、感想や誤字脱字・ここが文的におかしい等のご報告も謹んで承ります。
では、もし宜しければ次回お会いしましょう。

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