貴方を追いかけて   作:サバの缶ずめ

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最近暇なんで比較的早く投稿できて満足感でいっぱいです!
ふと書こうと思ったSSですがもう9章まで行ったのか…
少し終わりに近づく寂しさも感じている投稿者です

梨子ちゃんをメインに全体的に…!

※お知らせというか伝えたい事があるので最後まで読んで頂けると嬉しいです!


9章、新しい人格

 

 

 

「痛たた…」

 

気がつくと俺はベッドの上にいた、この光景は初めてではないしもう慣れたと感知している、首にまだ痛みが残っておりスタンガンだろうか?強い衝激が加わった所までは覚えているがその先がどうも思い出せない、梨子がスタンガンを持っているのは信じられないが何が起こっても現実を受け止め進まなければならない、

 

 

「勿論手錠も足錠もついてるよな…」

 

 

丸の時は手錠だけだったのもあり自らの脱出は無理がありそうだ、これは助けが来るまで仕方ないが待たないと難しそうだ

 

 

「」パシン!

 

 

「痛っ!!」

誰かが俺の頬を思いっきり叩く、完全に油断していただけに痛さはいつもの2倍から3倍にも思えた

 

 

「梨子!どうしてぶつんだ!?」

 

「貴方がいけないのよ?悠人?」

 

「いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも!!!千歌ちゃんや曜ちゃんにデレデレデレデレデレデレデレデレデレデレデレデレして!!気に触るのよ!」

 

「悠人にお仕置きしただけよ♪これで私の悠人に戻ったわね♪」

 

 

 

期待を見事に裏切られてしまった、周りが見れば最悪になる事態ぐらい読めていた人もいるかもだが俺はどこかで梨子は絶対にこんな事しないと心が少し期待していた部分が返って梨子を助ける形となってしまった、悠人が思っている以上の以上梨子に当時のような"純粋"の二文字は微塵も無かった

 

さて、どうしようか…今の梨子はいつもの更に考えている事が分からない、

いつもなら顔に表情が出るのだがそういった隙も一切見せない、もはや計算されたロボットの様、全てが完璧にこなし、まさに手の付けようがない天才型、相手は本気と再確認させられたと言うものもあるが逆を取れば逃げられないから諦めろとも考えられる、

 

「じゃあ、俺がここに一生居ろと?」

 

「そうね〜基本的にはそういう事かしら」

 

「じゃあ勿論NOだ」

 

「フフッ、悠人らしい♪それでこそ私の悠人よ」

 

 

 

決戦の火蓋は切られたばかりだ

 

 

〜〜※※〜〜

 

 

 

トントン

「失礼しまーす」

私達は厚いドアを二回叩き「どうぞ」を確認し中へ入っていく

 

 

「あら!善子達シャイニー!」

この独特な挨拶でだいたい推測が付くだろう、ここは理事長室そして生徒兼理事長の小原鞠莉の部屋

 

「ちょっと、1つ良いかしら?」

善子が話を切り出す

 

「この学校に空いてる部屋って無いかしら?」

 

「どうしてかしら?」

急にスイッチを入れ真面目に話を聞き出した、鞠莉も少し不信感を察したみたいだ

 

「集中して物事を進めたくてね」

 

「分かった、少し待ってて確認してみるわ」

 

 

机に無造作に散らばった書類を整理しながら浦の星女学院の校舎のマップを見ている、善子や楓花が見ているのはそこでない、無造作に散らばった書類だ、「理事長がこれで大丈夫なのか?」と2人どころか見た人みんなが思ってしまうのも仕方ないぐらいそれぐらい酷い、書類の整理中だったとしたらまだ言い訳が出来るがこれが通常だとしたら言葉も出ない、そこは流石小原家少々お金に物を言わせている所がある

 

「ええっと…2回の2-1の隣の物置があるわね、良ければ使っても構わないわ、あとこれ鍵ね」

 

「鞠莉ありがとう、少し使わしてもらうわ」

 

ガチャッ

〜※〜

 

「2-1ここかしら、」

善子達は2-1の教室の前に来ていた、手にしているマップを見る限りここが2-1なのは確かだ、

 

「入るわよ?楓花」

 

「う、うん…いいよ!」

気分が乗らないのも仕方ない、問題はこの状況を理事長が把握しているかどうか、把握していると何かと手が打ちやすく行動にも写しやすい上に相手は理事長、学校の事は善子ちゃんや私と比べ物にはならないぐらい知っているはず、見た目は普通の教室だが通常の何倍よりも注意が必要となる

 

鍵を解除し、引き戸に手を掛け教室へと入っていく

 

「ケホッ、埃だらけじゃない、」

 

「仕方ないね、当分使ってないって言ってたからねー、適当にスペースを作って使おうか」

 

 

適当に机を避けスペースを作って簡易用の作戦会議の会場を作った、予定ではお互いに案を言っていくのだが、楓花も善子も似た様な意見しか出ず、もう1つと言ったとこ、猪突猛進の似た結論が2人が考えても同じ意見しか出ないと辿り着いた結果、「進むしかない」と結論出た、考えるより感じろの様に2人にとってはこの策は最善なのかもしれない

 

 

「ええっ!結論よ!突撃するわよ!」

 

「了解であります!ヨハネ隊長!」

 

 

それにしてもこの2人はいろんな意味で最強かも知れない、絵の具の黒の様にどんな色にも負けないとは違うタイプで二人三脚で互いを尊重し初めて経験が生きると言ったまさに理想像の姿

 

「リリーの家に行くぞー!」

 

「GO!!」

 

 

 

「フフッ、流石善子ちゃんだね、動きがワンパターンすぎるよ、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千歌ー!少し買い出しに行ってくれない?」

 

「美渡姉、自分で行けば?」

 

「まあ…自分で行くよ…!」

 

「行ってらっしゃーい」

 

美渡姉を見送った後台本通りに立ち上がりどこかへ足を運ぶ

 

向かったのはベランダ

 

「さーて、梨子ちゃんは私の悠くんに何をするかなー!」

 

千歌はベランダに仕掛けたカメラを確認する、カメラは超小型で他人では絶対気付かないどころか本人ですら忘れてしまうぐらい小さいのだ、だから当然相手にバレる訳も無く行動を観察できる、梨子の行動で悠人にとっての良し悪しを判断できるかつ自分が被害を受けずに悠人を自分の物に出来る、頭の中でこれ以上無いぐらいに計画が完璧に進んでいるのだ

 

「あーあ、ぶっちゃったよ、これは梨子ちゃんお仕置き決定だね」

 

 

純粋なんて馬鹿らしい、今の千歌の心情はそんな感じだろう、例えメンバーが犠牲になっても悠人が助かれば大丈夫、Aqours冴えもどうでも良いと言ってしまうぐらい精神が悠人一心に傾いている

 

 

「流石に悠くんがいるところだとマズイし、放課後梨子ちゃんを呼んでしようかなー」

 

 

次々と発想が生まれていく、これが今の現状、何をしても悠人先行の考え方になっている、そりゃあAqoursも手につく訳がない、メンバーを嘲笑う千歌の姿は純粋なんて微塵も感じられない、今の姿から一番遠い物だと行っても過言では無いぐらいに

 

 

「まあ…悠くんに上手取られない様に頑張りなよー梨子ちゃん、」

 

 

 

 

 

 

 

コンコン

「失礼します」

 

「あら、ダイヤ!珍しいじゃない!こんな時間にどうしたの?」

 

「少しお時間よろしいですか?話したい事がありますの」

 

「休憩していたから大丈夫よ!」

 

 

鞠莉さんと話すのはもうこれで何度目だろうか、ここは特にそうだ、私もどうして鞠莉さんなのだろう…果南さんでも良いはずなのだがその理由がよく分からない、偶々そこに鞠莉さんがいるからなんだろうか…

 

 

「この前話した悠人さんの事覚えてらっしゃいますか?」

 

「おーイエス!」

 

 

「明日の文化祭が終了次第状況を一旦落ち着かせて悠人さんにも伝えましょう、悠人さんならきっと分かってくれます」

 

「そうね、悠人もそれが最適だろうし!」

 

 

でもここで1つ気になる事がある、ダイヤが何故そこまで悠人を休ませたいのか、確かに無理してこれまでを崩してしまっては元も子もないが昔のダイヤなら休むという判断を取らず本人と話して判断をすると行った行動を取るだけに疑問が残る、状態が悪く切羽詰まった状況ダイヤ自体色んなものを掛け持ち厳しいの中の最短のルートなのだろうか、

 

 

「鞠莉さん、ルビィ知らないですか?お母様がまだ帰ってないと先程電話が掛かってきましたの」

 

「知らないわね〜花丸や善子と一緒にいるんじゃないの?」

 

「ですがもう門限の6時を過ぎましたし…そろそろ帰っても良いのですが…・・・はっ!もしや誘拐犯に…!」

 

「ダイヤ考え過ぎよ!ルビィはそのうち帰ってくるよ!」

 

 

鞠莉さんの言う通りだ、ルビィは少し内気で自分の意見を通せない所はあるもののスイッチが入れば物言いは姉にも負けないぐらいの強さは持っている

その強さを生かせれば弱気の性格を克服できるぐらいのポテンシャルは持っていると思う、

 

「そうですわね、すぐ帰ってきますわよね!」

 

「ダイヤ?たまには一緒に帰らない?」

 

「構いませんよ、では支度をしなければ行けませんね、準備をしてきますわ」

 

 

 

 

 

(あれは幻想じゃない、私はそこまで疲れてないし悪い夢を見ているわけでも無い、確かにあれははっきりこの目で見たんだ、)

 

「楓花!進まないと!車詰まってるわよ!」

 

「あっ!ごめん…進むね」

 

(どうしたのかしら…楓花)

 

 

 

「暇だなー…」

あの後梨子は買い物に出かけると言い

出て行って30分くらいだっただろうか、時間を確認できるものどころかティッシュの一枚も置いていない、絶望的な状況だが逃げない訳にはいかない

どうにかして手錠を解除しなければ、

だがこう言う知識は全くと言っていいほどない、自分が必要無いと認識していた部類の事だから興味すら湧かなかったのがこういう時に仇になって帰ってくるのに後悔してしまう

 

 

何か解決策は無いかと周りをキョロキョロと見回が周りには俺の写真が一面に貼られているスペースがあるだけ、私は悠人を愛しているの意思表示だろうか、後にベッドにも俺の写真が数枚貼ってあるのを発見する

 

「写真か、ダメだな…・・・いや!待て!」

ここで1つ思い浮かぶ、当分前にクラスメイトがミリタリー部類にハマっていて勢いで俺にも話してきた事だ、

その中に手錠や足錠に関する事があったのを思い出した、深くは聞いていなかったのだが相手が伝えたい部分だけはゴリ押ししていて嫌々記憶に残っていた部分がある、その中で手錠の解き方について考えさせられた事があり、それが今役に立つかもしれない、外れてくれと祈りながら頭を一捻り二捻りし昔の記憶を蘇らせる

 

「確か…こうだったっけ…・・・よし!外れた!」

 

 

 

結果から言おう、外れた

手錠と書くと手堅いイメージがあるが実際は歯車状のギザギザが溝に引っかかって抜けない様になっているだけ、

となるとギザギザを溝に引っかからさずに抵抗を無くせば滑り外れる、そこで写真を適当なサイズにちぎり手錠のギザギザが入る所に上手くスライドして投入する事で抵抗を無くし外すと言った手だ、実際俺もこれを考えた時は天才かと思ってしまったぐらい合理的な脱出方法、その後聞くと本当にどうやら実行してはいけないぐらい凄い技らしい、まさかこんな所で役に立つとは思わなかったが、神様もまだ俺を見放していないと思えた瞬間であった

 

 

 

これと同じ様に左手、右足、左足と解除していき、ようやく解放されたと言いたい所だがまだこれからだ、大切なのはここから、どうやってここを抜け出す方法を考えなければ意味がないし手錠を外した意味がない、一階に行ってしまうと梨子と鉢合わせしてしまう可能性だってある、タイミングを見計らって一手先手を打たないと万能天才型梨子には勝てない

 

 

 

ここでまた1つ浮かぶ、この案が名案になれば本当に俺は天才かもしれない

写真を紙飛行機にし隣の旅館=千歌の家に飛ばすのだ、千歌なら俺の状況を察してくれると思って俺は微かな希望を掛けて紙飛行機を折り、狙いを定めて飛ばそうとした

 

「なかなか定まらないな…「ねえ?何してるの?」!!!」

 

 

 

 

 

紙飛行機は無残な姿で空に散っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




悠人君凄いなー、投稿者の理想の人間です!
次は二桁10章、また梨子ちゃんメインかな?
ではまた!

※昔からオリジナル作品を書こうと思ってこの小説を進めて来ました、現在オリジナル作品を書いていて投稿もしようと思っている状態です、ですのでこちらはサブに回そうと考えており投稿が前より遅れるかもしれません、もしかしたらこのままメインで進めていくかもしれません、読んでくれる方には迷惑をかけると思いますが引き続き連載は進めていきます、温かい目で見守って貰えると嬉しいです!




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