貴方を追いかけて   作:サバの缶ずめ

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1週間に一回投稿を目指してたのも遅れてしまい、、
やばいです…本当に


気を取り直して!
今回は梨子ちゃん編、ヤンデレ梨子ちゃん可能性の塊!
それではどうぞ!



8章、堕天使から天使へ

「梨子…!どうしてここに…?予定があるんじゃなかったのか!?」

 

 

予定があると抜けた梨子が今ここに居るといるという事は頭のどの部分にも入ってなくパターン外、梨子の予定といったら数時間数日かかる物が殆ど居残りだって1時間も掛かっていないし梨子がここにいると言うこと自体がどうしても計算に合わない

 

 

「私は予定なんて一言も言ってないわよ?悠人がそうやって解釈しただけじゃない?」

 

落ち着いて振り返ると梨子の言う通りだ、帰るとは言ったが決して予定が有ると一言も話していない、この今の状況を作ったのは予定が有ると勝手な解釈を取った自分が悪いと言うことになる、近づいたら引き引いたら近づくと言った感じの有る程度一定の距離を保ちながらお互い次に出る言葉を待っていた、先に均衡を破ったのは悠人の方

 

 

「それで俺に何の用だ?なるべく早くしてくれ、明日は文化祭だから予定を整理するとともに体を休めたいんだ」

 

 

何か不気味な物を察知したがそれは自分が疲れているのかの一言で済ました部分が有り、少し油断していると共に心身ともに疲れが見えていた分、いつもと比べにならないぐらい隙が見えていた

 

 

「へー、悠人文化祭出ようと思ってるんだってールビィちゃん!」

「ル、ルビィ!?」

 

慌てて体を音速の様に素早く回転させて後ろを振り向くが後ろにはルビィはいない

 

 

「フフッ、本当に悠人って可愛い♪益々私の悠人にしたくなった♪」

 

 

一瞬全身がゾッと震えた、梨子もいずれこうなる事は分かっていたがまさかこんなに早くとは思わなかったのが本心だ、

 

俺は自分よりメンバーが先と言うスタンスがありそれは言わなくても分かるぐらい行動で現れていた、意識しなくてもメンバー中心に体が動くと言うか体が覚えていた、さっきのルビィと言われて瞬時に振り向いたのがいい例だろう、この様な緊迫した状況的にはとても不利とも取られるがそれをどう生かすかは悠人の対応次第で大きく変わってくるだろう

 

 

「私からの用件は悠人をある場所に連れて行きたかったという事よ、勿論付いてきてくれるよね、」

「ああ、構わない」

 

嫌な予感しかなかったが此処で逃げてしまったら絶対いい方向には進まない

助かる物も助からない、助けると決めた以上「逃げ」という選択肢は存在しない、そう心に誓い行動している訳だから1つ無駄な動作を起こす事で全てが水に流れる様な繊細な状況になっている、とっさに出た言葉だが思うと最善の判断だったかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?あれは…?」

1人の少女が見ていたのを悠人は気付いていたのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梨子の背後を追いながら歩くこと何十分一軒の一般的な一軒家に着いた、多分此処は梨子の家だろう、行ったことは無いが隣に大きな旅館すなわち千歌の家がある事は前千歌から聞いた事があるから此処が梨子の家だと判断できた

 

 

 

「さあ、入って?」

梨子はそう言って自分の家のドアを開け悠人を招待するように左手でドアを支える形で悠人を家に入れた

 

 

 

「お邪魔します」

どうやら今は母親は用事で1週間いないらしい、という事は1週間あるという事は行動に移すには持ってこい最悪の事態も想定できる、今は家という密室の中で梨子と悠人の2人だけになる不信感が漂う中で梨子が進んだ先は勿論自分の部屋だった

 

 

「ここで話したい事があるの…、」

いつも通りと判断した俺の脳は果たして正常かはさて置き本題の梨子の話に戻らないといけない、集中して抜け目のない様に聞かなければ話を逃してこれ以上状態を悪化させる訳にはいかない

 

 

「どうした?」

「作曲の所でピンと来ない所があるの、少し手伝ってくれない?」

「全然構わない、どこだ?」

 

一触即発のこの状況でこの事とは正直想定外すぎる、会った時の人が変わった様な態度からいつもの梨子らしい真面目な少女の対応に一瞬で変化したのは思った以上の変化球だ、頭の中の整理が付かない中でとにかく今は梨子の作曲が最優先だろう

 

「これでいいか?」

「うん、悠人ありがとう」

「これぐらいお安い御用さ、またいつでも言ってくれ」

 

 

〜※〜

 

 

「用事はこれだけか?」

「基本的には…これだけかな、でも・・・」

「でも?何かあるか?」

「ちょっとね、私だけのちょっとした悩みかな、」

「それは話せる悩みか?」

 

悩みを親身になって話してもらえる様になるのが自分としてのマネージャーの理想像、仲間のピンチは助けなければならないそれが助けを求めている仲間からの使命でもあるのだから

 

「少し相談に乗ってくれる?」

「ああ、俺で良ければ何でも話してくれ」

「ありがとう、じゃあ少し話すわ」

 

梨子の悩みは一言で語れるような事ではない、昔から続けているピアノとスクールアイドルの両立が厳しい中で自分にムチを打って頑張ってくれているAqoursの為に梨子がどれだけ頑張っていたかを聞くと心が痛いが少し自分の今の状況と似た所があり共感ができる部分が多々ある

 

「それで私なりに考えたんだ、そしたら1つの答えが出たんだ…」

「それは、悠人、あなたよ」

 

 

ドサッ

 

「うわっ!!どうしたんだ!?梨子??!」

 

 

梨子が俺を押し倒す体制に入る

俺の必死に抵抗する声は全く聞こえていない、それは完全に梨子自身が俺の抵抗をまるで練習したかのように抵抗をすんなり回避している、確かに俺は体力が無いことは特技と言っていい程自信のある事なのだが相手は梨子、曜や果南さんではないし梨子も運動も学年では普通並み体力も比較的低め、何しろここは男と女の差なのだ、これぐらい何とかしないとその一心で何とか抵抗していた

 

「悠人、どうして抵抗するの?」

「あ…たり前だ!自分がお前何しているのか分かってるのか!?」

 

首には手は掛かっていないが万が一になってしまったら笑い事ではない採算が付かない状況で逆に冷静に押し倒せている梨子の脳内を見たいぐらいだ

 

 

「大人しくしてくれないとお仕置きしちゃうよ♪」

「お仕置きだと…?」

 

明らかに声のイントネーションが違っていた=監禁の方程式が完成された

"逃げなければいけない"

はっきり見えた今の最終地点

だが一歩、たった一歩届かなかった

 

 

 

 

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」

 

(また振り出しかよ…)

 

バタッ

 

目の前と目先が真っ暗になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プルルルルルル

 

「早く出なさいよ!一体何してんのよ!」グダグダ

 

ピッ

 

「m「もしもし!?」」

 

 

「うわっ!!びっくりした!どうしたの?ヨハネちゃん?」

 

 

「いいから!早く!さっさとメモを取りなさい!」

 

 

「わ、分かった…!少し待ってて…!」

 

 

この瞬間脳内に浮かんだ2つの見解

とても喜ばしい様子ととても悲しい絶望的な様子、電話口の喋り方からでも判断出来るぐらいの切迫して緊張している様子だったのは何となく分かっていた、よって喜ばしいの選択肢は無しが最適な答えとなるだろう

 

 

「今なんて!?嘘じゃないの!?」

 

「こんな状況に嘘言えるほど余裕は無いわよ…!」

 

「分かった!今何処にいる!?」

 

「移動しているから、沼津駅で待ち合わせするわよ!絶対来るのよ!!」

 

 

電話と共にフライングしていた体を一気に沼津駅に目標を定め駐車場に止まっている車に乗り込み車を目標地点へと走り出す「待ってて…悠人!」この一言、今は邪念など無く悠人を助ける事だけに集中して頭をフル回転させ物事を整理し最善の方向へと進む為に車を運動しながら考える並列思考をしている、器用なことが出来ないとか今はそう言う事ではない「助けるか」「助けないか」の二択しか無い、これは姉弟を越えたみんなの悠人を助ける、それぐらいの意識で挑まないと負ける、そんな気がするぐらい険悪なムードが楓花の中には流れていた

 

 

「渋滞か…遅れるかもな、」

 

 

何かを変えなければネガテイブな発想を振り切ろうとふと外を見た

 

 

「あれって、確か…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかリリーが悠人をさらうとは思わなかったわ…」

 

 

 

善子だって何も考えてなかったわけではない、だんだん変わって行くメンバーの姿を見てきているわけだから当然梨子の行動範囲も大体予測が付いていた、だが善子も何かが引っかかる物が

合ったこそ楓花を呼んで真相を確かめたかった、頼れる人として

 

 

(いや、待てヨハネ!ここで悠人をリリーから救い、更にリリーを正常にすれば悠人の好感度が上がりリリーも助けれる!一石二鳥じゃない!)

 

 

 

こんな時でも冷静に物事を判断できる力を持っている事や何事にも動じない強い意志が持てるのは純粋に善子の良さだと思うが彼女はそれを頑なに否定する、堕天使キャラ名乗るよりかはよっぽど誇れる事だと思うんだけどな…

 

「よし!堕天使ヨハネが2人のリトルデーモンを助けに行くから待ってなさい!」

 

 

善子は果たして人間風情から堕天使となれるのか…?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ブブ--

 

バタン!

 

「ごめん!待った?」

 

「このヨハネを待たすなんて良い度胸してるわね?」

 

「ヨハネちゃん!車に乗って!早く行くよ!」

 

「って!無視するな!ちょっと待ちなさいー!」

 

 

 

 

「で!ヨハネちゃん!何処に行けば良いの?」

 

 

大急ぎだった為もあるか今ひとつ状況を整理できない中で善子を頼るのも仕方なかった

 

 

「悠人は梨子ちゃんにさらわれていったんだね?」

 

「そうみたいね、さっきたまたま見つけて追ってみたら自宅に入っていったからね」

 

「全く!高校生にもなって何しているんだよね!悠人なんかよりもっと良い人はいっぱい居るし!梨子ちゃんも見る目がないねー」

 

「そ、そんな事ないわよ…?悠人は楓花が思っている以上良い所あるわよ?」

 

 

悠人が好きな善子にとって楓花の発言は煽られているようにしか聞こえなかった

 

 

「どうしたのヨハネちゃん?まさか!悠人が好きとか!?」

 

「バカッ!そ、そのまさかよ!////」

 

「じゃあここでヨハネちゃんが悠人を助けて好感度を上げたら…!」

 

 

どうやら楓花も喜子も考える事は一緒らしい、時が経つにつれ落ち着いて物事を整理でき楓花は不安な気持ちが先走っているのは事実だが心の何処かに「悠人ならなんとかする」「なんとかなる」と考えていた所があり一秒でも早くと言うのは特になく、余裕が出ていたのも事実だ

 

 

「悠人ずるいなー!こんなに可愛いヨハネちゃんが彼女になるのか〜!」

 

「か、可愛いって…!茶化さないでよ!///」

 

「ええっ?事実を言っただけだよー!だってヨハネちゃんめちゃくちゃ可愛いじゃん!」

 

「ううっ…///」

 

 

みるみる内に顔が赤くなっていく、堕天使語ってても結局は普通のか弱い女の子、恋愛の話になると表情が変わるのは善子が普通になりたいと言う気持ちが強く出たからこその瞬間であった

 

 

「そこ!右に曲がって!」

 

「はいよー!あと何分ぐらい?」

 

「うーん、10分ぐらいよ!」

 

 

目的地まで車を走らせる、楓花と善子で果たして何処へと向かっているのか…?そして悠人の安否は!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?
梨子ちゃんに束縛…!良いですねー、
楓花さんみたいなお姉さん欲しい
次は誰が動くのかは作者が一番楽しみにしてます!
早く書こう!
ではみなさんまた次の回で!

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