貴方を追いかけて   作:サバの缶ずめ

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絵を描くのにハマってまして…
投稿が遅れました、ごめんなさい!
なるべく早く出します!


6章、一致団結

 

 

「やっぱりここだな…」

俺はいつもの定位置屋上にやってきた

ここから見える富士山とても綺麗だし

ここに居ると日々の辛さが吹き飛ぶような、そんな気するからいつもここで食べている

「おーい、悠人!」

この声朝も聞いた記憶がある、だから誰かは振り向かずに判断できた

 

「果南さん、どうしてここに?」

「鞠莉はダイヤとお昼を食べているから暇だったから来て見たんだ」

「それより、悠人はいつもここでお昼を食べてるの?」

「基本はここですね、此処に居ると何だか落ち着くんですよね、富士山が見えて、ここからでも大きく見える富士山を見てたら僕なんてちっぽけだなーって思ったりしてます(笑)」

「そうなんだー、私も一緒にお昼食べていいかな?」

「僕は全然構いませんよ!」

不要に近づくなと言ったばかりだったが、先輩だから断るのはとても失礼な事だから断ることが出来なかったが半分は歓迎していたかもしれない

 

「果南さんって本当に海の物好きですね〜」

弁当の中の具体的な物までは分からなかったが、魚や海藻などが入っていたのは俺でも分かった

「おっ!悠人も分かる?これはこの前海でね〜・・・」

また始まってしまった…始める原因を作ってしまったのは自分だが・・・

果南さんは海の事なら1で10どころか100ぐらい話せるぐらいとても海が好きなのだ、俺もそれぐらい話せる趣味が欲しい所だが…

ようやく熱が冷めて、長くて短い話が終わった、話が長くなるから結論を言おう、海はいいもんだ、だから今度一緒に海に潜ろうという事、こちらを結論を言うと誘ってくれるのはとても嬉しい事なのだが俺の体力を承知して言っての事だろうか、だったら言わないと思う、俺はコンビニで買ったパンを食べ終わり、午後の授業を受ける為に教室に戻ろうとする

 

「悠人!」

突然果南さんが慌ただしい声で話しかけて来た、慌ただしい果南さんなんてドクターイエローを見るぐらいとても珍しい事だ…

「ど、どうしました!?」

「文化祭お互い頑張ろうね!」

「当たり前です!ここに合わせて練習してきたんですから!」

果南さんは3年生で実質これが最後になる、気合が入るのも当然だろう

「ありがとう、そろそろ午後の授業始まるよ?早めに帰らないと」

「そうですね!お先に失礼します!」

俺は果南さんに向けて軽く一礼し、その場を去る

 

 

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「遅いよー!悠くん!」

「いやあ、すまん」

「千歌ちゃん!次体育だよ!早く出なきゃ悠人の迷惑になるよ?」

「そうだね!バイバイ悠くん!」

と言い千歌は梨子の方に駆けて行く

仲良く話す2人を曜が嫉妬するのも何となくわかる気がする、

「おい!悠人!」

クラスメート数人が話しかけてくる

「お前良いよな!高海、渡辺、桜内に好かれてるなんて!マジでお前人生の勝ち組だぜ!」

「いやいや、スクールアイドル部のマネージャーしてるってだけって」

この学校は最近共学になり、去年は男子は3人ぐらいしかいなかったから保健体育なんて出来なくて、相当苦労して苦い思い出しかないから今年は男子が二桁を行ったのはとても嬉しい事だ

 

「またまた久遠くんー!そんな事言って〜!好きなんだよね!?」

そう言えば最近そういう事も思った事も無いな…最近は勉強に部活が両立できている実感がある、その又でメンバーが更に激化してきた事に間違いは無いが…

「纏わりつかれるのも思っている以上に結構しんどいぞ?」

確かに可愛いとは思う、実際そうだし

でも纏わりつかれるとどんなに可愛い人だってメンド臭くなる、誰だってそういう事ぐらい大体予想が付くと思う

 

 

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キ--ンコ--ンカ-ンコン

長いようで短い6時間が終わった

今日も散々振り回された記憶しか頭にない、だが余暇に使っている暇はない

俺はクリアファイルに入っている今後のスケジュール表を取り出して確認し行動を始める

「今日はミーティングだけか、」

Aqoursのメンバーみんなで決めた調整方法として、本番までの1週間は部室で軽いミーティングと決まっている

練習をせずに体力を温存し本番に最高の力を出すという考えなんだろう、と言うのもあるがもう1つを強いて言うならここ最近ハードな練習が続いているから体を休めるというのもあるだろう、いつもは1人で部室に行くのだが今日の昼の事もあるからたまには誘って行かないと思い千歌の机にピントを合わせるとどうやら千歌は机に座り曜と何かを話しているみたいだ、千歌がこちらを向くタイミングで手を1、2回折り2人を呼んだ

 

 

「どうしたの?悠くん?」

「たまには一緒に部室行こうかなーって…」

綿毛のように軽く言った言葉だが千歌達には象のように重く刺さったようだ

「本当!?早く一緒に行こう!」

ここで重要な事に気付く、梨子がいない事だ、どこに行ったのだろうか?

「梨子は?先生に呼ばれてるのか?」

「うーん、わからない…」

顔を見る限り隠しているようには見えない…これは本当に知らないみたいだ

梨子は先に部室に行ったのだろう、行動力がある梨子ならそれも充分ありえる事だから正直あんまり気にはならなかった

 

「そうか、多分梨子の事だから先に行ってんだろ?」

「そうだねー!とっても梨子ちゃん賢いから千歌達より先にいってるんだよ!」

「よく分かってんじゃん!その通り千歌よりは賢いぞ!」

「悠くん!ヒドイよ!」ポカポカ

 

梨子は多分何もかもとても高いレベルで話ができる反面隙が多い印象がある例えそう言う状況になっても、その隙に着け込めたらこちらがとても有利な状況に持ち込める

「早く行くぞー!早く行かないとダイヤさんにまた怒られるぞ!」

「待ってー!」

 

〜部室〜

「皆さん!残り1週間です!今日も基本ミーティングだけで調整をしようと思います!」

この調整はとても理になかっていてメンバーを大切にしているダイヤさんが率先して考えた調整法とわかるぐらいに精巧に考えられており、あと彼女のドルオタの要素もプラスしたら何処にも負けない様なスクールアイドルが出来ると思う

テーマは「早く正確に」

早くと言わんばかりに早い時は5分で終わる事もある、長い時はとことん長いが、それを含めて良い物は取り入れて、悪い物は省くという基本的なスタンスを取り入れる事で更に高めていけるんでは無いかという事でこのテーマに辿り着いた訳だ

 

〜※〜

「ではこれで終わります!」

これでミーティング終了=練習終了となる、物の数分で終わるのはまた自分達が何を求められているかを正確に正しく判断できたからからだと思っている、後1週間に迫った文化祭に向けて全体的に良い流れで行けているともう一度再確認できた

「こら!ずら丸!」

「ふふーん!善子ちゃーん!」

相変わらずの1年生組、ボケもツッコミも、もはや一流レベルこれはプロのレベルでも通用するかもしれない

「あっ!」

鞠莉さんのビックリしたような声が騒がしい部室を一掃する

「どうしました?鞠莉さん?」

どうやら次のライブの衣装のリボンがミスで1つ足りなかったらしい、一体がざわつく中でまず声を上げたのはダイヤさん

「ミスは私の責任ですわ、だから私がそのリボンが無い衣装を着ますわ」

こうなったのはまとめる立場にいた自分の責任だからミスの衣装を着ると言うのだ、確かにそういう選択もあるかもしれない、でも俺にそういう理論は通らない、1人だけ違う衣装を着るためにここまで頑張ってきたんじゃ無い

ステージに立ったからにはみんながセンターという言葉はμ'sの高坂穂乃果さんが言った言葉らしいがその通りだと思う、言葉は違えどみんなそう思ってるだろう

 

「ダイヤさん!」

俺は少し力が入っており強い言葉で言ってしまった、それが気持ちの表れだったのかも知れない

「何でしょう?」

「安心してください!ダイヤさんだけ、仲間外れにはしませんよ!僕にとっても貴方に取ってもみんなに取っても最高なステージにしましょうね!」

「と言うと?」

「リボンの1つぐらい一日あれば間に合いますよ!」

 

これは俺が一番と言っていいほどメンバー見ているからこそ自信を持って言える事だ

「ダイヤさん!貴方も大切なAqoursのメンバーですよ!飛びっきり大きなリボンを作って思いっきり目立つデザインにしますよ!覚悟しててくださいね…!」

千歌が話すと妙に説得力が高い、そりゃあそうだろう千歌がスクールアイドルを始めないとここまでこれて無かったんだから

全員が一致のムードになってるかと思えばそうでもなく…

 

「ごめんなさい!!」

突然今日一番の様な声で梨子が謝る

謝られる様な事はしてないと思うが…

「どうしたの?」

「今日は先に帰っていいですか?」

「もう、練習は終わってるから帰っても問題は無いよ」

「用事とかある人は先に帰っていいよ、残れる人だけで居残りで仕上げよっか!」

その後予定がある梨子、ルビィ、鞠莉さんが帰り、残りの6人だけで残って続きの作業を始める、基本的に衣装係の曜や、ダイヤさんが率先して行っている、意外な事に善子がとても器用でサクサクと作業を進めていく、能ある鷹は爪を隠すってこう言う事なのか納得した

 

「終わった!」

1日掛かるような作業を何と物の数分で終えた、やっぱり結束力を侮るなと言う事だろうか、

「皆さん!本当にありがとうございます!これで私も更に気合が入りました!」

衣装も揃い、ダンスも完璧と言える状態まで仕上がっていた、とても良いムードで文化祭を迎えられる、そんな気がしていた

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「バイバーイ!」

 

メンバーと別れ俺は1人で帰宅しようと歩いていた、後少しに迫っている文化祭の為に今日は寄り道せずに家に帰ろう、決して毎日寄り道をしていると誤解しないでほしい・・・

 

「あら?今日はちゃんと帰るのね?」

 

背筋が凍る、さっきまで考えてた事を一瞬にして忘れ去られる様な途轍もない絶望感に襲われる、それは絶対にこの場に現れないと思っていたから…この声は・・・

 

 

ー桜内梨子ー

 




次の回は悠人君はお休みです!
たまには休みを頂かないと…ブラックです・・
カップリングの誰かでしょうね…
(ちかようか、ちかようか、ちかようですね)
次回お楽しみに!

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