宇宙は静粛で、厳格である。暗黒部室で暗く、空気もなく、およその生物が生きられる環境ではない。しかし、宇宙には生命に満ちている。遠く輝く星々の煌めきは新たな生命の礎となっているかもしれない。
何より、この地球圏で青く輝く母なる地球と太陽があるのだ。宇宙は生命を拒むのではなく、生命の揺り籠であるかも知れない。そんな星々の大海を五隻の艦船が進む。緑色のムサイ級と三隻のパプア補給艦を引き連れる赤い重巡洋艦チベ級の一個艦隊にはティーポットが特徴の校章が描かれており、それが聖グロリアーナ所属であることを示している。
推進剤を燃やし、爆発的なエネルギーで航海しようと宇宙は静粛を保っているのだが、
艦内は違った。補給用のパイプでつなげられたチベ級内では華やかな十代の少女たちが声を張り上げて、職務を全うしているのだ。
「どいて、どいて!」
「さあ、どんどん入れてください! 補給物資の積み込み終わったら弾薬でしてよ!」
チベ級「キングオブアーサー」のハンガーに次々と物資が積まれていく。パプア補給艦から送られてくるコンテナで、ただでさえMSで狭い場所がより狭くなり、キャットウォークにまで物資が山積みになる。
此処にある全ては決戦の為の物資であり、勝利のための鍵である。故にか、いつもなら余計な物が無くて、広々としている艦内も今や戦争のような状況になっている。少しでも火力を、少しでも装備を、とパイロット達がかき集めて来た“武具“に事務はペンを動かし、手の空く者はひたすら積み込みと整理に追われているのだ。
他の艦船。ムサイ級「イオージマ」、「フォークランド」、「ダンケルク」、「ズールー」、「ノルマンディー」も同様の状況であり、通信は艦隊内でひっきりなしに行われ、オペレーターはパンク寸前になっている。
特にズ―ルーなどではMSを艦体にワイヤーで固定し、物資を仕舞うと言った始末。宇宙空間に佇む陸戦型MSグフの滑稽な様は艦船を運用する操艦科の生徒達ですら苦笑してしまう。たかが、準決勝、されど準決勝。聖グロリアーナでこれ程までに余裕のない戦準備は過去例がいない。
まさに総力戦である。
艦内は汗と香水、オイル、場所によっては紅茶の香りで充満し、普段はコスモバビロニアの貴族達を思わせるうら若き淑女たちの喧騒で賑わっている。
「こらあ! 誰だ! 不凍液の隣に茶葉を置いたのは?!」
「すいません、つい」
「後で、175mm砲弾磨きよ!」
それでも、聖グロリアーナの魂は忘れず、である。パック詰めの茶葉を不凍液の隣に置いたことで怒鳴られる二年生なども現れる訳で、聖グロリアーナの面々は紅茶と機体の世話に大忙し。
ヅダとグフの整備と調整はザクのように整備性に優れないために、中々終わらない。だが、それでも早く終わらせる者は居る者で、スカイブルーの華奢なMSヅダから一人の少女が出てくる。
吉田薫子はヅダの周りでフワフワと浮きながら、考える。後ろで結ったブルネットの髪の毛を弄り、思考するのは、戦闘法だ。あの高性能機ゲルググをヅダで倒そうと言うのだから、思考への熱の入り方もいつもと違った。
「やっぱり……135mmで……でも、あれでも貫通出来るのか……」
思考する。撃墜される。試行する、撃墜。ヅダのスペックと自分の腕前を天秤にかけて、少女は勝利のための方程式を探す。だが、それは難問である。永遠にインクがキレることのないペンを作るような物で、薫子は表情を曇らせる。
ゲルググ、ゲルググM、高機動型ゲルググ……ビーム兵器で武装し、頑強で機動性にも優れた最高の量産機。空中分解事故でお蔵入りしたヅダなど、本来なら並べる事すらおこがましい。
ゲルググのビームライフルの前ではヅダの装甲など紙も同然。機動性でも額面のスペックで辛うじて追従できるヅダに何ができるのか。悪魔の囁き同然に脳に浮かぶのは、全てを投げ出してしまいたくなる欲求と負ける恐怖だ。
薫子は頭を振って、邪念を追い払おうとする。
「やっぱり、私は……」
アウトオブコントロール。手に負えないのではないか? 否定的な発想が思考を阻害し、薫子は奥歯を噛みしめる。いつも、いつも纏わりつくネガテイブ思考という亡霊が呪っているのでは、と錯覚するほどに。
「どうしたのですの? 薫子」
そこへ、ローズヒップが跳んできた。無重力のハンガーでローズヒップは水を得た魚のように器用に薫子の前に来た。シャンプーの香りがする赤毛に薫子が気付き、その顔を中止する。
「いえ、その……考えてただけです」
「考える? 何を?」
「そりゃ、勝ち方に決まってるじゃないですか?」
「だから、当たらなきゃいいんでございましょう」
「出来たら苦労しません」
正解だが超がつくほどの極論である。薫子はガクッと首を傾け、ローズヒップの楽観的な考えに首を振る。
「ヅダならできますわ! 薫子ならもっと上手くできますわ! ゲルググどころか、きっとリゲルグだって余裕ですわよ!」
「ですから! 私は貴女みたいに勘で躱せるほど上手くないんですってば!」
「でもリミッター外したら楽しいでしょう!」
「それは認めますけど! けど!」
薫子の頭にフラッシュバックが起こる。スーツ越しのG。モノアイ越しに見る流れる星に飛び込んでくるデブリ達。尻に感じる振動とスラスターで軋むフレームにアラーム音がセッションを奏でてくれる。フリージャズより自由で、メタルより凶暴。脳髄に流れ込んでくる情報と危機感に酔いしれて、薫子はボウ、とトリップしかける。
「薫子?」
「えッ……いえいえ、なんでもありませんよ。ただ……」
「また、ネガテイブですの?」
図星を言い当てられて、薫子は赤面する。同時に自己嫌悪も。いつも、考えている事が顔に出てしまうことが彼女であった。故に、ローズヒップでなくても丸分かりで、ダージリンなどに「ポーカーは出来ないわね」と言わしめた程である。
「ええ、その勝てるかな、って」
「大丈夫ですわよ!」
ローズヒップは薫子の肩を叩き、眩しい太陽の様な笑顔を見せる。
「ダージリン様が言ったら勝つ! そして、私達が速く速く飛べばいいだけですわ! 聖グロ一の韋駄天の名を宇宙に弾けさせるのですわ!」
「“ハジかれる”の間違いじゃあ」
「もっと明るい見方をしませんと! ホラ、ニコリと笑ってくださいまし! 薫子がヅダに乗ってる時みたいに!」
ローズヒップに口の端をつままれて薫子は変顔させられる。ジタバタと暴れる薫子と、じゃれるローズヒップをハンガー内の仲間達は相変わらず、と言った風に特に気にも留めなかったが、この時の薫子はいつもと違った。
ローズヒップの変わらぬ姿に魅入られていた。淑女の作法や落ち着きのなさなど、到底聖グロリアーナの生徒には思えない、異色な彼女だが、大会3日前のこの時に見せる笑顔に曇りはない。
いつ何時でも変わらぬ姿勢と態度。機体性能を言い訳にしない、仲間を信じられるローズヒップにダージリンに通じる物を見た気がした。
「何してんだ?」
「おお、ルクリリさん! いい所に! 薫子がしょげて元気ないのですわ!」
「どうせ、ヅダ乗ればジャンキー薫子の姿に大変身だからいいだろ」
「ルクリリさん!」
「どうせ、サイコザクに乗りたいとか思ってたんだろ?」
「そんな……訳ないです!」
「何だ今の間は?」
四肢を切断すれば、素人ですらエース級の動きを発揮できる機体への愛情を持ちえるのか、薫子は恥じらいながら、想像し悶える。そこへ、ルクリリがヅダに着地し、したり顔で薫子をそう評した。サイドテールの栗色の髪の毛をたなびかせ、薫子の抗議も何のその。
「どうしたんですの、ルクリリさん。いつもはプカプカ浮いて寝ているのに」
「グフ乗りは宇宙じゃ暇だからな。泳げないし、リックグフなんて物もないしね。唯のお話相手欲しさだよ」
「皮肉ばかりの癖にィ。バレーボールぶつけますよ」
「止めろ。それは私によく利く」
薫子がヅダのコックピットから「ルクリリバスター」とマジックで書かれたバレーボールを抱えて出て来たので、ルクリリは苦虫を半ダースは噛み潰したように顔を歪める。
「思い出したくもない……ザニーに後ろを取られてヒートホークを喰らうだなんて」
「しかも、その後クラッカーのアタック喰らいましたもんね」
「油断大敵ですわ! てか、うっかりさんですわ!」
「うるさい! 二度も騙されないからな! 今度会ったらヒート剣で叩き切ってやる」
毛を逆立てた猫のようにルクリリが反論する。ザニー相手にムキになり過ぎな気がして苦笑する薫子だったが、もう一人の反応は違った。二度目、と聞いてローズヒップが目をぱちくりと、した。
「二度目って事は……ルクリリさんもやる気なのですね!」
「当り前だ。ダージリン様の答えは聞いた。後は私達の答えを出すだけだ。黒森峰を下して、奴らにもう一度当たるぞ」
「でも、大洗が優勝戦に来るとは……」
薫子はそう言った。彼女の言う通り、大洗が優勝戦で当たるとは限らない。と言うよりは、来るとはとても思えない。旧式の機体だらけの大洗が順当に勝ち進んでも、次はプラウダの連邦系MS隊。サンダースほどの安定した運用こそ出来ないが、高性能な主力機をもつプラウダに大洗が勝つとは考えにくい。
ちょうど、聖グロリアーナが次の試合で何も出来ずに終わると予想されているように。もっと言えば、聖グロ程の手練れもいない大洗に正気などあろうはずがない。だが、ルクリリの答えは違った。ルクリリは薫子の額にデコピンをする。頭蓋骨が揺れたと思った薫子は苦悶の声を漏らす。
「イッタいですって!」
「馬鹿! 大洗には勝ってもらうんだよ。機体性能なんかで試合が決められてたまるかっての!」
「でも……彼女等は……」
ヒリヒリと痛む額を抑えながら薫子が言うとルクリリは腰に手を当て、言い放つ。
「いいか薫子。これから私達が機体性能差をひっくり返そうって時にそんな事言うんじゃない。私は勝ちたいし、アイツにもう一度当たりたい。だから、そう願うし、叶えるんだ。そうだろ、ローズヒップ」
「そうですわ!」
「でも……」
「でもなんか言うな。『それでも!』だ」
ルクリリの瞳に強い光が宿る。『それでも』とは可能性の言葉だ。かつて、一人のニュータイプが言い放った不屈の言葉。かの者は可能性を信じ、戦い抜いたという。それは今の聖グロリアーナを状況を表す物なのかもしれない。現実とやらに屈するよりも、僅かな可能性に掛けるのは誇りある人間にとっての選択。
ダージリンが選んだ道に、自分らが敬う彼女が選んだ道を選ばないことなど聖グロリアーナのMS道クラブはしない。打算的な卑怯者より、勇敢な愚か者になるかと言われれば少し違う。
緻密な計算と、腕前、僅かばかりの運が絡めば勝てる戦を行う者を愚か者と判断するべきではない。
「……敵いませんね」
薫子は独り呟いた。髪先を弄るのを止めて、身を翻した思うと、ヅダのコックピット内に器用に入っていた。シートに座り、ヅダの通信装備でラジオの電波を拾うべく、周波数を合わせる。
「敵わないって何だ? 黒森峰とか言うんじゃ……」
「貴女達にですよルクリリさん、ローズヒップ」
「やる気ですのね! 薫子!」
「ええ」
機体スピーカーから、音楽が流れだす。古いラブソングなのか、パーカッションとピアノ、女性ヴォーカルの声が胸を突き抜けるような力強さに溢れている。「Y,E,S」の三つのアルファベットが並ぶことで、想い人への特別な意味が込められる歌だ。
「試合前にラブソングか? その調子でいてくれよ薫子」
「YES」
「やっぱり、その顔が一番かわいいですわ! 薫子!」
「YES!」
その日、初めて薫子は微笑んだ。十代の少女特有の幼さと大人っぽさが同居した笑顔はブルネットの美しい女の子だけでなく、彼女を笑顔にした二人も同じ顔をしていた。ダージリンが見せた道、その道を歩くと決めた二人の仲間、薫子はその背中を見て、決心した。
自分もそうであろう、と。
ローズヒップのように恐れず、ルクリリのように不屈に。宇宙の暗闇に消えるより、勝利のための火になりたい。戦士は美しくあれ、二人はまさにその王道を言っているのだから。
それに応えるようにヅダはモノアイを光らせ、主人に絶対の忠誠を誓う騎士のように、その命令が訪れるのを待っているように見えた。
△
場所は変わり、キングオブアーサー艦内、士官室。旧ジオンとコスモバビロニア主義のような高価な調度品と上質な木製のデスクやビリヤードまで完備されたこの場所では重力が働いていて、カップに熱い紅茶を注ぐことが出来る。
「どうぞ」
「ありがとうオレンジペコさん」
地球産の紅茶が注がれて、ニルギリはカップに視線を落とす。太陽を溶かしたような琥珀色の茶は香りと温かさで心を落ち着かせてくれ、砂糖を加えて味わえば、疲れを砂糖菓子のように甘く溶かしてくれる。
胸の内側から広がる温もりにほっと一息つけて、視線を上げれば美しく、本物のレディがいる。かつて、袖付きと称された者達の制服のデザインを取り入れた紅の制服に身を包んだダージリンが蒼氷の瞳でニルギリにほほ笑んでいる。
「いい味わいでしょう? 農業コロニーの茶葉もいいけど、やはり地球産はまた格別ね。ペコが淹れるお茶を飲むならば、私はこの茶葉を使いたいわ」
「そうですわね。伝統に裏打ちされた味、と言った所でしょうか?」
「そうね」
薄く微笑むダージリンだが、ニルギリは反対に困り顔であった。なぜ、此処に呼ばれているかは理解しているのだが、その理由にニルギリは懐疑的であるからだ。眼鏡のレンズ越しに見るダージリンにアッサム、オレンジペコはいつもと変わらぬ様子だが、それが一層彼女の不安を募らせている。そのことにもダージリンは気付いているだろうか?
「不安なのね、ニルギリ」
「わ、私は」
「分かるわ。貴女は不安になると、いつも紅茶に砂糖を多く淹れてしまうのだから」
ニルギリは思わず赤面するが、ダージリンは続ける。
「不安なのでしょう。今回貴女が扱う機体は前から黒森峰対策として、我がクラブ員にすら秘匿していたものだもの」
「……ええ。OB,OG会の反対を押し切ってまで手に入れましたから」
「貴女だけの一機のみとは言え、アレは十分に性能を発揮できるわ。黒森峰のゲルググはおろか、使い方によってはアレックスだろうと勝てると私は思っているわ」
「ええ、そうでしょう。しかし……」
ニルギリは目を泳がせ、決心しカップをティーソーサラーに載せた。柔らかな絨毯を靴で踏みしめるようにして、ダージリンの瞳をまっすぐ見やる。覚悟を持って引き締める顔には精悍な戦士の貌がチラリと垣間見えた。
「だからこそ、思うのです。何故“私が”、と。そう思うのですダージリン様」
「どういう事かしら?」
ダージリンの目に好奇心が宿る。敵意こそないが、一振りの剣のような光が射抜いてくる気がして、ニルギリは固唾を飲んで、語りだす。
「私は……器ではないと思うのです。私は貴女のように皆に慕われ、皆を統率できる力はありません。MSの腕もアッサム様やオレンジペコさん程でもなく、ローズヒップさんやルクリリさんのような気概を持っているかと言われると疑問です。だからこそ、あの機体には私ではなく、貴女の様な……」
ダージリンはクスリと笑う。
「そうなの? 私達の考えは違うのだけれど」
私“達”?ニルギリは最初、聞き間違いかと思ったが、ダージリンが「ペコ、アッサム」と呼ぶと、二人が応え、オレンジペコはカップを片手に、アッサムはカップとタブレットを持って、ニルギリの元へ。
「貴女達のニルギリはどう思う?」
「だ、ダージリン様」
「ハイ、今しがたニルギリさんが語った通り、人の長所を述べられる素敵な方だと思います」
まずはオレンジペコが人柄について答える。オレンジペコは二人の会話を見て判断した。ニルギリの語りは、それは劣等感の表れと言うより、一種の尊敬であるようだった。他人の長所をハッキリと他人に述べる時のニルギリの表情は終始柔らかいものであった、と。
「自己を判断し、長所を見出すことこそ長所ですわニルギリさん」
「アッサム様」
「それにデータでもそれは証明されているわ。突出した物はないかもしれませんが、貴女程オールラウンドにMSを駆れる方は居ませんわ」
次にアッサムがタブレットの評価項目を見せ、客観的なデータを示した。それは公式試合の戦績から普段のお手合わせまで記録されており、平均的に非常な高レベルにまとまっている。
そして、最後にダージリンがその理由を述べた。
「貴女は確かに貴女の言う通りな人物なのかもしれないわ。でも、それこそが貴女の長所。貴女を理解するのは貴女をよく知るこの聖グロリアーナのみ。いいかしらニルギリ。貴女はエースではない。貴女はジョーカーなのよ。たった一人の絶対的な存在にして、相手の知らない強者。だから、貴女を選んだの、それにね」
ニルギリはダージリンたちの言葉で心の迷いが晴れていくのを実感した。ちょうど、カップの中の紅茶のように優しく、心を温めてくれるようであった。そして、ダージリンが放った。
「こんな言葉を知っている?『高貴な考えとともにある者は、決して孤独ではない』。アッサム扉を開けなさい」
「はい」
アッサムが端末を操作して、士官室の扉を解放した。エアロックが解放され、プシュっと音がしたと思うと、大きな音が士官室に響いた。何事か、と見れば大勢のMS道クラブメイト達が扉に寄り掛かっていたために倒れているではないか。
「だから、寄り過ぎだと……」
「聞こえないから仕方ないでしょう!」
「士官室はそう言う部屋ですわ」
どうやら聞き耳を立てていたらしく、ニルギリは頭の回転が追いつかない。
「いけませんわよ、レディが聞き耳なんて」
「でも、ニルギリさんがこわいお顔で士官室に行くので……その、何があったのか知りたくて」
ダージリンはニルギリの方へと振り返る。
「ね? 皆、貴女が好きなのよ。だから、降りるなんて言わないで。貴女は私達に必要なのだから」
ニルギリはしばらく、何も言葉を口にしなかった。正確には出来ないでいた。自分のありようを示してくれた皆に感謝を示すことをしたかったが、その言葉を思いつけない。いや、言葉などでは言い表せない。
そこで、彼女は紅茶を口に一旦することにした。紅茶は冷めていたが、この時に飲む紅茶はおろそかには飲めなかった。ニルギリは一口、一口、味わった。
どこからか、聞こえるラブソングに耳を傾けながら。
次回から試合開始です。
戦闘描写は力を込めて書きたいところですが、ロボット物のお約束は出撃シーンからですから、まずはそこからですね。
音楽が流れるような出撃シーンを書きたいものです。
ちなみに今回の話で出て来た歌はサンダーボルトの物を題材にしました。