注意事項です
今回は少し長いです。
ラブコメ展開はありません。
なのでヒロイン等はいません。
主人公は2人います。
キーンコーン、カーンコーンと学校独特の鐘の音が鳴り響く。今日は竜堂学園の入学式である。約200人近くの新入生達が胸を弾ませながら緊張共に立っている。この佐々木翔もその一人である。身長も平均、スポーツや勉学等も平均と言うある意味凄い普通の男子である。中学校生活では特に活躍もしなかった彼は高校生活では絶対に青春してやる!!と強い思いがありこの学園に入ったのだ。
そして入学式が終わり、それぞれ入りたい部活等に見学しに行っている頃だ。だがしかし、佐々木君はというと
佐々木「どうしよう!入りたい部活なんて考えて無かった!これじゃあ中学の時と同じじゃあないかー!」
佐々木君は一人寂しく玄関から出たときふとある建物が目に入った
佐々木「あれは…」
その建物とは旧校舎である。佐々木君は何を思ったか知らないがその場所へと歩いて行った。
佐々木「…………ゴクリッ」
佐々木君は唾を飲み込んだ、佐々木君は既にこの旧校舎の噂を知っていたのだ。
佐々木「怖いけど……」
佐々木君は足を震わしながらも足を踏み入れた
佐々木「……外から見るより中は以外と綺麗だな」
佐々木君がゆっくりと歩いていると階段から
ギン「そりゃあ、1週間に1回掃除してるからね」
と少女が歩きながら言った。
佐々木君は目をパチクリさせながらギンを見ている。目の前に髪を二つに括り、頭には探偵が被っていそうな帽子を被っている低身長の女の子があるいてきているのだ。その小さな女の子は佐々木君の目の前に立ってこう言った、
ギン「もしかして、新入生の子?!!」
目をキラキラさせながら言った。佐々木君はすべてを理解したかのような笑みを浮かべて、女の子の身長に合わしながら座り、
佐々木「どうしたの?迷子?お兄さんが一緒に親御さん探して上げるからね。ここから出よう」
と子供を手懐けるかのように言った
その時のギンの顔と言ったら鳩が銅鑼太鼓の音を聞いたかのように驚く間もなく真顔の状態で口が開いてる
ギン「え……私先輩だよ。冗談きついよ君」
佐々木「ほら、君の親御さん達心配するよ。」
佐々木君は真剣な顔をして言った
ギン「ちょっ!ちょっと待って!いや…制服着てるよね!」
そう言いながらブレザーの内ポケットから学生証を出した
佐々木「すみませんでした!!本当に先輩だとは知らずに!」
新聞部の部屋で頭を深く下げて言った
ギン「分かれば良いんだよ。分かれば!」
ちょこんと座りイスをクルクルと回転させながら言った
佐々木「すみません、てっきり迷子かと思って、本当にすみません」
ギン「また、言った-!どこからどう見たら迷子に見えるのよ!」
佐々木「本当にすみませんでした!」
ギン「これだから最近の学生は、どうせ君も暇でこんな所に来たんでしょ!」
このギンの言葉は佐々木君の胸に酷く突き刺さった。佐々木君は少し根に持ったらしく
佐々木「先輩、はっきり言いますけどね!」
ギン「なによ…」
佐々木「先輩と僕の身長差は2、30㎝位離れてるんですよ。いくら制服着てても見間違えますよ」
ギン「うっ…………」
佐々木君はギンが最も気にしている事を言ってしまったのだ。
ギン「うぅ……それで君はいったい何しにこんなぼろ屋敷に来たんだい……?」
ギンは今にも泣き出しそうな顔をして尋ねた
佐々木「あ……え、ここに変な噂があるって聞いたもんで、それで」
ギン「君も怪談好きなの?!!」
ギンはガシャン!と音を立てながらイスから降りて、言った
佐々木「ま…まぁ」
ギン「良かった!仲間がここに居たよ!」
佐々木「はぁ……(うわぁこの人と同じにされるなんて嫌だなぁ)」
ギン「じゃあ、早速これに名前と住所と電話番号書いてね」
佐々木君は不思議な顔をして紙を受け取った。
佐々木「これって……入部届じゃないですかー!!」
ギン「そうだよ」
ギンは不思議そうに首を傾げていった
ギン「嫌だってここに来たって事は新聞部に入部したいって事だよね」
佐々木「別に入部しに来た訳じゃないですし、」
ギンはえー!と大声をだし、イスに座ってまた回り出した。
ギン「じゃあ、何か怪談話してくれたら帰っていいよー」
佐々木「えー、」
佐々木君は困ったような顔で語り始めた
佐々木「この学園の新校舎に変な噂があるんですよ。」
ギン「いいね。いいねー」
ギンは急に興味が湧いたようにイスを止め、佐々木君を見る
佐々木「二階の1年生の廊下なんですけど、夜8時頃に学校に肝試しをしに来た子の一人が廊下で行方不明になったんですよ。」
佐々木君は雰囲気を出しながら言った
ギン「それで!それで!」
佐々木「いや、これでお終いですけど………」
ギンはな~んだ、つまんないなぁと呆れた用に言って立ち上がった
ギン「じゃあ、8時に本舎前に集合だよ!」
佐々木「え、!なんで!」
ギン「そりゃあ、お化けを見たいから、後、行方不明になった子も探すから」
ギンは当たり前じゃんと言うような顔で言った
佐々木「何で僕も?!てかっお化けなんて居るはずが無いですよ!」
ギンはその言葉に鋭く反応して、
ギン「お化けはいるよ!」
とだけ、言って部屋を出て行った。
佐々木君は呆れた顔をして旧校舎を出た
20時00分、佐々木君は本舎の玄関に立っていた。
佐々木「あぁ、もう!何で僕が……」
とぶつぶつと文句を言っている
ギン「お~い!佐々木くーん!」
佐々木「えっ、先輩!?」
どこからともなくギンの声が聞こえる
佐々木「先輩っ!どこにいるんですか?!!」
佐々木君がキョロキョロと辺りを見回していると、玄関ホールから声がする
佐々木「えっ、?」
ギン「佐々木君-、ここだよー!」
玄関ホールにギンが立っていたのだ。
佐々木「ちょっ!先輩!!何で中に!!」
ギン「いや、だって窓開いてたし、」
扉を開けながら言った
佐々木「いや。でもっ」
ギン「良いから入りなよ。早く!」
佐々木「えっ、あ、はい!」
佐々木君は少し戸惑いながらも入っていく
ギン「確かここだよね?」
佐々木「はい、1年生教室前廊下なので、ここです」
ギンは佐々木君の言葉を聞いた後、低身長には似合わない大きなカメラで写真を一枚撮った。
ギン「あれ?、何も写ってないよ」
佐々木「当たり前じゃ無いですか、僕達以外誰も居ないんですから」
佐々木君は呆れた顔をして言った
ギン「ここにお化けが出るって言ったの君じゃ無いか!」
佐々木「言って無いですよ!用事ないなら帰りますよ」
ギン「ちぇっ、わかったよ」
ギン達は玄関に向かって歩いて行った。歩いてるときに佐々木君は違和感を感じたらしく
佐々木「先輩、ここの廊下ってこんなに長っかったですかね?」
と不安な顔をして言った。
ギン「この学校広いし、こんなもんだよ」
佐々木「そう…ですよね」
と佐々木君はまたもや不安ように返事をした。
10分位立った頃
佐々木「先輩!やっぱりおかしいですよ!何か後ろから近づいてくる気配しますし!」
ギン「それは私も気づいてるけど…………どうしよう…」
2人が話している間にも2人の歩く速さに合わせて足音が近づいてくる
佐々木「ちょっ!先輩!近づいてきてますよ!先輩こう言うの好きですよね!足止めとかしてくださいよ」
ギン「そう言うのは後輩がやる事だよ!さぁ、佐々木君!早く足止めをするんだ!男だろ!!」
2人はパニクったのか少し歩く速さが速くなり喋る速さも変わっている、すると後ろから助けてと言う小さな呟きが聞こえた
佐々木「先輩!今……」
ギン「うん、助けてって聞こえたね」
ギンは目を瞑った状態で後ろを振り向いた
佐々木「な、何をしてるんですか!先輩!」
ギン「いいから、黙ってて」
そう言うとギンはカメラを構えてフラッシュを炊いた
すると足音と声は聞こえなくなった
佐々木「え…」
ギン「ふぅ、良かった。夜にしか出ないって聞いたからもしかしてと思ったんだけど、光に弱いんだね」
ギンは目を開けながら尻もちをついて言った
佐々木「先輩、何してるんですか!早く脱出しますよ!!」
ギン「何言ってるの、まだ行方不明の子見つけてないじゃん」
佐々木君はまだパニクった状態が続いているのか少し慌てていたのにも関わらずギンは冷静に言った
佐々木「でも!」
ギン「でもじゃない!早く追いかけるよ!」
ギンは佐々木君の手を引っ張りながら足音が消えた方へと走った
佐々木「ちょっ!先輩、こんな端まで来て何をしようとしてるんですか?
!」
ギン「ここ怪しいんだよ」
ギンが指を指した所は一見何もないがその壁を叩いてみると他の壁とは違う音がしている。それはまるで誰かが歩いているような音だ
佐々木「この壁、中が空洞なんでしょうか。」
佐々木君は壁をノックをするように叩くと確かにコツンコツンと歩くような音がする
すると壁から二つの腕が出てきた、
佐々木「うわっ!!」
腕は佐々木君を掴み壁に吸い込もうとしている
佐々木「何ですか!!これ!!!壁に!!!」
ギン「落ち着いて佐々木君!そんな時はヒッヒッフーだよヒッヒッフー
佐々木「ヒッヒッフーじゃ無いですよ先輩が落ちついてください!!!」
佐々木君は何とか窓に掴み手から逃れようとする
ギン「佐々木君待ってね!何とかするから」
佐々木「早くしてください!!!」
ギンはバックの中から何か使えそうな物が無いか探している
ギン「あった」
と言って手鏡と木の棒を出し、
ギン「これでもくらえぇ!!」
と言いながら木の棒で壁を殴った。
すると腕が佐々木君を手放してギンに襲いかかった
ギン「うりゃ!」
と声を出しながら手鏡を壁に向けたすると手鏡から腕が出てきて壁から出た腕を掴んで鏡の中に吸い込んだ
ギン「ハァハァ、やった」
佐々木「どうなったんですか?!」
佐々木君は何がどうなったか分からないと言う顔をして質問をした
ギン「これはね、無限回廊って言って無限に廊下が続く怪談何だよ。しかも後ろを振り向くと何かに連れて行かれるって話なんだ。だから鏡を向けたら鏡の中の壁を目の前にある壁が見たことになるから逆に鏡に閉じ込めれるっって思ったんだけど成功したみたいだね」
ギンはやりきったぞー!と言う顔をして言った
佐々木「とりあえず一度帰りましょう」
ギン「だね」
ギン達は廊下を歩きながら玄関についたが何も変化は無かった、いつものほんの少し長い廊下に戻っていたのだ、すると靴箱の近くに行方不明の子らしき生徒が倒れているでは無いか!佐々木君達は廊下とは反対側の事務室にいる先生に生徒が倒れていると言った、先生は驚いて、警察と病院に連絡して、その夜は警察やら救急車等が来て大騒ぎになった。勿論勝手に学校に侵入したギン達もこっぴどく怒られたが何とか目を瞑って貰い無事家へと帰った。
次の日佐々木君は理事長の部屋に行き、二階の廊下の端の壁がおかしいと話して先生達が見ると綺麗に穴が開いていたのでその日中に工事を済ませたがその壁からは誰かの遺体が出てきたので大騒ぎになった。なぜそんなところから遺体が出てきたのかは誰も知らず、この件は幕を閉じた。
佐々木「はぁ、事情聴取とか初めてされたな、昨日と今日でもの凄く疲れたなぁ、でもまぁ、もうこんなことも無いだろうから忘れよ」
と言いながら背伸びをしながら今日も1人で帰ろうとしている。
すると佐々木君は旧校舎の方を向いて数秒の間見つめて何を思ったか知らないが走りだした佐々木君は旧校舎に入って新聞部と紙に大きく書かれている部屋の前に立ち止まった
佐々木「…………よし!」
佐々木君は勢いよく扉を開け、イスに座ってクルクルと回っている髪を二つに括った自分よりも遙かに小さい少女の机の上にバンッ!と音を立てて紙を置いた
ギン「どうしたの!?急に!!」
佐々木「これ、」
佐々木君は少し恥ずかしそうに言った
ギン「これ、、私が昨日渡した入部届じゃん!!」
佐々木「だから、入部しにきたんですよ、」
またもや恥ずかしそうに言った
ギン「いいの!本当にいいの!!」
佐々木「だから、入ります!」
ギンはやったー!と子供みたいに喜びながら入部届をポケットにしまった。
ギン「じゃあ、早速この怪談広めてよ」
佐々木君は不思議そうに言葉を返した
佐々木「どんな怪談ですか?」
その内容とは旧校舎の入口にある靴箱に幽霊に困っていると言う内容の紙を入れると解決してくれると言う怪談?だ
佐々木「それ怪談何ですか?!」
ギン「いいから!いいから!早く広めてこーい!!」
そう言うと佐々木君を部屋から出した。佐々木君はため息をつきながらも本舎に向かった。
この日から佐々木君とギンの奇妙な日常が始まった
どうでしたか?初めにもいいましたがもっとここをこうしろ!等の意見がありましたら是非コメントしてください!それではまた次回も見てくれるとうれしいです。