とりあえず…本編どうぞ!
…ついに夏の甲子園大会の予選の日…
万世橋高校野球部はやはり弱小で、予選大会はいつも1回戦コールド負けという。
というか、大体の予選大会の1回戦目はほとんどがコールドだろうけど…
予選の組み合わせはついこの間俊先輩がしてくれて、結果は1回戦目で優勝候補の東戸高校と戦うことになった。
東戸高校は甲子園大会本戦の出場経験のある強豪校、過去2回優勝したこともある高校だ。
そこにはもちろん、僕の正妻だった龍がいる。
美沢「さぁ、いよいよ予選が始まるぞ…いいな、今日までにやってきた事は無駄じゃないぞ。心していけ!」
全員『はい!』
ちなみに、今回は特別措置でピッチャーは僕の他に何人か美沢先生の教え子が応援で来てくれた。
まあ、ピッチャーが僕以外いないからね…
今日のスタメンはこうだ。
1番、ショート、俊先輩。
2番、ライト、亮介。
3番、レフト、晋助。
4番、ファースト、真三郎先輩。
5番、サード、修二先輩。
6番、センター、真澄先輩。
7番、キャッチャー、勇気。
8番、セカンド、充。
9番、ピッチャー、健人。
やはり、ピッチャーは9番に置かれていた。
僕は仕方ないと思いながら、ブルペンで練習することにした。
今日の球場は江戸川球場。そこそこ大きな球場だ。
俊「さぁ、いよいよ始まるぜ…決勝ではないけれど、決勝と同じくらい頑張ろうぜ!」
全員『はい!』
こうして、甲子園大会予選の幕が上がった…
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今日の東戸高校のスタメンに、龍の名前はなかった。
東戸高校野球部のキャッチャーは、龍より上手い3年生のキャッチャーがいて、龍はよくその先輩から技術を学んでいるだそうだ。
だから、今日の試合ではその先輩が出ているのだ。
万世橋高校が後攻で試合が始まった。
1回表。
僕は初球ストレートを真ん中に入れてストライクを取った。
球速は140キロが出て、会場がどよめいた。
トップバッターは左のスピードスターで、出させると厄介な選手だった。
健人(ここは、ストライク先行で流れをつかもう…)
僕はそう思いながら、2球目を投げた。
2球目もストレートで外角に決めてストライクを取った。
3球目はシュートを外に逃げる形で投げ、バッターがよく見てボール。
4球目は低めのカーブでタイミングずらそうとしたら、これまたよく見てボールとし、平行カウントになった。
勇気(…ここは内角をえぐろう)
勇気のサインで僕は5球目、内角のカットボールを投げた。
それがバットに引っかかり、1人目はファーストゴロで収めた。
健人(ナイスリード!次も頼むよ!)
僕はサインで勇気を褒めた。
続く2人目は、そこそこ能力がある右バッターで、気を抜くとホームランを放たれてしまうバッターだ。
とはいえ、しっかりと投げれば対応出来るバッターなので、僕は高め中心に投げた。
1球目はスライダーを外角高めに投げ、見逃してストライク。
2球目はツーシームを高めに投げて、それにつられてバットを振りストライク。
3球目はスローカーブを低めに投げてバットを振り、空振り三振とした。
続くバッターも三振に倒し、立ち上がりは上々で1回表は終わった。
そして、1回裏…
トップバッターの俊先輩は凡打でフライになり、それを相手チームのセカンドが取ってワンアウト。
続く亮介は何でもかんでもボールを振ったので三振。
亮介「あちゃー…やっぱり難しいねー」
健人「まぁ…経験がなかったら仕方ないよ…とりあえず、今後は選球眼を鍛えようぜ。亮介」
亮介「うん!」
3番の晋助はソフトボールの技術が光り、平行カウントでレフト前にヒットを打った。
そして、4番の真三郎先輩が打席に立った。
なんだか知らないけど、真三郎先輩はかなり貫禄があった。
と、その時、僕はふと晋助を見ると…
ベースに足を付けたままでいたのだ。
健人「ばっ!晋助!足!」
晋助「え?…あ、悪りぃ悪りぃ…」
晋助はやはりソフトボールを長らくやってたから、癖でベースに足を付けたままでいたのだ。
これは直して置かないとな…
真三郎先輩はボールを高く打ち上げてしまい、キャッチャーフライでアウト、チェンジとなった…
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2回、3回は特に動くことなく試合が進んだ。
続く4回表…
5番バッターにヒットを打たれ、6番、7番にもヒットで出塁され、ワンアウト満塁という場面。
健人(…こいつは…やべえな…)
勇気(ここは低めで対応するよ)
健人(了解)
僕は勇気とサインで確かめた後、8番バッターを迎えた。
その初球だった…
8番バッターは巧みにバットを振り、セカンドとショートの間を抜けようかという所だった。
健人(やべ!)
打球が内野を抜けていく…かに思われていたその時だ。
充がボールの前にスライディングしながら来たのだ。
充は先ほどからゲッツーシフトの位置にいたのが、見ぬうちに移動していたのだ。
ワンバウンドしたボールを取った充は冷静にショートの俊先輩にボールを渡し、俊先輩は2塁踏んでツーアウト。
さらに俊先輩が真三郎先輩に投げてスリーアウト、チェンジとしたのだ。
これには万世橋高校のメンバーのみならず、東戸高校の観客も驚いていた。
健人「ナイス!充!」
充「まぁね。動きを呼んで、すぐに計算したら出来たさ」
僕は充を褒め称えた。
5回表には…
1番バッターがフォアボールで出塁しノーアウト1塁で、僕が投げた瞬間に1番バッターが盗塁したのだ。
僕が投げたのはスライダーだったので、これは盗塁成功かと思った…
もちろん、キャッチャーの勇気が2塁に投げた。
その2塁に投げるボールのスピードが半端なかった。
下手したら僕より速い球を勇気が投げたのだ。
健人(え!?)
これにはまた東戸高校の選手達は驚いた。
2塁にいた俊先輩が1番バッターにタッチすると…
球審「アウト!」
と、球審が宣告したのだ。
これには僕は勇気を見て、グラブを叩いて褒めた。
それを見た僕は、何としても返さねばと考えた。
しかし、6回表にはツーアウト2塁で甘くフォークが入ってしまい、それを打たれてホームランとされて、2点入れられてしまった。
健人「…ふうっ…やべえな…」
今回の試合で、僕はずっとやばいしか言っていなかったが、まだ希望があると信じていた。
7回は互いに三者凡退で抑え、続く8回裏にて…
僕からの打順で僕は打席に立った。
今日の成績は3打数0安打とあまり乗ってなかった。
健人「…集中しろ…俺…」
僕は自分にそう言い聞かせ、迎えた初球…
高めのストレートを、僕は見逃さずに打った。
その球は…レフトスタンドに突き刺さったのだ。
健人「!おっし!」
僕は自分でも驚くくらいのガッツポーズを見せ、チームメイトのみんなも拳をあげていた。
これで2-1としたのだが…
その後が見事に三者凡退、9回も三者凡退で試合が終わったのだった…
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その日の夜…
俊「みんな、お疲れ!今回も1回戦敗退だったが、今回はよく頑張った!お疲れ様!」
全員「お疲れ!」
僕らは学校近くの焼肉屋で打ち上げをしていた。
健人「お疲れ!みんな!」
充「あぁ。あんな強豪校を相手に善戦したからな。まぁ、みんなが頑張ったからだろうけどね」
晴男「せやな…俺なんか…」
勇気「晴男君…次があるよ」
亮介「晴男君、ファイト!」
この日はみんなでワイワイと焼肉を楽しんだ。
その後の大会は、東戸高校が甲子園大会出場を決めたが、予選大会の成績が1回戦以外完封で進んでいったという。
いかがでしたでしょうか?
今回はかなりテキトーに書いていってしまったので、あまり面白くないと思いますが…僕が試合を書くとこうなってしまいますので、試合の描写が悪い事をご了承下さいますよう、よろしくお願いします。申し訳ありません。
では次回、お会いしましょう!