特にこれといって話す事ないので…本編どうぞ!
…梅雨が明け、いよいよ夏の甲子園大会まで一カ月に近づいてきたある日の事…
僕は勇気と一緒に投球練習をしていた。
健人「まっすぐ行くよ!」
勇気「う、うん…」
勇気はいつものように弱々しく返事した。
そして僕が投げると、勇気君はいつものように弱々しく、しっかりと取る。
僕はいつもそれが気がかりだった。
投球数20球投げたところで、僕は勇気を呼んだ。
健人「…勇気…いつも弱々しく言ってくるけれど…もっと強く言ってきてほしいんだ。そっちの方が楽なんだ」
勇気「え…でも…僕なんか…」
健人「頼む…」
勇気「…ごめんね…僕は…出来ない…」
勇気はそう言って、キャッチャーのマスクを片付けに行った…
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その日の夜…
僕は晋助と焼肉屋に行っていた。
晋助とは充と仲良くなった後に、充関係ですぐに仲良くなった。
その日、僕は晋助に勇気の事を話した。
健人「…晋助…勇気の事なんだけど…ちょっといいか?」
晋助「あぁ、いいぜ」
僕は勇気がなんかおどおどしているのを見て、何か抱えているのでは…ということを晋助に伝えると…
晋助「あはは…そりゃしゃあねぇな。なんとなくだが、昔の俺と似てるんだよな…」
健人「似てる?お前が?」
晋助「一時期ね。俺が中学校の時に野球部で大会があってね…その大会の決勝で俺はチームを苦しめるプレーをしちまって…おかげで結局チームは完敗…それで俺はみんなに迷惑かけまいと、いつもより慎重になって練習してたんだ。それがいつしか自分自身を弱々しくさせてしまってね…」
健人「なるほど…」
晋助「俺の場合は、ちょうど仲良かった奴に喝入れられてね…それから全力プレー一本で進んできたわけよ」
健人「あはは…その喝入れた奴、見てみたいわ」
晋助「今度紹介するわ。んで、多分勇気の奴も、どこか自分がミスると責められて怖いと思ってんだろ…健人、お前が喝入れてやってくれよ。俺は多分、勇気に喝なんて入れられねぇよ」
健人「俺!?俺になんか…」
晋助「お前が心に思っていることや、誰か言った言葉を使っていいぜ。それが勇気にとっていい話になるかもよ」
僕は晋助にそう言われ、勇気にかける言葉をひねり出したのだった…
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次の日…
僕と勇気でまた投球練習をしていた。
勇気はいつものように弱々しくリードしていた。
それを見かねた僕は…
健人「…勇気!こっちこい!」
と、呼んだ。
勇気はビクッと反応した後、僕の元に来た。
健人「…勇気…お前、なんでいつも弱々しくリードしてるんだ?」
勇気「…ごめん…」
健人「ごめんじゃないんだよ…勇気…お前、過去にすごいエラーした事ある?」
僕のその発言に、勇気はまたビクッと反応した後返事した。
勇気「…何で…そんな事…」
健人「俺らはチームだ。お前が心に何か抱えているんだったら、それを聞いて助けるくらいはする」
勇気「…健人君…」
健人「…本当は少し見かねたところはあるけれど、今なら何でも言ってこい。聞いてやるよ」
勇気「…うん…」
勇気は僕に過去に起きた事を話してくれた。
勇気は中学校に入る前までにはリードの上手いキャッチャーで、ピッチャーから厚い信頼を寄せていたのだが、中学生の時、あるキャッチャーがポジションの男が現れ、その人はリードがデタラメなくせに、言葉巧みにピッチャーを操り、勇気の人気を落としていったという。
それを聞いた勇気はもっと実力をつけるべく、練習を積み重ねていたのだが、ある大会で練習過多がたたってしまい、勇気がミスを連発、チームは敗北し、勇気は自信を失ってしまったという…
健人「…」
勇気「…もう…怖いんだ…本当は野球なんてやりたくなかったんだ…でも…他に取り柄がないし…」
僕は勇気の話を理解した後、こう話した。
健人「…確かに、エラーはエラーだ。でも、それを見た奴は、普通に嫌いになるか?」
勇気「え?」
健人「その時はエラー連発だけどよ…それより前はしっかりとキャッチャーというポジションをやってただろ?それだけで十分だ。俺はお前を信じて投げる。その技術があればね」
勇気「…でも…また…」
健人「俺は平気だ。たとえそんな奴がいても、今の俺の正妻はお前だよ。てか、お前しかいないけどな」
勇気「…」
健人「だから…自信持て」
勇気「…うん!」
健人「よし!練習再開だ!」
その後の勇気の顔と言ったら、これ以上ないくらい顔が引き締まっていたのだった…
いかがでしたでしょうか?
今回は…最後グダグダ文になってしまいました…申し訳ありません…
とりあえず、次回頑張りますので、よろしくお願いします!