インフィニットストラトス return of calamity (本編終了) 作:アルバロス
「ということで一組のクラス代表は織斑一夏君に決定しました。あ!一繋がりでいいですね」
クラス代表決定戦の次の日のSHRでは一組はとても盛り上がっていた
「せ、先生!なんで昨日全部負けた俺がクラス代表なんですか?」
「それは、私が辞退したからですわ!勝負はあなたの負けでしたが、それは考えれば当然のこと。このセシリア・オルコットが相手だったのですから当然のことですわ。それに大人げなく怒ったことも反省しまして、
「……(一夏さん?)」
俺が疑問に思っている間にセシリアが言い終わると、教室のあちこちから
「いやあ、セシリアはわかってるね!」
「ここには男子がいるんだから、同じクラスになったし持ち上げないとねー」
「私たちは貴重な経験が積める。他のクラスに情報が売れる。一石二鳥ね!」
という声が飛び交っていた。だが一夏は嫌らしく俺へと話を振ってきた
「それなら終夜はどうなんだよ。俺に勝ってるから普通は終夜がやるはずだろ!」
「……俺はオルコットの意思を尊重しただけだ。オルコットは織斑、お前を信頼してクラス代表の座を渡したんだ。織斑先生の言葉を使うなら信頼に答える義務があるはずだろ?」
「それは……確かに」
反論できない一夏が黙ったのを了承と見なしたのか再度クラス全体へと一夏がクラス代表だと宣言するように織斑先生が伝えてSHRは終わった
「それではISの基本的な飛行操作を実践して貰う。織斑、オルコット、零童。試しに飛んでみろ」
そう言われ、ISを展開する三人
「……零童、オルコットはまだまだ遅いが今の年代ではいい早さだ。それに比べて……織斑、早くしろ。熟練したIS乗りなら展開まで一秒とかからんぞ」
「だけど、千冬姉」
「織斑先生だと何回言わせる!」
「いってぇ!」
学習しないのか、また家族の呼び名を言ってしまい叩かれる織斑。そのあとなんとか織斑が展開すると
「よし、では飛べ」
とすぐに織斑先生から次の指示が入った。その言葉を合図に三人とも一斉に飛んだ。一番早いのはやはり代表候補生のセシリア、その次は織斑で俺が一番遅かった。まぁ今の聖杯だったらしかたないんだが……オルコットと織斑は俺が着くまでになにか話をしていたようだ
「空を飛ぶイメージって言われてもなぁ……まずなんで浮いてるのかもわかんねぇのに」
「説明しても構いませんけど反重力力翼と流動派干渉の話になりますから長いですわよ?」
「説明してくれなくていい……」
俺が着くとまたもや織斑先生から指示が入る
「よし、では三人ともついたな。ではそこから急降下と完全停止をやってみろ。目標は地上から十センチだ」
「わかりましたわ。それではお二人とも、お先に」
先程と同じく一番最初にいったセシリアは見事にクリアした
「それじゃあ終夜、俺達も行こうぜ!」
「……(昨日の後にこれか?こいつの態度がよくわからん)。ああ、行こうか。」
そのあと、俺は目標には届かなかったが完全停止を成功させた。けれど織斑は墜落しグラウンドに穴を開け、千冬から鉄拳制裁を喰らっていた
「それでは三人とも、武装を展開しろ。織斑もこの程度はできるだろ」
「織斑先生」
「なんだ、零童」
「この状態の聖杯には武装がないんですがどうすれば?」
「武装がないだと!?」
この言葉にクラスの連中は色々と言っていたが織斑先生は俺が入れたある点に気がついたようだった
「零童、この
「今の状態はなにもないただの器だと思ってもらったら大丈夫です」
「つまり、昨日の戦いではそもそも戦う状態ではない機体で戦ったということか?」
「ええ、そうなりますね」
「なら別の状態を見せてみろ」
別の状態を見せてみろって言われてもなぁ……まぁやるしかないけど
「わかりました。それじゃあ………モード変換、モード『アーチャー』」
変換の指示を聖杯へと出すと機体が金属そのものの色から赤へと変わっていき、両手に弓矢がある状態で完全に切り替わった。
「ほう……アーチャーか。しかしISは銃などが基本だが弓矢で大丈夫なのか?」
織斑先生の指摘はもっもとなことだ。弓矢は銃に比べて飛距離もないし威力もものによるがない。まぁ、弓矢だけではないんだが教える必要もないし
「大丈夫じゃなきゃこんなのを作ってるはずがないでしょ」
ともっともらしいことを代わりに言った。織斑先生はこの答えに納得がいかなさそうだったがなんとか誤魔化せたようだ。オルコットはというと銃の展開の構えと近接武器の展開で注意を受けていた。授業が終わり、教室へ戻ろうとすると織斑が話しかけてきた
「なぁ終夜」
「なんだ織斑。俺は早く戻りたいんだが」
「一夏でいいって何回も言ってるだろ。まぁそんなことより、グラウンドを直すの手伝ってくれないか?友達だろ?俺達」
「俺はお前と友達になった覚えはないし、さらに言えば友達だからといってなんでも手伝って貰えると思うな」
そう言い放ち教室へと戻っていこうとするがしつこく織斑が構ってくるため、腹に一撃を入れ戻ることにした。
なぜ織斑のことを名字呼びかというと、一言でいうなら気に入らないからだ。まだ会って少ししか経っていない女子のことを名前で呼ぶのを避けるのはわかってくれ。
「しゅうやん!食堂いこう!」
「普段ののほほーんとした雰囲気とうってかわって嬉しそうだな、本音」
「いいじゃん!それより早くいこ~よ~」
「駄々をこねるな。簪を呼んで三人でな」
それで本音とともに簪を呼びに来たのだが、まぁうるさい。普段は廊下からでしか見れない俺が教室にきたんだ。そりゃ騒ぐのはしかたないが……
「簪、食堂行くけど来るか?」
「うん、行く」
「よしよし、じゃあ今日もしゅうやんにかんちゃんと私のご飯を奢ってもらおう!」
「なんで今日も奢らなきゃいけないんだよ。飯は奢らん」
「ならデザートならいいよね?」
左隣にいる本音からの奢ってコールに反論していると学校内ではあまり話さない簪から驚きの言葉が出た。確かにデザートを奢らないとは言ってないし……と考えていると簪から涙目+上目使いの必殺コンボをやられ仕方なく奢ることにした
「デザートだけな……」
「「やった!」」
二人で嵌めたな……ちくせう
「そういえば、簪の専用機ってどんなんなんだ?」
「私の?私のは………」
あれ?この反応……変な地雷踏んじゃったか?
「織斑一夏のせいであっちに人員がとられて開発が凍結されて……それで今は一人で作ってる」
「一人で?本音はてつ……だいそうにないな」
「その発言は酷いぞしゅうやん!」
「でもなんで一人で作ってるんだ?クラスの友達にでも頼めばいいのに…」
「それは、私のお姉ちゃんが一人で作ったの……それにお姉ちゃんが私に『あなたは無能のままでいなさい』って言われて……」
簪の理由はわかった。ただひとつ疑問に思ったことがあった
「簪、ひとつ答えてくれ。お前の家は特殊な家系か?」
「なんでわかったの?」
「それの理由とすれば……無能のままでいなさいの言葉だな」
「え?なんでそんなことで」
「家族にそんなことを言うのは、そいつを嫌ってるか想って言ってるか。それで簪の態度を見るに互いが嫌っているようではない。互いが嫌っていたらそんな言葉は無視するからな。となれば想って言ってることになる。そんなことを普通の家庭が言う筈がない。とすれば特殊な家系しかないってわけ」
「おお~しゅうやんがコ○ンみたいに見えるよ」
「だれが見た目が子供の探偵だよ!……簪?」
「そう……なんだ。お姉ちゃんは私のことを想って……」
「……」
(本音。簪と楯無って喧嘩してたのか?)
(なんでかんちゃんのお姉ちゃんのことを?)
(ハニトラかまされた。それで答えは?)
(喧嘩は今もしてる状況かな?)
(そうか)
ポンポン
「……終夜?」
「大事に思われてるんだ。ちゃんと仲直りしないとな」
「うん……ねぇ終夜。もう少し撫でてもらっていい?」
俺がそのまま撫で続けていると簪は俺の肩のところに顔を置き、静かに泣いていた。少し空気になっていた本音はというと……
(んーと、あと十分で昼休み終わっちゃうんだけど……まぁいっか。あ、このパフェ美味しい)
時間のことを気にしながらデザートを食べていた
「ありがと、終夜。それで……よければ専用機作るの手伝ってもらえる?」
「おう、いいぞ。まぁその前にお前のお姉ちゃんと仲直りしてからな」
キーンコーンカーンコーン
「んぁ?って予鈴じゃねぇかよ。急ぐぞ簪!」
と簪の手を握って急いで走って教室へと向かった。本音……時間ぐらい言ってくれよ。気にしてなかった俺も悪いけどさ……
ー簪サイドー
五時間目が終わった次の休み時間。簪は終夜のことを考えていた
(なんだろ……撫でられたあとから終夜の顔を見てると恥ずかしくなっちゃう……なんなんだろ)
すると隣の席で話していた娘の一人が簪に爆弾を落とした
「ねぇ、更識さん。更識さんって零童君のこと好きなの?」
「ふぇ!?なな…なんでそそ、そんなこと……」
「だって今、顔真っ赤だよ?」
そう指摘され脳内がパニックになった簪はそのまま軽く気絶した
ようやく予定が片付いたのでまた定期的に書きたいんですが……課題が全く終わってねぇ……しっかり提出しないといけないのに。
あ、これを投稿したあとにヒロインのところが変わっていると思いますが(作者がサボったとき用に)ここにも変更点を書いておきます
ヒロインは他作品キャラ→ヒロインは簪とユウキ+SAOもしくはソード(以下略)+他作品キャラ登場+オリ主微ハーレム
となりますので宜しくお願いします。
はぁ、課題を頑張ろう…………